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第9話 君とすれ違い
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「2人とも~っ!
おっはよ~っ!!」
翌日の朝、登校中に遥から声をかけられたユウとハルは遥の方へと振り返った。
「おはよう遥……」
「おはよ~ルカちゃん……」
「「って何その顔ッ!?」」
2人は遥の顔を見て驚きのあまり声を荒げる。
なんと遥の目の下にはびっしりとクマが出来ていたのだ。
「えへへ~♡
実は私、好きな人が出来ましたっ!」
遥はそんな自身の顔は気にもせず2人に呑気に報告をする。
「いや、好きな人が出来た時の様な顔じゃないんだけど?」
ユウの問いにえへへ~とニヤけながら遥は答えた。
「好きな人の事考えてたら寝れなくなって……」
「あ~確かに好きな人の事考えてると寝れなくなっちゃうよね~。わかる~」
遥の意見にハルが同意する中、更に遥言葉を続けた。
「それでどうにか好きな人とお近づきになる方法はないかなーと思って徹夜で恋愛関連のネット記事を検索して読み漁ったり掲示板にスレ立てしてたらいつの間にか朝になってて……」
「いやスレ立てする程の行動力他に使いなよ」
遥の言葉にユウが即座に突っ込んだ。
「……掲示板でスレタテって何?」
一方遥は初めて聞く単語を不思議に思い質問するが、それはユウにさらりとあしらわれた。
「ハルとは無縁の世界だから知らなくていいよ」
「ふ~ん。
というかルカちゃん、その顔で学校に行くのは流石にまずいから、一旦公園寄ろう?
コンシーラー使えば多分マシだから!」
「本当? ハルありがとう~!」
それから3人は近く公園に寄り、遥がベンチに座った後、ハルは手際よく遥に化粧を施した。
「時間ないからこんなもんだけど」
「わあ! 凄い! いつもの私みたい!」
ハルから受け取った手鏡を見ながら遥は感激する。
「うちの学校、校則緩くて良かったな」
「化粧は薄めならオッケーだもんね。
ところでずっと聞きそびれてたんだけど、ルカちゃんの好きな人って東くん?」
ハルに問われ遥は驚いた。
「えぇ!? な、何で分かったの!?
私顔に書いてあった!?」
「いや、昨日東くんとケーキ食べに行ったんでしょ?
前に誘ったって言ってたやつ」
「あ、そうだった!」
ユウとハルは静夜の事を思い浮かべて神妙な顔つきになる。
「東か……」
「東くん……」
「「かわいそうに……」」
そして2人はここには居ない静夜に対して同情の言葉を漏らした。
そんな2人の様子に遥はすかさず反論する。
「いやなんでそんな反応?
友人に好きな人が出来て普通可哀想なんて言葉出てくる?」
「普通の友達だったら好きな人出来て良かったなって言えるんだけどな……」
「ルカちゃん、お願いだから犯罪には手を染めないでね?」
「ねえさっきから2人とも私に対する評価が酷すぎない?」
遥の突っ込みを無視しつつ、遥含む3人はまた学校へ向かって歩き出した。
「それで? スレッドまで立てて策は立てれたの?」
呆れ気味に質問するユウに、遥は思考しながら答える。
「うーん、まあ色々と考えたんだけど……。
やっぱり1番手っ取り早いのは押し倒して既成事実を作る事かな、と」
真顔で答える遥に即座に2人は口を開いた。
「はいアウト」
「犯罪は良くないってば!」
2人に止められ遥はやっぱりダメかーと再び考え込む。
「うーんどんなのが良いんだろー?
やっぱ王道は転んだフリして急接近……?
でもよく考えたら私がそんな状況耐えられなくない? 東くんの顔がすぐ側とか……
きゃー♡ちょっと私ってば何考えてるのよ! 紳士的な東くんが急にそんな事する訳ない! でも肉食系なとこも見てみたい! それとも逆に私がリードしてあげ……! それから◯◯で◯◯して◯◯が……!」
はあはあと息を荒くしてどんどんと盛り上がる遥を横目にハルはユウに問いかけた。
「ユウちゃんどうする?
ルカちゃんが恋愛を知ってついに本格的に壊れちゃったよ?」
「まあ元々半分壊れていたのが完全に壊れただけだ。
放っておこう」
「ご無体な!?」
こうして3人仲良く登校したのだった。
3人が普通科のクラスに入ると、もう既に静夜は登校しており席に着いて静かに読書していた。
「おっ、お、おはよう!!
あ、東くん!」
本を読んでいた静夜は遥の大声の挨拶に驚きつつ返事を返す。
「あ、おはよう……」
「きょ、今日はすこぶる良い天気だよね!! (うわ~何言ってんだ私!!)」
「え、まあそうだね」
「あ! 読書の邪魔しちゃってゴメンね!
え、えーと! それじゃあ!」
「あ……」
遥はそう言い残し物凄い速さで後ろの席のユウのところまで行ってしまった。
「渡しそびれたな……」
静夜はカバンの横にかけていたコンビニの袋を見てため息をつく。
(まあいいか……渡す機会はまだあるだろうし……。
というか、なんか昨日ちょっと仲良くなった気でいたけど、よくよく考えたら別に葵さんと友達な訳でもないのにのど飴差し入れするとかお門違いじゃないか……?)
(……)
(今日中に渡せなければ陽太にでもあげよう)
静夜はそう考えてまた読書を始めた。
おっはよ~っ!!」
翌日の朝、登校中に遥から声をかけられたユウとハルは遥の方へと振り返った。
「おはよう遥……」
「おはよ~ルカちゃん……」
「「って何その顔ッ!?」」
2人は遥の顔を見て驚きのあまり声を荒げる。
なんと遥の目の下にはびっしりとクマが出来ていたのだ。
「えへへ~♡
実は私、好きな人が出来ましたっ!」
遥はそんな自身の顔は気にもせず2人に呑気に報告をする。
「いや、好きな人が出来た時の様な顔じゃないんだけど?」
ユウの問いにえへへ~とニヤけながら遥は答えた。
「好きな人の事考えてたら寝れなくなって……」
「あ~確かに好きな人の事考えてると寝れなくなっちゃうよね~。わかる~」
遥の意見にハルが同意する中、更に遥言葉を続けた。
「それでどうにか好きな人とお近づきになる方法はないかなーと思って徹夜で恋愛関連のネット記事を検索して読み漁ったり掲示板にスレ立てしてたらいつの間にか朝になってて……」
「いやスレ立てする程の行動力他に使いなよ」
遥の言葉にユウが即座に突っ込んだ。
「……掲示板でスレタテって何?」
一方遥は初めて聞く単語を不思議に思い質問するが、それはユウにさらりとあしらわれた。
「ハルとは無縁の世界だから知らなくていいよ」
「ふ~ん。
というかルカちゃん、その顔で学校に行くのは流石にまずいから、一旦公園寄ろう?
コンシーラー使えば多分マシだから!」
「本当? ハルありがとう~!」
それから3人は近く公園に寄り、遥がベンチに座った後、ハルは手際よく遥に化粧を施した。
「時間ないからこんなもんだけど」
「わあ! 凄い! いつもの私みたい!」
ハルから受け取った手鏡を見ながら遥は感激する。
「うちの学校、校則緩くて良かったな」
「化粧は薄めならオッケーだもんね。
ところでずっと聞きそびれてたんだけど、ルカちゃんの好きな人って東くん?」
ハルに問われ遥は驚いた。
「えぇ!? な、何で分かったの!?
私顔に書いてあった!?」
「いや、昨日東くんとケーキ食べに行ったんでしょ?
前に誘ったって言ってたやつ」
「あ、そうだった!」
ユウとハルは静夜の事を思い浮かべて神妙な顔つきになる。
「東か……」
「東くん……」
「「かわいそうに……」」
そして2人はここには居ない静夜に対して同情の言葉を漏らした。
そんな2人の様子に遥はすかさず反論する。
「いやなんでそんな反応?
友人に好きな人が出来て普通可哀想なんて言葉出てくる?」
「普通の友達だったら好きな人出来て良かったなって言えるんだけどな……」
「ルカちゃん、お願いだから犯罪には手を染めないでね?」
「ねえさっきから2人とも私に対する評価が酷すぎない?」
遥の突っ込みを無視しつつ、遥含む3人はまた学校へ向かって歩き出した。
「それで? スレッドまで立てて策は立てれたの?」
呆れ気味に質問するユウに、遥は思考しながら答える。
「うーん、まあ色々と考えたんだけど……。
やっぱり1番手っ取り早いのは押し倒して既成事実を作る事かな、と」
真顔で答える遥に即座に2人は口を開いた。
「はいアウト」
「犯罪は良くないってば!」
2人に止められ遥はやっぱりダメかーと再び考え込む。
「うーんどんなのが良いんだろー?
やっぱ王道は転んだフリして急接近……?
でもよく考えたら私がそんな状況耐えられなくない? 東くんの顔がすぐ側とか……
きゃー♡ちょっと私ってば何考えてるのよ! 紳士的な東くんが急にそんな事する訳ない! でも肉食系なとこも見てみたい! それとも逆に私がリードしてあげ……! それから◯◯で◯◯して◯◯が……!」
はあはあと息を荒くしてどんどんと盛り上がる遥を横目にハルはユウに問いかけた。
「ユウちゃんどうする?
ルカちゃんが恋愛を知ってついに本格的に壊れちゃったよ?」
「まあ元々半分壊れていたのが完全に壊れただけだ。
放っておこう」
「ご無体な!?」
こうして3人仲良く登校したのだった。
3人が普通科のクラスに入ると、もう既に静夜は登校しており席に着いて静かに読書していた。
「おっ、お、おはよう!!
あ、東くん!」
本を読んでいた静夜は遥の大声の挨拶に驚きつつ返事を返す。
「あ、おはよう……」
「きょ、今日はすこぶる良い天気だよね!! (うわ~何言ってんだ私!!)」
「え、まあそうだね」
「あ! 読書の邪魔しちゃってゴメンね!
え、えーと! それじゃあ!」
「あ……」
遥はそう言い残し物凄い速さで後ろの席のユウのところまで行ってしまった。
「渡しそびれたな……」
静夜はカバンの横にかけていたコンビニの袋を見てため息をつく。
(まあいいか……渡す機会はまだあるだろうし……。
というか、なんか昨日ちょっと仲良くなった気でいたけど、よくよく考えたら別に葵さんと友達な訳でもないのにのど飴差し入れするとかお門違いじゃないか……?)
(……)
(今日中に渡せなければ陽太にでもあげよう)
静夜はそう考えてまた読書を始めた。
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