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二章 狼
新しい世界
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組長の言った通りに物事は進んだ。秋斗が現場を仕切り莫大な森を抜けて用意されていた車へと乗り込んだ。
「主人のご友人様ですね。お待ちしておりました。私使用人の田原と申します」
そう自己紹介されそのまま車に乗せられ数時間過ぎていた。その間誰も何も言わなかった。最初に口を開いたのはゼラだった。
「秋斗てめぇがどこまで知っていたかは知らないがなんで話さなかった」
静かにだが殺意のこもった言葉だった。みんな秋斗のほうを見て質問の答えを待った。
「何も知らなかったに近いよ。この計画だって二日前に開花と一緒に聞いたのがすべてだ。言わなかったのは自分の想像に確証が得られていなかったから」
「でも、想像はついていたのかよ…」
「あぁ。多少は」
「じゃあ、助ける方法のも考えられたじゃねぇか。ここまで育てて守ってくれたのに俺は。海斗だって俺なんかよりずっと努力して計画についても考えてたのに…」
ゼラが海斗と仲良かったことも知っている。計画について、終わってからについて話していたのも見たことがあった。彼もここにいるみんなもあの時にどう動くのが最善かがとっさに分かって感情より自らの選択を信じた。それは正解の道だとしても責めずにはいられない選択となった。
「ゼラ」
マチ・リーセスがそういって座席に座るよう促した。車が走る音のみがまた異様に大きく聞こえていた。窓についてるカーテンをそっと開くと天候はあまりよくなさそうだった。だが、それを隠すように目の前には大きな門が現れた。
「付き合わせて悪いね。最後まで」
「いえいえ、後輩に華を持たせるのも先輩の役目かと」
そう笑う海斗の目は楽しそうだった。また私は大切な人を巻き込むのか。そう思いながら叩かれた扉の向こうを見た。ここには私が思っていた以上に優秀な輩もいるらしいな。
「君たちは反逆者として処分対象となった。抵抗すれば撃つ。いいな」
舐められたものだな。短くため息をついて目の前にいる人数を確認する。三人。海斗の姿が一瞬消え数えられた者たちが倒れていく。
「成長したな。いい腕前だ」
「まぁ、組長に教わったので」
踏まないように廊下に出た海斗がそういって手を振る。一発目の爆破が遠くの方で鳴る。何人巻き込めただろう、数十人は持って行けただろうか。とりあえずの防犯システムを壊してここからは勝負だ。
「あいつらはしっかりやれ遂げてくれるでしょうか」
言葉とは裏腹に口元が笑っているのがサングラス越しにも見えた。
「開始と行くぞ」
数年にも渡った計画をすべて燃やすように部屋の爆弾の起爆装置を押した。秋斗あいつなら全てわかってくれる。それに私が育てたのあいつらは自分が思っていた以上に何でもできて頭が回る。私を超してすべて終わらしてくれるのをあの世で見るのも悪くない。
「巻き込んでごめんな。頼んでよ」
「主人のご友人様ですね。お待ちしておりました。私使用人の田原と申します」
そう自己紹介されそのまま車に乗せられ数時間過ぎていた。その間誰も何も言わなかった。最初に口を開いたのはゼラだった。
「秋斗てめぇがどこまで知っていたかは知らないがなんで話さなかった」
静かにだが殺意のこもった言葉だった。みんな秋斗のほうを見て質問の答えを待った。
「何も知らなかったに近いよ。この計画だって二日前に開花と一緒に聞いたのがすべてだ。言わなかったのは自分の想像に確証が得られていなかったから」
「でも、想像はついていたのかよ…」
「あぁ。多少は」
「じゃあ、助ける方法のも考えられたじゃねぇか。ここまで育てて守ってくれたのに俺は。海斗だって俺なんかよりずっと努力して計画についても考えてたのに…」
ゼラが海斗と仲良かったことも知っている。計画について、終わってからについて話していたのも見たことがあった。彼もここにいるみんなもあの時にどう動くのが最善かがとっさに分かって感情より自らの選択を信じた。それは正解の道だとしても責めずにはいられない選択となった。
「ゼラ」
マチ・リーセスがそういって座席に座るよう促した。車が走る音のみがまた異様に大きく聞こえていた。窓についてるカーテンをそっと開くと天候はあまりよくなさそうだった。だが、それを隠すように目の前には大きな門が現れた。
「付き合わせて悪いね。最後まで」
「いえいえ、後輩に華を持たせるのも先輩の役目かと」
そう笑う海斗の目は楽しそうだった。また私は大切な人を巻き込むのか。そう思いながら叩かれた扉の向こうを見た。ここには私が思っていた以上に優秀な輩もいるらしいな。
「君たちは反逆者として処分対象となった。抵抗すれば撃つ。いいな」
舐められたものだな。短くため息をついて目の前にいる人数を確認する。三人。海斗の姿が一瞬消え数えられた者たちが倒れていく。
「成長したな。いい腕前だ」
「まぁ、組長に教わったので」
踏まないように廊下に出た海斗がそういって手を振る。一発目の爆破が遠くの方で鳴る。何人巻き込めただろう、数十人は持って行けただろうか。とりあえずの防犯システムを壊してここからは勝負だ。
「あいつらはしっかりやれ遂げてくれるでしょうか」
言葉とは裏腹に口元が笑っているのがサングラス越しにも見えた。
「開始と行くぞ」
数年にも渡った計画をすべて燃やすように部屋の爆弾の起爆装置を押した。秋斗あいつなら全てわかってくれる。それに私が育てたのあいつらは自分が思っていた以上に何でもできて頭が回る。私を超してすべて終わらしてくれるのをあの世で見るのも悪くない。
「巻き込んでごめんな。頼んでよ」
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