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VSヤキモチ彼氏
04
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実在する人間に擬態するのは初めてではない。何度かしたことはあるが、利点といえば記憶操作班が楽することくらいだろう。
やはり、実在する人間では完璧にコピーしない限りすぐボロが出てしまうから厄介だ。だからといって指定された架空の人物に化けるのも同様で面倒なのには変わらない。
俺のような擬態能力を持たない食事係の同僚たちはまあ普通にそのままの姿で仕事をしてるようだが、前に一度怠けた俺が何回も町で素顔のまま仕事したとき担当の記憶操作班員がしくじって中途半端に記憶に残った俺の姿が原因で一種の神隠しみたいな都市伝説が出回ったことがあり、それからは第三者には見えないようにだとか色々改善して面倒臭い今の形に落ち着いた。
なんでわざわざこんな無駄なところに力を入れなきゃならないのか全くわからなかったが、給料がいいので許す。
思いながら、俺は辺りを見回した。嬬恋冬樹の部屋の中。そこにはもう既に嬬恋冬樹本人の姿はなく、俺がただ一人立っているだけで。
なかなかいい部屋に住んでんなあとか思いながら部屋を見渡していたときだった。不意に、扉が開く。
「冬樹?」
聞き慣れない男の声が聞こえ、声をする方を振り返ればそこにはデータで見たままの天満嵐その人が立っていた。
長めの黒い髪に白い肌。資料同様どこか大人しそうな雰囲気を覚えたが、現時点で計二十四人は殺害してる殺人犯だ。
とはいっても中には何度も殺した人間もいるし、まずまだこの世界では殺した人数はゼロ人だろうが。
「あぁ……嵐、おはよ」
「おはよう、冬樹。珍しいじゃん、こんな時間に起きてるなんて」
笑う天満嵐は言いながら部屋に入ってくる。
からかうような天満の言葉に俺はむっと頬を膨らませた。
「俺だって早起きくらいするよ。っていうか、ちゃんとノックしてよ。ビックリするじゃん」
「ああ、悪い悪い。癖になっててさ。まあ別に良いだろ、見られて困るようなもんないし」
「プライバシーの侵害」
「おお、冬樹が難しいこと言ってる」
「もう、人を馬鹿みたいに言わないでよ」
そう怒ったフリをすれば、天満嵐は「ははっ、怒んなよ。冗談だろ?冗談」と肩を揺らし楽しそうに笑った。
ああ、なんだこのバカップルみたいな空気。毎度毎度男相手にこういうキャラやってると女の子の柔らかい声質が堪らなく恋しくなってくる。
そして男の相手をすることに慣れている自分が悲しい。
「朝飯、一応作っといたけどどうする?すぐ食べる?」
すると、天満はそう俺に尋ねてくる。
言われてみれば、なんか良い匂いがしてきた。
「食べる食べるー。今日のメニューは?」言いながらその匂いのする方へ歩いていく俺は、そのまま部屋を出てすぐにあるリビングに目を向ける。
シンプルな部屋の中、四人は座れそうなテーブルを見つけ近付いた。
「焼いた卵と切ったキャベツとインスタント味噌汁」
「わあ」
その上に並べてある天満の言葉通りの朝食に俺はそうなんとも言えない顔をする。その表情からなにか察したようだ。
「こう見えて一応頑張ってるんだけどな、やっぱ大変でさ。失敗作もあるけどどうする?」
そんなことを尋ねてくる天満。
どうするってなんだ。どんな選択肢が用意されてるんだ。そしてなにを選んでもいい予感はしない。
「……我慢する」
「よし、流石冬樹だな」
俺の返答に嬉しそうな顔をする天満は笑いながら頭を撫でてくれる。
無骨な手がなんとなくこそばゆくて、それでも逃げないでいるとふと天満は申し訳なさそうな顔をした。
「俺も頑張るから、朝は我慢してくれよ。昼間は好きなの食べていいから」
監視班が用意した資料によれば、近頃天満はお料理教室に通い始めたようだ。
自身の料理の腕に自信がなく、嬬恋冬樹に美味しい料理を食べさせるために。
しかし、いくら料理の腕が上がったとしてももう二度と嬬恋冬樹に料理を食べさせることは出来ないだろう。
だから、俺はその嬬恋冬樹の代わりに「うん」と頷き微笑み返した。
一緒に質素なご飯を食べ、それから天満は出掛けた。
バイトに出掛けたようだ。その後は恐らく図書館に行って料理本を借りてくるのだろう。
今日一日の天満嵐の行動は大体把握しているつもりだ。それから、嬬恋冬樹の行動も。
嬬恋冬樹は恋人の天満嵐に不満を抱いているわけではなかった。しかし、多少ズレていたようだ。
自分を軟禁しようとする天満の意思に気付かず普通に部屋を出たり、嫉妬する天満嵐のことにも気付かずに普通に誰とでも仲良くするようななんというかマイペースな人間で。
あまりにもふらふらする嬬恋冬樹が心配で心配で堪らなくなった天満嵐は嬬恋のバイトを辞めさせ、そして携帯電話を没収し、玄関には外からしか開けられない鍵を取り付け嬬恋冬樹をこの家に閉じ込めた。
それが昨日だ。
とはいっても、嬬恋冬樹に軟禁されたという意識はなく、ただ普通にごろごろしながらテレビ見てときたま「暇だなー」と呟きながらぼんやりする。それが今日一日の嬬恋冬樹の行動だ。
そして、嬬恋冬樹がこの部屋にいる間に一人また被害者が出ることになっている。嬬恋冬樹の友人だ。これに関しては既に代わりの友人の分身を用意しているので大丈夫だろう。
俺が待つのは、天満嵐のメーターが減りこの嬬恋冬樹の分身を独立させるタイミングだ。それを見極める必要があるが、まあ天満嵐の犯行が終わってからいくらでも考えればいい。
天満嵐に見せるため冷蔵庫に入っていた冷凍食品を食べる。
どうやら解凍させて食べるものだったようだ。やけに硬いなと思ったが、まあここが普通の人間との差なのかもしれない。そういう料理なのかと普通に食べていたからパッケージを見て初めて気づいた。空腹を満たすことが出来たのでまあいいだろう。
そして夜。
ソファーに寝っ転がって雑誌を読んでいると、玄関の方から扉が開く音が聞こえた。どうやら天満が帰ってきたようだ。ソファーから飛び起きたとき、丁度リビングの鍵が外され天満嵐が顔を出す。
「ただいま、冬樹。昼なに食べた?」
「刺身」
「刺身?」
上着を脱ぎ、荷物を床の上に置く天満嵐は素っ頓狂な声を上げる。
本来ならば嬬恋冬樹はスパゲッティを食べるはずだったのだが、敢えて違うものを選んだのはまずかっただろうか。
「ダメだった?」
「いや、気にしないでいいよ」
聞き返せば、慌てて天満は首を横に振る。
「冬樹が美味しかったって言うなら冷蔵庫にあるの好きなだけ食っていいんだからな」そして、そう微笑む天満嵐。
確かこいつの実家は金持ちだったっけな。あまりにも歯の浮くような甘い言葉に「この金持ちめ!」と言いたくなるのを我慢する。俺も一度言ってみたい。
お前がしたいなら好きなだけしていいんだからな、的な。
「その代わり、お礼は体で」
そうそう、その流れも鉄板だよな。
と思った矢先、腕を掴まれ迫ってくる天満嵐に内心焦る。
「嵐、オッサンみたい」
「おい、オッサンとか言うなよ」
いや俺と同じ思考回路だなんて大層なもんだぞ。
なんて思っていると「もう頭に来た。ちゅーしてやる」と謎の八つ当たりをしてくる天満は言いながら抱きついてくる。
デコにキスをされ、思わず身動いだ。恋人の片割れに擬態するのだからこうはなるだろうと思っていたが、流石にこれは別料金頂かないと割りに合わないぞ。
「……ここで?」
裾から潜り込んでくる天満の手に背筋をなぞられ、ぞくりと嫌な感触が走る。ある種、悪寒にも似ている。
「嫌だ?」
俺の言葉に反応した天満は言いながら俺の顔を覗き込んできた。
甘えるような目。女なら喜ぶんだろうなあ、とか思いつつ「嫌じゃないけど、寒い」とだけ俺は答える。
「じゃあベッド行こうか」
まあそうなりますよね。
ああ、ちゃんと勃つだろうかと思っていたがあくまでこの体は嬬恋冬樹に忠実に作ったものだ。その辺の心配は無用だった。
やはり、実在する人間では完璧にコピーしない限りすぐボロが出てしまうから厄介だ。だからといって指定された架空の人物に化けるのも同様で面倒なのには変わらない。
俺のような擬態能力を持たない食事係の同僚たちはまあ普通にそのままの姿で仕事をしてるようだが、前に一度怠けた俺が何回も町で素顔のまま仕事したとき担当の記憶操作班員がしくじって中途半端に記憶に残った俺の姿が原因で一種の神隠しみたいな都市伝説が出回ったことがあり、それからは第三者には見えないようにだとか色々改善して面倒臭い今の形に落ち着いた。
なんでわざわざこんな無駄なところに力を入れなきゃならないのか全くわからなかったが、給料がいいので許す。
思いながら、俺は辺りを見回した。嬬恋冬樹の部屋の中。そこにはもう既に嬬恋冬樹本人の姿はなく、俺がただ一人立っているだけで。
なかなかいい部屋に住んでんなあとか思いながら部屋を見渡していたときだった。不意に、扉が開く。
「冬樹?」
聞き慣れない男の声が聞こえ、声をする方を振り返ればそこにはデータで見たままの天満嵐その人が立っていた。
長めの黒い髪に白い肌。資料同様どこか大人しそうな雰囲気を覚えたが、現時点で計二十四人は殺害してる殺人犯だ。
とはいっても中には何度も殺した人間もいるし、まずまだこの世界では殺した人数はゼロ人だろうが。
「あぁ……嵐、おはよ」
「おはよう、冬樹。珍しいじゃん、こんな時間に起きてるなんて」
笑う天満嵐は言いながら部屋に入ってくる。
からかうような天満の言葉に俺はむっと頬を膨らませた。
「俺だって早起きくらいするよ。っていうか、ちゃんとノックしてよ。ビックリするじゃん」
「ああ、悪い悪い。癖になっててさ。まあ別に良いだろ、見られて困るようなもんないし」
「プライバシーの侵害」
「おお、冬樹が難しいこと言ってる」
「もう、人を馬鹿みたいに言わないでよ」
そう怒ったフリをすれば、天満嵐は「ははっ、怒んなよ。冗談だろ?冗談」と肩を揺らし楽しそうに笑った。
ああ、なんだこのバカップルみたいな空気。毎度毎度男相手にこういうキャラやってると女の子の柔らかい声質が堪らなく恋しくなってくる。
そして男の相手をすることに慣れている自分が悲しい。
「朝飯、一応作っといたけどどうする?すぐ食べる?」
すると、天満はそう俺に尋ねてくる。
言われてみれば、なんか良い匂いがしてきた。
「食べる食べるー。今日のメニューは?」言いながらその匂いのする方へ歩いていく俺は、そのまま部屋を出てすぐにあるリビングに目を向ける。
シンプルな部屋の中、四人は座れそうなテーブルを見つけ近付いた。
「焼いた卵と切ったキャベツとインスタント味噌汁」
「わあ」
その上に並べてある天満の言葉通りの朝食に俺はそうなんとも言えない顔をする。その表情からなにか察したようだ。
「こう見えて一応頑張ってるんだけどな、やっぱ大変でさ。失敗作もあるけどどうする?」
そんなことを尋ねてくる天満。
どうするってなんだ。どんな選択肢が用意されてるんだ。そしてなにを選んでもいい予感はしない。
「……我慢する」
「よし、流石冬樹だな」
俺の返答に嬉しそうな顔をする天満は笑いながら頭を撫でてくれる。
無骨な手がなんとなくこそばゆくて、それでも逃げないでいるとふと天満は申し訳なさそうな顔をした。
「俺も頑張るから、朝は我慢してくれよ。昼間は好きなの食べていいから」
監視班が用意した資料によれば、近頃天満はお料理教室に通い始めたようだ。
自身の料理の腕に自信がなく、嬬恋冬樹に美味しい料理を食べさせるために。
しかし、いくら料理の腕が上がったとしてももう二度と嬬恋冬樹に料理を食べさせることは出来ないだろう。
だから、俺はその嬬恋冬樹の代わりに「うん」と頷き微笑み返した。
一緒に質素なご飯を食べ、それから天満は出掛けた。
バイトに出掛けたようだ。その後は恐らく図書館に行って料理本を借りてくるのだろう。
今日一日の天満嵐の行動は大体把握しているつもりだ。それから、嬬恋冬樹の行動も。
嬬恋冬樹は恋人の天満嵐に不満を抱いているわけではなかった。しかし、多少ズレていたようだ。
自分を軟禁しようとする天満の意思に気付かず普通に部屋を出たり、嫉妬する天満嵐のことにも気付かずに普通に誰とでも仲良くするようななんというかマイペースな人間で。
あまりにもふらふらする嬬恋冬樹が心配で心配で堪らなくなった天満嵐は嬬恋のバイトを辞めさせ、そして携帯電話を没収し、玄関には外からしか開けられない鍵を取り付け嬬恋冬樹をこの家に閉じ込めた。
それが昨日だ。
とはいっても、嬬恋冬樹に軟禁されたという意識はなく、ただ普通にごろごろしながらテレビ見てときたま「暇だなー」と呟きながらぼんやりする。それが今日一日の嬬恋冬樹の行動だ。
そして、嬬恋冬樹がこの部屋にいる間に一人また被害者が出ることになっている。嬬恋冬樹の友人だ。これに関しては既に代わりの友人の分身を用意しているので大丈夫だろう。
俺が待つのは、天満嵐のメーターが減りこの嬬恋冬樹の分身を独立させるタイミングだ。それを見極める必要があるが、まあ天満嵐の犯行が終わってからいくらでも考えればいい。
天満嵐に見せるため冷蔵庫に入っていた冷凍食品を食べる。
どうやら解凍させて食べるものだったようだ。やけに硬いなと思ったが、まあここが普通の人間との差なのかもしれない。そういう料理なのかと普通に食べていたからパッケージを見て初めて気づいた。空腹を満たすことが出来たのでまあいいだろう。
そして夜。
ソファーに寝っ転がって雑誌を読んでいると、玄関の方から扉が開く音が聞こえた。どうやら天満が帰ってきたようだ。ソファーから飛び起きたとき、丁度リビングの鍵が外され天満嵐が顔を出す。
「ただいま、冬樹。昼なに食べた?」
「刺身」
「刺身?」
上着を脱ぎ、荷物を床の上に置く天満嵐は素っ頓狂な声を上げる。
本来ならば嬬恋冬樹はスパゲッティを食べるはずだったのだが、敢えて違うものを選んだのはまずかっただろうか。
「ダメだった?」
「いや、気にしないでいいよ」
聞き返せば、慌てて天満は首を横に振る。
「冬樹が美味しかったって言うなら冷蔵庫にあるの好きなだけ食っていいんだからな」そして、そう微笑む天満嵐。
確かこいつの実家は金持ちだったっけな。あまりにも歯の浮くような甘い言葉に「この金持ちめ!」と言いたくなるのを我慢する。俺も一度言ってみたい。
お前がしたいなら好きなだけしていいんだからな、的な。
「その代わり、お礼は体で」
そうそう、その流れも鉄板だよな。
と思った矢先、腕を掴まれ迫ってくる天満嵐に内心焦る。
「嵐、オッサンみたい」
「おい、オッサンとか言うなよ」
いや俺と同じ思考回路だなんて大層なもんだぞ。
なんて思っていると「もう頭に来た。ちゅーしてやる」と謎の八つ当たりをしてくる天満は言いながら抱きついてくる。
デコにキスをされ、思わず身動いだ。恋人の片割れに擬態するのだからこうはなるだろうと思っていたが、流石にこれは別料金頂かないと割りに合わないぞ。
「……ここで?」
裾から潜り込んでくる天満の手に背筋をなぞられ、ぞくりと嫌な感触が走る。ある種、悪寒にも似ている。
「嫌だ?」
俺の言葉に反応した天満は言いながら俺の顔を覗き込んできた。
甘えるような目。女なら喜ぶんだろうなあ、とか思いつつ「嫌じゃないけど、寒い」とだけ俺は答える。
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