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第2章 日常の終わり 大乱の始まり
27話 終わりの始まり 其の11
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――使われていない廃ビルの屋上に私は呼び出された。ココは神魔戦役の折に戦場となった場所の1つ。戦後のゴタゴタにより復興が遅れに遅れた為に区域全体が丸ごと立ち入り禁止となった、うら寂しい場所。
ここもかつては栄華を極め、連合の楽園と呼ばれていたのだが、辺りを見回せば建物も道路もひび割れ、彼方此方に長い時間が経過した事でどす黒く変色した血がべったりとこびりついている。
戦いは終わってもその傷跡は未だ癒えず。その事実を突きつける陰惨な光景に、嫌でも気が滅入る。だがそんな光景を一筋の光が斬り裂く。
銀色の髪をたなびかせる女。旗艦アマテラスの何処かに潜伏しながら復讐の牙を研いでいた山県令子が作り上げた悲惨な光景を止める為に奔走する英雄、私と旗艦アマテラスの誇りが颯爽と視界を駆け抜けた。
「始まりましたね」
誇らしい気分に水を差す声が背後から耳を掠めた。直後、コツコツと床を叩く音が聞こえ、やがて1人の男が私の横に立ち、同じ景色を眺め始めた。黒のオーダースーツに身を包んだやつれ気味の男は地球の監視者"A-24"。私の同胞で、こんな辺鄙な場所に呼び出した男だ。
「再び戦いの鐘が鳴り響いた」
私はその言葉を黙って聞いた。質問の様でもあり、雑談の様でもあるその言葉に私は何も返す事が出来ず、代わりにジッと眼下の光景を眺め続ける。
「分かっています。まだ敵の正体すら掴めていないのに……どうしてこんな……」
答えるつもりは無かった。なのに私は何時の間にか愚痴を零していた。彼はそんな暗く重い言葉を聞くと呆れがちに言葉を重ねる。
「ええ、その様ですね。オオゲツという女1人に我らを含め全員が良い様にあしらわれた。たった1人に……そして何らの尻尾を掴む事が出来ないまま逃げられた」
「スサノヲからの報告書も悲惨でした。証拠らしい証拠は何1つ見つからず、全て破壊されていました」
「おまけにオオゲツ本人は遺体で発見された。地球から来た私には何が何だかさっぱりですよ」
「私にも……」
「まぁそれはそれとして良い機会ですから1つだけ言わせてください」
彼A-24の口調が、突然変わった。やつれながらも飄々とした態度から緩い気配が消え、雰囲気と言葉の端々に僅かながら怒気が溢れ出した。
「アナタは主の言葉を未だ忠実に守っているようだ、だがそのおかげで地球は戦いの道を進まざるを得なくなりました。アラハバキの連中が地球にやって来た時、私は最悪の事態を想定しました。どういう手段で思いつきませんでしたけどね、"アナタが死んだか殺された"という可能性を考えたんですよ。そうなってしまえばアラハバキの専横など止められる筈もない。結果としてアナタは生きていたようですが、しかし今度は酷く落胆しましたよ。アナタがアラハバキを暗殺していればこんな事態にはならなかった筈です。その程度、簡単に出来たでしょう?幾ら監視だけをするとは言え、他の惑星を侵略する様な行為まで見逃されては堪ったモノでは無いですよ。あの戦いの結果を一人に押し付けるつもりはありませんが、しかしその責任は重い」
「それはアナタの方こそおかしいと言った筈です!!アナタこそどう言うつもりで"欠片"なんて危険な代物を使ったんですか?アナタの調査報告書によれば、希釈した欠片の力の影響により特殊な能力を持つ地球人が相当数生まれていると言う話です。アレがどれだけ危険か知らない筈は無いでしょう!!それに、地球どころか下手をすれば太陽系クラスの範囲に誰も住めなくなっていましたよ!!」
「仮に教えたとして、アナタは何かしたのですか?あれ程の事態に何らの手も打たなかったアナタがッ!!」
仲間とは言っても所詮はこの程度。私達は互いを酷く罵り合った。もう何度も繰り返し、その末にもう止めようと決めて、なのに何度も何度も約束を反故にして互いを非難した。
恥ずかしい。情けない。そんな風に何度も何度も自責と後悔を塗り重ねたのに、その上に一時の怒りをぶちまけて台無しにする。
「……済みません、責めるつもりは有りませんでした。アレを使用した事については申し訳なく思っています。だからこうして私がアナタのお手伝いをする事で手打ちとなった筈でしょう」
「私こそ、お互い……もう後には引けません。他の仲間達に顔向けしようと思えばこの事態を収める位はしなければ……」
コレもお約束だ。ひとしきり怒りを吐き出すと、お互い馬鹿みたいに冷静になる。情けないと思う。感情に流され仲間を罵り合う私達が、一方では文明を監視しているという大役に就いているのだ。これじゃあまるで笑い話だ。
「そうですね……こんな事を蒸し返しても何の利益もありませんでしたね。すみません」
私達はお互いの無益な行動を恥じ、言葉をつぐんだ。本音を言えば彼には会いたくなかった、彼の言う事は最もだと理解しているからだ。だからこそ怒りもしたのだが、正論というモノは正しい筈なのにどうしてか不思議な位に怒りを呼び起こす。
その理由も知っている、自らと向き合えるほどに強くない。弱いから、弱さを認められないから我武者羅に否定してしまう。それはA-24も同じだろう。人が住まう惑星を監視する、その惑星に住む全ての生命体がより良く進化するよう見守り、もし主の望む進化を遂げたならばその旨を伝え、そこから先を人の手に委ねる。
全ては我らの主から厳命された私達の役目。私に限れば三千年前から続くサイクルであり、A-24は今から五千年程前地球に降り立って以降その生活を続けている。
「地球もその他の例にもれず、同じ地球人同士で争い続けました。神を理由に、欲望を理由に、人は人を殺し続け、歴史に汚点を残し続け、青い星を血で染め続けました。でもそれが漸く止まったんです。まだ小競り合いは続いていましたけど、それでもツクヨミという神を得て地球人は次の段階に進む、そんな矢先の出来事でした。人に幻滅した事もありました。文明リセット用に用意したプログラムを発動しようと考えた事もありました。でも、それでも気付いたんです。私は人を嫌う事は出来ない、出来なかった。どれだけ幻滅させられても、何時か……主の望む人間が生まれると……だから手が掛かる子ほど可愛いモンだと思って、だからあんな真似をしたんです。生きていて欲しかった、生き延びて欲しかった。ただ、それだけです」
「そうですか。でも私にはわかりません」
「分かっていますよ……どうやら彼女の方に動きがあったようだ」
「えぇ。でも旗色が悪いようですね」
A-24はそこまでを話すと口を止め、私の目をジッと見つめ……
「どうされますか?」
と、皮肉っぽく尋ねた。
「どう……とは?まさか手伝えと?」
「さて。ココの監視者はアナタですから、私はアナタの判断に委ねますよ」
だがA-24は私の答えに言葉を濁した。何時もそうだ、こうやって私を煙に巻いて本心を明かさない。そんな飄々とした態度の男は、私から視線を移した。私も釣られる様に眼下を見れば、山県令子を追跡し追い詰めるルミナとタケルの姿が目に入った。が、少女はその力で周囲の人間を盾にするとまんまと逃げおおせ、また別の自動運転の車へと乗り込んだ。
旗艦内の企業が制御を行っている自動運転車は、必要ならば企業側から強制停止させる事も出来る。故にその車に乗った時点で勝敗は決したと、そう誰もが思っていた。しかし現実は甘かった。自動運転車は、まるで限界を超えた様な速度で走り始めた。まるで暴走しているとしか見えないその有様を見て誰もが察した。
システムすら操れる。少女の力は憎悪を糧に悍ましい進化を遂げたのだろうかと、誰もが予測した。あっと言う間に視界から消えた山県令子を追跡する為にルミナは再びタケルと走り始めるが、その後ろからは操られた市民達が形振り構わず追いかける。
正気を失った市民達は命を燃やしながら走り続ける。倒れようが死のうがお構いなしという悪夢のような光景は、2人を足止めする為に山県令子が命令内容を変更した結果だろう。
ヒルメが災害用の防壁を幾つも起動させ市民達の遮断するが焼け石に水。何せ力を制御している山県令子が健在なのだ。進む先々で血みどろの集団から標的にされるルミナの姿は、ほんの僅か前まで見せていた明るさやあらぬ噂に困惑する姿は見て取れず、且つて地球と旗艦アマテラスを救ったあの時の変わらぬ輝きを瞳に宿している。
あの戦いからまだ2ヵ月も経過していないのに、まだ心身共に癒えていないのに、それでも前を向く。そんな彼女の姿を見た私の心に、何か言い知れない感情が湧き上がる。
ここもかつては栄華を極め、連合の楽園と呼ばれていたのだが、辺りを見回せば建物も道路もひび割れ、彼方此方に長い時間が経過した事でどす黒く変色した血がべったりとこびりついている。
戦いは終わってもその傷跡は未だ癒えず。その事実を突きつける陰惨な光景に、嫌でも気が滅入る。だがそんな光景を一筋の光が斬り裂く。
銀色の髪をたなびかせる女。旗艦アマテラスの何処かに潜伏しながら復讐の牙を研いでいた山県令子が作り上げた悲惨な光景を止める為に奔走する英雄、私と旗艦アマテラスの誇りが颯爽と視界を駆け抜けた。
「始まりましたね」
誇らしい気分に水を差す声が背後から耳を掠めた。直後、コツコツと床を叩く音が聞こえ、やがて1人の男が私の横に立ち、同じ景色を眺め始めた。黒のオーダースーツに身を包んだやつれ気味の男は地球の監視者"A-24"。私の同胞で、こんな辺鄙な場所に呼び出した男だ。
「再び戦いの鐘が鳴り響いた」
私はその言葉を黙って聞いた。質問の様でもあり、雑談の様でもあるその言葉に私は何も返す事が出来ず、代わりにジッと眼下の光景を眺め続ける。
「分かっています。まだ敵の正体すら掴めていないのに……どうしてこんな……」
答えるつもりは無かった。なのに私は何時の間にか愚痴を零していた。彼はそんな暗く重い言葉を聞くと呆れがちに言葉を重ねる。
「ええ、その様ですね。オオゲツという女1人に我らを含め全員が良い様にあしらわれた。たった1人に……そして何らの尻尾を掴む事が出来ないまま逃げられた」
「スサノヲからの報告書も悲惨でした。証拠らしい証拠は何1つ見つからず、全て破壊されていました」
「おまけにオオゲツ本人は遺体で発見された。地球から来た私には何が何だかさっぱりですよ」
「私にも……」
「まぁそれはそれとして良い機会ですから1つだけ言わせてください」
彼A-24の口調が、突然変わった。やつれながらも飄々とした態度から緩い気配が消え、雰囲気と言葉の端々に僅かながら怒気が溢れ出した。
「アナタは主の言葉を未だ忠実に守っているようだ、だがそのおかげで地球は戦いの道を進まざるを得なくなりました。アラハバキの連中が地球にやって来た時、私は最悪の事態を想定しました。どういう手段で思いつきませんでしたけどね、"アナタが死んだか殺された"という可能性を考えたんですよ。そうなってしまえばアラハバキの専横など止められる筈もない。結果としてアナタは生きていたようですが、しかし今度は酷く落胆しましたよ。アナタがアラハバキを暗殺していればこんな事態にはならなかった筈です。その程度、簡単に出来たでしょう?幾ら監視だけをするとは言え、他の惑星を侵略する様な行為まで見逃されては堪ったモノでは無いですよ。あの戦いの結果を一人に押し付けるつもりはありませんが、しかしその責任は重い」
「それはアナタの方こそおかしいと言った筈です!!アナタこそどう言うつもりで"欠片"なんて危険な代物を使ったんですか?アナタの調査報告書によれば、希釈した欠片の力の影響により特殊な能力を持つ地球人が相当数生まれていると言う話です。アレがどれだけ危険か知らない筈は無いでしょう!!それに、地球どころか下手をすれば太陽系クラスの範囲に誰も住めなくなっていましたよ!!」
「仮に教えたとして、アナタは何かしたのですか?あれ程の事態に何らの手も打たなかったアナタがッ!!」
仲間とは言っても所詮はこの程度。私達は互いを酷く罵り合った。もう何度も繰り返し、その末にもう止めようと決めて、なのに何度も何度も約束を反故にして互いを非難した。
恥ずかしい。情けない。そんな風に何度も何度も自責と後悔を塗り重ねたのに、その上に一時の怒りをぶちまけて台無しにする。
「……済みません、責めるつもりは有りませんでした。アレを使用した事については申し訳なく思っています。だからこうして私がアナタのお手伝いをする事で手打ちとなった筈でしょう」
「私こそ、お互い……もう後には引けません。他の仲間達に顔向けしようと思えばこの事態を収める位はしなければ……」
コレもお約束だ。ひとしきり怒りを吐き出すと、お互い馬鹿みたいに冷静になる。情けないと思う。感情に流され仲間を罵り合う私達が、一方では文明を監視しているという大役に就いているのだ。これじゃあまるで笑い話だ。
「そうですね……こんな事を蒸し返しても何の利益もありませんでしたね。すみません」
私達はお互いの無益な行動を恥じ、言葉をつぐんだ。本音を言えば彼には会いたくなかった、彼の言う事は最もだと理解しているからだ。だからこそ怒りもしたのだが、正論というモノは正しい筈なのにどうしてか不思議な位に怒りを呼び起こす。
その理由も知っている、自らと向き合えるほどに強くない。弱いから、弱さを認められないから我武者羅に否定してしまう。それはA-24も同じだろう。人が住まう惑星を監視する、その惑星に住む全ての生命体がより良く進化するよう見守り、もし主の望む進化を遂げたならばその旨を伝え、そこから先を人の手に委ねる。
全ては我らの主から厳命された私達の役目。私に限れば三千年前から続くサイクルであり、A-24は今から五千年程前地球に降り立って以降その生活を続けている。
「地球もその他の例にもれず、同じ地球人同士で争い続けました。神を理由に、欲望を理由に、人は人を殺し続け、歴史に汚点を残し続け、青い星を血で染め続けました。でもそれが漸く止まったんです。まだ小競り合いは続いていましたけど、それでもツクヨミという神を得て地球人は次の段階に進む、そんな矢先の出来事でした。人に幻滅した事もありました。文明リセット用に用意したプログラムを発動しようと考えた事もありました。でも、それでも気付いたんです。私は人を嫌う事は出来ない、出来なかった。どれだけ幻滅させられても、何時か……主の望む人間が生まれると……だから手が掛かる子ほど可愛いモンだと思って、だからあんな真似をしたんです。生きていて欲しかった、生き延びて欲しかった。ただ、それだけです」
「そうですか。でも私にはわかりません」
「分かっていますよ……どうやら彼女の方に動きがあったようだ」
「えぇ。でも旗色が悪いようですね」
A-24はそこまでを話すと口を止め、私の目をジッと見つめ……
「どうされますか?」
と、皮肉っぽく尋ねた。
「どう……とは?まさか手伝えと?」
「さて。ココの監視者はアナタですから、私はアナタの判断に委ねますよ」
だがA-24は私の答えに言葉を濁した。何時もそうだ、こうやって私を煙に巻いて本心を明かさない。そんな飄々とした態度の男は、私から視線を移した。私も釣られる様に眼下を見れば、山県令子を追跡し追い詰めるルミナとタケルの姿が目に入った。が、少女はその力で周囲の人間を盾にするとまんまと逃げおおせ、また別の自動運転の車へと乗り込んだ。
旗艦内の企業が制御を行っている自動運転車は、必要ならば企業側から強制停止させる事も出来る。故にその車に乗った時点で勝敗は決したと、そう誰もが思っていた。しかし現実は甘かった。自動運転車は、まるで限界を超えた様な速度で走り始めた。まるで暴走しているとしか見えないその有様を見て誰もが察した。
システムすら操れる。少女の力は憎悪を糧に悍ましい進化を遂げたのだろうかと、誰もが予測した。あっと言う間に視界から消えた山県令子を追跡する為にルミナは再びタケルと走り始めるが、その後ろからは操られた市民達が形振り構わず追いかける。
正気を失った市民達は命を燃やしながら走り続ける。倒れようが死のうがお構いなしという悪夢のような光景は、2人を足止めする為に山県令子が命令内容を変更した結果だろう。
ヒルメが災害用の防壁を幾つも起動させ市民達の遮断するが焼け石に水。何せ力を制御している山県令子が健在なのだ。進む先々で血みどろの集団から標的にされるルミナの姿は、ほんの僅か前まで見せていた明るさやあらぬ噂に困惑する姿は見て取れず、且つて地球と旗艦アマテラスを救ったあの時の変わらぬ輝きを瞳に宿している。
あの戦いからまだ2ヵ月も経過していないのに、まだ心身共に癒えていないのに、それでも前を向く。そんな彼女の姿を見た私の心に、何か言い知れない感情が湧き上がる。
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