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6.二人が結ばれしまった夜

普通の初夜であれば、きっとこれで終わりだったかもしれない ※

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 リーゼの体に初めて男性のそれが入った時、リーゼはたまらなく切ない気持ちになった。
 身体中、男性の優しい愛撫によって快感が広げられていたからだろう。
 呼吸は荒く、熱もうまく外に逃すことができない。
 今まで薄い本でこういうシーンを妄想していたが、そんな想像は所詮机上の空論でしかなかったことを、体で実感した。

「ああっ……」

 男性のソレが、リーゼの体の中に容赦無く突き進んでくる。
 響く水の音が、どれだけ自分がソレを求めていたかをリーゼに教えてくる。
 初めてのことなので、壁を突き破った痛みも確かにあった。
 でも、リーゼが少し顔を歪ませる度に

「大丈夫……?」

 男性が優しく声をかけてくれる。
 それがリーゼの快感をさらに広げていく。

「大丈夫です、もっと……」

 すでに奥までソレは届いており、ゆるゆると擦られてもいる。
 これ以上、どうすればいいのかリーゼ自身文字の知識でしか分からなかったが、無意識により多くを求めた。

「これ以上、俺を虜にしてどうするんだ……!」

 男性がリーゼに深い口付けをしながら、腰を打ちつける。
 リーゼは、男性の舌に自分の舌を激しく絡ませながら、男性の腰を足で挟んだ。
 上も下もぴったりくっつき合いながら、自然とリーゼも腰を動かせるようになっていた頃、中に温かいものが広がっていったのが分かった。
 普通の初夜であれば、きっとこれで終わりだったかもしれない。
 でも、この二人は、普通ではなかった。
 特に男性……エドヴィン王子の方は焦がれてやまない妖精を自分色に染めることができたのだ。
 ここで止まれるほど、理性を取り戻すには時間がかかりそうだった。
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