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第14話 君とプレゼント
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昼休みに入り静夜はいつもの如く図書室へと来ると、遥も後からやってきた。
「あ、東くん!」
「え? 葵さん?」
静夜は本を読んでいた最中に声をかけられ驚きつつも返事をする。
「あの、さっきはありがとう!」
「ああ、昨日の事聞かれると思ってたから、どう答えようかは考えてたから」
「え? そうだったの?」
「昨日葵さん運んでる時、カメラの音聞こえたから」
平然と答える静夜に遥は顔を赤らめて質問する。
「そうだったんだ……誰が撮ってたとか分かる?(東くんとの貴重なツーショット……! 写真貰いたい!)」
「さあ? ごめん、そこまでは分かんないけど(写真消して欲しいんだろうな……。そりゃあ男子に背負われてる写真出回るなんて普通に嫌だよな)」
2人の考えてる事は全く違っていたが、会話は某お笑い芸人の如くちゃんと噛み合っていた。
「そっか……(写真貰えないか、残念……)
後それから! 昨日も本当ありがとうというかなんかごめんね変な事になっちゃって!」
「ああ、うん……まあ、何事もないなら良かったけど、大丈夫だった?」
静夜に問われて遥はピースサインしながら返事をする。
「うん! お医者さんにも問題ないって言われたよ!
それよりハンカチなんだけど、洗ってたのに忘れちゃったから、明日持ってくるね!」
「ああ、別に返さなくてもいいよ。
大したもんじゃないし」
静夜にバッサリと断られ遥は狼狽えた。
「え!? それってつまり……
私の血液が一度でも付着したハンカチは衛生的に問題があるからもう二度と使いたくなって事……?」
遥の言葉に静夜はやや焦りながら答える。
「いや何もそこまでは言ってないけど……。
別にそう深い意味がある訳じゃなくて、本当にハンカチ1枚くらい……」
そう言いかけた静夜の言葉を遥が遮る。
「駄目だよ東くん! 1枚くらいなんて言ったら!
その良心につけ込んで悪い人達がじゃあ後1枚、もう1枚なんてなんて言って最終には身ぐるみ剥がされちゃうんだよ!?」
「え? 何の話?」
「ともかく義理は返したいの!
絶対に返すから!!」
「わ、分かったよ……」
遥の圧に負けて静夜は渋々と了承した。
「よっしゃあ!!」
(これで明日も話す口実が出来たぜ!!)
(そんなにハンカチ返したかったのか……。
まあクラスの男子のハンカチなんて家にあっても使いずらいし要らんよな……)
遥が心の中で喜び密かにガッツポーズを決めてる中、静夜はうんうんと納得する。
「あ、そう言えば」
静夜はふとのど飴の事を思い出した。
「葵さん、俺からも渡したいのがあるんだけど……」
静夜の言葉に遥は胸を躍らせる。
「え!? 東くんが私に!?
なになに!? 婚姻届!?」
「え……こんいん……? (このひとなにいってんだ……?)」
遥の予想外の発言に静夜がややドン引いていると、遥は慌てて両手と顔を全力で振って否定した。
「はっ!? 違っ! い、今のはジョークでね!? 冗談でっ!」
「あ、ああ、そう。
えーと、あ……」
静夜は挙動不審の遥をひとまずスルーしてのど飴を渡そうと鞄を取ろうとするが、そもそものど飴の入った鞄を教室に置いてある事を思い出した。
「あ、ごめん、教室に置いてるから、えーと……
(教室で渡すと人目があるしまた何か言われて噂されるのも嫌だし)
放課後に図書室で渡すでもいい?」
「勿論いつでも何処でもオッケーですっ!!」
「じゃあまた放課後」
「イエッサー!」
静夜の言葉に遥は元気良く敬礼した。
(葵さんってやっぱり電波なのかな……)
だんだんと本性がバレかけている主人公なのであった。
「あ、東くん!」
「え? 葵さん?」
静夜は本を読んでいた最中に声をかけられ驚きつつも返事をする。
「あの、さっきはありがとう!」
「ああ、昨日の事聞かれると思ってたから、どう答えようかは考えてたから」
「え? そうだったの?」
「昨日葵さん運んでる時、カメラの音聞こえたから」
平然と答える静夜に遥は顔を赤らめて質問する。
「そうだったんだ……誰が撮ってたとか分かる?(東くんとの貴重なツーショット……! 写真貰いたい!)」
「さあ? ごめん、そこまでは分かんないけど(写真消して欲しいんだろうな……。そりゃあ男子に背負われてる写真出回るなんて普通に嫌だよな)」
2人の考えてる事は全く違っていたが、会話は某お笑い芸人の如くちゃんと噛み合っていた。
「そっか……(写真貰えないか、残念……)
後それから! 昨日も本当ありがとうというかなんかごめんね変な事になっちゃって!」
「ああ、うん……まあ、何事もないなら良かったけど、大丈夫だった?」
静夜に問われて遥はピースサインしながら返事をする。
「うん! お医者さんにも問題ないって言われたよ!
それよりハンカチなんだけど、洗ってたのに忘れちゃったから、明日持ってくるね!」
「ああ、別に返さなくてもいいよ。
大したもんじゃないし」
静夜にバッサリと断られ遥は狼狽えた。
「え!? それってつまり……
私の血液が一度でも付着したハンカチは衛生的に問題があるからもう二度と使いたくなって事……?」
遥の言葉に静夜はやや焦りながら答える。
「いや何もそこまでは言ってないけど……。
別にそう深い意味がある訳じゃなくて、本当にハンカチ1枚くらい……」
そう言いかけた静夜の言葉を遥が遮る。
「駄目だよ東くん! 1枚くらいなんて言ったら!
その良心につけ込んで悪い人達がじゃあ後1枚、もう1枚なんてなんて言って最終には身ぐるみ剥がされちゃうんだよ!?」
「え? 何の話?」
「ともかく義理は返したいの!
絶対に返すから!!」
「わ、分かったよ……」
遥の圧に負けて静夜は渋々と了承した。
「よっしゃあ!!」
(これで明日も話す口実が出来たぜ!!)
(そんなにハンカチ返したかったのか……。
まあクラスの男子のハンカチなんて家にあっても使いずらいし要らんよな……)
遥が心の中で喜び密かにガッツポーズを決めてる中、静夜はうんうんと納得する。
「あ、そう言えば」
静夜はふとのど飴の事を思い出した。
「葵さん、俺からも渡したいのがあるんだけど……」
静夜の言葉に遥は胸を躍らせる。
「え!? 東くんが私に!?
なになに!? 婚姻届!?」
「え……こんいん……? (このひとなにいってんだ……?)」
遥の予想外の発言に静夜がややドン引いていると、遥は慌てて両手と顔を全力で振って否定した。
「はっ!? 違っ! い、今のはジョークでね!? 冗談でっ!」
「あ、ああ、そう。
えーと、あ……」
静夜は挙動不審の遥をひとまずスルーしてのど飴を渡そうと鞄を取ろうとするが、そもそものど飴の入った鞄を教室に置いてある事を思い出した。
「あ、ごめん、教室に置いてるから、えーと……
(教室で渡すと人目があるしまた何か言われて噂されるのも嫌だし)
放課後に図書室で渡すでもいい?」
「勿論いつでも何処でもオッケーですっ!!」
「じゃあまた放課後」
「イエッサー!」
静夜の言葉に遥は元気良く敬礼した。
(葵さんってやっぱり電波なのかな……)
だんだんと本性がバレかけている主人公なのであった。
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