聖剣なんていらんかったんや~苦し紛れに放った暗殺者が魔王を倒して世界を救ってしまったのだが~

余るガム

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第3章 勇者の栄光は誰のもの?

連絡

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「ふぅむ、なるほどね。西方異大陸にまで……」

 クラウンが帰ってきて、その選択肢を聴かれたときの反応がそれだった。

「まぁ、分かるよ。それなら確かに色々とやりやすくはなる」

 そう言いながらクラウンがシャーロットを見る。

 この大陸で、これまである程度逃げ隠れの生活を送っていた理由は、結局の所シャーロットの所為と言える。
 その身柄が聖女として求められており、しかも求めている教国が大国を超えた覇権国家だからこそ、そのようにしなければならない。

 クイームは元々逃げ隠れするのが当たり前の生活だったし、その生活のための備えを常に万全にし続けていた。なので、実際にその様な生活になっても特に思う所は無いのかもしれない。
 しかし事実として、シャーロットが外に出て聖職者的な活動が出来ないのは教国の所為だし、芋づる式に見つかることを恐れてクラウンが表に出られないのもそうだ。

 そういう意味では、メンバーが全滅して碌に動きが無かったアンドリューは、図らずも教国から逃れるのに最適な行動を取っていたことになる。

 さておき、ではそうした逃げ隠れする必要のないようにするためにはどうすればよいか。

 これは単純な2択だ。
 逃げ隠れする必要性の原因である教国を潰すか、その教国の影響圏から遥か遠くへと逃げるか。

 どちらの方が簡単か、という話をするなら、実は前者だ。
 教国は魔力をはじめとする先進技術の研究に力を入れており、その為に密葬課などという特務部隊を保有している。その上で1名いる魔法使いは、戦闘ではなく異次元の生産能力を持つ生産魔法使いという、国家運営を劇的に有利に変える存在だ。悪魔の襲撃を加味すると、実は別の魔法使いを獲得した可能性もある。

 だが、それらを加味しても、どこまでもいっても所詮は人間の集合体だ。

 教国の首都、或いはその総本山である宮殿だか本殿だかを更地にしてしまえば、それでもう終わりだ。
 ここにいる4人は、各々がある程度、それに近しいことができる。

 言い換えれば、別に『教国から逃れる』を主目的にするのであれば、別にわざわざ西方異大陸くんだりまで赴く必要性も無いのだ。
 議題となっているのは、あくまでも『次の行動目標』であって、西方異大陸に行くこと自体は決定稿でも何でもない。

「だが、だからと言って即座に『よしじゃあ別の大陸に行こう』はまた話が違うだろう」
「まぁ、それはまたその通りだ。しかし他に何か案でもあるのか?」
「案……って程じゃあないんだけどね、私としては、この大陸のあちこちに沸いてるワイルドギースの偽者狩りなんてどうかと思うよ」
「偽者狩りか」
「確かに、方々にいるって言ってましたよね?」

 話を振られたクイームが答える。

「うむ。もはやどれがどれやら全く分からん。今や連中の方でも区別が付かなくなってきたらしく、最近では『ワイルドギース・アニムス』とか、『ワイルドギース・オリジン』といった風に、別の呼称を後ろにつける傾向があるらしいな」
「えぇ……」

 本末転倒も良い所である。
 なんなら、将来的には『ワイルドギース』という単語自体が『傭兵』という意味を含む慣用句になるかもしれない。

「もうここまで来ると、別にほっといてもいいんじゃないかって感じがするわ」
「同感。むしろ、全ての傭兵の開祖になったみたいでなんだか気分がいい」
「……まぁ、詐称されてる本人がそれでいいなら、良いんだけどさ」

 クラウンはどこか呆れ気味だ。
 それはマヌケな顛末を迎えた傭兵たちに対してか、或いは謎にポジティブなアンドリューに対してか。

「さて、これから何をするか、ね……」

 議題が元に戻る。

「とりあえずさ、前提から固めないかい?」
「前提?」
「つまり……そうだね、まずこの4人で固まるのかどうか、だ」
「そこからか」

 確かにそのあたりの話をしたとき、クラウンはいなかった。

「大まかに見て、この場合の選択肢は4つだろう?」
「4つ?」
「まず、クイームとシャーロットはワンセット。そこに、私がアンドリューのどちらか、もしくは両方がくっつく形だ」
「ならアンディとクラウンでくっつくのもあるから、5つだろ」
「いやそれは無いわ。俺にも女の趣味ってもんがあるわ」
「なんだよ、筋肉質な女は嫌いかい?」
「お前のことは好きだけど女としてはカウントしてない」
「無慈悲」
「いや男女の関係にならなくてもさ……別にお前らで新しく傭兵団作るとかさ……」
「あー……いや、それは良いや」

 思いのほか、強めの拒絶。

 考えてみれば、1年間も喪に服して、笑いと飯で活力を得たわけだが、それで悲しみや喪失感がすべて消える訳ではない。
 クラウンであれば勝手に死ぬなんてことはまず起きないだろうが、それでもやはり、重ねてしまうのが人情なのだろう。

 或いは、思い出を上書きしたくないという、らしくない感傷か。

 いずれにせよ、この提案は流石に少々不躾であったとクイームは反省する。

「じゃあ、アンディとクラウンが一緒になるのは、全員行動になった時だけか」
「そう言うことになりますね」
「アンディはどうする?」
「んー……正直、何か明確にやりたい事があるわけでもないしなぁ……」
「西方異大陸云々はどこに行ったんだ」
「いやぁ、思いつき?」

 アンドリューからすれば、西方異大陸への遠征と言うのは、嘘から出た実と言うのが正直なところだ。
 シャーロットへのお節介をクイームに悟らせないために、そしてその注意をそらすために、適当にフカシただけだ。

 そのお節介が既に完全に流れた今、わざわざ過去の虚言に付き合う必要は無い。

「で、俺の所に厄介になるつもりが無いって事は、アンディの単独はほぼ決定か」
「悪いな」
「何、各々の人生さ。別に今生の別れって訳でもないんだし」

 ドライに見えるが、生存がほぼ担保されている様なものである魔法使いだからこそできる話だ。
 本来であれば、元々のワイルドギースがそうであったように、いつどんな別離を迎えるかなど、分かったものではない。

「クラウンは?」
「私はアンドリューと違って纏まった金が無いから、どういう形であれクイームの世話になるのが現実的かな」
「どういう形であれ、ってのは?」
「これまで見たいな、生活の面倒を見てもらうって形以外にも、例えば、適当な地下闘技場への斡旋を世話してもらうとか」
「あぁ、そういう事ね……」
「まあでも、地下闘技場は鬱屈しててあんまり好きじゃないし、そもそも何も楽しくないから、出来ればクイームのセーフハウスのどっかで世話になりたいところだね」
「それは構わん。他にもいくつかあるしな」

 最後にシャーロットへ視線を向ける。

「シャーロットはそれでいいのか?」
「勿論です。クイームさんには、どこまでも付いていくつもりですよ」
「そうか、ありがとう」

 この2人は、元々決まっていたようなものだから話が早い。

「んー、しかし。やっぱりこの4人が揃う機会が当分ないとなると、なんだか残念だねえ」
「一人減るだけだが、勇者パーティから勇者役が抜けたら一気に変わるわな」
「せっかく私が見つけてきたって言うのに、その幸運がフイになった感じ」
「そういうもんかね」

 ここでシャーロットが囁いてくる。

「ほら、言っちゃあなんですけど……酷い言い回しになりますけど、珍しく役に立ちましたから」
「……本当に酷い言い回しだな」

 実際、クラウンが役に立ったのは屋敷を魔物に襲撃された時と、まさしくアンドリューを見つけた件の2つぐらいである。
 まあそれ以外の細かい所も多々あるが、それはそれとして、大きく劇的に目立ったところとしてはそんな所だ。

「だがまあ、確かにこれで何の連絡も無しってのは退屈かもな……」
「それは同感だ。俺も、結局1人に戻ってしまうことになるからな」
「何か連絡手段の様なものでもあればいいのですが……」
「あ、そうだ。クイームって暗殺の依頼を遠隔で受けてるんだよね? それを応用できないかい?」
「無理だな。アレを使うためには密室が必要だ。アンドリューには今、そうした不動産の類が無いだろう」
「金なら金貨10万枚以上はあるんだがな」
「まぁ、俺と同じ様に、何処ぞの山奥にセーフハウスを構えてくれれば、そこに設置できるが……それは今できる手段じゃあない」
「わ、私が何かしらの魔術を探しましょうか?」
「いや、シャーロットに異教徒の魔術を使わせるのは忍びない」

 この発言を聞いて、クラウンはちょっと過保護じゃないかと思ったが、まぁ性別からくる対応の差なのだろうと考えて流した。
 結局、シャーロットの宗教観については、クイームを除いて誰も知ることにはならなかったわけである。

「はぁ……まぁ、そうですね」

 シャーロットはその勘違いに気付いたが、いくら何でも信徒の前であけっぴろげに『お前の所の神様とか知ったこっちゃない』とは流石に言えなかったので、黙っていることにした。

 シャーロットには、その辺の気遣いを条件反射的にやってしまうぐらいには聖女の演技が染みついていた。
 だからこそ、その必要が無いクイームに惹かれたのだから。

「んー……クラウンが『声量 1728倍』とかやる?」
「それはもうただの破壊ですよ」
「いくら私でも『連絡手段、大声』なんて蛮族ムーブはちょっと……」
「仮に聞こえる範囲にいたとして、本当に聞こえるか? 鼓膜が破裂して終わりじゃないか?」

 アンドリューのその提案は満場一致で否決された。

「じゃあ、俺が今持ってる魔物に伝書バトをやらせるって言うのは?」
「……なんか色々ツッコミどころあるんだけど、どういう事だ?」

 現時点で、クイームの影の世界には12体の魔物がいる。
 どれもが完全なる人間ベースで出来ており、それぞれが別の動植物の能力を持っている。

 例えば、最高傑作の『12号』は、蜘蛛の眼球配置とシャコの眼球、コウモリの聴覚と声帯といった情報収集能力以外にも、幾つか能力がある。
 こいつは特に戦闘方面に特化させたので、『蟻の筋力』と『オオスズメバチの毒針』と『蟹の甲殻』と『デンキウナギの発電能力』を持っている。
 更に、どういう訳だか、四肢のいずれかを失ったとしても、大量の食事を取ることで新しく生やすという再生能力まで持ち合わせている。これは蟹をはじめとする一部の甲殻類に見られる能力である。

 流石は魔力持ちの最精鋭といった所か。

 さておき、このように動植物の能力を持った人間……もとい、魔物であれば、恐らくは連絡手段になるかもしれない。

「だから、そうだな……『犬の嗅覚』を持たせた魔物が居るから、そいつに『鳩の帰巣本能』を追加する。それでそいつにアンディの匂いを覚えさせれば、ある程度何処に居ても、手紙ぐらいならばやり取りできるだろう」
「ふむ、なるほど……今見せてもらえるか?」
「おう」

 影の世界からその魔物……4号を取り出す。
 4号は先程言ったように犬の嗅覚を搭載している。初めて密葬課職員をベースにして作った魔物であり、素体の重要性というものを理解させてくれた存在だ。密葬課という事で最初から魔力を持っているこいつは、3号までの経験則では信じられないほど多くの能力を併せ持っている。
 もっとも、その4号もまた、12号の圧倒的な能力の数々と比べれば寂しいものだ。そういう意味でも、素体の重要性を教えてくれた。

「……男なんだな」
「そりゃそうだろ、元は密葬課だからな」
「できれば連れ合いは女の方が目の保養になっていいんだが……」
「スマンが女を素体にした奴は12号しかいないし、12号は今の最高傑作なんでな。手放すつもりはないぞ。つかただのメッセンジャーだっての。何連れ合いにしようとしてんだ」
「へいへい」

 かーっけち臭いねーっなどとシャーロットに吹き込むアンドリュー。

「あ、けち臭いで思い出した。アンディお前、とっとと依頼料払えよ」
「依頼? なんかしてたっけ?」
「魔王だよ、魔王討伐の依頼」
「あーッ! あれか! ……何を『けち臭い』で思い出してんだオマエ」
「ほっとけ」
「まあ払うよ。お前らと別れたら、とっとと隠し金庫に行って、その分の金だしとく」
「なら良いんだがな」

 その後もしばらく話し合ったが、とりあえず『連絡用の魔物』以外に良い案が出る事はついぞなかったので、それを決定とした。

「じゃ、今から4号に遺伝形質をぶち込みまーす」
「そんな公開でやることなんですか……? そこそこ倫理観がアレな現場ですけど……?」
「でも宿の部屋以外で出来ることでもないし」

 目撃されれば、完全に邪悪なマッドサイエンティストである。

「まあ、といってもすぐ終わるけどな。いい加減慣れたわ」

 魔王の練度は継承が完了し、クイーム自身も12体の魔物を相手に経験を踏んだ。
 新しく1つ搭載するぐらい、訳無い事だった。
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