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それから、俺は菖蒲さんとともにリビングへと移動する。
「海陽から愛佐の様子はちょくちょく聞いていたよ。……食事はちゃんと摂ってるかい?」
「はい」
「それはよかった。けど、無理そうな時は無理して喉に通す必要はない。最低限水だけでも飲んだら人間生きていける」
「というのは極端すぎたかな?」隣に腰をかけた菖蒲さんは俺を横目に笑う。
「いえ……けど、菖蒲さんがそういうことを言われるのは少し、意外でした」
「そりゃあ三食食べて眠るのは健康的だ。けど、それができないときもあるだろう。僕はそれを否定したくない」
「……」
「ああでも、きちんと処方薬は飲むようにね」
「……はい」
海陽先輩とは正反対ではあるが、菖蒲さんらしいと思う。人の弱さも受け入れてくれる寛大さ、そんな菖蒲さんだからこそ俺はいつも甘えてしまう。
独り立ちしなければならないのに、菖蒲さんに頼ってばかりではダメなのに。
そんなことばかり考えてしまっては言葉が出てこない。部屋の中に静けさが広がる。
「……」
「……参ったな」
「え?」
「君と色々話したいことはあったんだ。けど、君の顔を見たら吹き飛んでしまった」
菖蒲さんの表情がどこか硬いから余程深刻な話なのかもしれない、そう身構えていただけにそんなことを言い出す菖蒲さんになんだか出鼻を挫かれたような気分だった。
「会長が、ですか?」
「そうだよ。僕がね」
「すみません、変な気を遣わせてしまって。俺には構わず話を……」
「違う。そうじゃないんだよ。愛佐」
「……そうじゃなくて」珍しく菖蒲さんの歯切れが悪い。言い掛けて、自分の口を塞ぐ。テーブルの上のグラスを見つめたまま、菖蒲さんは言葉を探っているようだった。
「……駄目だな」
「菖蒲さん……?」
「そうだな、君の言う通りかもしれない。……この場合、下手な遠回りは誤解を招きかねない」
きた、と俺は背筋を伸ばす。「はい」とその次の言葉を待てば、菖蒲さんはこちらを見つめた。そして。
「話というのは、真夜のことだ」
その口から出てきた名前に肝が冷えていくようだった。
何故今ここで菖蒲さんの口からあいつの名前が出てくるのか。
「僕は人の私生活、況してや交友関係に口を挟むべきではないと思っている。けど、……これは君の為でもあるんだ、愛佐」
「……っ、菖蒲さん」
「昨夜、君の部屋に真夜が来ていたようだね」
冷たい汗が噴き出す。同時に、真夜の帰り際に誰かに見られているような感覚を覚えたことを思い出した。
「……はい」
「どうして知ってるんだ、という顔かな。それは。……まあ、無理もないね。僕も別に君を監視していたわけではない。……たまたま僕の知人があの場に居合わせていたようで、それを僕に教えてくれたんだ」
自分を落ち着かせるように、菖蒲さんは深呼吸をした。「すんなりと認められるとは思わなかったけど」と笑ってるような呆れてるような、そんな複雑な顔をして。
「君があいつとどういう関係かは聞かないでおく。けれど、あいつに強引に迫られているというなら言ってくれ。……僕は君を助けたいと思っている。これだけは詭弁でもなんでもない、事実だ」
膝の上、握り締めていた手に菖蒲さんの手がそっと添えられ、全身が岩のように硬くなる。
助けを求めるのなら、双子との関係を話すのなら今しかない。そんなこと分かりきっていたのに、帰り際の真夜の顔が蘇る。喉元まで突っかかった言葉が出てこない。
「愛佐」
「……あ、いつは……」
「……うん」
「……っ、……」
告発。するのか。レイプされたって。無理矢理プレイに持ち込まれて散々な目にも遭わされたって。
実際そうだ。そもそもあいつが碌でもない男なことには変わりない。そうだ。然るべき処罰と指導は入れられたって仕方ない。それは俺のためではなく、もしかしたら他にもいるかもしれない俺のような立場のSubのためにも……。
「……愛佐、大丈夫だよ。ゆっくりでも」
「あ、やめさん」
「うん」
大好きな菖蒲さんの手。じっと見つめてくる優しい眼差しが、今はただ痛い。
言うべきだ。洗いざらい。あいつのことも、小晴のことも。最初俺もそのつもりだった。はずなのに。
『愛ちゃん』と優しく触れてくる真夜の声と熱が蘇る。呼んでもないのに駆け付けて、そばに居てくれたあいつの声が。……居てくれた?待て、俺は何を言ってるんだ。
「……っ、…………」
「……愛佐?」
「…………ぁ……あいつとは、なんでもないです。菖蒲さんが心配するようなことも、何も」
口にした瞬間、巨大な氷柱が心臓を射抜く。苦しくて、痛い。なのに、勝手に口が動く。体があいつを庇おうとしている。脳と舌先がまるで分離したように、別々の生き物のように。
菖蒲さんは時間が止まったかのように俺をじっと見つめていた。そこにいつもの笑顔はない。真剣な顔、眼差し。それから――。
「愛佐」
背筋が凍りつくような、聞いたことのない声。
「……それは、『言わされている』のかな?」
「……っ、ち、が……います、俺の意思です」
「自分の意思で、あいつとキスするような仲にまでなったと?」
ぎちぎちと根本まで突き刺さった見えない針が心臓を突き破るようだった。痛い。苦しい。怖い。菖蒲さんを怒らせたくない、失望させたくないのに。脳が正常な判断を下させない。
ぶるぶると指先が震える。触れられた手の指先から感覚が、熱ごと抜け落ちていく。それを逃さないように拳を握りしめることしかできない俺に気づいたらしい、はっとした菖蒲さんは目を伏せる。そして、深く息を吐いた。
「……すまないね、君に怒ってるわけではない。愛佐。……僕も報告を受けてから一晩、落ち着いて考えたつもりだったんだ。……愛佐、怖がらないで」
「ぁ、あやめ、さん」
「複数のDomを見つけるSubもいる。それはお互い合意の上でならば法的にも問題はないし、僕もいいと思っているよ。……そうだ、お互いがコマンドも介さず自らの意思でそれを望んでいるのならばね」
「僕の言ってる意味が分かる?」と子供に問いかけるように優しい、耳障りのいい声で菖蒲さんは俺に問う。心にスッと入ってくる声――のはずなのに、今はその声に、言葉に、ただ腹の内側から全身が氷のように冷たくなっていくのだ。菖蒲さんが怒っている。けれど、それを向けているのは俺を通した向こう側に対してだ。
「……真夜は、《駄目》だよ。愛佐」
「っ、あ、菖蒲、さん……っ」
「あいつには酷い悪癖がある。もしかして真夜は、君がSubだと知ってるんじゃないか?」
「……っ、……」
「《答えるんだ》、愛佐」
菖蒲さんの、コマンド。
菖蒲さんがSSランクのDomということは知っていた。けれど、最初からこの人に従うことが当たり前だと刷り込まれていた俺にとって、こんなにもSSランクのDomの命令が苦痛になるということを知らなかった。
「……しって、ます。全部」
争う気力も全て奪うほどの、拘束力。自分が何を口走ったのかもわからない。勝手に舌が動き、喉の奥から言葉が溢れる。菖蒲さんの目付きが険しくなっていくのを見ることができなかった。怖かった、菖蒲さんがどんな顔をしているのか。
「……そうか、全部か。僕と君のことも?」
「……はい」
「なるほどね。……教えてくれてありがとう、愛佐」
優しく頭を抱き寄せられる。暖かな体温のはずなのに、冷たい人形に抱きしめられているような感覚が剥がれない。怖いのに、体が動けない。「そうか、そうか」と一人呟きながら菖蒲さんは俺の頭を撫でる。気持ちいい。はずなのに、怖い。今はただ菖蒲さんに触れられる箇所が無数の針に刺されるみたいに痛い。菖蒲さんの怒りが指先から流れ込んでくるようだ。眼球の奥がズキズキと鈍く痛み、苦しくて、頭を上げることも視線を動かすこともできない。
「愛佐、さっきも言った通り僕は君を責めるつもりはない。……君は何も悪くないからね。君が真夜のことを庇おうとしたのも、無理もないことだ。言わば巻き込まれ事故みたいなもので……いや、違うな」
「ぁ、やめ、さん……?」
「……震えが止まらないね、愛佐。……ごめんね。僕のせいだ。嫌なことまで思い出させてしまってすまなかった」
そう俺から手を離した菖蒲さんは、そのまま自分の指先を見つめた。
「愛佐」
名前を呼ばれる。落ち着きを払った、静かな声。水に滴を落としたような、涼やかな声。
「あいつにはキスをさせていたんだっけね」
先程のように滲み出るほどの怒りも感じない、淡々とした声なのに何故だか先程よりも怖くて、ソファーの上、無意識に菖蒲さんから距離を取ろうと体が動く。
「……けど、僕に触れられるのは辛い?」
「っ、ぁ、あやめ、さん……?」
「愛佐、《僕を見て》」
首が動く。顔を向けた鼻先、菖蒲さんの整った顔がすぐ目の前にはあった。ドクドクドクと鼓動が溢れる。心臓から押し出される鼓動。
「《答えるんだ》、愛佐」
菖蒲さんの様子がおかしい。
それは俺でも分かる。分かったからこそ、抗いたかった。これは菖蒲さんを傷つける事になる。普段は踏み込まない一線に踏み込もうとしてくる菖蒲さんを止めたくて、俺は。
「愛佐――」
菖蒲さんの胸を押し退けた。
「海陽から愛佐の様子はちょくちょく聞いていたよ。……食事はちゃんと摂ってるかい?」
「はい」
「それはよかった。けど、無理そうな時は無理して喉に通す必要はない。最低限水だけでも飲んだら人間生きていける」
「というのは極端すぎたかな?」隣に腰をかけた菖蒲さんは俺を横目に笑う。
「いえ……けど、菖蒲さんがそういうことを言われるのは少し、意外でした」
「そりゃあ三食食べて眠るのは健康的だ。けど、それができないときもあるだろう。僕はそれを否定したくない」
「……」
「ああでも、きちんと処方薬は飲むようにね」
「……はい」
海陽先輩とは正反対ではあるが、菖蒲さんらしいと思う。人の弱さも受け入れてくれる寛大さ、そんな菖蒲さんだからこそ俺はいつも甘えてしまう。
独り立ちしなければならないのに、菖蒲さんに頼ってばかりではダメなのに。
そんなことばかり考えてしまっては言葉が出てこない。部屋の中に静けさが広がる。
「……」
「……参ったな」
「え?」
「君と色々話したいことはあったんだ。けど、君の顔を見たら吹き飛んでしまった」
菖蒲さんの表情がどこか硬いから余程深刻な話なのかもしれない、そう身構えていただけにそんなことを言い出す菖蒲さんになんだか出鼻を挫かれたような気分だった。
「会長が、ですか?」
「そうだよ。僕がね」
「すみません、変な気を遣わせてしまって。俺には構わず話を……」
「違う。そうじゃないんだよ。愛佐」
「……そうじゃなくて」珍しく菖蒲さんの歯切れが悪い。言い掛けて、自分の口を塞ぐ。テーブルの上のグラスを見つめたまま、菖蒲さんは言葉を探っているようだった。
「……駄目だな」
「菖蒲さん……?」
「そうだな、君の言う通りかもしれない。……この場合、下手な遠回りは誤解を招きかねない」
きた、と俺は背筋を伸ばす。「はい」とその次の言葉を待てば、菖蒲さんはこちらを見つめた。そして。
「話というのは、真夜のことだ」
その口から出てきた名前に肝が冷えていくようだった。
何故今ここで菖蒲さんの口からあいつの名前が出てくるのか。
「僕は人の私生活、況してや交友関係に口を挟むべきではないと思っている。けど、……これは君の為でもあるんだ、愛佐」
「……っ、菖蒲さん」
「昨夜、君の部屋に真夜が来ていたようだね」
冷たい汗が噴き出す。同時に、真夜の帰り際に誰かに見られているような感覚を覚えたことを思い出した。
「……はい」
「どうして知ってるんだ、という顔かな。それは。……まあ、無理もないね。僕も別に君を監視していたわけではない。……たまたま僕の知人があの場に居合わせていたようで、それを僕に教えてくれたんだ」
自分を落ち着かせるように、菖蒲さんは深呼吸をした。「すんなりと認められるとは思わなかったけど」と笑ってるような呆れてるような、そんな複雑な顔をして。
「君があいつとどういう関係かは聞かないでおく。けれど、あいつに強引に迫られているというなら言ってくれ。……僕は君を助けたいと思っている。これだけは詭弁でもなんでもない、事実だ」
膝の上、握り締めていた手に菖蒲さんの手がそっと添えられ、全身が岩のように硬くなる。
助けを求めるのなら、双子との関係を話すのなら今しかない。そんなこと分かりきっていたのに、帰り際の真夜の顔が蘇る。喉元まで突っかかった言葉が出てこない。
「愛佐」
「……あ、いつは……」
「……うん」
「……っ、……」
告発。するのか。レイプされたって。無理矢理プレイに持ち込まれて散々な目にも遭わされたって。
実際そうだ。そもそもあいつが碌でもない男なことには変わりない。そうだ。然るべき処罰と指導は入れられたって仕方ない。それは俺のためではなく、もしかしたら他にもいるかもしれない俺のような立場のSubのためにも……。
「……愛佐、大丈夫だよ。ゆっくりでも」
「あ、やめさん」
「うん」
大好きな菖蒲さんの手。じっと見つめてくる優しい眼差しが、今はただ痛い。
言うべきだ。洗いざらい。あいつのことも、小晴のことも。最初俺もそのつもりだった。はずなのに。
『愛ちゃん』と優しく触れてくる真夜の声と熱が蘇る。呼んでもないのに駆け付けて、そばに居てくれたあいつの声が。……居てくれた?待て、俺は何を言ってるんだ。
「……っ、…………」
「……愛佐?」
「…………ぁ……あいつとは、なんでもないです。菖蒲さんが心配するようなことも、何も」
口にした瞬間、巨大な氷柱が心臓を射抜く。苦しくて、痛い。なのに、勝手に口が動く。体があいつを庇おうとしている。脳と舌先がまるで分離したように、別々の生き物のように。
菖蒲さんは時間が止まったかのように俺をじっと見つめていた。そこにいつもの笑顔はない。真剣な顔、眼差し。それから――。
「愛佐」
背筋が凍りつくような、聞いたことのない声。
「……それは、『言わされている』のかな?」
「……っ、ち、が……います、俺の意思です」
「自分の意思で、あいつとキスするような仲にまでなったと?」
ぎちぎちと根本まで突き刺さった見えない針が心臓を突き破るようだった。痛い。苦しい。怖い。菖蒲さんを怒らせたくない、失望させたくないのに。脳が正常な判断を下させない。
ぶるぶると指先が震える。触れられた手の指先から感覚が、熱ごと抜け落ちていく。それを逃さないように拳を握りしめることしかできない俺に気づいたらしい、はっとした菖蒲さんは目を伏せる。そして、深く息を吐いた。
「……すまないね、君に怒ってるわけではない。愛佐。……僕も報告を受けてから一晩、落ち着いて考えたつもりだったんだ。……愛佐、怖がらないで」
「ぁ、あやめ、さん」
「複数のDomを見つけるSubもいる。それはお互い合意の上でならば法的にも問題はないし、僕もいいと思っているよ。……そうだ、お互いがコマンドも介さず自らの意思でそれを望んでいるのならばね」
「僕の言ってる意味が分かる?」と子供に問いかけるように優しい、耳障りのいい声で菖蒲さんは俺に問う。心にスッと入ってくる声――のはずなのに、今はその声に、言葉に、ただ腹の内側から全身が氷のように冷たくなっていくのだ。菖蒲さんが怒っている。けれど、それを向けているのは俺を通した向こう側に対してだ。
「……真夜は、《駄目》だよ。愛佐」
「っ、あ、菖蒲、さん……っ」
「あいつには酷い悪癖がある。もしかして真夜は、君がSubだと知ってるんじゃないか?」
「……っ、……」
「《答えるんだ》、愛佐」
菖蒲さんの、コマンド。
菖蒲さんがSSランクのDomということは知っていた。けれど、最初からこの人に従うことが当たり前だと刷り込まれていた俺にとって、こんなにもSSランクのDomの命令が苦痛になるということを知らなかった。
「……しって、ます。全部」
争う気力も全て奪うほどの、拘束力。自分が何を口走ったのかもわからない。勝手に舌が動き、喉の奥から言葉が溢れる。菖蒲さんの目付きが険しくなっていくのを見ることができなかった。怖かった、菖蒲さんがどんな顔をしているのか。
「……そうか、全部か。僕と君のことも?」
「……はい」
「なるほどね。……教えてくれてありがとう、愛佐」
優しく頭を抱き寄せられる。暖かな体温のはずなのに、冷たい人形に抱きしめられているような感覚が剥がれない。怖いのに、体が動けない。「そうか、そうか」と一人呟きながら菖蒲さんは俺の頭を撫でる。気持ちいい。はずなのに、怖い。今はただ菖蒲さんに触れられる箇所が無数の針に刺されるみたいに痛い。菖蒲さんの怒りが指先から流れ込んでくるようだ。眼球の奥がズキズキと鈍く痛み、苦しくて、頭を上げることも視線を動かすこともできない。
「愛佐、さっきも言った通り僕は君を責めるつもりはない。……君は何も悪くないからね。君が真夜のことを庇おうとしたのも、無理もないことだ。言わば巻き込まれ事故みたいなもので……いや、違うな」
「ぁ、やめ、さん……?」
「……震えが止まらないね、愛佐。……ごめんね。僕のせいだ。嫌なことまで思い出させてしまってすまなかった」
そう俺から手を離した菖蒲さんは、そのまま自分の指先を見つめた。
「愛佐」
名前を呼ばれる。落ち着きを払った、静かな声。水に滴を落としたような、涼やかな声。
「あいつにはキスをさせていたんだっけね」
先程のように滲み出るほどの怒りも感じない、淡々とした声なのに何故だか先程よりも怖くて、ソファーの上、無意識に菖蒲さんから距離を取ろうと体が動く。
「……けど、僕に触れられるのは辛い?」
「っ、ぁ、あやめ、さん……?」
「愛佐、《僕を見て》」
首が動く。顔を向けた鼻先、菖蒲さんの整った顔がすぐ目の前にはあった。ドクドクドクと鼓動が溢れる。心臓から押し出される鼓動。
「《答えるんだ》、愛佐」
菖蒲さんの様子がおかしい。
それは俺でも分かる。分かったからこそ、抗いたかった。これは菖蒲さんを傷つける事になる。普段は踏み込まない一線に踏み込もうとしてくる菖蒲さんを止めたくて、俺は。
「愛佐――」
菖蒲さんの胸を押し退けた。
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