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続編 悠斗と百合のお試し期間
10. 大輝からの謝罪
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《突然ごめん。話があるんだ。もしまだ大学に居たらテラスに来て欲しい》
研究室で卒業論文で扱う史料を読んでいた悠斗は、大輝からのメッセージを読み、ため息をついた。
大輝からの話といって考えられるのは、もうそろそろバスケサークルに参加したいから和解したい、と言うことくらいだろうか。
彼のことは気まずさから半年以上避けてきたが、百合と再会したことで気持ちが吹っ切れ、今や恨む気持ちも沸かないほどどうでも良くなっていた。
悠斗は史料を桐箱に仕舞い、テラスに向かった。
——————
テラスの端のテーブルに目をやると、背中を丸め貧乏ゆすりをする大男が座っていた。
悠斗は初めての大会の日もいつもは余裕そうな大輝が同じようにしていたことを思い出し、少し笑ってしまった。
「久しぶり」
向き合って座ると、大輝は顔を上げ少し驚いた顔をした。
「悪いな、突然呼び出して」
「別に大丈夫だよ。話って?」
「⋯⋯」
大輝はプライドが高い男である。なかなか決心が付かないのだろう。
しばらく沈黙した後、彼は覚悟を決めるように大きく息を吸った。
「まずはあの時のこと、申し訳なかった」
大輝は深々と頭を下げた。
「別にもうどうでもいいよ。頭上げれば?」
「あ、あぁ⋯⋯」
「どうせお前のことだからサークルに戻って良いかって許可取りたかったんだろ?別に俺のことは気にしなくていいから好きにして。お前バスケ好きだから流石に最後の大会まで出ないとは思わなかったけど」
「まぁ、そんな所だ。大会出なくて本当に悪かった。夏菜が女子部員にペラペラ喋っちまったから流石に気まずくて⋯⋯もちろんお前とも」
「お前変にプライド高いもんな、そんなことだろうと思ってたよ」
大輝は益々俯いた。
「実はさ⋯⋯夏菜のやつ、最近やたら持ってるものが派手だなと思ってたら年上の男と浮気してた。証拠見せて詰めたら、あんたなんかじゃ満足できないしそもそも処女だって信じちゃってバカみたいって白状したよ」
悠斗は夏菜が処女だと嘘をついていたことを知り、改めて見る目が無かった過去の自分を悔いた。
「ははっ。そりゃ、1回やる奴は何回でもやるだろうな」
「そうなんだよな⋯⋯それであの時行方をくらましたお前の気持ちがほんの少しだけ分かったよ。悠斗って結構涙脆いから1人で沢山泣いたんだろうな、とか、彼女と友達に同時に裏切られるって俺よりもっと辛いはずだよな、とか。色々想像したんだ」
「確かにあの時は辛かったけれど、今やどうでもいいよ。あの時沢山泣いたから百合さんとも出会えたし」
「そうか⋯⋯。あの人と幸せなんだな」
「まあね」
「あの人にも申し訳なかったって言っておいてくれ。完全に俺たちが悪いのに夏菜が失礼なこと言ったろ?あと、お前も⋯⋯夏菜の声のこと、あれも本当ごめん。まじで最悪だったよな」
「まぁね。でも百合さんが言ってくれてからは大丈夫だったよ。おばさん扱いされたのは流石にむかついたけれど、言ったのお前じゃ無いし」
「そうか。百合さん綺麗な人だよな。あ、変な意味じゃないぞ?本当にうまくいって欲しいって思ってるから」
「うん」
「俺たちまた友達に戻れるか?」
「友達は流石に無理かな。知り合いくらいに思っておくよ。とりあえず卒業まで思う存分バスケやれば?」
「知り合い⋯⋯そうだよな。それでもありがとう」
大輝は再び深々と頭を下げた。
研究室で卒業論文で扱う史料を読んでいた悠斗は、大輝からのメッセージを読み、ため息をついた。
大輝からの話といって考えられるのは、もうそろそろバスケサークルに参加したいから和解したい、と言うことくらいだろうか。
彼のことは気まずさから半年以上避けてきたが、百合と再会したことで気持ちが吹っ切れ、今や恨む気持ちも沸かないほどどうでも良くなっていた。
悠斗は史料を桐箱に仕舞い、テラスに向かった。
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テラスの端のテーブルに目をやると、背中を丸め貧乏ゆすりをする大男が座っていた。
悠斗は初めての大会の日もいつもは余裕そうな大輝が同じようにしていたことを思い出し、少し笑ってしまった。
「久しぶり」
向き合って座ると、大輝は顔を上げ少し驚いた顔をした。
「悪いな、突然呼び出して」
「別に大丈夫だよ。話って?」
「⋯⋯」
大輝はプライドが高い男である。なかなか決心が付かないのだろう。
しばらく沈黙した後、彼は覚悟を決めるように大きく息を吸った。
「まずはあの時のこと、申し訳なかった」
大輝は深々と頭を下げた。
「別にもうどうでもいいよ。頭上げれば?」
「あ、あぁ⋯⋯」
「どうせお前のことだからサークルに戻って良いかって許可取りたかったんだろ?別に俺のことは気にしなくていいから好きにして。お前バスケ好きだから流石に最後の大会まで出ないとは思わなかったけど」
「まぁ、そんな所だ。大会出なくて本当に悪かった。夏菜が女子部員にペラペラ喋っちまったから流石に気まずくて⋯⋯もちろんお前とも」
「お前変にプライド高いもんな、そんなことだろうと思ってたよ」
大輝は益々俯いた。
「実はさ⋯⋯夏菜のやつ、最近やたら持ってるものが派手だなと思ってたら年上の男と浮気してた。証拠見せて詰めたら、あんたなんかじゃ満足できないしそもそも処女だって信じちゃってバカみたいって白状したよ」
悠斗は夏菜が処女だと嘘をついていたことを知り、改めて見る目が無かった過去の自分を悔いた。
「ははっ。そりゃ、1回やる奴は何回でもやるだろうな」
「そうなんだよな⋯⋯それであの時行方をくらましたお前の気持ちがほんの少しだけ分かったよ。悠斗って結構涙脆いから1人で沢山泣いたんだろうな、とか、彼女と友達に同時に裏切られるって俺よりもっと辛いはずだよな、とか。色々想像したんだ」
「確かにあの時は辛かったけれど、今やどうでもいいよ。あの時沢山泣いたから百合さんとも出会えたし」
「そうか⋯⋯。あの人と幸せなんだな」
「まあね」
「あの人にも申し訳なかったって言っておいてくれ。完全に俺たちが悪いのに夏菜が失礼なこと言ったろ?あと、お前も⋯⋯夏菜の声のこと、あれも本当ごめん。まじで最悪だったよな」
「まぁね。でも百合さんが言ってくれてからは大丈夫だったよ。おばさん扱いされたのは流石にむかついたけれど、言ったのお前じゃ無いし」
「そうか。百合さん綺麗な人だよな。あ、変な意味じゃないぞ?本当にうまくいって欲しいって思ってるから」
「うん」
「俺たちまた友達に戻れるか?」
「友達は流石に無理かな。知り合いくらいに思っておくよ。とりあえず卒業まで思う存分バスケやれば?」
「知り合い⋯⋯そうだよな。それでもありがとう」
大輝は再び深々と頭を下げた。
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