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神魔戦役篇 エピローグ
187話 戦いは終わらない
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更に時を遡る。20XX/12/22、時刻はオオゲツが旗艦艦橋に人型機動兵器を呼び出し、逃げおおせた後。
超長距離転移用の門アケドリの内側、神道と呼ばれる赤い光が照らす超空間を一機の兵器が猛然と飛翔する。旗艦の艦橋から飛び去った黒雷。操縦席には2人の人物。マスクで顔を覆った兵士、そして――
「社長、通信が入りました。今、お繋ぎします」
表情の読めない兵士が操縦席付近のパネルを操作すると後部座席にディスプレイが浮かび上がった。
「そう……アレス、久しぶりね」
「あぁ、久しぶりだな」
「それだけ?もっと言う事あるんじゃなぁい?」
「相変わらずだな、全く。調子が狂う。君らしいと言えばそうだが、頼むからその調子で部下達の前に出てこないでくれよ」
通信に出たのは男。映像は不鮮明で顔は見えない。久しぶり再会を喜ぶオオゲツ。対して男の方はあくまで事務的、冷静な返答に終始する。
恐らくは仲間。何か共通の目的の為に集った同士、そんな雰囲気が会話の端々から滲む。目的は不明だが、その為に旗艦と地球を巻き込み、大勢を犠牲にした事実などまるで気に掛けていない。
「挨拶はこれ位にして、首尾はどう……血?怪我でもしたのか?本当にらしくないな」
嬉しそうに笑みを浮かべるオオゲツに男が先に口を開いた。鋭く冷たい視線が、怪我の痕跡をなぞった。
「あぁコレ?まぁ、ちょっとね。結果は……最後まで見ていないけど多分、失敗ね。ヤゴウ達も無能だったけど、それ以上にカイン……彼にしてやられたわ」
「カイン?例の遺産を残した……ヤツが事ある毎に口にしていた例の科学者か?どう言う事だ?まさか生きていた、なんて言わないよな?」
「うーん。ま、そんなモンかな。アイツの遺産、ハバキリよ。アレが地球にあった」
「そうか……おい待て、どの辺りが『そんなモン』なんだ?」
「ウフフッ。まぁともかく、不完全な状態でさえ旗艦が手も足も出なかったわ。最初に見た時から気になっていたけど、やはり私のラボに回しておくべきだったわ。それよりも想像以上の化け物ね。500年経って尚、勝てない兵器なぁんて想定外もいいとこよ」
オオゲツは己が想定できなかった最大のイレギュラー、ハバキリと製造者への不満を隠さない。だというのに表情も、口調も酷く楽しそうだ。
「ハバキリか。随分と厄介だな。あぁ、厄介と言えば君が無能の烙印を押した連中はどうなった?概要程度しか知らないから生きていようが死んでいようがどうでもいいが、まぁ一応な」
「ハヅキとイワザキは地球人に殺されたわ。自業自得ね。ヤゴウは生きているけど確実に拘束されてる。仮に逃げたってアイツじゃ何も出来なわ。余りにも無能すぎて計画に支障が出そうだったから何も教えないでいたのに、それでも足を引っ張っるんだもの。本当に無能な働き者って嫌ぁね。フフフッ」
「辛辣な評価の割に妙に楽しそうな口ぶりなのが気になるのだが。アマテラスオオカミは?」
「子機を統括する本体は封印されてなかったわ。流石にこの事態を想定してたみたい。ま、何らかの策は用意してるだろうとは思っていたんだけど、まさか本人とはね。ちょっと驚いたわ。とりあえず封印解除は阻止したけど、それ以上は……ね」
無理だった、と仄めかすオオゲツは懐からプレートを取り出し、通信相手に見せびらかした。赤色と金色で構成されたプレートが、アケドリの輝きの中に怪しく揺らめく。
「アメノウズメか?」
プレートの正体を男は一目で看破した。天岩戸と呼称される封印を解除し、旗艦の神を再起動させる為のキー。全てが揃わなければ封印解除は不可能な、その内の1本。
「えぇ。それ以外の成果と言えばタケミカヅチ計画のデータと、後は取り返されなければムラクモもかな」
「そうか。アマテラスオオカミが存在しているのは想定外だが、本体が封印されているなら障害にはならん。ただ、今更なんだが……やはり君が指揮するべきだったのではないか?」
通信相手の男の口調が僅かに苛立った。想定したよりも状況が悪いと、そう言いたげだ。対して大っぴらに批判する気配はない。労いか、それとも――
「仕方ないでしょ。担ぎ上げる時に出された条件だったもの。俺が指揮を執る、とかナントカ。思い出すだけでも不快だわ」
男の感情が伝播したのか、過去を思い出したオオゲツが苛立ちを吐き捨てた。
「そうそう、私も一つ聞きたいんだけど」
女の口調がまた変化した。楽しそうでもなく、苛立つでもなく、神妙な顔つきで映像に映る男を見つめる。
「なんだ?」
「アレの力だと思う?」
不意に切り出された奇妙な質問に男は言葉を詰まらせた。オオゲツは無言を貫く男から視線を逸らさない。前部座席に座る兵士は明らかに変わった雰囲気を察しながら何らの口も挟まず、関心も持たず、ただ黙々と機体の制御に終始する。
黒雷の操縦席が沈黙に支配された。答えを待つ女と、通信の向こうで黙ったままの男。彩るのは神道を照らす赤い粒子の輝きのみ。
「何とも言えん。だが……だが、いやスマン。そう、考えてもいいかも知れない……だろう。それよりもマガツヒはどうだった?動向は調査していたが、黒点観測の連中がサボってるのか桁違いのカグツチ濃度が原因か分からんが状況が把握出来ない。何が起こった?」
辛うじて返答を絞り出した男は、強引に話題を切り替えた。マガツヒ、と今度は男が質問し返した。連合最大の敵の動向が掴めないという問いかけに女は嬉しそうな笑みを浮かる。笑っていていい状況ではないというのに――
「さぁ?私も逃げてきたところだからさっぱり。最終的にどうなったかもわからないけど、でもあの濃度なら引き返すんじゃない?突撃したら消滅しちゃうだろうし」
「そうか、分かった。最後になるが、暫く大人しくしていろよ?」
「フフッ、分かってるわよ。じゃあ、少しだけ羽を伸ばそうかな。何なら何処かに遊びに行く?」
屈託なく、女は笑った。男は真逆に顔をしかめた。尖らせた口からあきれを含んだため息が零れ落ちる。
「相変わらず良い性格をしているよ、君は。だが、オオゲツの方はそう遠くない内に見つかる。分かっているだろう?」
「勿論、分かってるわ……本当に余計な事するんだから皆して……」
「どうした?やけに感傷的だが、旗艦アマテスで何かあったのか?ともかく今回の件、ただ単に運が……いや、なんでもない。そろそろ通信を切る。ある程度は織り込んでいたが、やはり計画の修正が必要だ」
「貴方の方はどうなの?順調に進んでいるんでしょうね?」
「信用されていないのか?俺は」
「フフッ、旗艦アマテスの連中はみぃんないい加減だったからね、ちょっと信じられないのよ」
「それにしては随分と楽しそうなのだが……まぁいい。俺の方は順調、戻れば嫌でも目に入るから分かる。それから変更事項を送ったから直ぐに目を通しておいてくれ。後回しにするなよ?じゃあ、通信を終了する」
雑談に似た長い長い報告の終わり、男が会話を切り上げた。時を同じくして、オオゲツの下にデータが送られてきた。指示に目を通すオオゲツ――いや、オオゲツの名を騙る女性は受け取った指示を前部座席の兵士の端末に送信した。
「合流場所、少し変えたって。まーったく、こういう馬鹿正直な指示を出すのはカストールかな?いやーねぇ、無駄な事ばかりさせるんだから。フフッ、でもまぁ付き合ってあげましょうか。門から強制脱出したら送った座標に向かってちょうだい」
「畏まりました、社長」
「もういいわよ、ステロペース。後続は?」
「失礼しました。では、タナトス。破壊を免れた量産型タケミカヅチの回収は問題ないとの連絡が入りました。もう一つ、面白いモノを回収したそうです。サルタヒコ……失礼、アルゲースは現時点で未だアケドリへの進入は確認出来ず。また、連絡もありません。現状での成果はムラクモだけでしょう」
「アラ。何があっても持ち帰るって信じてるのね?」
「それなりに付き合いが長いもので」
「そう、ありがとう。でも、今になっても連絡を入れてこないって事はやっぱり失敗かぁ。フフッ。残念ね、やっぱり逃げる前にひと暴れした方が良かったかしら?」
「あの状況で、ですか?ソレにこう言っては何ですが……その、残念という割にはとても楽しそうに見えますが?」
女は楽しそうに笑う。超長距離間を繋ぐ超空間は、安定させる為に充填される粒子により赤い光を放つ。その怪しく不気味な赤い輝きに、タナトスと呼ばれた女の顔が浮かび上がる。ほんの僅か前には不測の事態が立て続き、命の危険すらあった筈の戦場での経験を思い出し楽しそうに微笑んでいる。それはとても恐ろしく、美しく、それ以上に死の恐怖すら楽しむ程に歪んでいた。
戦いは終わらない――
超長距離転移用の門アケドリの内側、神道と呼ばれる赤い光が照らす超空間を一機の兵器が猛然と飛翔する。旗艦の艦橋から飛び去った黒雷。操縦席には2人の人物。マスクで顔を覆った兵士、そして――
「社長、通信が入りました。今、お繋ぎします」
表情の読めない兵士が操縦席付近のパネルを操作すると後部座席にディスプレイが浮かび上がった。
「そう……アレス、久しぶりね」
「あぁ、久しぶりだな」
「それだけ?もっと言う事あるんじゃなぁい?」
「相変わらずだな、全く。調子が狂う。君らしいと言えばそうだが、頼むからその調子で部下達の前に出てこないでくれよ」
通信に出たのは男。映像は不鮮明で顔は見えない。久しぶり再会を喜ぶオオゲツ。対して男の方はあくまで事務的、冷静な返答に終始する。
恐らくは仲間。何か共通の目的の為に集った同士、そんな雰囲気が会話の端々から滲む。目的は不明だが、その為に旗艦と地球を巻き込み、大勢を犠牲にした事実などまるで気に掛けていない。
「挨拶はこれ位にして、首尾はどう……血?怪我でもしたのか?本当にらしくないな」
嬉しそうに笑みを浮かべるオオゲツに男が先に口を開いた。鋭く冷たい視線が、怪我の痕跡をなぞった。
「あぁコレ?まぁ、ちょっとね。結果は……最後まで見ていないけど多分、失敗ね。ヤゴウ達も無能だったけど、それ以上にカイン……彼にしてやられたわ」
「カイン?例の遺産を残した……ヤツが事ある毎に口にしていた例の科学者か?どう言う事だ?まさか生きていた、なんて言わないよな?」
「うーん。ま、そんなモンかな。アイツの遺産、ハバキリよ。アレが地球にあった」
「そうか……おい待て、どの辺りが『そんなモン』なんだ?」
「ウフフッ。まぁともかく、不完全な状態でさえ旗艦が手も足も出なかったわ。最初に見た時から気になっていたけど、やはり私のラボに回しておくべきだったわ。それよりも想像以上の化け物ね。500年経って尚、勝てない兵器なぁんて想定外もいいとこよ」
オオゲツは己が想定できなかった最大のイレギュラー、ハバキリと製造者への不満を隠さない。だというのに表情も、口調も酷く楽しそうだ。
「ハバキリか。随分と厄介だな。あぁ、厄介と言えば君が無能の烙印を押した連中はどうなった?概要程度しか知らないから生きていようが死んでいようがどうでもいいが、まぁ一応な」
「ハヅキとイワザキは地球人に殺されたわ。自業自得ね。ヤゴウは生きているけど確実に拘束されてる。仮に逃げたってアイツじゃ何も出来なわ。余りにも無能すぎて計画に支障が出そうだったから何も教えないでいたのに、それでも足を引っ張っるんだもの。本当に無能な働き者って嫌ぁね。フフフッ」
「辛辣な評価の割に妙に楽しそうな口ぶりなのが気になるのだが。アマテラスオオカミは?」
「子機を統括する本体は封印されてなかったわ。流石にこの事態を想定してたみたい。ま、何らかの策は用意してるだろうとは思っていたんだけど、まさか本人とはね。ちょっと驚いたわ。とりあえず封印解除は阻止したけど、それ以上は……ね」
無理だった、と仄めかすオオゲツは懐からプレートを取り出し、通信相手に見せびらかした。赤色と金色で構成されたプレートが、アケドリの輝きの中に怪しく揺らめく。
「アメノウズメか?」
プレートの正体を男は一目で看破した。天岩戸と呼称される封印を解除し、旗艦の神を再起動させる為のキー。全てが揃わなければ封印解除は不可能な、その内の1本。
「えぇ。それ以外の成果と言えばタケミカヅチ計画のデータと、後は取り返されなければムラクモもかな」
「そうか。アマテラスオオカミが存在しているのは想定外だが、本体が封印されているなら障害にはならん。ただ、今更なんだが……やはり君が指揮するべきだったのではないか?」
通信相手の男の口調が僅かに苛立った。想定したよりも状況が悪いと、そう言いたげだ。対して大っぴらに批判する気配はない。労いか、それとも――
「仕方ないでしょ。担ぎ上げる時に出された条件だったもの。俺が指揮を執る、とかナントカ。思い出すだけでも不快だわ」
男の感情が伝播したのか、過去を思い出したオオゲツが苛立ちを吐き捨てた。
「そうそう、私も一つ聞きたいんだけど」
女の口調がまた変化した。楽しそうでもなく、苛立つでもなく、神妙な顔つきで映像に映る男を見つめる。
「なんだ?」
「アレの力だと思う?」
不意に切り出された奇妙な質問に男は言葉を詰まらせた。オオゲツは無言を貫く男から視線を逸らさない。前部座席に座る兵士は明らかに変わった雰囲気を察しながら何らの口も挟まず、関心も持たず、ただ黙々と機体の制御に終始する。
黒雷の操縦席が沈黙に支配された。答えを待つ女と、通信の向こうで黙ったままの男。彩るのは神道を照らす赤い粒子の輝きのみ。
「何とも言えん。だが……だが、いやスマン。そう、考えてもいいかも知れない……だろう。それよりもマガツヒはどうだった?動向は調査していたが、黒点観測の連中がサボってるのか桁違いのカグツチ濃度が原因か分からんが状況が把握出来ない。何が起こった?」
辛うじて返答を絞り出した男は、強引に話題を切り替えた。マガツヒ、と今度は男が質問し返した。連合最大の敵の動向が掴めないという問いかけに女は嬉しそうな笑みを浮かる。笑っていていい状況ではないというのに――
「さぁ?私も逃げてきたところだからさっぱり。最終的にどうなったかもわからないけど、でもあの濃度なら引き返すんじゃない?突撃したら消滅しちゃうだろうし」
「そうか、分かった。最後になるが、暫く大人しくしていろよ?」
「フフッ、分かってるわよ。じゃあ、少しだけ羽を伸ばそうかな。何なら何処かに遊びに行く?」
屈託なく、女は笑った。男は真逆に顔をしかめた。尖らせた口からあきれを含んだため息が零れ落ちる。
「相変わらず良い性格をしているよ、君は。だが、オオゲツの方はそう遠くない内に見つかる。分かっているだろう?」
「勿論、分かってるわ……本当に余計な事するんだから皆して……」
「どうした?やけに感傷的だが、旗艦アマテスで何かあったのか?ともかく今回の件、ただ単に運が……いや、なんでもない。そろそろ通信を切る。ある程度は織り込んでいたが、やはり計画の修正が必要だ」
「貴方の方はどうなの?順調に進んでいるんでしょうね?」
「信用されていないのか?俺は」
「フフッ、旗艦アマテスの連中はみぃんないい加減だったからね、ちょっと信じられないのよ」
「それにしては随分と楽しそうなのだが……まぁいい。俺の方は順調、戻れば嫌でも目に入るから分かる。それから変更事項を送ったから直ぐに目を通しておいてくれ。後回しにするなよ?じゃあ、通信を終了する」
雑談に似た長い長い報告の終わり、男が会話を切り上げた。時を同じくして、オオゲツの下にデータが送られてきた。指示に目を通すオオゲツ――いや、オオゲツの名を騙る女性は受け取った指示を前部座席の兵士の端末に送信した。
「合流場所、少し変えたって。まーったく、こういう馬鹿正直な指示を出すのはカストールかな?いやーねぇ、無駄な事ばかりさせるんだから。フフッ、でもまぁ付き合ってあげましょうか。門から強制脱出したら送った座標に向かってちょうだい」
「畏まりました、社長」
「もういいわよ、ステロペース。後続は?」
「失礼しました。では、タナトス。破壊を免れた量産型タケミカヅチの回収は問題ないとの連絡が入りました。もう一つ、面白いモノを回収したそうです。サルタヒコ……失礼、アルゲースは現時点で未だアケドリへの進入は確認出来ず。また、連絡もありません。現状での成果はムラクモだけでしょう」
「アラ。何があっても持ち帰るって信じてるのね?」
「それなりに付き合いが長いもので」
「そう、ありがとう。でも、今になっても連絡を入れてこないって事はやっぱり失敗かぁ。フフッ。残念ね、やっぱり逃げる前にひと暴れした方が良かったかしら?」
「あの状況で、ですか?ソレにこう言っては何ですが……その、残念という割にはとても楽しそうに見えますが?」
女は楽しそうに笑う。超長距離間を繋ぐ超空間は、安定させる為に充填される粒子により赤い光を放つ。その怪しく不気味な赤い輝きに、タナトスと呼ばれた女の顔が浮かび上がる。ほんの僅か前には不測の事態が立て続き、命の危険すらあった筈の戦場での経験を思い出し楽しそうに微笑んでいる。それはとても恐ろしく、美しく、それ以上に死の恐怖すら楽しむ程に歪んでいた。
戦いは終わらない――
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