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12 選ばれし者
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「うわあああああ!!!」
また1人、ハイチを平民だと侮った馬鹿が地面に叩き付けられる。
先日妬みを持って奇襲した愚か者が剣の怒りを買って片腕を失くしたばかりだというのに、凝りもせずによくやる。
もともと森山育ちという彼は、瞬発力や回避力に長けていて身のこなしが軽かった。
そこに町の炭鉱で鍛えたと言っていたが、パワーも桁外れている。
なるほど剣が選ぶだけの素質はあるのだと、我々上層部は早々に考えを改めた。
こうして英雄は生まれるのだと。
そもそもハイチの得た剣はただの剣ではない。
我々貴族が手にすれば、未来の騎士団長を約束される名誉ある神の印だ。
どんな外敵からも国を守り抜く、誰しも自らが手にすることを夢みる印だ。
けれどそれは同時に、異国の者が攻めてくるという暗示にもなる。
ところがこれが平民に出ると意味がかわる。
勇者の印とも英雄の印とも呼ばれるこの印を平民が得ると、それはいずれ革命を起こす災いの元になるのだ。
我々貴族にとって、だが。
まあどちらが手にしても、その者が正義感に溢れた行動派ということに変わりはないし、洗礼を自分の国で受けた私には関係のない話だ。
私はもともと貴族と平民との身分の意味が、魔力のあるなしでしかない国の出身だ。
住む場所も、得られる仕事も、貴族と平民の間に垣根がなかった。
そもそもが国民は、遡れば王族の血を引いているであろう平民ばかりだった。
故に突然の先祖返りで力を見せつける平民の者もそれなりに現れる。
だからこそ出会う人間全てが、友人となる可能性を秘めていた。
この国に遊学に来ている間に突然大陸ごと消え去ってしまった、今はもうない美しい水の国。
姉王が父の血を引いていなかったことを隠すために起きた暴挙から、国を捨てるように逃げ出した私にその資格は無いとわかっていながら、魔力量で待遇の変わるこの国で時折無性に平民と戯れたくなるのはそのせいだと理解している。
「しかしこのタイミングでアレが世に出るということは、かの国々を滅ぼしそのまま隣国へ魔の手を伸ばし続けている何かと関係があるのでしょうか」
ヒタゴラの問いに、思わず足が止まる。
振り返れば怖いほど真剣なヒタゴラがそこにいた。
「今この国で貴族に対する不満はそれほど現れていません。この先も、王が今のままなら軋轢など起こりようもありません。それなのにあの剣が現れたとは」
確かに、壁によってはっきりと分けられている平民が、こちらと比べて不満を抱く機会がない。
まあ不満を抱いたところで、魔力がなければ何ひとつ動かせぬこちら側で平民は生きていくことすらできないのだが。
「だがそれならば、あの印は貴族にこそ現れるべきだったのではないか?」
「それもそうだが」
ディグリンが異を唱えればヒタゴラも言葉を濁した。
ハイチがその神の印を得たことが面白くない輩はそれなりにいる。
そんなことを何度話し合っても結論の出ないことなのに、議論する必要はあるのか?
神のみぞが知る、我々の浅はかな憶測ではわからない何かがあるに違いないのだから。
だが、そんな風に思ってしまうのは、やはりここが自分の国では無いと思うからなのだろう。
胸の根本を占める愛国心や誇りのあり方が、おそらく違うのだ。
剣を台の上に置き、木刀に持ち替えて見習い兵と対峙している彼に目をやる。
神の印である剣で模擬戦をすると、あの程度の見習い兵では歯が立たないからだ。
そんなハイチだが、最初は木刀戦で見習い兵に勝つことができなかった。
あの剣相手では勝てなくても、木刀なら楽に勝つことができる。
見習い兵たちは彼を、自分自身の力では勝てない卑怯者として溜飲を下げていたのだ。
ところが毎日鍛錬するうちに、あっという間に見習い兵のレベルを超えた。
今では手合わせに休日の正規兵もやってくるようになったし、そのうちには騎士団とも手合わせするようになるだろう。
だが騎乗する騎士団とでは、今のところハイチに勝ち目は無い気もするが。
8人がかりで攻めながら、バッタバッタと倒されていく見習い兵。
内1人が懐から煙弾筒を取り出した。
「憂いの芽を今のうちに摘んでおくのだ!」
「馬鹿者!」
いち早く気がついたディグリンが駆け出す。
台の上に置かれていた剣がカタカタと音を立て、フッと消えた。
ハイチの握っていた木刀がいつの間にか剣にかわり、煙弾筒もろとも見習い兵の右腕を貫く。
「ぎゃあああああああ!!」
ハイチは駆け寄ったディグリンを、剣の軌道と煙弾筒から守るように腕に抱え、地面を蹴り転がると何事も無かったかのように立ち上がった。
あれが13歳の少年とは恐れ入る。
なるほど、考え方を改めた方がいいのだろう。これならば今のハイチであっても騎士団相手に勝つ可能性も無くはない。
「イクスターナル様、帰ります」
暫くその事故の処理に時間を使っていると、腰に剣を差したハイチが終わりの挨拶に来た。
背丈はまだ私の肩ぐらいなのに、この落ち着きだ。
先程起きたことに動揺も見せないとは。
「もうそんな時間になったか。それにしてもますます派手になっていくな、貴殿の剣は」
柄のところの飾りが色鮮やかな赤と黒、そしてふんだんな金。
貴族にもいないだろう、贅沢の限りだ。
「もう装飾をしなくてもいいとは言っているのですけどね」
なるほど、コンシャシー作か。
本来なら魔力を持たない平民の剣が成長することなどありえない。
歴代の英雄たちも、別に作った剣に埋め込んでいたと記録されている。
自分の得た印を魔力を与えながら育てるのは貴族だけだ。
扱いやすくなるように、なるべく自分の魔力で育て自分の物にしていく。
それを平民であるハイチがどのようにして成しえたのか。
あの不思議な少女が関わっていることは想像に難くない。
私も随分と助けられているしな。
「あ、そういえばシャシーがイクスターナル様の物が出来上がったと言ってましたけど」
何のことでしょうね、とハイチが不思議顔をした。
そうか、アレに違いない。
今日はハイチと共にあちらに渡ろうか。
急にそわそわと支度をはじめた私にヒタゴラが近づいてきた。
「イクスターナル様、何をなさるご予定で?」
わかっているだろうに。
「用事ができた」
「下町に、ですかな?」
返答を返さず歩き出した私の後ろを、離れないように歩いてくる。
いい加減、過保護なのだ。
ハイチが行ってしまったではないか。
「お前は口煩い私の父親か」
「そう言われてもおかしくない見た目になりましたな。本当に、イクスターナル様の父であればよかった」
心配の声音に思わず言葉が詰まる。
「其方は私よりも年下ではないか。私の父親にはなれん」
「そんなことは存じ上げてますよ。けれど人は見た目に引きずられるのか、貴方様はいつまでたってもあの時の無謀で自由奔放なまま」
心配にもなりましょう、と言うと肩を並べて立ち止まった。
「いずれあの気味の悪い何かが世界を支配し、この国にも辿り着くかもしれません。その時が近づいていないとどうして言えるのです」
ヒタゴラは近年の異変を身近に感じてきた1人だ。本来ならば、私はヒタゴラに恨まれても仕方ないというのに。
私の国を滅ぼし多くの命を奪い、アレはいったい何を目指しているのか。
「何処の国もラミキシオンの名を持つ者を守ると決めています。あの時、ラミキシオンの名を持つ者が滞在していた国だけが地図から消えなかったのですから」
そんなのはたまたま、偶然だ。
現に祖国はあれほど多くのラミキシオン戦士を有しながら没したではないか。
「爆発の中心部に向かい、今も戦っているラミキシオンの名を持つ戦士の数を増やさねば、とは思いませんか」
「思わぬ。私は戦いもしないし、其方の娘とも孫娘とも誰とも一緒にはならぬぞ」
婚姻の兆候をみせただけで殺されていく者を、看取るのはもうたくさんだ。
そのうちの何人かがお前の子ども達だっただろうに。
「……イクスターナル様が一体何歳までの寿命をお持ちだと。この国を守るためこの地に残ったイクスターナル様が、その間、ずっとお一人ではあまりにも寂しいではありませんか」
この無駄に心配性男め。
「どこかに山ゴリキーのように強く、毒を飲んでも死なぬスネーククリシメのような女がいたら一緒になろうとは思っている。心配するな」
それにお前がいてくれれば、もうそれでよいのだ。
お前と出会えたというその事だけで、どんな代償も必要とせずに、お前がいなくなった後も生涯この国を守ろうと思えるのだから。
また1人、ハイチを平民だと侮った馬鹿が地面に叩き付けられる。
先日妬みを持って奇襲した愚か者が剣の怒りを買って片腕を失くしたばかりだというのに、凝りもせずによくやる。
もともと森山育ちという彼は、瞬発力や回避力に長けていて身のこなしが軽かった。
そこに町の炭鉱で鍛えたと言っていたが、パワーも桁外れている。
なるほど剣が選ぶだけの素質はあるのだと、我々上層部は早々に考えを改めた。
こうして英雄は生まれるのだと。
そもそもハイチの得た剣はただの剣ではない。
我々貴族が手にすれば、未来の騎士団長を約束される名誉ある神の印だ。
どんな外敵からも国を守り抜く、誰しも自らが手にすることを夢みる印だ。
けれどそれは同時に、異国の者が攻めてくるという暗示にもなる。
ところがこれが平民に出ると意味がかわる。
勇者の印とも英雄の印とも呼ばれるこの印を平民が得ると、それはいずれ革命を起こす災いの元になるのだ。
我々貴族にとって、だが。
まあどちらが手にしても、その者が正義感に溢れた行動派ということに変わりはないし、洗礼を自分の国で受けた私には関係のない話だ。
私はもともと貴族と平民との身分の意味が、魔力のあるなしでしかない国の出身だ。
住む場所も、得られる仕事も、貴族と平民の間に垣根がなかった。
そもそもが国民は、遡れば王族の血を引いているであろう平民ばかりだった。
故に突然の先祖返りで力を見せつける平民の者もそれなりに現れる。
だからこそ出会う人間全てが、友人となる可能性を秘めていた。
この国に遊学に来ている間に突然大陸ごと消え去ってしまった、今はもうない美しい水の国。
姉王が父の血を引いていなかったことを隠すために起きた暴挙から、国を捨てるように逃げ出した私にその資格は無いとわかっていながら、魔力量で待遇の変わるこの国で時折無性に平民と戯れたくなるのはそのせいだと理解している。
「しかしこのタイミングでアレが世に出るということは、かの国々を滅ぼしそのまま隣国へ魔の手を伸ばし続けている何かと関係があるのでしょうか」
ヒタゴラの問いに、思わず足が止まる。
振り返れば怖いほど真剣なヒタゴラがそこにいた。
「今この国で貴族に対する不満はそれほど現れていません。この先も、王が今のままなら軋轢など起こりようもありません。それなのにあの剣が現れたとは」
確かに、壁によってはっきりと分けられている平民が、こちらと比べて不満を抱く機会がない。
まあ不満を抱いたところで、魔力がなければ何ひとつ動かせぬこちら側で平民は生きていくことすらできないのだが。
「だがそれならば、あの印は貴族にこそ現れるべきだったのではないか?」
「それもそうだが」
ディグリンが異を唱えればヒタゴラも言葉を濁した。
ハイチがその神の印を得たことが面白くない輩はそれなりにいる。
そんなことを何度話し合っても結論の出ないことなのに、議論する必要はあるのか?
神のみぞが知る、我々の浅はかな憶測ではわからない何かがあるに違いないのだから。
だが、そんな風に思ってしまうのは、やはりここが自分の国では無いと思うからなのだろう。
胸の根本を占める愛国心や誇りのあり方が、おそらく違うのだ。
剣を台の上に置き、木刀に持ち替えて見習い兵と対峙している彼に目をやる。
神の印である剣で模擬戦をすると、あの程度の見習い兵では歯が立たないからだ。
そんなハイチだが、最初は木刀戦で見習い兵に勝つことができなかった。
あの剣相手では勝てなくても、木刀なら楽に勝つことができる。
見習い兵たちは彼を、自分自身の力では勝てない卑怯者として溜飲を下げていたのだ。
ところが毎日鍛錬するうちに、あっという間に見習い兵のレベルを超えた。
今では手合わせに休日の正規兵もやってくるようになったし、そのうちには騎士団とも手合わせするようになるだろう。
だが騎乗する騎士団とでは、今のところハイチに勝ち目は無い気もするが。
8人がかりで攻めながら、バッタバッタと倒されていく見習い兵。
内1人が懐から煙弾筒を取り出した。
「憂いの芽を今のうちに摘んでおくのだ!」
「馬鹿者!」
いち早く気がついたディグリンが駆け出す。
台の上に置かれていた剣がカタカタと音を立て、フッと消えた。
ハイチの握っていた木刀がいつの間にか剣にかわり、煙弾筒もろとも見習い兵の右腕を貫く。
「ぎゃあああああああ!!」
ハイチは駆け寄ったディグリンを、剣の軌道と煙弾筒から守るように腕に抱え、地面を蹴り転がると何事も無かったかのように立ち上がった。
あれが13歳の少年とは恐れ入る。
なるほど、考え方を改めた方がいいのだろう。これならば今のハイチであっても騎士団相手に勝つ可能性も無くはない。
「イクスターナル様、帰ります」
暫くその事故の処理に時間を使っていると、腰に剣を差したハイチが終わりの挨拶に来た。
背丈はまだ私の肩ぐらいなのに、この落ち着きだ。
先程起きたことに動揺も見せないとは。
「もうそんな時間になったか。それにしてもますます派手になっていくな、貴殿の剣は」
柄のところの飾りが色鮮やかな赤と黒、そしてふんだんな金。
貴族にもいないだろう、贅沢の限りだ。
「もう装飾をしなくてもいいとは言っているのですけどね」
なるほど、コンシャシー作か。
本来なら魔力を持たない平民の剣が成長することなどありえない。
歴代の英雄たちも、別に作った剣に埋め込んでいたと記録されている。
自分の得た印を魔力を与えながら育てるのは貴族だけだ。
扱いやすくなるように、なるべく自分の魔力で育て自分の物にしていく。
それを平民であるハイチがどのようにして成しえたのか。
あの不思議な少女が関わっていることは想像に難くない。
私も随分と助けられているしな。
「あ、そういえばシャシーがイクスターナル様の物が出来上がったと言ってましたけど」
何のことでしょうね、とハイチが不思議顔をした。
そうか、アレに違いない。
今日はハイチと共にあちらに渡ろうか。
急にそわそわと支度をはじめた私にヒタゴラが近づいてきた。
「イクスターナル様、何をなさるご予定で?」
わかっているだろうに。
「用事ができた」
「下町に、ですかな?」
返答を返さず歩き出した私の後ろを、離れないように歩いてくる。
いい加減、過保護なのだ。
ハイチが行ってしまったではないか。
「お前は口煩い私の父親か」
「そう言われてもおかしくない見た目になりましたな。本当に、イクスターナル様の父であればよかった」
心配の声音に思わず言葉が詰まる。
「其方は私よりも年下ではないか。私の父親にはなれん」
「そんなことは存じ上げてますよ。けれど人は見た目に引きずられるのか、貴方様はいつまでたってもあの時の無謀で自由奔放なまま」
心配にもなりましょう、と言うと肩を並べて立ち止まった。
「いずれあの気味の悪い何かが世界を支配し、この国にも辿り着くかもしれません。その時が近づいていないとどうして言えるのです」
ヒタゴラは近年の異変を身近に感じてきた1人だ。本来ならば、私はヒタゴラに恨まれても仕方ないというのに。
私の国を滅ぼし多くの命を奪い、アレはいったい何を目指しているのか。
「何処の国もラミキシオンの名を持つ者を守ると決めています。あの時、ラミキシオンの名を持つ者が滞在していた国だけが地図から消えなかったのですから」
そんなのはたまたま、偶然だ。
現に祖国はあれほど多くのラミキシオン戦士を有しながら没したではないか。
「爆発の中心部に向かい、今も戦っているラミキシオンの名を持つ戦士の数を増やさねば、とは思いませんか」
「思わぬ。私は戦いもしないし、其方の娘とも孫娘とも誰とも一緒にはならぬぞ」
婚姻の兆候をみせただけで殺されていく者を、看取るのはもうたくさんだ。
そのうちの何人かがお前の子ども達だっただろうに。
「……イクスターナル様が一体何歳までの寿命をお持ちだと。この国を守るためこの地に残ったイクスターナル様が、その間、ずっとお一人ではあまりにも寂しいではありませんか」
この無駄に心配性男め。
「どこかに山ゴリキーのように強く、毒を飲んでも死なぬスネーククリシメのような女がいたら一緒になろうとは思っている。心配するな」
それにお前がいてくれれば、もうそれでよいのだ。
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