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第4章 結婚
9 諜報部と参謀長
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諜報部…もともと近衛騎士団には無かったのだが、3年ほど前に様々な事情から作られた部署だ。
そもそも近衛騎士団は、いわばSP…要人護衛が主な役割ゆえ、それに特化した者たちで構成され
ている。
王家が知りたい様々な情報を調べたり、情報操作などを行う部署は他にちゃんとある。
ただ…どうしても情報を扱う調査の段階で、犯罪者と接触することが少なくないから、近衛騎士団内にも
一部そういう部署をつくり、もともとあった部署と連携しては…との話が持ち上がった。
ちょうど王立騎士団の変革期も重なり、たくさんの貴族が近衛騎士団に流れ込んできていたから、
新たな部署をつくる人員は、十分に確保できた。
この際、近衛騎士団も改革の一端として、新たな部署をつくるべき…という事で発足した。
これが、建前です。
では本音は…と言うと…もそっと後に説明します。
「そもそも参謀長をあいつにしたのも、諜報部を作ったのも、ケイルクス王太子殿下でしょう?
一体何が問題なんです?」
「いや…しかし、あいつは…」
「オレは何度も言いましたよね?
イヤなら辞めさせるなり、諜報部を解体するなりすればいいって。
でもしないでしょう?」
「い、いや…それは…色々事情がだな…」
「実際、他の連中から不満が出ているんです。
ちっとも仕事しないのに、給料だけはしっかり貰っているって。
ここらでしっかりと、仕事させた方がいいですよ」
「う…うーん…」
「とにかく声をかけて…オレたちは通常業務に戻ります」
ローカス卿とベンズ卿は、足早に王太子殿下の部屋を後にする。
「団長…お疲れ様です」
「別にいいよ、ああ、交流会の件はみんながいる前で話す」
「はい」
やはり近衛騎士団は全員貴族ゆえ、どういう性質のものか知っているのだろう。
今の王立騎士団、平民率が高いしなぁ。
ローカス卿が団員が集まる場所に入ると、
「団長!!どうでした?」
「交流会の話、何か出ましたか?」
「団長!!」
そんな皆に、静まるよう促すベンズ卿。
「えーと、まずだな。
交流会については、まだはっきり決まっていないから、詳細を話すことはできないんだが…」
皆様の、不安そうな声。
「しかしオルフィリア公爵夫人は…こう言っていた。
悪しき伝統など粉々に砕いて更地にして…、新しくいいものを作っていくのがギリアム公爵閣下と
オルフィリア公爵夫人のやり方だ…と」
「だからオレは、断言するよ」
ローカス卿が一呼吸置き、
「お前らが心配していることは…杞憂に終わる…って!!」
すると一斉に歓声が上がった。
みんな心配してたのね。
そんな皆を見回しながら、ローカス卿は、
「おい…参謀長どこ行った?」
と聞くと、途端に皆が暗くなり、その中の二人が喋りにくそうに、
「あ~、医務室です」
「なんだよ、ま~たさぼりか?」
参謀長…よく腹が痛い、頭が痛いと医務室にこもる。
しかも怒られたり、失敗したりした時決まって。
これもまたひとつ、団員たちを苛つかせている理由だ。
「いや…それが…」
「どした?」
「誰かに…殴られたみたいで…」
「はぁ?」
2人の話によると…警備している時、茂みで倒れている参謀長を発見したそうな。
殴られていたとはいえ、致命傷ではないから、ひとまず医務室に運んだそう。
「侵入者か?」
「いえ…一応疑って調べましたが、そんな痕跡は無くて…」
「参謀長は何と?」
「何も喋りませんでした」
「あ~、またかぁ」
またってことは、日常茶飯事か…。
「あの…団長…オレらの勝手な予想何ですが…」
「うん?」
「王宮内部の人間の仕業かと…」
「…オレもあんまり考えたくないけど…侵入の形跡がないなら…その可能性大だな」
実はこの参謀長…近衛騎士団始まって以来の無能と言われている…。
剣の腕なし、頭悪い、仕事できない、統率力ない、判断力なし、ちょっとの事ですぐ怯える、すぐに
具合が悪くなる…などなど。
当然、書類不備もかなり多く、近衛騎士団内だけでなく、外部の人間からも疎んじられている始末だ。
「今まで本人の爵位が高いから、苦々しく思っていても手を出せなかった奴らが…今回手を
出したのでは…と」
ローカス卿はため息つきつつ、
「みんな、通常業務に戻ってくれ、ベンズ卿は一緒に来い」
そう言って、近衛騎士団の待機場所のすぐ近くにある、医務室に向かった。
「おい、具合はどうだ?参謀長」
ベッドで横になってはいたが、眼はぱっちり開けていた参謀長。
父親や妹と同様、鮮やかな金髪に、深く青い目…。
だがその顔には、うっすらと腫れた跡がある。
「あ、だ、団長…ごっ、ご迷惑を…お掛けしっ、しまして…」
上半身だけ起こしたと思ったら、すっごいペコペコし始めた。
「まあ、いいよ。
それより誰にやられた?」
すると参謀長は、キョロキョロとあたりを見回すように首を振った後、
「あの…いきなりだったので…わかりません…」
「わかった…動けそうか?」
「え…えと…えっと…」
かなりどっちつかずな言葉しか発しない。
「ケイルクス王太子殿下がお呼びなんだけどな…。
無理そうなら…」
参謀長は、ケイルクス王太子殿下ときいて、顔色が変わり、
「だ、だだ、大丈夫です!!
ケイルクス王太子殿下のお呼び出しには、絶対に従うようにと、お父様に言われています
ので…」
すぐに立ち上がると、さっさと医務室を出てしまった。
「性格が悪いわけではないから、余計難しいですね…」
ベンズ卿もため息をつく。
「まあなぁ…でも、近衛騎士団は騎士だ。
自分の身を守るだけじゃなく、王家の人間や要人の護衛が仕事…。
自分に適性が無いなら、身を引くべきなんだがなぁ…」
そんな二人の視線を知ってか知らずか、足早に参謀長は、ケイルクス王太子殿下の部屋へと走る。
そしてやってくると…。
「お、お待たせいたしました!!ケイルクス王太子殿下!!
ジージョン・スタリュイヴェ小侯爵、ただ今参りました!!」
「ああ、来たか…」
ケイルクス王太子殿下は、面倒くさいものを見るような目を隠さず、役所支部の調査と、ズサンな
対応をした職員を探し出すよう、指示した。
「わ、わかりました…」
「わかったなら、こらからどう動くか言ってみろ」
そういわれたジージョン卿は、
「え、えと…皆に指示して、探させます…はい…」
「だから、探す方法を聞いているんだ!!」
「ほ…方法…?」
「そうだ」
「え…えと…みんなと相談して…」
「お前の意見は?お前の考える方法は?」
かなり口調がきつくなっている。
しばらくジージョン卿はまごまごしていたが…、
「と、とにかくすぐに、探しますぅ!!」
とだけ言って、逃げるように部屋を出てしまった。
ケイルクス王太子殿下はぐったりと背もたれに寄りかかり、
「あいつと話をすると、10倍疲れる…オレだけか?」
オリバー卿は何とも答え難そうだ。
「あ~、もう、今すぐ追い出したい!!」
「現状それは、不可能です」
「わかっているから、余計ムカつくんだ!!」
ジージョン・スタリュイヴェ小侯爵…スタリュイヴェ侯爵家の次男でレベッカの兄。
3年…正確には4年近く前だが、ギリアムが王立騎士団団長に就任した時…近衛騎士団に
移って来た。
というか、父親が移した。
そして父親は、ケイルクス王太子殿下にある契約を持ち掛けたのだ。
ちょうど商会を立ち上げようとしてたケイルクス王太子殿下に、自分が裏からサポートを惜しみなく
する。
その代わり、ジージョン卿を近衛騎士団で、ある程度のポジションに置かせろと。
だから諜報部を作り上げ、そのトップにジージョン卿をすえたのだが…。
「あそこまで無能ってわかってたら、受けなかったんだが…」
「しかし…、現時点でスタリュイヴェ侯爵は約束を守り、裏から様々なサポートをしてくれています。
彼がいたから、キンラク商会は短期間でここまで大きくなれたと言っても、過言ではありません」
「だから余計、ムカつくんだ!!
何で父親と長男と長女は文句なく優秀なのに、次男だけああなった!!」
「まあ同じ教育を行っても、違いが出る時は、出ますから…」
興奮するケイルクス王太子殿下と、やれやれ…という顔をするオリバー卿。
「まあ…ひとまず暫くは見守りましょう…今後スタリュイヴェ侯爵家がどうなっていくか、
全く分からなくなりましたから」
「…例の破門か」
「ええ…あれで随分スタリュイヴェ侯爵家の爵位は転落しましたから…。
これによって、前のようなサポートができなくなるなら…場合によって王宮に置くとしても、重要な
ポジションは外すことができるのでは?」
「それはそれで…喜んでいい事なのかわからんなぁ…」
「いい方向に考えませんか?ケイルクス王太子殿下…。
最近サバクアシの売れ行きがかなり良くて、どんどん潤ってきているのですから」
そんな二人の会話は、その後しばらく続くのだった。
そもそも近衛騎士団は、いわばSP…要人護衛が主な役割ゆえ、それに特化した者たちで構成され
ている。
王家が知りたい様々な情報を調べたり、情報操作などを行う部署は他にちゃんとある。
ただ…どうしても情報を扱う調査の段階で、犯罪者と接触することが少なくないから、近衛騎士団内にも
一部そういう部署をつくり、もともとあった部署と連携しては…との話が持ち上がった。
ちょうど王立騎士団の変革期も重なり、たくさんの貴族が近衛騎士団に流れ込んできていたから、
新たな部署をつくる人員は、十分に確保できた。
この際、近衛騎士団も改革の一端として、新たな部署をつくるべき…という事で発足した。
これが、建前です。
では本音は…と言うと…もそっと後に説明します。
「そもそも参謀長をあいつにしたのも、諜報部を作ったのも、ケイルクス王太子殿下でしょう?
一体何が問題なんです?」
「いや…しかし、あいつは…」
「オレは何度も言いましたよね?
イヤなら辞めさせるなり、諜報部を解体するなりすればいいって。
でもしないでしょう?」
「い、いや…それは…色々事情がだな…」
「実際、他の連中から不満が出ているんです。
ちっとも仕事しないのに、給料だけはしっかり貰っているって。
ここらでしっかりと、仕事させた方がいいですよ」
「う…うーん…」
「とにかく声をかけて…オレたちは通常業務に戻ります」
ローカス卿とベンズ卿は、足早に王太子殿下の部屋を後にする。
「団長…お疲れ様です」
「別にいいよ、ああ、交流会の件はみんながいる前で話す」
「はい」
やはり近衛騎士団は全員貴族ゆえ、どういう性質のものか知っているのだろう。
今の王立騎士団、平民率が高いしなぁ。
ローカス卿が団員が集まる場所に入ると、
「団長!!どうでした?」
「交流会の話、何か出ましたか?」
「団長!!」
そんな皆に、静まるよう促すベンズ卿。
「えーと、まずだな。
交流会については、まだはっきり決まっていないから、詳細を話すことはできないんだが…」
皆様の、不安そうな声。
「しかしオルフィリア公爵夫人は…こう言っていた。
悪しき伝統など粉々に砕いて更地にして…、新しくいいものを作っていくのがギリアム公爵閣下と
オルフィリア公爵夫人のやり方だ…と」
「だからオレは、断言するよ」
ローカス卿が一呼吸置き、
「お前らが心配していることは…杞憂に終わる…って!!」
すると一斉に歓声が上がった。
みんな心配してたのね。
そんな皆を見回しながら、ローカス卿は、
「おい…参謀長どこ行った?」
と聞くと、途端に皆が暗くなり、その中の二人が喋りにくそうに、
「あ~、医務室です」
「なんだよ、ま~たさぼりか?」
参謀長…よく腹が痛い、頭が痛いと医務室にこもる。
しかも怒られたり、失敗したりした時決まって。
これもまたひとつ、団員たちを苛つかせている理由だ。
「いや…それが…」
「どした?」
「誰かに…殴られたみたいで…」
「はぁ?」
2人の話によると…警備している時、茂みで倒れている参謀長を発見したそうな。
殴られていたとはいえ、致命傷ではないから、ひとまず医務室に運んだそう。
「侵入者か?」
「いえ…一応疑って調べましたが、そんな痕跡は無くて…」
「参謀長は何と?」
「何も喋りませんでした」
「あ~、またかぁ」
またってことは、日常茶飯事か…。
「あの…団長…オレらの勝手な予想何ですが…」
「うん?」
「王宮内部の人間の仕業かと…」
「…オレもあんまり考えたくないけど…侵入の形跡がないなら…その可能性大だな」
実はこの参謀長…近衛騎士団始まって以来の無能と言われている…。
剣の腕なし、頭悪い、仕事できない、統率力ない、判断力なし、ちょっとの事ですぐ怯える、すぐに
具合が悪くなる…などなど。
当然、書類不備もかなり多く、近衛騎士団内だけでなく、外部の人間からも疎んじられている始末だ。
「今まで本人の爵位が高いから、苦々しく思っていても手を出せなかった奴らが…今回手を
出したのでは…と」
ローカス卿はため息つきつつ、
「みんな、通常業務に戻ってくれ、ベンズ卿は一緒に来い」
そう言って、近衛騎士団の待機場所のすぐ近くにある、医務室に向かった。
「おい、具合はどうだ?参謀長」
ベッドで横になってはいたが、眼はぱっちり開けていた参謀長。
父親や妹と同様、鮮やかな金髪に、深く青い目…。
だがその顔には、うっすらと腫れた跡がある。
「あ、だ、団長…ごっ、ご迷惑を…お掛けしっ、しまして…」
上半身だけ起こしたと思ったら、すっごいペコペコし始めた。
「まあ、いいよ。
それより誰にやられた?」
すると参謀長は、キョロキョロとあたりを見回すように首を振った後、
「あの…いきなりだったので…わかりません…」
「わかった…動けそうか?」
「え…えと…えっと…」
かなりどっちつかずな言葉しか発しない。
「ケイルクス王太子殿下がお呼びなんだけどな…。
無理そうなら…」
参謀長は、ケイルクス王太子殿下ときいて、顔色が変わり、
「だ、だだ、大丈夫です!!
ケイルクス王太子殿下のお呼び出しには、絶対に従うようにと、お父様に言われています
ので…」
すぐに立ち上がると、さっさと医務室を出てしまった。
「性格が悪いわけではないから、余計難しいですね…」
ベンズ卿もため息をつく。
「まあなぁ…でも、近衛騎士団は騎士だ。
自分の身を守るだけじゃなく、王家の人間や要人の護衛が仕事…。
自分に適性が無いなら、身を引くべきなんだがなぁ…」
そんな二人の視線を知ってか知らずか、足早に参謀長は、ケイルクス王太子殿下の部屋へと走る。
そしてやってくると…。
「お、お待たせいたしました!!ケイルクス王太子殿下!!
ジージョン・スタリュイヴェ小侯爵、ただ今参りました!!」
「ああ、来たか…」
ケイルクス王太子殿下は、面倒くさいものを見るような目を隠さず、役所支部の調査と、ズサンな
対応をした職員を探し出すよう、指示した。
「わ、わかりました…」
「わかったなら、こらからどう動くか言ってみろ」
そういわれたジージョン卿は、
「え、えと…皆に指示して、探させます…はい…」
「だから、探す方法を聞いているんだ!!」
「ほ…方法…?」
「そうだ」
「え…えと…みんなと相談して…」
「お前の意見は?お前の考える方法は?」
かなり口調がきつくなっている。
しばらくジージョン卿はまごまごしていたが…、
「と、とにかくすぐに、探しますぅ!!」
とだけ言って、逃げるように部屋を出てしまった。
ケイルクス王太子殿下はぐったりと背もたれに寄りかかり、
「あいつと話をすると、10倍疲れる…オレだけか?」
オリバー卿は何とも答え難そうだ。
「あ~、もう、今すぐ追い出したい!!」
「現状それは、不可能です」
「わかっているから、余計ムカつくんだ!!」
ジージョン・スタリュイヴェ小侯爵…スタリュイヴェ侯爵家の次男でレベッカの兄。
3年…正確には4年近く前だが、ギリアムが王立騎士団団長に就任した時…近衛騎士団に
移って来た。
というか、父親が移した。
そして父親は、ケイルクス王太子殿下にある契約を持ち掛けたのだ。
ちょうど商会を立ち上げようとしてたケイルクス王太子殿下に、自分が裏からサポートを惜しみなく
する。
その代わり、ジージョン卿を近衛騎士団で、ある程度のポジションに置かせろと。
だから諜報部を作り上げ、そのトップにジージョン卿をすえたのだが…。
「あそこまで無能ってわかってたら、受けなかったんだが…」
「しかし…、現時点でスタリュイヴェ侯爵は約束を守り、裏から様々なサポートをしてくれています。
彼がいたから、キンラク商会は短期間でここまで大きくなれたと言っても、過言ではありません」
「だから余計、ムカつくんだ!!
何で父親と長男と長女は文句なく優秀なのに、次男だけああなった!!」
「まあ同じ教育を行っても、違いが出る時は、出ますから…」
興奮するケイルクス王太子殿下と、やれやれ…という顔をするオリバー卿。
「まあ…ひとまず暫くは見守りましょう…今後スタリュイヴェ侯爵家がどうなっていくか、
全く分からなくなりましたから」
「…例の破門か」
「ええ…あれで随分スタリュイヴェ侯爵家の爵位は転落しましたから…。
これによって、前のようなサポートができなくなるなら…場合によって王宮に置くとしても、重要な
ポジションは外すことができるのでは?」
「それはそれで…喜んでいい事なのかわからんなぁ…」
「いい方向に考えませんか?ケイルクス王太子殿下…。
最近サバクアシの売れ行きがかなり良くて、どんどん潤ってきているのですから」
そんな二人の会話は、その後しばらく続くのだった。
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