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第4章 神
61話 覚醒の予兆
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「どうしたッ!!何だッ、何が起こった!?」
下卑た口から、焦りと怒りが漏れる。こっちの台詞だ、と声の方向を睨む。動揺し、必死に指を動かす滑稽なゲイルと、微動だにしない老婆。どうやら命令を受け付けないらしい。が、何故――と、老婆の視線を追った。彼女はナギの破れた服の襟部分から微かに覗く赤い何か、確かおまもり?と呼ぶ何かを凝視している。
身体が動く。気が付けば私を足で踏みつける女が動きを完全に止めていた。老婆への執着と想定外に対する動揺で操作がおざなりになっているらしい。銃を杖代わりに立ち上がり、目を閉じ、大きく深呼吸、女の頭を撃ち抜いた。吹き飛ばされた女は燐光を吹き上げながら壁にもたれ掛かり、動かなくなった。残りは老婆と予備がもう1人。
ドサ
何かが落ちる音に続けてナギの咳き込む声が折り重なった。老婆はナギを解放――いや、手放した事にさえ気付いていない。電源を落とされた機械の様に固まる老婆を呆然と見上げるナギ。悲壮な目がゆっくりと私を見た。自然と互いの視線が吸い寄せられる。苦々しい、苦悶に満ちた顔。言いたい事は伝わっている、そんな気がした。
「なら……クソッ、逃げやがったのかハシマァ!!」
不幸中の幸い。弾の最後の一つは命惜しさに逃げ出したようだ。視線が、今度は苛立つ壮年の男と重なった。不快。直後、視界の端に止め置いた老婆が動いた。3人の視線が老婆へと向かう。
「ナ、ギ」
老婆がポツリと呟いた。
「ゴ、メ、ン、ネ」
今、何と言った?が、思考する間もなく。老婆は語り終えるや伸ばしていた手を自らの胸に突き刺し、絶命した。予想外。何故?どうして?三者が三様に目の前の行動に驚いたまま動く事は出来ず、力なく地面に倒れ込み、二度と動かなくなった老婆を視線で追うしか出来なかった。
「な!?ク、フェルドォのボンクラが!!恐怖こそが最も強く、意志に働きかけるとかナントカぬかしておいてッ」
突然の自害。そんな、表層をなぞる表現以外の何も思い浮かばなかかった。私も、ゲイルでさえ。対してナギは自害した老婆の亡骸を呆然と見つめ続ける。助かった――その一方で、心が裂けそうに痛む。悲痛、悲嘆。抑えていた感情が決壊し、溢れ出す。何も、助かってなどいない。
「……ま、え」
微かな言葉が、波紋の様に闇を揺さぶった。肩が震えた。思わず声のした方を見つめる。ゲイルも同じく。星明かりの下、ゆらりと立ち上がるナギが視界に映る。
「お前ッ!!」
悲壮にくれるよりはよほど良いが、相手は山県大地と同じ力を持っている。危険だ――
「な!?」
「き、君!?」
堪らず叫んだ。同じくゲイルも。彼の身体から、燐光の様に青白い粒子が吹き上がった。山県大地の話によれば確かに素養はあるらしいが、まさか――
「ほぉ。だガッ!?」
衝撃。続けて吹き飛ぶゲイル。奴が何かを語る前、ナギが力任せにゲイルを殴り飛ばした。防壁などないも同然に貫通した。あの時の力だ。態勢を立て直すゲイル。だ、がその間もなく再び殴り飛ばされた。周辺を震わせる凄まじい衝撃が私を突き抜け背後の闇に消え去った。一体、どれだけの力が拳に籠っているんだ。
「貴様ァ!!」
闇夜に泳ぐ男の顔が怒りに歪む。どうやら彼が力を使えるとは思っていなかったらしい。想定外の一撃で簡単に揺らぐ辺り、精神的には酷く未熟だ。
老婆に意識があったのか、死しても消えない強靭な意志が抵抗したのか、複数操作を行った弊害、不具合、バグか。何れにせよ制御を無視して自害した点は疑いようない。やはり奴等の兵器は未完成、あるいは私達と同じく精神状況に左右されるようだ。ほんの僅かだが、光明が射す。清雅の練度は低い。何か切っ掛けがあれば崩せる。
「良いだろう、なら直せ……つ?」
ピピピ
表情も感情もコロコロと切り替わる軽薄な男が「三下との違いを見せてやる」と意気込んだ。が、矢先に響いた電子音に気勢を殺がれた。恐る恐る懐から端末を取り出したゲイルの顔が一気に恐怖に染まった。震える手で操作、何者かとの会話を始めると、相手の声が端末から闇夜に広がり始めた。
「し、社長。どのような御用で?」
「たった2人を始末するだけにこうも時間が掛かるものかね?不測の事態でも、と思って連絡を入れたのだが?」
その声にゲイルは更に委縮する。あの声は――
「も、申し訳ありません。今すぐに……」
「まぁいい。話は後で聞く、今すぐ戻れ。今しがた旗艦から最後通牒が届いた。我々の通信を乗っ取る形で全世界に向けて、派手に行ってくれたよ。内容は『48時間以内に全武装を解除しツクヨミを渡せ、さもなくば3日目の朝9時に総力を挙げて殲滅する』だそうだ。正体不明の連中からの宣戦布告に世界中大慌てだよ。とうとう、奴等との戦いが始まる。全て、予定通りだ」
「か、畏まりました。直ぐにでも」
「吉報を楽しみにしているぞ」
一方的に用件を伝えた声は、一方的に通話を切った。間違いない。あの声は以前テレビで聞いた清雅源蔵。口振りからすれば、一連の騒動を主導する黒幕。なら、せめて一言位は罵倒してやろうと思ったが、伝えられた情報の衝撃が大きすぎて何も言えなかった。
恐れていた日がとうとうやってくる。全面衝突。双方共に大きな被害を出す。悲惨な結末に執念や怒りが一気に吹き飛んだ。結局、私達は何も出来なかった。ただ生き延びるだけでそれ以外の何も――
「48時間か、思ったより早いな。口惜しいが引き上げる、お前達は奴等との戦いに勝った後ゆっくりと始末してやる!!」
誰がどう判断しても負け惜しみ、捨て台詞を吐き捨てながらゲイルは足早に闇夜の中に溶け消えた。
最後まで苛つかせる奴だが、あのまま戦ったところで結果は不明。私は満身創痍。彼は――どうだろうな?身体はともかく精神の方は、多分ダメだろう。だから、今は――どうであれ、一命をとりとめた。ほぼ運でしかないが、師の言葉を思い出した。
「運を引き寄せるのも実力の内。準備を怠らず、持てる全てを出し切り、諦めず最後まで粘った末に運が味方したならば、十分に実力と言っていい。弱ければそこまで辿りつけないのだから。幸運にも不幸にも負けるな。決して、理由にするな」
その言葉を信じるなら、自らの力で運命を切り開いたという事になる。この星に来てから紙一重という状況を何度も経験した。良く生きていると自分でも驚くし、何なら目に見えない何かの助けがあるとさえ感じた位だ。そして、今回も辛うじて生き延びた。それだけでも十分――ではないか。酷い、酷い罪悪感に襲われた。
自害した老婆を、ナギは呆然と見下ろしていた。
自分を助ける為に自害した。話によれば彼は祖父の死を間近で見ている。そして今――また目の前で死なれた。父親は蒸発、母親は幼少時に死亡。血縁と碌な別れ方をしていない彼が、今回は幾ら何でも惨すぎる。
ナギは老婆の横から微動だにしない。泣いているのか、放心しているのか。が、何方でもなかった。目は零れ落ちそうな程に涙が溜まっているが、ただジッと老婆を見つめている。唯一の拠り所を失った彼は酷く揺らいでいる。もう、動けるかどうかすら怪しい。
これ以上は無理かな、と思った。だけど「いっそ折れてしまった方が楽になれるかもしれないよ」と、そう言おうと思っていたのに――何故だか口から出てこなかった。言葉を心の奥にしまい込み、ただジッと彼を見守る。私は、彼に折れて欲しいのだろうか。それとも――
だが、何をどうしようが決戦は3日後の夜明けに決まってしまった。それまでに身の振り方を決めなければならないのだが、未だ亡骸から離れないナギを見ていると、心に言い知れない痛みが走る。
きっと、悲しいんだと思う。だけど彼とは違い、この身体では泣く事は出来ない。涙を流す事が出来ない。痛みと苦しみを共にする事は出来ても、それを表現する事が今の私には出来ない。何とも言えないもどかしさが心の奥で淀み続けた。
下卑た口から、焦りと怒りが漏れる。こっちの台詞だ、と声の方向を睨む。動揺し、必死に指を動かす滑稽なゲイルと、微動だにしない老婆。どうやら命令を受け付けないらしい。が、何故――と、老婆の視線を追った。彼女はナギの破れた服の襟部分から微かに覗く赤い何か、確かおまもり?と呼ぶ何かを凝視している。
身体が動く。気が付けば私を足で踏みつける女が動きを完全に止めていた。老婆への執着と想定外に対する動揺で操作がおざなりになっているらしい。銃を杖代わりに立ち上がり、目を閉じ、大きく深呼吸、女の頭を撃ち抜いた。吹き飛ばされた女は燐光を吹き上げながら壁にもたれ掛かり、動かなくなった。残りは老婆と予備がもう1人。
ドサ
何かが落ちる音に続けてナギの咳き込む声が折り重なった。老婆はナギを解放――いや、手放した事にさえ気付いていない。電源を落とされた機械の様に固まる老婆を呆然と見上げるナギ。悲壮な目がゆっくりと私を見た。自然と互いの視線が吸い寄せられる。苦々しい、苦悶に満ちた顔。言いたい事は伝わっている、そんな気がした。
「なら……クソッ、逃げやがったのかハシマァ!!」
不幸中の幸い。弾の最後の一つは命惜しさに逃げ出したようだ。視線が、今度は苛立つ壮年の男と重なった。不快。直後、視界の端に止め置いた老婆が動いた。3人の視線が老婆へと向かう。
「ナ、ギ」
老婆がポツリと呟いた。
「ゴ、メ、ン、ネ」
今、何と言った?が、思考する間もなく。老婆は語り終えるや伸ばしていた手を自らの胸に突き刺し、絶命した。予想外。何故?どうして?三者が三様に目の前の行動に驚いたまま動く事は出来ず、力なく地面に倒れ込み、二度と動かなくなった老婆を視線で追うしか出来なかった。
「な!?ク、フェルドォのボンクラが!!恐怖こそが最も強く、意志に働きかけるとかナントカぬかしておいてッ」
突然の自害。そんな、表層をなぞる表現以外の何も思い浮かばなかかった。私も、ゲイルでさえ。対してナギは自害した老婆の亡骸を呆然と見つめ続ける。助かった――その一方で、心が裂けそうに痛む。悲痛、悲嘆。抑えていた感情が決壊し、溢れ出す。何も、助かってなどいない。
「……ま、え」
微かな言葉が、波紋の様に闇を揺さぶった。肩が震えた。思わず声のした方を見つめる。ゲイルも同じく。星明かりの下、ゆらりと立ち上がるナギが視界に映る。
「お前ッ!!」
悲壮にくれるよりはよほど良いが、相手は山県大地と同じ力を持っている。危険だ――
「な!?」
「き、君!?」
堪らず叫んだ。同じくゲイルも。彼の身体から、燐光の様に青白い粒子が吹き上がった。山県大地の話によれば確かに素養はあるらしいが、まさか――
「ほぉ。だガッ!?」
衝撃。続けて吹き飛ぶゲイル。奴が何かを語る前、ナギが力任せにゲイルを殴り飛ばした。防壁などないも同然に貫通した。あの時の力だ。態勢を立て直すゲイル。だ、がその間もなく再び殴り飛ばされた。周辺を震わせる凄まじい衝撃が私を突き抜け背後の闇に消え去った。一体、どれだけの力が拳に籠っているんだ。
「貴様ァ!!」
闇夜に泳ぐ男の顔が怒りに歪む。どうやら彼が力を使えるとは思っていなかったらしい。想定外の一撃で簡単に揺らぐ辺り、精神的には酷く未熟だ。
老婆に意識があったのか、死しても消えない強靭な意志が抵抗したのか、複数操作を行った弊害、不具合、バグか。何れにせよ制御を無視して自害した点は疑いようない。やはり奴等の兵器は未完成、あるいは私達と同じく精神状況に左右されるようだ。ほんの僅かだが、光明が射す。清雅の練度は低い。何か切っ掛けがあれば崩せる。
「良いだろう、なら直せ……つ?」
ピピピ
表情も感情もコロコロと切り替わる軽薄な男が「三下との違いを見せてやる」と意気込んだ。が、矢先に響いた電子音に気勢を殺がれた。恐る恐る懐から端末を取り出したゲイルの顔が一気に恐怖に染まった。震える手で操作、何者かとの会話を始めると、相手の声が端末から闇夜に広がり始めた。
「し、社長。どのような御用で?」
「たった2人を始末するだけにこうも時間が掛かるものかね?不測の事態でも、と思って連絡を入れたのだが?」
その声にゲイルは更に委縮する。あの声は――
「も、申し訳ありません。今すぐに……」
「まぁいい。話は後で聞く、今すぐ戻れ。今しがた旗艦から最後通牒が届いた。我々の通信を乗っ取る形で全世界に向けて、派手に行ってくれたよ。内容は『48時間以内に全武装を解除しツクヨミを渡せ、さもなくば3日目の朝9時に総力を挙げて殲滅する』だそうだ。正体不明の連中からの宣戦布告に世界中大慌てだよ。とうとう、奴等との戦いが始まる。全て、予定通りだ」
「か、畏まりました。直ぐにでも」
「吉報を楽しみにしているぞ」
一方的に用件を伝えた声は、一方的に通話を切った。間違いない。あの声は以前テレビで聞いた清雅源蔵。口振りからすれば、一連の騒動を主導する黒幕。なら、せめて一言位は罵倒してやろうと思ったが、伝えられた情報の衝撃が大きすぎて何も言えなかった。
恐れていた日がとうとうやってくる。全面衝突。双方共に大きな被害を出す。悲惨な結末に執念や怒りが一気に吹き飛んだ。結局、私達は何も出来なかった。ただ生き延びるだけでそれ以外の何も――
「48時間か、思ったより早いな。口惜しいが引き上げる、お前達は奴等との戦いに勝った後ゆっくりと始末してやる!!」
誰がどう判断しても負け惜しみ、捨て台詞を吐き捨てながらゲイルは足早に闇夜の中に溶け消えた。
最後まで苛つかせる奴だが、あのまま戦ったところで結果は不明。私は満身創痍。彼は――どうだろうな?身体はともかく精神の方は、多分ダメだろう。だから、今は――どうであれ、一命をとりとめた。ほぼ運でしかないが、師の言葉を思い出した。
「運を引き寄せるのも実力の内。準備を怠らず、持てる全てを出し切り、諦めず最後まで粘った末に運が味方したならば、十分に実力と言っていい。弱ければそこまで辿りつけないのだから。幸運にも不幸にも負けるな。決して、理由にするな」
その言葉を信じるなら、自らの力で運命を切り開いたという事になる。この星に来てから紙一重という状況を何度も経験した。良く生きていると自分でも驚くし、何なら目に見えない何かの助けがあるとさえ感じた位だ。そして、今回も辛うじて生き延びた。それだけでも十分――ではないか。酷い、酷い罪悪感に襲われた。
自害した老婆を、ナギは呆然と見下ろしていた。
自分を助ける為に自害した。話によれば彼は祖父の死を間近で見ている。そして今――また目の前で死なれた。父親は蒸発、母親は幼少時に死亡。血縁と碌な別れ方をしていない彼が、今回は幾ら何でも惨すぎる。
ナギは老婆の横から微動だにしない。泣いているのか、放心しているのか。が、何方でもなかった。目は零れ落ちそうな程に涙が溜まっているが、ただジッと老婆を見つめている。唯一の拠り所を失った彼は酷く揺らいでいる。もう、動けるかどうかすら怪しい。
これ以上は無理かな、と思った。だけど「いっそ折れてしまった方が楽になれるかもしれないよ」と、そう言おうと思っていたのに――何故だか口から出てこなかった。言葉を心の奥にしまい込み、ただジッと彼を見守る。私は、彼に折れて欲しいのだろうか。それとも――
だが、何をどうしようが決戦は3日後の夜明けに決まってしまった。それまでに身の振り方を決めなければならないのだが、未だ亡骸から離れないナギを見ていると、心に言い知れない痛みが走る。
きっと、悲しいんだと思う。だけど彼とは違い、この身体では泣く事は出来ない。涙を流す事が出来ない。痛みと苦しみを共にする事は出来ても、それを表現する事が今の私には出来ない。何とも言えないもどかしさが心の奥で淀み続けた。
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