幽霊探偵は男の娘⁉︎

本田ゆき

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第8話

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「というわけで、これから暫くの間同居よろしく!」

と、幽霊の男の娘、かなたからの宣言の翌朝。

「おーい、起きろ!起きろって!」

「う、うーん五月蝿いなぁ今日は学校休みだからもー少しゆっくり」

「今日学校ある日の土曜日じゃね?」
「うーん…
ああ!!」

がばっと俺は急いで飛び起きた。

「母さんなんで起こしてくれないんだよー」

時刻は朝の8時。

もう出なければいけない時間だ。

「あら、今日学校だったの?
そういえば土曜日も学校だったわね、ごめん母さんすっかり忘れてたわ。」

とてへぺろと謝ってくる。

いや、それは謝ってないだろうけど。

「お前母ちゃんばっかりのせいにするなよなー?
もとは自分で起きればいい話なんだからよー。」

と、かなたに言われるのが正論だがイラッとくる。

今年からうちの学校も第二土曜日と第四土曜日が登校の日になって、早3ヶ月くらい経つが、未だに慣れない。

「はあ、大人は週休2日なのになんで俺たち学生は週休1日なんだよ」

「まあ、そう嘆くなよ、ブラック企業についたおじさんは半年休みがなかったとか言ってたしそれに比べりゃマシじゃね?」

「いや、そのおじさんの職場は色々アウトだと思う。」

グダグダ言いながらも、俺はさっさと制服に着替えていってきまーす!と急いで家を出た。

ギリギリではあるが、走ればまだ間に合う時間だ。

「おお、走ってるねー、頑張れよー?」

そう言って俺の横をフヨフヨと浮きながらかなたはドヤ顔で煽ってくる。

正直ぶちのめしたい気持ちでいっぱいだが、今は構っている暇はない。

結局学校に着いたのは門が閉まる5分前だった。

「はー、ギリギリセーフ…」

俺は息を切らしつつ自分の席へ着く。

「よお、神宮。朝から汗だくじゃん。」

そう言ってきたのはクラスの友達の新島にいじまだ。

「お前さては、今日寝坊した?」

ニヤニヤと笑いながら新島は聞いてくる。

「ああそうだよ、おかげで朝食抜きで猛ダッシュよ。」

俺は下敷きを団扇がわりにパタパタと仰ぎながら答える。

そうこうしてるうちに先生が入ってきた。

ホームルームの終わりぎわに、先生がそうそう、と思い出した様に話し出す。

「ここ最近、空き巣が増えてるからみんな戸締りにはくれぐれも気をつける様に。日直も移動教室の時は鍵を閉め忘れない様にな。」


「空き巣ねぇ…?」
俺が1時限目の準備をしていると、横からかなたがそう呟く。

一瞬反応しそうになるも、俺は慌てて前を向く。
みんなにはかなたが見えていないのだ。

「よし!俺ちょっくら調べてくるわ!」

そう言ってかなたは空いていた窓から勢いよく飛び出していった。

俺はびっくりして窓の方を凝視する。

そう新島に問われる。
「え?いや、なんか一瞬人が見えたと思ったら、鳥だったわ!」
はははっと適当に誤魔化す。

「お前鳥が人に見えたってやべーな、まだ寝ぼけてんのか?」
そう新島に笑われる。
笑われたのは癪だが、何とか誤魔化せた様で良かった。

それにしてもかなたのやつ、調べるってどこにいったのだろう?

まあ、学校にずっと居られるよりはいいかと俺は気楽に考えることした。

「しかし、先生も空き巣に気をつけろって言うけど、鍵が閉まりっぱなしなのに空き巣に入られるんだから、どうしろって話だよな。」

「え?なんか窓が破られてとかそう言うのじゃないの?」

俺は新島の言葉に驚く。

「何だ、推理オタクのくせにリアルで起きてる事件には疎いのかよ?」

「何だよ、悪いかよ。」

俺はそして新島から空き巣の情報を得た。

まず、空き巣の入られた家は4軒で、どちらもこの近辺の家ということ。

それから、家に帰ると鍵はちゃんと掛かっていたが、部屋に入ると荒らされており、金目の物がなくなっていたこと。

玄関の鍵はもちろん、窓などの他の場所も鍵がかかっている密室だったということ。

こんな事件が身近に起きているとは、と俺は妙に興奮し、その日の授業はあまり頭に入らなかった。
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