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第4章 交流
5 バカ王女よ…少しはましなの連れてきたかい?
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私は…スッと礼の形を取った。
「ごきげんよう、レティア王女殿下…。
オルフィリア・ファルメニウス公爵夫人が、ご挨拶申し上げます…」
いくら無礼講だからって…王族相手に挨拶なし…はまずい。
特に…相手が自分に対して、好感を持っていない時はね。
「あら、かしこまらなくていいわよ…無礼講なんでしょ?」
相変わらず…癇に障る声だこと。
私が顔を上げれば…右横にレベッカ…左横には…誰だぁ?
ポリネアとラファイナは…今日は姿が見えん。
まあ、あの2人は連れていても…いいこた無いけどな…。
私は…改めて見たこと無い左横の人間を観察する…。
……ちょっと違和感が出た。
どう見ても…バカ王女やレベッカと同世代じゃないから。
歳は…30半ばに見える…。
ただ、貴族は磨いているだけあって、歳不相応に若く見えるのがいるから…、もう少し
歳がいってるかもしれないな…。
肩ぐらいまである栗色の髪を軽く流し…艶のある黒い目…透けるような白い肌が、よりその色を
強調している。
美人であることは間違いない。
ただ……どこかで…見た事があるような…気がする…。
それもわりと最近だと思う…。
わたしゃ、顔を覚えるのには自信があるんだけどなぁ。
そんな事を考えていると、左横の人物が礼の形を作り、
「初めまして…オルフィリア公爵夫人…。
ゾフィーナ・ドラヴェルグ公爵夫人が…ご挨拶申し上げます」
その名を聞いた時…私の全身が…一瞬だけだが、強張った。
思い出した!!
どこで見たか!!
ファルメニウス公爵家の…肖像画だ!!
ただし…本人じゃない。
ギリアムの…母親の肖像画…それに…歳を取らせたら、まさに…この女だ…。
くそっ!!
私はできるだけあたりを見回した…。
ギリアムの姿が無い…。
恐らくだが…国王陛下と王太子殿下が…ホールの外まで見たがったんだろう…。
それに付き合っているんだ…。
じゃなきゃ…。
この女が私に近づくこと…黙っているハズが無い。
ゾフィーナ・ドラヴェルグ公爵夫人…。
ギリアムの叔母で…ドラヴェルグ公爵家の…実質上の支配者だ。
婿を取って家を継いだが、この婿は…完全に空気で妻に逆らえないと聞く。
ま、そんな他家の事情はどうでもいい。
問題は…ギリアムがこの叔母を…恐ろしく嫌っているということ。
その理由は…ひとまず後で…。
「婚約者の時から…何度も手紙を出しましたのに…ちっとも返事を頂けず…。
今日はその理由をぜひお聞きしたく、参上いたしました…」
かなり…周りがどよめいているな…。
だろうね…。
「まああ、随分と失礼なことをされたのねぇ、男爵令嬢が公爵夫人の手紙を無視するなんて…」
バカ王女…これ見よがしに大きな声出してるね…。
さて、私の対応は…、
「まあ…そのようなことが、あったのですか?」
スッとぼける…この一手だね、まずは。
するとバカ王女は…本当に嬉しそうな顔をして、
「アナタねぇ…わかっているのかしら?
仮にも…男爵令嬢が公爵夫人の手紙を無視したのよ?
アナタ…くだんのお茶会で、散々礼儀作法がどうこう言っていたのに…あなた自身が全くなって
ないじゃない…」
やれやれ…茶会の意趣返しでもする気か?本当に根に持つなぁ。
何気に男爵令嬢を強調してるし。
私は…ポーカーフェイスを崩さず…、
「いいえ…私は本当に、ゾフィーナ夫人の手紙を…見た覚えが一度も無いのですよ…」
「はあぁっ!!アナタとぼけるのは…」
「何しろ…私の手紙は、一度ギリアムが一通り見てから…私に渡しておりましたので…。
ひょっとしたら、叔母の手紙を…何らかの理由で私に渡したくなかったのかもしれませんね。
この件については、後でギリアムに確認いたします。
教えていただきありがとうございます、ゾフィーナ夫人…」
ま、私はギリアムが恐ろしく叔母を嫌う理由…知っているからな…。
外で会っても無視しろって言われたし。
公爵夫人じゃ、そういう訳にいかん…って怒ったから、手紙隠したんだろーな。
「そんな言い訳が、通じると思っているの!!
まずゾフィーナ夫人にこの場で謝罪して…、後日ファルメニウス公爵家に招いて、正式に
謝罪すべきでしょ!!」
……ゾフィーナ夫人は、ファルメニウス公爵家出禁状態なんやけど?
言ってやろうかな…その理由…。
「王女殿下…失礼ながら申し上げますが…」
王女殿下の方を向いたゾフィーナ夫人は、
「ギリアム公爵閣下が関わっている以上、夫人だけで決めることは出来かねるかと存じます。
ここは…話題を変えてはいかがでしょうか?」
「…ゾフィーナ夫人がそう言うなら、仕方ないけれど…。
でも…アナタが失礼な人間であることは、絶対に変わらない事実よ!!
それは忘れないようにね!!」
あらまぁ…アナタ様にだけは、言われたくないセリフでございますこと~。
私は心の中で、鼻をほじる。
しかしゾフィーナ夫人…バカ王女を一部とはいえ、引かせるとはね…。
そう言えば…ギリアムから聞いたな…。
18歳になったバカ王女に…他国との政略結婚が持ち上がったらしいけど…。
バカ王女はギリアム一筋で当然、行きたくないの一点張り…。
その時名乗りを上げたのが…このゾフィーナ夫人だった。
バカ王女と同い年の自分の娘を…嫁がせることによって、バカ王女と王家に…借りを作った…。
やっぱり公爵家を牛耳るだけあって、手腕がないワケじゃないんだな…。
え?王家との縁談なのにいいのかって?
いやねぇ…この人の…ギリアム母もだけど、その母親が前国王の妹なんだよ…。
だから…王家傍流の中じゃ、今現在で一番王家と血のつながりが濃いのさ。
ギリアム父がこの家から嫁を貰ったのも…そう言う理由がデカい。
「他の話題といえば…アナタ、レベッカが参加した、アイリン夫人のお茶会で…失礼極まりない
事ばかりして、みんなを困らせたそうじゃない…。
アナタは行く先々で、問題しか起こさないみたいねぇ…」
「まあ…確かにそういう方もいらっしゃいますねぇ…」
テメェの事だ、テメェの!!鏡見てこい!!
「何よアナタ!!そのいかにも他人事な言い方は!!」
「いえ…私が失礼をした…と言うなら、どんな失礼だったのか、お教えいただきたいです」
あくまでポーカーフェイス…キョトンとね。
「何よアナタ…そんなこともわからないの?頭悪いわね!!」
ほんっと、テメェだけには言われたくないセリフが、よく出る口だこと。
「さすが…アカデミーもマトモに出れなかっただけあるわねぇ」
随分と嬉しそうに言うよね…。
「そうですね…アカデミーは出ておりません。ですのでお教えください」
私もにっこりとして、言って差し上げた。
「レベッカ!!」
おお、レベッカにバトンタッチ…いい判断するね、たまには。
「まず…アイリン夫人が散々サロンの決め事と反する…と、言ったにもかかわらず、
自身の考えを押し通そうと致しました…。
挙句の果てには…アイリン夫人に無礼を働いたポリネア嬢とラファイナ嬢を…
擁護するような発言をして…結果、図に乗った2人が余計にアイリン夫人の手を
煩わせました…」
……オメーのやったこた、丸っと消去か?おい!!
ま、ジョノァドの娘らしーや。
「アナタ…仮にも男爵令嬢だったのでしょう?」
「いいえ、違います」
「は?」
「王女殿下…わたくしが正式なファルメニウス公爵夫人になったのは…まさにアイリン夫人の
サロンの日でございましたので…。
わたくしはサロンの日は、男爵令嬢でもありましたが、ファルメニウス公爵夫人でもありました」
この辺は…隠す必要なし。
「で、でも、公爵夫人であるならば、余計に守らねばならない礼節というものが!!」
テメェはどこまで、自分を棚上げにすれば、気が済むのかねぇ…。
私は扇子を手に持ち、
「確かに…」
開く!!
「礼節は大事でございます…」
「しかし!!」
扇子を…勢いよく閉じる。
「相対する相手が!!礼節を重んじないなら、私からわざわざ礼節を守る必要はございません…。
アイリン夫人のサロンでは…その考えをもとに動いただけでございますよ…」
これでいい…。
細かい事を言ったって、人によって取り方は様々だ…。
わかって欲しい人に、わかってもらっていれば、それでいい。
周りは…かなりひそひそしていたのだが…。
その中に…。
「ジュ、ジュリア…私…説明して…」
「動いちゃダメ!!レイチェル!!」
飛び出そうとしたレイチェルを、ジュリアが抑えていた。
「オルフィリア公爵夫人は…全く負けていないわ…。
もう少し動向を見守らなければ、逆に邪魔になってしまう!!」
ジュリアは…本当にわかっているなぁ…。
「アイリン夫人に礼節が無かったって言うワケ?」
「そうは申しておりません…。ただ、礼節の考え方は人それぞれ…。
そして状況によっても変わるもの…だから一概には言えないのですよ…」
「アナタの話は、分かりにくすぎるわ!!
適当な言葉でごまかして!!結局礼儀知らずを隠したいだけじゃない!!」
まあ…全く隠す気のないアンタには、分からないだろうなぁ…。
「どうしても私を礼儀知らずにしたいなら、それでもかまいません…。
それは王女殿下のお考え故、私が何か言えることでもありませんから…」
「言ったわね!!レベッカ!!狩猟大会で、オルフィリア公爵夫人があなたに
ティーカップを投げつけた時の話を、してちょうだい!!」
はい~?
あれはギリアムが…ジョノァドに投げつけたんですけどぉ~。
いよいよ…言ってることが分からなくなってきた…。
私はひとまず…レベッカの言葉を聞くことにした。
「ごきげんよう、レティア王女殿下…。
オルフィリア・ファルメニウス公爵夫人が、ご挨拶申し上げます…」
いくら無礼講だからって…王族相手に挨拶なし…はまずい。
特に…相手が自分に対して、好感を持っていない時はね。
「あら、かしこまらなくていいわよ…無礼講なんでしょ?」
相変わらず…癇に障る声だこと。
私が顔を上げれば…右横にレベッカ…左横には…誰だぁ?
ポリネアとラファイナは…今日は姿が見えん。
まあ、あの2人は連れていても…いいこた無いけどな…。
私は…改めて見たこと無い左横の人間を観察する…。
……ちょっと違和感が出た。
どう見ても…バカ王女やレベッカと同世代じゃないから。
歳は…30半ばに見える…。
ただ、貴族は磨いているだけあって、歳不相応に若く見えるのがいるから…、もう少し
歳がいってるかもしれないな…。
肩ぐらいまである栗色の髪を軽く流し…艶のある黒い目…透けるような白い肌が、よりその色を
強調している。
美人であることは間違いない。
ただ……どこかで…見た事があるような…気がする…。
それもわりと最近だと思う…。
わたしゃ、顔を覚えるのには自信があるんだけどなぁ。
そんな事を考えていると、左横の人物が礼の形を作り、
「初めまして…オルフィリア公爵夫人…。
ゾフィーナ・ドラヴェルグ公爵夫人が…ご挨拶申し上げます」
その名を聞いた時…私の全身が…一瞬だけだが、強張った。
思い出した!!
どこで見たか!!
ファルメニウス公爵家の…肖像画だ!!
ただし…本人じゃない。
ギリアムの…母親の肖像画…それに…歳を取らせたら、まさに…この女だ…。
くそっ!!
私はできるだけあたりを見回した…。
ギリアムの姿が無い…。
恐らくだが…国王陛下と王太子殿下が…ホールの外まで見たがったんだろう…。
それに付き合っているんだ…。
じゃなきゃ…。
この女が私に近づくこと…黙っているハズが無い。
ゾフィーナ・ドラヴェルグ公爵夫人…。
ギリアムの叔母で…ドラヴェルグ公爵家の…実質上の支配者だ。
婿を取って家を継いだが、この婿は…完全に空気で妻に逆らえないと聞く。
ま、そんな他家の事情はどうでもいい。
問題は…ギリアムがこの叔母を…恐ろしく嫌っているということ。
その理由は…ひとまず後で…。
「婚約者の時から…何度も手紙を出しましたのに…ちっとも返事を頂けず…。
今日はその理由をぜひお聞きしたく、参上いたしました…」
かなり…周りがどよめいているな…。
だろうね…。
「まああ、随分と失礼なことをされたのねぇ、男爵令嬢が公爵夫人の手紙を無視するなんて…」
バカ王女…これ見よがしに大きな声出してるね…。
さて、私の対応は…、
「まあ…そのようなことが、あったのですか?」
スッとぼける…この一手だね、まずは。
するとバカ王女は…本当に嬉しそうな顔をして、
「アナタねぇ…わかっているのかしら?
仮にも…男爵令嬢が公爵夫人の手紙を無視したのよ?
アナタ…くだんのお茶会で、散々礼儀作法がどうこう言っていたのに…あなた自身が全くなって
ないじゃない…」
やれやれ…茶会の意趣返しでもする気か?本当に根に持つなぁ。
何気に男爵令嬢を強調してるし。
私は…ポーカーフェイスを崩さず…、
「いいえ…私は本当に、ゾフィーナ夫人の手紙を…見た覚えが一度も無いのですよ…」
「はあぁっ!!アナタとぼけるのは…」
「何しろ…私の手紙は、一度ギリアムが一通り見てから…私に渡しておりましたので…。
ひょっとしたら、叔母の手紙を…何らかの理由で私に渡したくなかったのかもしれませんね。
この件については、後でギリアムに確認いたします。
教えていただきありがとうございます、ゾフィーナ夫人…」
ま、私はギリアムが恐ろしく叔母を嫌う理由…知っているからな…。
外で会っても無視しろって言われたし。
公爵夫人じゃ、そういう訳にいかん…って怒ったから、手紙隠したんだろーな。
「そんな言い訳が、通じると思っているの!!
まずゾフィーナ夫人にこの場で謝罪して…、後日ファルメニウス公爵家に招いて、正式に
謝罪すべきでしょ!!」
……ゾフィーナ夫人は、ファルメニウス公爵家出禁状態なんやけど?
言ってやろうかな…その理由…。
「王女殿下…失礼ながら申し上げますが…」
王女殿下の方を向いたゾフィーナ夫人は、
「ギリアム公爵閣下が関わっている以上、夫人だけで決めることは出来かねるかと存じます。
ここは…話題を変えてはいかがでしょうか?」
「…ゾフィーナ夫人がそう言うなら、仕方ないけれど…。
でも…アナタが失礼な人間であることは、絶対に変わらない事実よ!!
それは忘れないようにね!!」
あらまぁ…アナタ様にだけは、言われたくないセリフでございますこと~。
私は心の中で、鼻をほじる。
しかしゾフィーナ夫人…バカ王女を一部とはいえ、引かせるとはね…。
そう言えば…ギリアムから聞いたな…。
18歳になったバカ王女に…他国との政略結婚が持ち上がったらしいけど…。
バカ王女はギリアム一筋で当然、行きたくないの一点張り…。
その時名乗りを上げたのが…このゾフィーナ夫人だった。
バカ王女と同い年の自分の娘を…嫁がせることによって、バカ王女と王家に…借りを作った…。
やっぱり公爵家を牛耳るだけあって、手腕がないワケじゃないんだな…。
え?王家との縁談なのにいいのかって?
いやねぇ…この人の…ギリアム母もだけど、その母親が前国王の妹なんだよ…。
だから…王家傍流の中じゃ、今現在で一番王家と血のつながりが濃いのさ。
ギリアム父がこの家から嫁を貰ったのも…そう言う理由がデカい。
「他の話題といえば…アナタ、レベッカが参加した、アイリン夫人のお茶会で…失礼極まりない
事ばかりして、みんなを困らせたそうじゃない…。
アナタは行く先々で、問題しか起こさないみたいねぇ…」
「まあ…確かにそういう方もいらっしゃいますねぇ…」
テメェの事だ、テメェの!!鏡見てこい!!
「何よアナタ!!そのいかにも他人事な言い方は!!」
「いえ…私が失礼をした…と言うなら、どんな失礼だったのか、お教えいただきたいです」
あくまでポーカーフェイス…キョトンとね。
「何よアナタ…そんなこともわからないの?頭悪いわね!!」
ほんっと、テメェだけには言われたくないセリフが、よく出る口だこと。
「さすが…アカデミーもマトモに出れなかっただけあるわねぇ」
随分と嬉しそうに言うよね…。
「そうですね…アカデミーは出ておりません。ですのでお教えください」
私もにっこりとして、言って差し上げた。
「レベッカ!!」
おお、レベッカにバトンタッチ…いい判断するね、たまには。
「まず…アイリン夫人が散々サロンの決め事と反する…と、言ったにもかかわらず、
自身の考えを押し通そうと致しました…。
挙句の果てには…アイリン夫人に無礼を働いたポリネア嬢とラファイナ嬢を…
擁護するような発言をして…結果、図に乗った2人が余計にアイリン夫人の手を
煩わせました…」
……オメーのやったこた、丸っと消去か?おい!!
ま、ジョノァドの娘らしーや。
「アナタ…仮にも男爵令嬢だったのでしょう?」
「いいえ、違います」
「は?」
「王女殿下…わたくしが正式なファルメニウス公爵夫人になったのは…まさにアイリン夫人の
サロンの日でございましたので…。
わたくしはサロンの日は、男爵令嬢でもありましたが、ファルメニウス公爵夫人でもありました」
この辺は…隠す必要なし。
「で、でも、公爵夫人であるならば、余計に守らねばならない礼節というものが!!」
テメェはどこまで、自分を棚上げにすれば、気が済むのかねぇ…。
私は扇子を手に持ち、
「確かに…」
開く!!
「礼節は大事でございます…」
「しかし!!」
扇子を…勢いよく閉じる。
「相対する相手が!!礼節を重んじないなら、私からわざわざ礼節を守る必要はございません…。
アイリン夫人のサロンでは…その考えをもとに動いただけでございますよ…」
これでいい…。
細かい事を言ったって、人によって取り方は様々だ…。
わかって欲しい人に、わかってもらっていれば、それでいい。
周りは…かなりひそひそしていたのだが…。
その中に…。
「ジュ、ジュリア…私…説明して…」
「動いちゃダメ!!レイチェル!!」
飛び出そうとしたレイチェルを、ジュリアが抑えていた。
「オルフィリア公爵夫人は…全く負けていないわ…。
もう少し動向を見守らなければ、逆に邪魔になってしまう!!」
ジュリアは…本当にわかっているなぁ…。
「アイリン夫人に礼節が無かったって言うワケ?」
「そうは申しておりません…。ただ、礼節の考え方は人それぞれ…。
そして状況によっても変わるもの…だから一概には言えないのですよ…」
「アナタの話は、分かりにくすぎるわ!!
適当な言葉でごまかして!!結局礼儀知らずを隠したいだけじゃない!!」
まあ…全く隠す気のないアンタには、分からないだろうなぁ…。
「どうしても私を礼儀知らずにしたいなら、それでもかまいません…。
それは王女殿下のお考え故、私が何か言えることでもありませんから…」
「言ったわね!!レベッカ!!狩猟大会で、オルフィリア公爵夫人があなたに
ティーカップを投げつけた時の話を、してちょうだい!!」
はい~?
あれはギリアムが…ジョノァドに投げつけたんですけどぉ~。
いよいよ…言ってることが分からなくなってきた…。
私はひとまず…レベッカの言葉を聞くことにした。
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