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第6章 運命の時は近い
196話 救出作戦 ~ 交錯
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「且つての敵の成果に疑念を持つのは最もだが、今の我々には何もかもが足りなイ。有り難く使わせて貰おう」
互いを見合わせたまま何も語らないルミナと白川水希の間にタケルが割って入る。選り好みをする余裕など無い。且つての敵と手を取り合えねば、その先に待つのは敗北と死なのだから。
「さて、では次だが……ミズキ女史とアックス坊主」
「はい」
「オウ、漸く俺の出番かい?」
ルミナと白川水希に漂う不穏な空気を察したイスルギは強引に話題を移す。
「逃走の手伝いとは言っても何処かで戦闘に巻き込まれる可能性は高い」
「分かってるよ、守護者に警察」
「後は、最悪の場合スサノヲも」
流石自ら参加を決めただけありよく理解している。黄泉に拘束された伊佐凪竜一の救出は明確な違法行為であり、旗艦の秩序維持を名目にスサノヲとヤタガラスが駆り出されるのは自明の理。たとえ彼等が望まなくとも、民意と姫の威光を盾にする守護者に逆らうのは先ず不可能という事実。
「なら話は早い。端的にお前達では何の役にも立たん」
「はっきり言い過ぎだろ」
ストレートな物言いに露骨に気分を害したアックスは思わず口を荒げるが、対する白川水希は何も語らず。半年前に旗艦と戦った彼女は残酷な現実をよく理解している。カグツチを使える、使えないという差は文字通り天地に等しいという事実にアックスは理解が及ばない。
「だけどよ。ホラ、あるんだろ秘密兵器的なヤツがさ?」
どうせこの男の事だから現状を逆転する秘密兵器を用意しろと頼むんじゃないかと予想していたが、まさか本当に口に出すとは思いもしなかった。
「近道するな。ロクな目に合わんぞ」
当然である。私の心中をそのまま言葉に出したイスルギは子供の様な思考に酷く呆れながらも、同時に僅かな焦りを見せる。本当に妙なところで勘が鋭い。
「禅をしてもらう。スサノヲが行う基礎訓練だ。正直、こんな程度でどうにかなる相手ではないが、ほんの僅かでも確率を上げておきたいのでな」
「ゼンって何だ?聞いた事ねぇが何だソリャ?」
基礎訓練。そう聞いたアックスは俄然やる気を見せるが、一方で聞き慣れない言葉から訓練の内容を想像出来ず困惑する。一方……
「禅?あの?」
聞き覚えのある単語に白川水希は動揺を隠さない。連合各惑星の間には驚くほどに共通点が多いというのは彼女もある程度は知っているようだが、ソレが自分の知る単語となるとやはり驚きも一入らしい。
「坐った状態で行う精神鍛錬法、あるいは精神統一の為の所作を訓練へと昇華したものだ。地球でも仏教と言う特定宗派が行っているモノとほぼ同じだよ、ミズキ。仏教が生活基盤レベルに浸透する日本や東アジア地域ならば一般的ではないにせよ、ある程度は浸透しているのだろう?」
ルミナはそう補足した。その説明通り、白川水希が知る地球の"禅"と旗艦を守護するスサノヲが行う禅とでは意味合いが大きく違う。
「日本の文化、随分と詳しいんですね」
が、白川水希が反応したのは日本の文化に聡いルミナの方。彼女の顔をジッと見つめるその表情には地球の一地方の文化を饒舌に語ってルミナの知見の広さに対する驚きが僅かに覗く。
「間違っていたか?」
「いえ……ですがどうして地球の一部地域の情報を知っているのかな、と思いまして」
「復元治療をナギに譲って時間が余っただけだ。激しい訓練は止められ、かと言ってスクナから割り振られた仕事は全員が遠慮したのか張り切ったのか早々に終わってね。暇だったからだよ」
時間があっただけと、地球の文化を知るに至った理由に嘘はない。が、本当に聞きたいのは違う。対面の表情はそう語る。
「日本に興味が出たのですか?」
「ココとの共通点も多いと知ったのもある。まともに興味を持ったのはつい最近だけどね」
ピン、と空気が張り詰める。2人の女が互いを見つめる。互いが互いの腹の内を探るような空気に周囲は何も語れず、ただ成り行きを見守る。それ程広くない部屋に先程とはまた別の奇妙な空気が生まれる。
「ま、まぁ別の惑星に同じ修行が存在なんて別に不思議でも無いだろ?似たような話、ゴマンとあるぜ。兎に角、その禅?をすりゃあ少しはマシになるんだろ?」
アックスが強引に割り込みをかけた。
「個体差があって、だから直ぐに使える訳ではないようです。現に私の適性は絶望的らしくて」
拗れそうな状況への助け舟に話を本筋へと戻した白川水希は桁違いに低い己の適性を淡々と評した。絶望、と。悲しいかな、半年前に見せた悪夢の如き活躍を見る事は叶わない。
ヤタガラスどころか連合最強のスサノヲでさえ容易く戦闘不能に追いやった異常な戦闘能力の要因は、カグツチと似て非なる特性を持つ対価とばかりに人を容易く侵食する危険な側面を持つハバキリ。しかしその半分は視線の先、伊佐凪竜一と対になる英雄ルミナの身体に眠る。
臍を噛む思いだろう。贖罪を語る己の現状は、しかしソレとは余りにも程遠い役立たずという有様なのだから。
「詳しイな」
「ううむ、てっきり研究ばかりしていると思っていたのだがなぁ」
イスルギとタケルは彼女の言動に驚いた。研究開発に一定の成果を出しつつ、更に訓練を重ねるなど並大抵の人間には出来ない。余程の覚悟が無ければ。しかし……
「適性と言う言葉を出したという事は基礎訓練を受けた事になるのだが、かつて私達と戦った君のその行動に誰も懸念を示さなかったのか?」
白川水希の言動から不穏な何かを感じたルミナは容赦なく問い詰める。また部屋を満たす空気が変容した。
まるで尋問の様な雰囲気。しかし、今度は誰もが一定の理解を示す。現にルミナの指摘通り、白川水希が戦闘訓練を受けているなど誰も予想していなかった。
頼るべき力を失ったという理由は新たに戦う手段を求める理由としては酷く適切だが、しかし問題は相手が白川水希であるという点。とは言え、幸いにも何者かが下した決断は(当人を殊更に追い詰めるようだが)全く適性が無いという無残な評価。自然、用心棒達の口から安堵の溜息が漏れた。
「勿論、最初は納得してもらえませんでしたが、最終的にスサノヲ監視下という条件で許可を得ました」
「誰だ?」
「スサノヲの1人、とだけ」
「名前を言えない理由は?」
「私に聞かれても……ソレが訓練の条件でしたから。でもその人、スクナからの紹介ですよ?」
淡々とした応酬の最期、師の名前を聞いたルミナは追及の手を緩めた。
敵、あるいはスパイがスサノヲと名乗り近づいたのかも知れない。その相手が不当に評価を下げた可能性もある。油断を誘い、寝首を搔く為に。そう考えれば白川水希の態度はマイナス以外に評価しようがないが、当人は頑として口を割らない。余程に硬い約束を交わしたのか、あるいは裏切る算段か。しかし、ルミナの中で積もりに積もった不信感は”スクナ”という一言でアッサリと霧散した。
「そうか、後で確認を取る」
「どうぞ。私でなければ文句も言わないでしょう」
ルミナの言に白川水希は軽やかに受け流した。堂々とした言動に全員が複雑の表情が複雑に変化する。
恐らく本当に言わないでくれ頼んだらしいその何者かの態度にルミナは困惑した。そんな頼みを誰がしたのか、私はそんなに信用が無いのか。そう言わんばかりだ。
……結論から言えばスサノヲ第一部隊の隊長、イヅナだ。
『総代からの指示だから仕方なく、だぞ。後、俺個人はまだお前達を信じる事が出来ん』
『アナタの心構えや考えがどうであろうと構いません、一通りの訓練さえ教えて頂ければ後は自力で何とかします』
『手が掛からないのならそれに越した事はない。ただ……約束は守ってくれよ』
『別に誰かに言うつもりは有りませんよ?でもどうしてです?』
『それは、ルミナに……いやナンデモナイ』
『ハァ……何となく理解しました。誓いますよ』
白川水希の周辺を映した映像はアッサリとその犯人を私の前に暴露した。第一部隊の隊長である彼が白川水希の訓練を引き受けた理由は当人が語った通り上司からの指示。ではどうして口止めを依頼したのか、だが……分かってみればとても単純で分かりやすかった。
だからこそ言い辛かったようだ。"簡単過ぎる理由"は時に疑念を生む温床となり得る。特に関係が拗れている今の2人にしてみれば、好意を寄せるルミナに疑われたくないというイヅナの理由をストレートに伝えたところで否定される可能性が高い。
兎にも角にも、スサノヲ監視の元で戦闘訓練を行う事になった彼女は、禅を中心に無理のないメニューを与えられた。その結果としてイヅナからカグツチ適性が低いとの烙印を押されたようだが、彼女はそれでも諦める事無く訓練を行い続けた。
特兵研との共同で開発した武器一式、独立した通信ネットワークと端末、果ては戦闘訓練。常人ならばとうの昔に医療施設へと放り込まれるレベルの苦行をこなす女の意志。その根源は贖罪だと地球を担当する仲間が教えてくれた。
贖罪。それは間違いではない。但し、"何に対する"と言う部分が欠落している。頑なに伏せる理由は彼女の意志によるもの。知られてはならない。故に語らない、いや語れない。語ってしまえばそれまでの成果に泥を塗りかねないから。
ソレはルミナが日本に興味を持った理由と同じなのだから。白川水希の贖罪、その意志の根源は伊佐凪竜一に向けられている。幼少時を共に過ごした幼馴染で、半年前は敵となり殺意を向けた男への贖罪の念。二つの過去が生む感情が、今の彼女を突き動かす。
互いを見合わせたまま何も語らないルミナと白川水希の間にタケルが割って入る。選り好みをする余裕など無い。且つての敵と手を取り合えねば、その先に待つのは敗北と死なのだから。
「さて、では次だが……ミズキ女史とアックス坊主」
「はい」
「オウ、漸く俺の出番かい?」
ルミナと白川水希に漂う不穏な空気を察したイスルギは強引に話題を移す。
「逃走の手伝いとは言っても何処かで戦闘に巻き込まれる可能性は高い」
「分かってるよ、守護者に警察」
「後は、最悪の場合スサノヲも」
流石自ら参加を決めただけありよく理解している。黄泉に拘束された伊佐凪竜一の救出は明確な違法行為であり、旗艦の秩序維持を名目にスサノヲとヤタガラスが駆り出されるのは自明の理。たとえ彼等が望まなくとも、民意と姫の威光を盾にする守護者に逆らうのは先ず不可能という事実。
「なら話は早い。端的にお前達では何の役にも立たん」
「はっきり言い過ぎだろ」
ストレートな物言いに露骨に気分を害したアックスは思わず口を荒げるが、対する白川水希は何も語らず。半年前に旗艦と戦った彼女は残酷な現実をよく理解している。カグツチを使える、使えないという差は文字通り天地に等しいという事実にアックスは理解が及ばない。
「だけどよ。ホラ、あるんだろ秘密兵器的なヤツがさ?」
どうせこの男の事だから現状を逆転する秘密兵器を用意しろと頼むんじゃないかと予想していたが、まさか本当に口に出すとは思いもしなかった。
「近道するな。ロクな目に合わんぞ」
当然である。私の心中をそのまま言葉に出したイスルギは子供の様な思考に酷く呆れながらも、同時に僅かな焦りを見せる。本当に妙なところで勘が鋭い。
「禅をしてもらう。スサノヲが行う基礎訓練だ。正直、こんな程度でどうにかなる相手ではないが、ほんの僅かでも確率を上げておきたいのでな」
「ゼンって何だ?聞いた事ねぇが何だソリャ?」
基礎訓練。そう聞いたアックスは俄然やる気を見せるが、一方で聞き慣れない言葉から訓練の内容を想像出来ず困惑する。一方……
「禅?あの?」
聞き覚えのある単語に白川水希は動揺を隠さない。連合各惑星の間には驚くほどに共通点が多いというのは彼女もある程度は知っているようだが、ソレが自分の知る単語となるとやはり驚きも一入らしい。
「坐った状態で行う精神鍛錬法、あるいは精神統一の為の所作を訓練へと昇華したものだ。地球でも仏教と言う特定宗派が行っているモノとほぼ同じだよ、ミズキ。仏教が生活基盤レベルに浸透する日本や東アジア地域ならば一般的ではないにせよ、ある程度は浸透しているのだろう?」
ルミナはそう補足した。その説明通り、白川水希が知る地球の"禅"と旗艦を守護するスサノヲが行う禅とでは意味合いが大きく違う。
「日本の文化、随分と詳しいんですね」
が、白川水希が反応したのは日本の文化に聡いルミナの方。彼女の顔をジッと見つめるその表情には地球の一地方の文化を饒舌に語ってルミナの知見の広さに対する驚きが僅かに覗く。
「間違っていたか?」
「いえ……ですがどうして地球の一部地域の情報を知っているのかな、と思いまして」
「復元治療をナギに譲って時間が余っただけだ。激しい訓練は止められ、かと言ってスクナから割り振られた仕事は全員が遠慮したのか張り切ったのか早々に終わってね。暇だったからだよ」
時間があっただけと、地球の文化を知るに至った理由に嘘はない。が、本当に聞きたいのは違う。対面の表情はそう語る。
「日本に興味が出たのですか?」
「ココとの共通点も多いと知ったのもある。まともに興味を持ったのはつい最近だけどね」
ピン、と空気が張り詰める。2人の女が互いを見つめる。互いが互いの腹の内を探るような空気に周囲は何も語れず、ただ成り行きを見守る。それ程広くない部屋に先程とはまた別の奇妙な空気が生まれる。
「ま、まぁ別の惑星に同じ修行が存在なんて別に不思議でも無いだろ?似たような話、ゴマンとあるぜ。兎に角、その禅?をすりゃあ少しはマシになるんだろ?」
アックスが強引に割り込みをかけた。
「個体差があって、だから直ぐに使える訳ではないようです。現に私の適性は絶望的らしくて」
拗れそうな状況への助け舟に話を本筋へと戻した白川水希は桁違いに低い己の適性を淡々と評した。絶望、と。悲しいかな、半年前に見せた悪夢の如き活躍を見る事は叶わない。
ヤタガラスどころか連合最強のスサノヲでさえ容易く戦闘不能に追いやった異常な戦闘能力の要因は、カグツチと似て非なる特性を持つ対価とばかりに人を容易く侵食する危険な側面を持つハバキリ。しかしその半分は視線の先、伊佐凪竜一と対になる英雄ルミナの身体に眠る。
臍を噛む思いだろう。贖罪を語る己の現状は、しかしソレとは余りにも程遠い役立たずという有様なのだから。
「詳しイな」
「ううむ、てっきり研究ばかりしていると思っていたのだがなぁ」
イスルギとタケルは彼女の言動に驚いた。研究開発に一定の成果を出しつつ、更に訓練を重ねるなど並大抵の人間には出来ない。余程の覚悟が無ければ。しかし……
「適性と言う言葉を出したという事は基礎訓練を受けた事になるのだが、かつて私達と戦った君のその行動に誰も懸念を示さなかったのか?」
白川水希の言動から不穏な何かを感じたルミナは容赦なく問い詰める。また部屋を満たす空気が変容した。
まるで尋問の様な雰囲気。しかし、今度は誰もが一定の理解を示す。現にルミナの指摘通り、白川水希が戦闘訓練を受けているなど誰も予想していなかった。
頼るべき力を失ったという理由は新たに戦う手段を求める理由としては酷く適切だが、しかし問題は相手が白川水希であるという点。とは言え、幸いにも何者かが下した決断は(当人を殊更に追い詰めるようだが)全く適性が無いという無残な評価。自然、用心棒達の口から安堵の溜息が漏れた。
「勿論、最初は納得してもらえませんでしたが、最終的にスサノヲ監視下という条件で許可を得ました」
「誰だ?」
「スサノヲの1人、とだけ」
「名前を言えない理由は?」
「私に聞かれても……ソレが訓練の条件でしたから。でもその人、スクナからの紹介ですよ?」
淡々とした応酬の最期、師の名前を聞いたルミナは追及の手を緩めた。
敵、あるいはスパイがスサノヲと名乗り近づいたのかも知れない。その相手が不当に評価を下げた可能性もある。油断を誘い、寝首を搔く為に。そう考えれば白川水希の態度はマイナス以外に評価しようがないが、当人は頑として口を割らない。余程に硬い約束を交わしたのか、あるいは裏切る算段か。しかし、ルミナの中で積もりに積もった不信感は”スクナ”という一言でアッサリと霧散した。
「そうか、後で確認を取る」
「どうぞ。私でなければ文句も言わないでしょう」
ルミナの言に白川水希は軽やかに受け流した。堂々とした言動に全員が複雑の表情が複雑に変化する。
恐らく本当に言わないでくれ頼んだらしいその何者かの態度にルミナは困惑した。そんな頼みを誰がしたのか、私はそんなに信用が無いのか。そう言わんばかりだ。
……結論から言えばスサノヲ第一部隊の隊長、イヅナだ。
『総代からの指示だから仕方なく、だぞ。後、俺個人はまだお前達を信じる事が出来ん』
『アナタの心構えや考えがどうであろうと構いません、一通りの訓練さえ教えて頂ければ後は自力で何とかします』
『手が掛からないのならそれに越した事はない。ただ……約束は守ってくれよ』
『別に誰かに言うつもりは有りませんよ?でもどうしてです?』
『それは、ルミナに……いやナンデモナイ』
『ハァ……何となく理解しました。誓いますよ』
白川水希の周辺を映した映像はアッサリとその犯人を私の前に暴露した。第一部隊の隊長である彼が白川水希の訓練を引き受けた理由は当人が語った通り上司からの指示。ではどうして口止めを依頼したのか、だが……分かってみればとても単純で分かりやすかった。
だからこそ言い辛かったようだ。"簡単過ぎる理由"は時に疑念を生む温床となり得る。特に関係が拗れている今の2人にしてみれば、好意を寄せるルミナに疑われたくないというイヅナの理由をストレートに伝えたところで否定される可能性が高い。
兎にも角にも、スサノヲ監視の元で戦闘訓練を行う事になった彼女は、禅を中心に無理のないメニューを与えられた。その結果としてイヅナからカグツチ適性が低いとの烙印を押されたようだが、彼女はそれでも諦める事無く訓練を行い続けた。
特兵研との共同で開発した武器一式、独立した通信ネットワークと端末、果ては戦闘訓練。常人ならばとうの昔に医療施設へと放り込まれるレベルの苦行をこなす女の意志。その根源は贖罪だと地球を担当する仲間が教えてくれた。
贖罪。それは間違いではない。但し、"何に対する"と言う部分が欠落している。頑なに伏せる理由は彼女の意志によるもの。知られてはならない。故に語らない、いや語れない。語ってしまえばそれまでの成果に泥を塗りかねないから。
ソレはルミナが日本に興味を持った理由と同じなのだから。白川水希の贖罪、その意志の根源は伊佐凪竜一に向けられている。幼少時を共に過ごした幼馴染で、半年前は敵となり殺意を向けた男への贖罪の念。二つの過去が生む感情が、今の彼女を突き動かす。
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