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3.リーゼVSそれぞれ
ほら、言った通りになったでしょ
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「そ、そうですか……では、どうぞお渡しを」
もう、何も言うまいと、ニーナはアレクサンドラとエドヴィン王子の方を指差した。
ぱああああっと謎の後光を背負いながら、リーゼはぐいっぐいっとアレクサンドラとエドヴィン王子に近づいてから
「これは、殿下に。そしてこれは、アレクサンドラ様に」
と、お揃いに見えるものの、些細な細工が違った寝巻きをそれぞれに手渡した。
「アレクサンドラ様の寝巻きの方には、殿下に脱がされるときに綺麗に揺れるレースをつけておきましたので、アレクサンドラ様の持つセクシーさを殿下にアピールできると思いますわ」
「そ、そう……」
アレクサンドラは、出来れば押し返したいところだったが、手触りの良い生地で作られた、自分の好みの寝巻きに心惹かれ、つい受け取ってしまった。
それは、エドヴィン王子も同じだった。
それぞれが「しまったつい!」と思いながらニーナを見ると、ニーナは唇だけ動かした。
「ほら、言った通りになったでしょ」
と。
ニーナは分かっていたのだ。
「推し」研究に余念がないリーゼだからこそ、2人の好みドンピシャのものを作り上げてくることを。
こうして、推しカプの2人に最初の作品を受け取ってもらえたリーゼは、鼻歌とスキップで与えられた自室に戻っていき、残されたアレクサンドラとエドヴィン王子は寝巻きを掴んだ手で、頭を再び抱えることになったのだった。
もう、何も言うまいと、ニーナはアレクサンドラとエドヴィン王子の方を指差した。
ぱああああっと謎の後光を背負いながら、リーゼはぐいっぐいっとアレクサンドラとエドヴィン王子に近づいてから
「これは、殿下に。そしてこれは、アレクサンドラ様に」
と、お揃いに見えるものの、些細な細工が違った寝巻きをそれぞれに手渡した。
「アレクサンドラ様の寝巻きの方には、殿下に脱がされるときに綺麗に揺れるレースをつけておきましたので、アレクサンドラ様の持つセクシーさを殿下にアピールできると思いますわ」
「そ、そう……」
アレクサンドラは、出来れば押し返したいところだったが、手触りの良い生地で作られた、自分の好みの寝巻きに心惹かれ、つい受け取ってしまった。
それは、エドヴィン王子も同じだった。
それぞれが「しまったつい!」と思いながらニーナを見ると、ニーナは唇だけ動かした。
「ほら、言った通りになったでしょ」
と。
ニーナは分かっていたのだ。
「推し」研究に余念がないリーゼだからこそ、2人の好みドンピシャのものを作り上げてくることを。
こうして、推しカプの2人に最初の作品を受け取ってもらえたリーゼは、鼻歌とスキップで与えられた自室に戻っていき、残されたアレクサンドラとエドヴィン王子は寝巻きを掴んだ手で、頭を再び抱えることになったのだった。
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