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第6章 運命の時は近い
189話 交渉
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「何をやって……くッ、頭が……クソ……お前等よく聞けッ!!」
理解不能な状況に理解不能が更に重なり、更にダメ押しでもう一度折り重なった。スサノヲ達と片腕を斬り飛ばされた守護者4人の視線の先には不意に苦しみ始めたオレステスが映る。
部下の醜態を見たからか、それとも怒りが限界を超えたからか、あるいは人外染みた力の反動か。何れにせよ、突然苦悶に顔を歪め、頭を押さえ始めた男の様子に人外を通り越し化け物に片足を突っ込んだ先ほどまでの強さも意志も感じない。
ほんの少し、オレステスは息を整え、胸元から薬を取り出すと乱雑に口へ放り込んだ。派手な戦闘で空いた大きな穴からそよぐ風の音に錠剤を噛み砕く音と荒い息遣いが混じった不協和音がフロアに木霊する。
「俺達に必要なのは本能のままに動く獣ではなく、確たる意志で目的を完遂する覚悟を持った戦士だけだ。だが貴様らは戦士である名誉を捨てた。俺は獣を仲間に持った覚えはないし躾けるほど暇でもない。今、この瞬間を持って貴様らを守護者から解任する」
その身を理不尽に襲った頭痛に耐えているのか、それとも薬が即座に効果を発揮したのか、やがて男は淡々と、冷徹に吐き捨てた。お前達に用はないと。自業自得としか言えない状況に哀れな守護者達も、スサノヲも何も言わない。暫しの間、無言の間が横たわる。無残に開いた壁の穴からそよぐ静かで穏やかな風の音が聞こえた。事態は終息……
「そうしたかったのだろう?任務にかこつけてまで女を犯したかったのだろう?好きにすればいい、獣に語る口を俺は持たない。だがスサノヲ共々よく聞け、貴様ら全員ここから出るな。もし出れば……」
しない。正しく嵐の前の静けさ。あと一言で全てを語り終えるその前に、不意に、不自然な程に言葉が途切れる。不意に、周囲の空気が一瞬で冷えたような、そんな感覚に襲われた。
刹那――
「コロス」
絞り出した最後の一言と同時、オレステスは再び振り返った。誰も、何も語らなかった。語れなかった。殺意に淀んだその目を見た全員の身体が反射的に強張る様子をカメラは捉えた。射殺さんばかりの目には先ほどの騒動よりも一層濃く明確で強烈な殺意が籠っており、獣と断じられた守護者達は腰砕け、目に涙を浮かべ、あるいは堪えきれず意識を喪失した。
最早ソコにいるのは欲望を剝き出しにする獣ではない、ただの大きな子供だ。
「クソ共が」
視界に映るスサノヲと元守護者の様子を見たオレステスは最後にそう吐き捨てると刀を納め、壁に空いた穴へと歩を進める。進む先には黒雷が控えており、男は外で待っていたソレの手に飛び乗ると瞬く間に姿を消した。二転三転する避難フロアでの戦いは、当事者全員に何が起こったのか分からないと言う印象を植え付けたまま唐突に終焉した。
「な、何だったんだ?」
「分かる訳ないでしょ?」
タガミとクシナダは互いの顔を見てそう呟いた。周囲のスサノヲ達も同様であり、誰もがオレステスの行動に何らの合理性も見出せない一方、それはそれとして九死に一生を得た事実に湧く。
が、現状は芳しくない。目の前の問題が解決しただけであり今後の目途が全く立っていないからだ。また同時にオレステスの言葉が彼らを縛る。"外に出れば殺す"と、あらん限りの殺意と共に放った言葉は決して不甲斐ない部下だけに向けられた訳ではない。
「どうします?」
「ウン?そうねぇ、先ずは……」
オレステスのお陰で助かった女性陣の1人、クシナダは駆け寄った仲間の質問に対する回答とばかりに無様を晒す守護者達を見つめ……
「オイオイオイ……まさかとは思うがよォ?」
「そのまさか。誰か治療してあげて。まさか全部取られてないよね?」
躊躇いなく指示を飛ばした。
「その辺は抜かりなく。でも、コイツ等の為に貴重な治療薬を使っていい理由が……」
「あぁ。利なんか無ぇだろ?」
タガミでさえ渋る指示に、当然の如く他のスサノヲ達も反発するか酷い不快感を示す。
「ンふふ、あるよぉ」
しかしクシナダに迷いはない。彼女はツカツカと守護者の元へと近寄り首根っこを引っ掴むと……
「交渉しましょ?私達はアンタ達を助ける。アンタ達はその代わりに知る限りの全ての情報を吐いてもらう。別にどっちでもいいんだよ、そのまま死にたいならね?」
ほぼ恫喝に近い交渉を始めた。更に畳み掛けるように斬り落とされた腕の一本を拾い上げると……
「繋がるモンも繋がらなくなる、早くしなよ?」
守護者に向けて放り投げた。
「あぁ、そう言う事ね」
彼女の意図を察したタガミは素っ頓狂な声を上げた。目まぐるしく変化するだけならばまだしも、異様としか表現しようのない状況を前に思考が追い付かなかったようだ。またソレは他のスサノヲも同じく。守護者達の小間使いとしてこき使われた挙句、疲弊を押して参加した無謀な救出作戦の終わりに発生した異常な光景を前にすれば思考が鈍るのもまた致し方なしか。
「当たり前でしょ?でなきゃ助けないし助けたくもない。アイツが何であんな訳わかんない真似したのか分からないけど、だけどこんな機会もう二度と来ない。だからこのまま黙って見逃がすわけにはいかない」
「そう考えれば確かに。それにあのまま事が進んだところで情報を引き出せはしなかったでしょうが、しかし腕を斬り落としてまで中断する理由も無いですよね?」
「そもそも私達が見捨てれば彼等はココで終わり。それに、例え助けようとしても出血量次第ではその前に死ぬ可能性もある訳ですから、計画にしては杜撰すぎます。これも計画の内、とは考えにくいですね」
「でも、そもそもどこまで情報を握っているか……」
「それは後回し。さぁ、どうする?守護者解任されたアンタ達に戻る場所なんて無い。でも引き出せた情報の内容次第じゃァちょーっとだけ口利いてあげてもいいけど?」
クシナダはそう言うと不敵な笑みを浮かべ、真意を察した残りのスサノヲ達は彼女の意向に沿おうと衣服や装飾品の中に隠した治療薬を取り出し、これ見よがしに見せつける。
「わ、分かった……助けてくれるなら……知る限りの全てを話す」
予想通り元守護者達はアッサリと折れた。飴と鞭とか、もっと高度なとかそういった次元ではない。クシナダの交渉が功を奏した理由は1つ。この連中に潔く死を選ぶ程の覚悟も意志も持ち合わせていないと看破しという、それだけの話だ。
「オーケー。タガミ記録したよね?」
「勿論バッチリよ。ツー訳でよ、もしお前等裏切ったらコレ守護者側に流すからな」
「そんな事……しなくてもいい……もう、何もかもどうでもいい」
僅か数分前とは立場が逆転した元守護者の面々は、放心状態でありながらもはっきりと情報を流すと宣言した。タガミは捨て鉢な態度に少々呆れ、"あーそうかい"と盛大な溜息と共にぼやいたが、しかしその顔は直ぐに綻んだ。確信に近づける、そんな情報が手に入る喜びが顔いっぱいに広がる。
こんな状況でありながら、と考えるのは無粋。何せ誰が、何を目的に、何を行うかすらはっきりとしない状況に漸く光明が射したのだ。気が付けばタガミ以外のスサノヲ達の顔色も綻んでいた。が、一方でクシナダだけは相変わらず冷たい視線で守護者達を見下ろす。
「後、アンタ達さぁ襲うにしても相手選びなよ。私達スサノヲだよ?アンタ達の故郷とは訳が違うのよ?」
何か言っておきたいとばかりにクシナダは治療を受ける守護者達に口を開いたが、その語気には露骨な嫌悪感が、視線には心底からの侮蔑が混ざる。
「な……何を……?」
「油断した瞬間アンタ達の誰かの喉笛噛み千切ってたって話よ。伊達に神様の犬やってないのよ私達。アイツがいなくなったら即、殺してたわよ」
オレステスと比較すれば随分と可愛げのある感情、殺意を剥き出しにするクシナダは、"ばっかじゃないの"と話を締め括ると全員から視線を外すように顔を背けた。
表出する感情、その源泉にあるのは抵抗できない状態の女を襲おうとした事もそうだが、その相手がよりにもよってスサノヲだという理由の方が勝っている。スサノヲを襲うというのは自力で立ち上がれない赤子が屈強な大人を襲うに等しい暴挙。故に彼女は怒り、それ以上に呆れた。
「怖ぇ……」
一方、タガミはそんなクシナダにドン引きした。お前もスサノヲだろうが。
理解不能な状況に理解不能が更に重なり、更にダメ押しでもう一度折り重なった。スサノヲ達と片腕を斬り飛ばされた守護者4人の視線の先には不意に苦しみ始めたオレステスが映る。
部下の醜態を見たからか、それとも怒りが限界を超えたからか、あるいは人外染みた力の反動か。何れにせよ、突然苦悶に顔を歪め、頭を押さえ始めた男の様子に人外を通り越し化け物に片足を突っ込んだ先ほどまでの強さも意志も感じない。
ほんの少し、オレステスは息を整え、胸元から薬を取り出すと乱雑に口へ放り込んだ。派手な戦闘で空いた大きな穴からそよぐ風の音に錠剤を噛み砕く音と荒い息遣いが混じった不協和音がフロアに木霊する。
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「そうしたかったのだろう?任務にかこつけてまで女を犯したかったのだろう?好きにすればいい、獣に語る口を俺は持たない。だがスサノヲ共々よく聞け、貴様ら全員ここから出るな。もし出れば……」
しない。正しく嵐の前の静けさ。あと一言で全てを語り終えるその前に、不意に、不自然な程に言葉が途切れる。不意に、周囲の空気が一瞬で冷えたような、そんな感覚に襲われた。
刹那――
「コロス」
絞り出した最後の一言と同時、オレステスは再び振り返った。誰も、何も語らなかった。語れなかった。殺意に淀んだその目を見た全員の身体が反射的に強張る様子をカメラは捉えた。射殺さんばかりの目には先ほどの騒動よりも一層濃く明確で強烈な殺意が籠っており、獣と断じられた守護者達は腰砕け、目に涙を浮かべ、あるいは堪えきれず意識を喪失した。
最早ソコにいるのは欲望を剝き出しにする獣ではない、ただの大きな子供だ。
「クソ共が」
視界に映るスサノヲと元守護者の様子を見たオレステスは最後にそう吐き捨てると刀を納め、壁に空いた穴へと歩を進める。進む先には黒雷が控えており、男は外で待っていたソレの手に飛び乗ると瞬く間に姿を消した。二転三転する避難フロアでの戦いは、当事者全員に何が起こったのか分からないと言う印象を植え付けたまま唐突に終焉した。
「な、何だったんだ?」
「分かる訳ないでしょ?」
タガミとクシナダは互いの顔を見てそう呟いた。周囲のスサノヲ達も同様であり、誰もがオレステスの行動に何らの合理性も見出せない一方、それはそれとして九死に一生を得た事実に湧く。
が、現状は芳しくない。目の前の問題が解決しただけであり今後の目途が全く立っていないからだ。また同時にオレステスの言葉が彼らを縛る。"外に出れば殺す"と、あらん限りの殺意と共に放った言葉は決して不甲斐ない部下だけに向けられた訳ではない。
「どうします?」
「ウン?そうねぇ、先ずは……」
オレステスのお陰で助かった女性陣の1人、クシナダは駆け寄った仲間の質問に対する回答とばかりに無様を晒す守護者達を見つめ……
「オイオイオイ……まさかとは思うがよォ?」
「そのまさか。誰か治療してあげて。まさか全部取られてないよね?」
躊躇いなく指示を飛ばした。
「その辺は抜かりなく。でも、コイツ等の為に貴重な治療薬を使っていい理由が……」
「あぁ。利なんか無ぇだろ?」
タガミでさえ渋る指示に、当然の如く他のスサノヲ達も反発するか酷い不快感を示す。
「ンふふ、あるよぉ」
しかしクシナダに迷いはない。彼女はツカツカと守護者の元へと近寄り首根っこを引っ掴むと……
「交渉しましょ?私達はアンタ達を助ける。アンタ達はその代わりに知る限りの全ての情報を吐いてもらう。別にどっちでもいいんだよ、そのまま死にたいならね?」
ほぼ恫喝に近い交渉を始めた。更に畳み掛けるように斬り落とされた腕の一本を拾い上げると……
「繋がるモンも繋がらなくなる、早くしなよ?」
守護者に向けて放り投げた。
「あぁ、そう言う事ね」
彼女の意図を察したタガミは素っ頓狂な声を上げた。目まぐるしく変化するだけならばまだしも、異様としか表現しようのない状況を前に思考が追い付かなかったようだ。またソレは他のスサノヲも同じく。守護者達の小間使いとしてこき使われた挙句、疲弊を押して参加した無謀な救出作戦の終わりに発生した異常な光景を前にすれば思考が鈍るのもまた致し方なしか。
「当たり前でしょ?でなきゃ助けないし助けたくもない。アイツが何であんな訳わかんない真似したのか分からないけど、だけどこんな機会もう二度と来ない。だからこのまま黙って見逃がすわけにはいかない」
「そう考えれば確かに。それにあのまま事が進んだところで情報を引き出せはしなかったでしょうが、しかし腕を斬り落としてまで中断する理由も無いですよね?」
「そもそも私達が見捨てれば彼等はココで終わり。それに、例え助けようとしても出血量次第ではその前に死ぬ可能性もある訳ですから、計画にしては杜撰すぎます。これも計画の内、とは考えにくいですね」
「でも、そもそもどこまで情報を握っているか……」
「それは後回し。さぁ、どうする?守護者解任されたアンタ達に戻る場所なんて無い。でも引き出せた情報の内容次第じゃァちょーっとだけ口利いてあげてもいいけど?」
クシナダはそう言うと不敵な笑みを浮かべ、真意を察した残りのスサノヲ達は彼女の意向に沿おうと衣服や装飾品の中に隠した治療薬を取り出し、これ見よがしに見せつける。
「わ、分かった……助けてくれるなら……知る限りの全てを話す」
予想通り元守護者達はアッサリと折れた。飴と鞭とか、もっと高度なとかそういった次元ではない。クシナダの交渉が功を奏した理由は1つ。この連中に潔く死を選ぶ程の覚悟も意志も持ち合わせていないと看破しという、それだけの話だ。
「オーケー。タガミ記録したよね?」
「勿論バッチリよ。ツー訳でよ、もしお前等裏切ったらコレ守護者側に流すからな」
「そんな事……しなくてもいい……もう、何もかもどうでもいい」
僅か数分前とは立場が逆転した元守護者の面々は、放心状態でありながらもはっきりと情報を流すと宣言した。タガミは捨て鉢な態度に少々呆れ、"あーそうかい"と盛大な溜息と共にぼやいたが、しかしその顔は直ぐに綻んだ。確信に近づける、そんな情報が手に入る喜びが顔いっぱいに広がる。
こんな状況でありながら、と考えるのは無粋。何せ誰が、何を目的に、何を行うかすらはっきりとしない状況に漸く光明が射したのだ。気が付けばタガミ以外のスサノヲ達の顔色も綻んでいた。が、一方でクシナダだけは相変わらず冷たい視線で守護者達を見下ろす。
「後、アンタ達さぁ襲うにしても相手選びなよ。私達スサノヲだよ?アンタ達の故郷とは訳が違うのよ?」
何か言っておきたいとばかりにクシナダは治療を受ける守護者達に口を開いたが、その語気には露骨な嫌悪感が、視線には心底からの侮蔑が混ざる。
「な……何を……?」
「油断した瞬間アンタ達の誰かの喉笛噛み千切ってたって話よ。伊達に神様の犬やってないのよ私達。アイツがいなくなったら即、殺してたわよ」
オレステスと比較すれば随分と可愛げのある感情、殺意を剥き出しにするクシナダは、"ばっかじゃないの"と話を締め括ると全員から視線を外すように顔を背けた。
表出する感情、その源泉にあるのは抵抗できない状態の女を襲おうとした事もそうだが、その相手がよりにもよってスサノヲだという理由の方が勝っている。スサノヲを襲うというのは自力で立ち上がれない赤子が屈強な大人を襲うに等しい暴挙。故に彼女は怒り、それ以上に呆れた。
「怖ぇ……」
一方、タガミはそんなクシナダにドン引きした。お前もスサノヲだろうが。
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