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第2章 事後
2 お茶会の処理は処理、それとは関係ないことも進めるぞ~
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「宣伝?」
ママンがちょっと変な顔になる。
「お近づきのしるしに、プレゼントってことで…」
私はフォルトに指示して、蜜蠟ラップを持ってきてもらった。
「あらこれ、例の…。
もうこんなに作れたの?」
「うん、十分な量作れた」
そう、蜜蝋ラップだ。
前世でもそうだったが今世でも、ミツバチ様のお造りになる物は
大変需要があるが、高級品だ。
ゆえに、コストを下げるにも限界がある。
だからやはり、最初のターゲットはお金持ち…それも行儀をよく
しなければいけない、お金持ちだ。
服を汚す心配なく、美味しいものが手軽に食べられるようになる
……というのは、大変貴重だ。
まして、この蜜蝋ラップ。
管理や手入れの手間さえ惜しまなければ、1~2年は繰り返し
使用できるという、優れもの。
ゆえに貴族だけでなく、平民も一家に一枚ぐらいは…と、うまく
すればなってくれるかも…。
「宣伝は構わないけど、特許取ってからにしたら?
簡単に作れるんでしょ?」
「あ、もうとった。
だから宣伝して欲しいの」
「あら、さすが公爵家」
そう…この世界には特許がすでに存在する。
まーアイデア出して、頑張って作った人が大事にされないんじゃ、
産業は死ぬからね。
ただ、普通とるのに、申請から1~6ヶ月はかかる…はずなの
だが…。
それはあくまで民間の話。
フォルトに蜜蠟ラップの特許申請頼んだら、翌日許可証持って
きた…。
ホンット、パネェな!!
ちなみに私がとった特許は、蜜蠟ラップだけではないので、
暇なときに、また話します。
「今の所はフィリアム商会だけで販売するから、よろしく~って」
「それなら思い切り、やっていいわね」
「うん。
あと、お茶会に行くドレスは、しっかり新調して!!
注目集めなきゃ!!」
「わかってるわ!!」
「お金に糸目つけなくていい!
あ、ついでにお父様の服もお願い!!」
「え!!なんで私?」
蚊帳の外だったパパンがびっくり。
「今後…、表に出ざるを得ない時のため」
「え…、えええ~~~」
すごくイヤそうだ。
「仕方ないでしょ、アナタ!
フィリーがギリアム様に嫁いじゃったんだから!!
諦めなさい!!
これを機に、ずっと逃げてたマナーの方も、キッチリやるから
ね!!」
「ふえ~~~~ん」
おお、ママン!!
水を得た魚のようだ。
これなら任せてだいじょーぶ。
「じゃあエマはお母様とお父様を、手伝ってくれない?
お茶会まで日が無いし、マナーの方もやりたいみたいだし」
「承知いたしました」
「よーし、それじゃ」
私は勢いよく立ち上がる。
「フォルトは私と一緒に来て」
「どちらへ?」
「お茶会のドレスを作ったブティック3か所へ。
あと他に指示したいことは、馬車の中で話す」
「承知いたしました」
こうして私とフォルトは馬車に乗り込む。
「えっと…、まず手紙がこれから、わんさか来ると思うんだけど」
「すでに昨晩より、届き始めております」
はや!!!
あ、余談ですがこの世界には、郵便局(国営)があり、低額で
手紙が送れるようになっている。
しかしこれは、あくまで平民のモノ。
貴族はだいたい使用人を使って届けるか、急ぎなら早馬を使う。
「まずある程度は放置するわ。
こっちから急いで対応する、必要も義理もないし」
「その通りでございますね」
「ただ私が今から言う家と、その家と関連があるとフォルトが
判断したものだけは、早急に見せて」
「わかりました、どの家門でございましょう?」
「ルイザーク伯爵家、オペロント侯爵家、ケイシロン公爵家、
コウドリグス侯爵家、あと…暫く来ないとは思うけど、王家」
「何とも的確なご判断ですね。
ぜひ王家から暫く来ないと思う理由など、お聞きしたいところ
です」
私は少し悩みながら、
「ん~、それについては…。
も少し後に話すわ。
ところで、商会で進めている、商品開発以外のことはどうかしら」
「すべて滞りなく…」
フォルトが粛々と答えてくれたので、
「最高じゃん」
私としては大満足だ。
そんな話をしているうちに、馬車は最初のブティックについた。
民間の商店街に、普通に構える店。
品の良さは一目でわかるが、貴族専門ではなく、平民も普通に
店に入って、買うことができる。
オーダーも受けるが、既製服も扱っている。
上位貴族はまず、足を踏み入れないだろう。
店の前に立った私は…。
「フォルト…わかってると思うけど…」
フォルトに念のため、
「ここで私を擁護するようなことは、一切言わないでちょうだい」
「かしこまりました」
店に入ると、すぐに店員が駆け寄ってきて、特別室に通される。
そしてほどなくして入ってきたのは…、この店のオーナーである
ルイナ夫人だ。
貴族ではなく平民、歳は40代くらい。
商人である夫の出資でこの店を開き、繁盛させている女傑だ。
私の前に、しずしずと歩み出ると、
「オルフィリア・ステンロイド男爵令嬢、お越しいただきありが
とうございます」
上品なご挨拶をした。
上位貴族でも相手にできるぐらいの、マナーは備えていると見た。
「こちらこそ…急に来たにも関わらず、ご対応いただき、ありが
とうございます」
そう、今日はワザとアポなしで来たの。
繁盛している店って、わかっててね。
「とんでもございません。
オルフィリア嬢はギリアム公爵閣下の婚約者様。
いくらでも時間など、作らせていただきます」
まあ、そうせざるをえないよね。
「そう言っていただけると、助かります…実は先日のお茶会で
ちょっとした手違いがありまして…もしかしたらこの店に、
ご迷惑がかかるのではと思い、急ぎ伺ったものですから…」
「まあ…どういたしました?」
「実は…私の招待状の時間とドレスコードが…、間違っていた
らしく…」
「まあ!!なんてこと」
ルイナ夫人はあり得ないと言わんばかりの声だ。
まあ、普通はそうだよね。
「お話しした通り、今回ドレスは3つのブティックに、それぞれ
作って頂き、一番気に入ったモノを着ると申しました。
結果として…こちらのブティックのモノを着て行ったのですが…」
「まあ!!ありがとうございます」
「ですが、そもそもドレスコードが違っていて、あまりいい評価を
得られなかったのです…」
「それは…ある意味当たり前かと…」
「ですので、結果をお伝えするのは、お手紙でも…と思ったの
ですが、お詫びも兼ねて伺った次第です」
まあ、この辺は補足いたしますが、前世でも有名人が着た服は
そのブランドにおける、売れ筋商品として宣伝するのが当たり前
だし、実際かなりの売れ行きが期待できたはずだ。
この世界も同様で、ギリアム公爵閣下の婚約者たる私が着た服は
それこそいい宣伝材料となるのである。
「本当にわざわざ…ありがとうございます」
「いえ…ですので、私が服をこちらで作ったことや、着たことは
あまり宣伝なさらない方が…と」
「かしこまりました。
あとは当方で考えさせていただきます」
という感じで終わったが…ここまでは前菜。
本番はここから!!
突っ込むよ~。
「ところで、今日ショーウインドーに飾ってあった、緑色の
ドレスなのですが…とても素敵ですね」
「まあ!!お目が高い!!
真夏の深緑をイメージした、当店の新作でございます」
「では、私のサイズで作って頂くことは?」
「もちろん!!承らせていただきます!!」
おお、いい人やね。
オーダードレスの方が、値段高いだろうに。
まあ、いい宣伝塔と思っているのかな。
「あと合わせる宝石も、おすすめの物がありましたら、当日
見せていただきたいのですが、よろしいですか?」
「そ…それはもちろん!!
出入りの宝石商に、最高の物を用意させます!!」
お、眼の色変わったね。
宝石一個のリベートって、すごそうだからね。
まして、私なら安物買わんし。
「ふふ…楽しみです」
とっても楽しそうにしてみる…と。
「失礼ですが、オルフィリア嬢は…あまり女性らしい色を
好まないのですか?」
うっし、来た!!
さすが、商売人!!
ここからが本当の勝負だ!!
ママンがちょっと変な顔になる。
「お近づきのしるしに、プレゼントってことで…」
私はフォルトに指示して、蜜蠟ラップを持ってきてもらった。
「あらこれ、例の…。
もうこんなに作れたの?」
「うん、十分な量作れた」
そう、蜜蝋ラップだ。
前世でもそうだったが今世でも、ミツバチ様のお造りになる物は
大変需要があるが、高級品だ。
ゆえに、コストを下げるにも限界がある。
だからやはり、最初のターゲットはお金持ち…それも行儀をよく
しなければいけない、お金持ちだ。
服を汚す心配なく、美味しいものが手軽に食べられるようになる
……というのは、大変貴重だ。
まして、この蜜蝋ラップ。
管理や手入れの手間さえ惜しまなければ、1~2年は繰り返し
使用できるという、優れもの。
ゆえに貴族だけでなく、平民も一家に一枚ぐらいは…と、うまく
すればなってくれるかも…。
「宣伝は構わないけど、特許取ってからにしたら?
簡単に作れるんでしょ?」
「あ、もうとった。
だから宣伝して欲しいの」
「あら、さすが公爵家」
そう…この世界には特許がすでに存在する。
まーアイデア出して、頑張って作った人が大事にされないんじゃ、
産業は死ぬからね。
ただ、普通とるのに、申請から1~6ヶ月はかかる…はずなの
だが…。
それはあくまで民間の話。
フォルトに蜜蠟ラップの特許申請頼んだら、翌日許可証持って
きた…。
ホンット、パネェな!!
ちなみに私がとった特許は、蜜蠟ラップだけではないので、
暇なときに、また話します。
「今の所はフィリアム商会だけで販売するから、よろしく~って」
「それなら思い切り、やっていいわね」
「うん。
あと、お茶会に行くドレスは、しっかり新調して!!
注目集めなきゃ!!」
「わかってるわ!!」
「お金に糸目つけなくていい!
あ、ついでにお父様の服もお願い!!」
「え!!なんで私?」
蚊帳の外だったパパンがびっくり。
「今後…、表に出ざるを得ない時のため」
「え…、えええ~~~」
すごくイヤそうだ。
「仕方ないでしょ、アナタ!
フィリーがギリアム様に嫁いじゃったんだから!!
諦めなさい!!
これを機に、ずっと逃げてたマナーの方も、キッチリやるから
ね!!」
「ふえ~~~~ん」
おお、ママン!!
水を得た魚のようだ。
これなら任せてだいじょーぶ。
「じゃあエマはお母様とお父様を、手伝ってくれない?
お茶会まで日が無いし、マナーの方もやりたいみたいだし」
「承知いたしました」
「よーし、それじゃ」
私は勢いよく立ち上がる。
「フォルトは私と一緒に来て」
「どちらへ?」
「お茶会のドレスを作ったブティック3か所へ。
あと他に指示したいことは、馬車の中で話す」
「承知いたしました」
こうして私とフォルトは馬車に乗り込む。
「えっと…、まず手紙がこれから、わんさか来ると思うんだけど」
「すでに昨晩より、届き始めております」
はや!!!
あ、余談ですがこの世界には、郵便局(国営)があり、低額で
手紙が送れるようになっている。
しかしこれは、あくまで平民のモノ。
貴族はだいたい使用人を使って届けるか、急ぎなら早馬を使う。
「まずある程度は放置するわ。
こっちから急いで対応する、必要も義理もないし」
「その通りでございますね」
「ただ私が今から言う家と、その家と関連があるとフォルトが
判断したものだけは、早急に見せて」
「わかりました、どの家門でございましょう?」
「ルイザーク伯爵家、オペロント侯爵家、ケイシロン公爵家、
コウドリグス侯爵家、あと…暫く来ないとは思うけど、王家」
「何とも的確なご判断ですね。
ぜひ王家から暫く来ないと思う理由など、お聞きしたいところ
です」
私は少し悩みながら、
「ん~、それについては…。
も少し後に話すわ。
ところで、商会で進めている、商品開発以外のことはどうかしら」
「すべて滞りなく…」
フォルトが粛々と答えてくれたので、
「最高じゃん」
私としては大満足だ。
そんな話をしているうちに、馬車は最初のブティックについた。
民間の商店街に、普通に構える店。
品の良さは一目でわかるが、貴族専門ではなく、平民も普通に
店に入って、買うことができる。
オーダーも受けるが、既製服も扱っている。
上位貴族はまず、足を踏み入れないだろう。
店の前に立った私は…。
「フォルト…わかってると思うけど…」
フォルトに念のため、
「ここで私を擁護するようなことは、一切言わないでちょうだい」
「かしこまりました」
店に入ると、すぐに店員が駆け寄ってきて、特別室に通される。
そしてほどなくして入ってきたのは…、この店のオーナーである
ルイナ夫人だ。
貴族ではなく平民、歳は40代くらい。
商人である夫の出資でこの店を開き、繁盛させている女傑だ。
私の前に、しずしずと歩み出ると、
「オルフィリア・ステンロイド男爵令嬢、お越しいただきありが
とうございます」
上品なご挨拶をした。
上位貴族でも相手にできるぐらいの、マナーは備えていると見た。
「こちらこそ…急に来たにも関わらず、ご対応いただき、ありが
とうございます」
そう、今日はワザとアポなしで来たの。
繁盛している店って、わかっててね。
「とんでもございません。
オルフィリア嬢はギリアム公爵閣下の婚約者様。
いくらでも時間など、作らせていただきます」
まあ、そうせざるをえないよね。
「そう言っていただけると、助かります…実は先日のお茶会で
ちょっとした手違いがありまして…もしかしたらこの店に、
ご迷惑がかかるのではと思い、急ぎ伺ったものですから…」
「まあ…どういたしました?」
「実は…私の招待状の時間とドレスコードが…、間違っていた
らしく…」
「まあ!!なんてこと」
ルイナ夫人はあり得ないと言わんばかりの声だ。
まあ、普通はそうだよね。
「お話しした通り、今回ドレスは3つのブティックに、それぞれ
作って頂き、一番気に入ったモノを着ると申しました。
結果として…こちらのブティックのモノを着て行ったのですが…」
「まあ!!ありがとうございます」
「ですが、そもそもドレスコードが違っていて、あまりいい評価を
得られなかったのです…」
「それは…ある意味当たり前かと…」
「ですので、結果をお伝えするのは、お手紙でも…と思ったの
ですが、お詫びも兼ねて伺った次第です」
まあ、この辺は補足いたしますが、前世でも有名人が着た服は
そのブランドにおける、売れ筋商品として宣伝するのが当たり前
だし、実際かなりの売れ行きが期待できたはずだ。
この世界も同様で、ギリアム公爵閣下の婚約者たる私が着た服は
それこそいい宣伝材料となるのである。
「本当にわざわざ…ありがとうございます」
「いえ…ですので、私が服をこちらで作ったことや、着たことは
あまり宣伝なさらない方が…と」
「かしこまりました。
あとは当方で考えさせていただきます」
という感じで終わったが…ここまでは前菜。
本番はここから!!
突っ込むよ~。
「ところで、今日ショーウインドーに飾ってあった、緑色の
ドレスなのですが…とても素敵ですね」
「まあ!!お目が高い!!
真夏の深緑をイメージした、当店の新作でございます」
「では、私のサイズで作って頂くことは?」
「もちろん!!承らせていただきます!!」
おお、いい人やね。
オーダードレスの方が、値段高いだろうに。
まあ、いい宣伝塔と思っているのかな。
「あと合わせる宝石も、おすすめの物がありましたら、当日
見せていただきたいのですが、よろしいですか?」
「そ…それはもちろん!!
出入りの宝石商に、最高の物を用意させます!!」
お、眼の色変わったね。
宝石一個のリベートって、すごそうだからね。
まして、私なら安物買わんし。
「ふふ…楽しみです」
とっても楽しそうにしてみる…と。
「失礼ですが、オルフィリア嬢は…あまり女性らしい色を
好まないのですか?」
うっし、来た!!
さすが、商売人!!
ここからが本当の勝負だ!!
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