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第4章 飄々
3 ローカス卿と子供達との交流
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さて、ローカス卿が双子ちゃんに誘われやってきたのは、膝下ぐらいの草が
一面に生い茂る、敷地のはずれだった。
近くに裏門が見えるので、本当にはずれの方…と言う感じである。
「ここら辺か?」
「うん…多分ここ」
「今日、干してた洗濯物がここまで飛んできちゃって…。
みんなで集めに来た時には、あったから…」
「そっか…なら、もう一度探すか」
そう言って3人で探し始める。
しかし…。
草はかなりの広さで生えているうえ、足元を完全に隠してしまっている。
少人数で見つけるのは、かなり困難だ。
そんな時…。
「何してんだよ?」
見れば双子ちゃんと同い年ぐらいの男の子が5人、みんな片手に棒きれもって、
立っていた。
「髪留め無くしたの…」
「…ひょっとして今日、発表するやつか?」
「うん…」
双子ちゃんはまた泣きそうになる。
「よし!!オレらも探すぞ!!」
誰が声をかけるともなく、5人それぞれが、思い思いにぱ~っと散って、
草むらを探し始める。
「え…いいよ…。
剣術の練習、あるんでしょ?」
「へーき、へーき。
その分、時間ずらせばいーんだからさ!!」
「今日の発表のために頑張ってたんだろ?」
皆、気にするなと言うように、探している。
そんな姿を見つつ、ローカス卿は、
「今日の発表って、そんなに大切なのか?」
「ん?
兄ちゃん知らねーの?」
「オレはここに来たの、今日が初めてだからな」
すると子供たちは顔を見合わせ、
「そーなんだ」
「じゃ、教えてやる~」
などと、かなり失礼なことを言ったのだけれど。
もちろんローカス卿は、そんなことを気にはしない。
「ここでは決まった日に、発表会やってて、自分で作った物を
発表できるんだ」
「いい作品は、フィリアム商会のお店に並べてもらえて、売れたら
‟せいさくりょう”…っていうお金がもらえるんだ」
「へえ…そうなのか」
「うん」
すると双子ちゃんが、
「作品が売れたら、お母さんに美味しいもの買ってあげるの~」
「そしたら病気、きっと早く治るから~」
と、笑ったので
「そっか…」
ローカス卿も、つられて笑った。
そしてそれからすぐに…。
「あ、あったぞ~、これだろ?」
男の子の一人が、見つけたようだ。
「あ、うん!!これ!!」
「ありがとーう」
男の子に髪留めを渡された双子ちゃんは、とても喜んでいる。
ローカス卿は、安堵した表情を浮かべつつ
「お前ら、偉いなぁ。
自分らもやりたいことあるのに、手伝って…」
すると男の子たちは
「だってこの前、ギリアム様が来た時、言ってたもん!!」
「!!」
「オレたちが王立騎士団に入りたいって言ったらさ」
「騎士たるもの、弱い者いじめをしない事!!
困っている人を見捨てない事!!
って」
「だから当たり前のことだよ!!」
「そうそう!!」
などと、すごくいい笑顔で話した。
ローカス卿は、少し複雑な気持ちになったが、それを顔に出すことは
せず、
「じゃあ、オレたち剣術の訓練場に行くから!!」
と言って、遠ざかっていく子たちを見送った。
そして改めて、双子ちゃんと一緒に、
「んじゃ、ひとまずお父さんに報告しに行くか。
心配しているだろうしな」
「うん」
その場を離れようとしたのだが、
「いてっ!!」
遠くで聞こえた、男の子の声で、思わず振り返る。
見れば先ほどの5人のうちの一人が、地面に転がり、他4人がそれに
駆け寄っている。
その先には…明らかに成人済みの若者(男)が3人、男の子たちを
見下ろしている。
3人とも服装から見て、明らかに貴族だ。
しかしその顔は…ハッキリ言ってそこらのチンピラと変わらない、
性格の悪さがそのまま顔に出たような、イヤーな目つきと下卑た
空気を纏っている。
その若者3人を見た双子ちゃんが、明らかに怯えて、ローカス卿の
後ろに隠れる。
どうやら地面に転がった子は、その3人のうちの誰かに、突き飛ばされた
ようだ。
「お、お前ら、また来たのかよ!!」
「この前太陽のおねーちゃんに、追っ払われたクセに!!」
男の子たちは及び腰ながら、必死に言葉を発する。
「うるっせーな!!
何だその口の聞き方は!!」
「オレらは仮にも貴族だぞ!!」
何にせよ、いい大人が子供に対し、威張り散らす姿など、周りから見て
みっともない以外の何物でもない。
「やめましょうよ」
というワケで、ローカス卿が出る。
「あ?
何だお前は!!」
すごむ3人を意に介さず、
「仮にもいい大人が、子供相手にムキになってどうするんです?」
さりげなーく、子供たちと3人の間に入った。
それを合図とするように、双子ちゃんが男の子たちを引っ張って、少し
離れる。
「ふざけんな!!
薄汚れた平民が、指図すんじゃねぇよ!!」
どうやら3人は、ローカス卿の顔を知らないようだ。
一人がローカス卿に殴りかかるが、そこは近衛騎士団団長。
ものすごーく自然にかわす…と同時に、足を引っかける。
そのあまりの自然体っぷりに、殴りかかって来た奴は、訳も分からぬまま
地面に叩きつけられた。
「な…なななな!!」
叩きつけられた者はもとより、傍で見ていた二人すら何が起こったか
わからないようだった。
そんな3人のわたわたする姿を見て、
「ダッセー!!
偉そうなこと言って、すっころんでるー!!」
子供たちは大笑いする。
「うるっせーぞ!!さっきから!!」
「この前だって、ギリアム様が怖くて、手が出せなかったクセに!!」
「だから、うるっせーよ!!」
3人はキーキー言っているが、もはや滑稽だ。
ローカス卿は、
「まあ、子供の言う事ですから~。
大人として、多めに見てやってくださいよ~」
などと、やっぱりヘラヘラと言っている。
すると3人は、
「ふっざけんな!!
どいつもこいつも、ギリアムだ、王立騎士団だって、忌々しい!!」
と言うのに対し、子供たちが
「ギリアム様を悪く言うな!!」
「ギリアム様は、正しいことしてる人と、弱い人の味方なんだ!!」
「この前だって、悪いことした近衛騎士をやっつけたんだぞ!!」
口々に言いだした。
「それだよ!!
オレらが一番、ムカついてんのは!!」
3人の声が一層大きくなり、子供たちは一気に縮んでしまった。
「いいか!!
近衛騎士は全員、貴族なんだぞ!!」
「少しぐらい悪いことしたからって、何なんだよ!!
平民じゃあるまいしよ~」
「だいたいギリアムの婚約者は、殆ど平民同然の名ばかり貴族じゃ
ねぇかよ。
ケガさせられたって、文句言える立場じゃねぇっての。
身の程知らずが」
思わずギリアムの前で、同じこと言ってみろと言いたくなってしまう。
まあ、陰口は小悪党のお決まりだから、強いヤツの前では、口が裂けても
言わなかろうがね。
…………………………………。
ここに私が居たら、この時のローカス卿の顔が、子供たちからは
見えない位置にいたことを、本当に良かったと思ったろう。
なぜなら…。
一面に生い茂る、敷地のはずれだった。
近くに裏門が見えるので、本当にはずれの方…と言う感じである。
「ここら辺か?」
「うん…多分ここ」
「今日、干してた洗濯物がここまで飛んできちゃって…。
みんなで集めに来た時には、あったから…」
「そっか…なら、もう一度探すか」
そう言って3人で探し始める。
しかし…。
草はかなりの広さで生えているうえ、足元を完全に隠してしまっている。
少人数で見つけるのは、かなり困難だ。
そんな時…。
「何してんだよ?」
見れば双子ちゃんと同い年ぐらいの男の子が5人、みんな片手に棒きれもって、
立っていた。
「髪留め無くしたの…」
「…ひょっとして今日、発表するやつか?」
「うん…」
双子ちゃんはまた泣きそうになる。
「よし!!オレらも探すぞ!!」
誰が声をかけるともなく、5人それぞれが、思い思いにぱ~っと散って、
草むらを探し始める。
「え…いいよ…。
剣術の練習、あるんでしょ?」
「へーき、へーき。
その分、時間ずらせばいーんだからさ!!」
「今日の発表のために頑張ってたんだろ?」
皆、気にするなと言うように、探している。
そんな姿を見つつ、ローカス卿は、
「今日の発表って、そんなに大切なのか?」
「ん?
兄ちゃん知らねーの?」
「オレはここに来たの、今日が初めてだからな」
すると子供たちは顔を見合わせ、
「そーなんだ」
「じゃ、教えてやる~」
などと、かなり失礼なことを言ったのだけれど。
もちろんローカス卿は、そんなことを気にはしない。
「ここでは決まった日に、発表会やってて、自分で作った物を
発表できるんだ」
「いい作品は、フィリアム商会のお店に並べてもらえて、売れたら
‟せいさくりょう”…っていうお金がもらえるんだ」
「へえ…そうなのか」
「うん」
すると双子ちゃんが、
「作品が売れたら、お母さんに美味しいもの買ってあげるの~」
「そしたら病気、きっと早く治るから~」
と、笑ったので
「そっか…」
ローカス卿も、つられて笑った。
そしてそれからすぐに…。
「あ、あったぞ~、これだろ?」
男の子の一人が、見つけたようだ。
「あ、うん!!これ!!」
「ありがとーう」
男の子に髪留めを渡された双子ちゃんは、とても喜んでいる。
ローカス卿は、安堵した表情を浮かべつつ
「お前ら、偉いなぁ。
自分らもやりたいことあるのに、手伝って…」
すると男の子たちは
「だってこの前、ギリアム様が来た時、言ってたもん!!」
「!!」
「オレたちが王立騎士団に入りたいって言ったらさ」
「騎士たるもの、弱い者いじめをしない事!!
困っている人を見捨てない事!!
って」
「だから当たり前のことだよ!!」
「そうそう!!」
などと、すごくいい笑顔で話した。
ローカス卿は、少し複雑な気持ちになったが、それを顔に出すことは
せず、
「じゃあ、オレたち剣術の訓練場に行くから!!」
と言って、遠ざかっていく子たちを見送った。
そして改めて、双子ちゃんと一緒に、
「んじゃ、ひとまずお父さんに報告しに行くか。
心配しているだろうしな」
「うん」
その場を離れようとしたのだが、
「いてっ!!」
遠くで聞こえた、男の子の声で、思わず振り返る。
見れば先ほどの5人のうちの一人が、地面に転がり、他4人がそれに
駆け寄っている。
その先には…明らかに成人済みの若者(男)が3人、男の子たちを
見下ろしている。
3人とも服装から見て、明らかに貴族だ。
しかしその顔は…ハッキリ言ってそこらのチンピラと変わらない、
性格の悪さがそのまま顔に出たような、イヤーな目つきと下卑た
空気を纏っている。
その若者3人を見た双子ちゃんが、明らかに怯えて、ローカス卿の
後ろに隠れる。
どうやら地面に転がった子は、その3人のうちの誰かに、突き飛ばされた
ようだ。
「お、お前ら、また来たのかよ!!」
「この前太陽のおねーちゃんに、追っ払われたクセに!!」
男の子たちは及び腰ながら、必死に言葉を発する。
「うるっせーな!!
何だその口の聞き方は!!」
「オレらは仮にも貴族だぞ!!」
何にせよ、いい大人が子供に対し、威張り散らす姿など、周りから見て
みっともない以外の何物でもない。
「やめましょうよ」
というワケで、ローカス卿が出る。
「あ?
何だお前は!!」
すごむ3人を意に介さず、
「仮にもいい大人が、子供相手にムキになってどうするんです?」
さりげなーく、子供たちと3人の間に入った。
それを合図とするように、双子ちゃんが男の子たちを引っ張って、少し
離れる。
「ふざけんな!!
薄汚れた平民が、指図すんじゃねぇよ!!」
どうやら3人は、ローカス卿の顔を知らないようだ。
一人がローカス卿に殴りかかるが、そこは近衛騎士団団長。
ものすごーく自然にかわす…と同時に、足を引っかける。
そのあまりの自然体っぷりに、殴りかかって来た奴は、訳も分からぬまま
地面に叩きつけられた。
「な…なななな!!」
叩きつけられた者はもとより、傍で見ていた二人すら何が起こったか
わからないようだった。
そんな3人のわたわたする姿を見て、
「ダッセー!!
偉そうなこと言って、すっころんでるー!!」
子供たちは大笑いする。
「うるっせーぞ!!さっきから!!」
「この前だって、ギリアム様が怖くて、手が出せなかったクセに!!」
「だから、うるっせーよ!!」
3人はキーキー言っているが、もはや滑稽だ。
ローカス卿は、
「まあ、子供の言う事ですから~。
大人として、多めに見てやってくださいよ~」
などと、やっぱりヘラヘラと言っている。
すると3人は、
「ふっざけんな!!
どいつもこいつも、ギリアムだ、王立騎士団だって、忌々しい!!」
と言うのに対し、子供たちが
「ギリアム様を悪く言うな!!」
「ギリアム様は、正しいことしてる人と、弱い人の味方なんだ!!」
「この前だって、悪いことした近衛騎士をやっつけたんだぞ!!」
口々に言いだした。
「それだよ!!
オレらが一番、ムカついてんのは!!」
3人の声が一層大きくなり、子供たちは一気に縮んでしまった。
「いいか!!
近衛騎士は全員、貴族なんだぞ!!」
「少しぐらい悪いことしたからって、何なんだよ!!
平民じゃあるまいしよ~」
「だいたいギリアムの婚約者は、殆ど平民同然の名ばかり貴族じゃ
ねぇかよ。
ケガさせられたって、文句言える立場じゃねぇっての。
身の程知らずが」
思わずギリアムの前で、同じこと言ってみろと言いたくなってしまう。
まあ、陰口は小悪党のお決まりだから、強いヤツの前では、口が裂けても
言わなかろうがね。
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ここに私が居たら、この時のローカス卿の顔が、子供たちからは
見えない位置にいたことを、本当に良かったと思ったろう。
なぜなら…。
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