64 / 275
第四章 冒険編 殺人犯サトウマオ
勘違い
しおりを挟む
「「「「申し訳ありませんでした!!!」」」」
ボサボサ髪の男性との一悶着を終えた真緒達は、男性の家で深々と頭を下げ、一心不乱に謝罪していた。
「いえいえ、僕の方こそ勘違いさせてしまって、申し訳ありませんでした」
頭を下げる真緒達に男性は、自分にも非があるとして、同じ様に謝罪した。
「そりゃあこんな汚ならしい身なりで、着ている服も真っ赤に染まっていたら、襲われると思われても仕方がありませんよ。あはははは」
「「「「…………」」」」
まるで気にしていない様に笑う男性に、少し罪悪感が薄れる。
「今丁度、妻の“アイラ”がお茶を沸かしていますので、それまでどうぞ座ってお待ち下さい」
そう言いながら男性は、真緒達に木で出来た長椅子へと座る様促す。
「えっ、いやでも……」
「遠慮しないで下さい。出会いは決して良いとは言えませんでしたが、それでもこうして巡り会ったのも何かの縁……是非おもてなしをさせて下さい」
「「「「…………」」」」
「そ、それじゃあお言葉に甘えて……」
これ以上、気まずい雰囲気になるのを防ぐ為、真緒達は言われた通り素直に座った。
「「「「…………」」」」
長椅子に座った真緒達は、落ち着かない様子で家の中を見回す。何種類かの木材を組み合わせて造る木造建築で、奥にはキッチンがあり、二階へと続く階段が見て取れた。
「……お茶が沸きましたよ」
「おぉ、出来たか。さぁ、遠慮せずにどうぞくつろいで下さい」
「あ、ありがとうございます……」
苦笑しながらも、真緒達は出されたお茶を口に運ぶ。
「それで……妻とはどういうご関係ですか?」
「だから言っているじゃない。この方々とは、村の入口で運悪くぶつかって……そうしたらしつこく家まで付けて来たのよ」
「まぁまぁ、この人達にもそれなりの事情があるかもしれないじゃないか」
「家まで追い掛ける事情ですか……そう言う事なら是非聞かせて頂きましょうか」
「すみません、普段は物静かな方なのですが………」
「い、いえ……“アイラ”さんの怒りはごもっともです……ちゃんと一から説明させて頂きます……まず私の名前は佐藤真緒って言います」
「オラはハナコっで言うだぁ」
「私はリーマと言います」
「俺はフォルスだ」
「実は私達、東の大陸から来まして…………」
それから真緒は目の前にいる男性と舞子そっくりな村人“アイラ”に、東の大陸からやって来た旅人で、アイラさんが一年前から行方不明となっていた友人にそっくりで見間違えてしまった事、しかしどうしてもそっくりさんとは信じられず、後を追い掛けた事など、全てでは無いにしろ大まかな説明をした。
***
「成る程……そう言う訳でしたか……どうだいアイラ、これで納得してくれたかい?」
「……えぇ……まぁ……そう言う事情があったのであれば……仕方ありません……」
アイラの許しを貰った真緒達は、ホッと胸を撫で下ろす。
「ですが……夫の“リューゲ”に刃物を突き立てた件については別です」
「「「「!!!」」」」
真緒達の額に嫌な汗が流れる。勘違いとは言え、一般市民に武器を突き立ててしまった。その事実は変えたくても変えられない。
「おいおい、それについてはもう終わった事だろう?」
「何言っているんですか!? 刃物を突き立てられたんですよ!? 死んでいたかもしれない……」
「アイラ……君が僕の事を心配してくれるのは嬉しい……でも、今回は僕の方にも非がある。あんな真っ赤な服に身を包み、片手にナイフを持った状態で外に出ちゃったんだから……」
「そ、それは……そうだけど……」
「あ、あのー……」
「ん? 何でしょうか?」
「話の途中ですみません……リューゲさんはどうしてあんな格好を……?」
「あぁ、それですか……ちょっと待ってて下さい。すぐ戻って来ますから」
そう言うとリューゲは、二階へと駆け上がって行く。
「…………」
「「「「…………」」」」
その場に残された真緒達とアイラの五人。何とも言えない気まずい雰囲気から、誰一人言葉を発せずにリューゲが戻って来るのを静かに待った。
「ふぅ……お待たせしました」
二階から降りて来たリューゲの脇には、複数枚に束ねられた紙が抱えられていた。
「リューゲさん……その紙は?」
「あはは……ちょっと恥ずかしいですけど、どうぞご覧下さい」
そう言うとリューゲは、脇に抱えた複数枚の紙を広げ、真緒達に見せた。
「こ、これは……!!?」
そこには様々な風景や人物の絵が描かれていた。その鮮やかな色使いと線の強弱から、まるで写真の様なクオリティであった。
「リューゲさん……もしかしてこの絵はご自身で描かれた物なんですか!?」
「はい、恐縮ながら私が全て描きました……すみません、こんな素人の絵を見せてしまって……」
「そんな事ありませんよ!! ここまで繊細な絵……見た事がありません!!」
「オラ……絵には疎い方だど思っでいだげど……ごれが芸術なんだっで分がっだ気がずるだぁ」
「何だか……見ているだけで心が暖かくなりますね」
「あぁ、心が満たされていくのを感じる……」
絶賛する真緒達に、リューゲは頬を赤く染めながら照れる。
「そうか……服が真っ赤に染まっていたのは血じゃなくて、絵の具だったのか」
「成る程……あれ? でもそれじゃあナイフはどうして……?」
「絵の具は木の実の汁などを材料としているんですが、肝心のキャンバスの材料となる物が無く、街で売られているキャンバスも村人風情が手の出せる値段じゃなく、仕方が無いので乾いた絵の具をキャンバスからナイフで削り取って、再利用しているんです」
「えっ、という事は……」
「はい……あの時丁度、キャンバスから絵の具を削り取っている最中でした……」
「「「「…………」」」」
何ともタイミングが悪い。不運と言うべきリューゲの運に、真緒達は苦笑いを浮かべるしか無かった。
「だからいつも言っていますよね!? 外に出る時は身なりを確りとして下さいと!!」
「い、いや……あの時は……ほら、扉を開けるだけだから大丈夫かなって……」
「そう言う甘い考えが、今回の様な悲劇を招いたんじゃありませんか!? 今後、この様な事が無い様にして下さいね!!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。さっきまで僕の事を心配してくれていたのに……掌を返すのは卑怯じゃないかい!?」
「心配しているからこそ、こうして言い聞かせているんじゃないですか!? 良いですか、外に出る時は身なりを整える……分かりましたね!?」
「…………はい」
何となく納得のいかないリューゲだったが、アイラの言葉に圧倒されてしまい、思わず頷いてしまった。
「それでは私は、夕飯の支度をさせて頂きます。宜しければマオさん達もいかがですか?」
「本当だがぁ!!?」
夕飯に誘われたその瞬間、ハナコは逸早く反応し、血走った眼で問い掛ける。
「ちょ、ちょっとハナちゃん!! ご、ご迷惑じゃありませんか!?」
「夫の言う通り、こうして巡り会ったのも何かの縁……勘違いさせてしまったお詫びの意味も込めて、どうぞ食べていって下さい」
「…………」
「「…………」」
「…………」
どうするべきか、真緒は仲間達と目を合わせる。リーマとフォルスは悩みながらも、ゆっくりと頷く。因みにその横では、ハナコが瞬きをせずに勢い良く何度も頷いていた。
「……それではお言葉に甘えて……」
「やっだぁあああああ!!!」
食べ物の事になると、分かりやすく喜ぶハナコ。そんなハナコを見ながら真緒達が恥ずかしそうにする中、アイラは笑みを浮かべながらキッチンへと向かう。
「……あら? あらあら?」
「どうしました?」
すると十分も経たない内に、キッチンから現れたアイラ。
「それが……今晩使う予定の卵が無くなっているんです……」
「無くなった?」
「確かに買った筈なんですが……おかしいですね……これじゃあ、今日作る予定だった“オムレツ”が作れません……」
「ぞ、ぞんなぁ……」
「……仕方ありません。ちょっと一走り買いに行きます」
「い、今からですか!?」
「少しの間、待っていて下さい。それじゃあ行ってきます!!」
そう言い残し、アイラは家を飛び出してしまった。
「「「「…………」」」」
「よいしょっと……」
「「「「!!?」」」」
返事も聞かずに飛び出してしまい、呆気に取られる真緒達。そんな中、リューゲは背中に隠していた数個の卵を取り出し、机の上に置いた。
「リューゲさん……それ!?」
「あぁ、皆が絵を見ている間に盗んでおいたんだ」
「ど、どうしてそんな事を……?」
「…………」
常軌を逸した行動に不信感を抱く中、リューゲは真剣な表情で真緒達に顔を向ける。
「……君達に聞いて欲しい話があるんだ……」
「聞いて欲しい話?」
「実は……僕の妻であるアイラは……本当の名前じゃない!!」
「「「「えっ!?」」」」
リューゲの言葉に驚きと戸惑いを隠せない真緒達。
「本当の名前じゃないだと!?」
「い、いったいどう言う意味ですか!?」
「アイラは……“記憶喪失”なんだ……」
「「「「!!?」」」」
目線を下に向け、言いにくそうな表情を浮かべる。しかし次の瞬間、決心した様子で真緒達に向けて口を開いた。
「君達なら何か分かるかもしれない……話そう……アイラと……いや、“彼女”と初めて会ったあの日の事を……」
ボサボサ髪の男性との一悶着を終えた真緒達は、男性の家で深々と頭を下げ、一心不乱に謝罪していた。
「いえいえ、僕の方こそ勘違いさせてしまって、申し訳ありませんでした」
頭を下げる真緒達に男性は、自分にも非があるとして、同じ様に謝罪した。
「そりゃあこんな汚ならしい身なりで、着ている服も真っ赤に染まっていたら、襲われると思われても仕方がありませんよ。あはははは」
「「「「…………」」」」
まるで気にしていない様に笑う男性に、少し罪悪感が薄れる。
「今丁度、妻の“アイラ”がお茶を沸かしていますので、それまでどうぞ座ってお待ち下さい」
そう言いながら男性は、真緒達に木で出来た長椅子へと座る様促す。
「えっ、いやでも……」
「遠慮しないで下さい。出会いは決して良いとは言えませんでしたが、それでもこうして巡り会ったのも何かの縁……是非おもてなしをさせて下さい」
「「「「…………」」」」
「そ、それじゃあお言葉に甘えて……」
これ以上、気まずい雰囲気になるのを防ぐ為、真緒達は言われた通り素直に座った。
「「「「…………」」」」
長椅子に座った真緒達は、落ち着かない様子で家の中を見回す。何種類かの木材を組み合わせて造る木造建築で、奥にはキッチンがあり、二階へと続く階段が見て取れた。
「……お茶が沸きましたよ」
「おぉ、出来たか。さぁ、遠慮せずにどうぞくつろいで下さい」
「あ、ありがとうございます……」
苦笑しながらも、真緒達は出されたお茶を口に運ぶ。
「それで……妻とはどういうご関係ですか?」
「だから言っているじゃない。この方々とは、村の入口で運悪くぶつかって……そうしたらしつこく家まで付けて来たのよ」
「まぁまぁ、この人達にもそれなりの事情があるかもしれないじゃないか」
「家まで追い掛ける事情ですか……そう言う事なら是非聞かせて頂きましょうか」
「すみません、普段は物静かな方なのですが………」
「い、いえ……“アイラ”さんの怒りはごもっともです……ちゃんと一から説明させて頂きます……まず私の名前は佐藤真緒って言います」
「オラはハナコっで言うだぁ」
「私はリーマと言います」
「俺はフォルスだ」
「実は私達、東の大陸から来まして…………」
それから真緒は目の前にいる男性と舞子そっくりな村人“アイラ”に、東の大陸からやって来た旅人で、アイラさんが一年前から行方不明となっていた友人にそっくりで見間違えてしまった事、しかしどうしてもそっくりさんとは信じられず、後を追い掛けた事など、全てでは無いにしろ大まかな説明をした。
***
「成る程……そう言う訳でしたか……どうだいアイラ、これで納得してくれたかい?」
「……えぇ……まぁ……そう言う事情があったのであれば……仕方ありません……」
アイラの許しを貰った真緒達は、ホッと胸を撫で下ろす。
「ですが……夫の“リューゲ”に刃物を突き立てた件については別です」
「「「「!!!」」」」
真緒達の額に嫌な汗が流れる。勘違いとは言え、一般市民に武器を突き立ててしまった。その事実は変えたくても変えられない。
「おいおい、それについてはもう終わった事だろう?」
「何言っているんですか!? 刃物を突き立てられたんですよ!? 死んでいたかもしれない……」
「アイラ……君が僕の事を心配してくれるのは嬉しい……でも、今回は僕の方にも非がある。あんな真っ赤な服に身を包み、片手にナイフを持った状態で外に出ちゃったんだから……」
「そ、それは……そうだけど……」
「あ、あのー……」
「ん? 何でしょうか?」
「話の途中ですみません……リューゲさんはどうしてあんな格好を……?」
「あぁ、それですか……ちょっと待ってて下さい。すぐ戻って来ますから」
そう言うとリューゲは、二階へと駆け上がって行く。
「…………」
「「「「…………」」」」
その場に残された真緒達とアイラの五人。何とも言えない気まずい雰囲気から、誰一人言葉を発せずにリューゲが戻って来るのを静かに待った。
「ふぅ……お待たせしました」
二階から降りて来たリューゲの脇には、複数枚に束ねられた紙が抱えられていた。
「リューゲさん……その紙は?」
「あはは……ちょっと恥ずかしいですけど、どうぞご覧下さい」
そう言うとリューゲは、脇に抱えた複数枚の紙を広げ、真緒達に見せた。
「こ、これは……!!?」
そこには様々な風景や人物の絵が描かれていた。その鮮やかな色使いと線の強弱から、まるで写真の様なクオリティであった。
「リューゲさん……もしかしてこの絵はご自身で描かれた物なんですか!?」
「はい、恐縮ながら私が全て描きました……すみません、こんな素人の絵を見せてしまって……」
「そんな事ありませんよ!! ここまで繊細な絵……見た事がありません!!」
「オラ……絵には疎い方だど思っでいだげど……ごれが芸術なんだっで分がっだ気がずるだぁ」
「何だか……見ているだけで心が暖かくなりますね」
「あぁ、心が満たされていくのを感じる……」
絶賛する真緒達に、リューゲは頬を赤く染めながら照れる。
「そうか……服が真っ赤に染まっていたのは血じゃなくて、絵の具だったのか」
「成る程……あれ? でもそれじゃあナイフはどうして……?」
「絵の具は木の実の汁などを材料としているんですが、肝心のキャンバスの材料となる物が無く、街で売られているキャンバスも村人風情が手の出せる値段じゃなく、仕方が無いので乾いた絵の具をキャンバスからナイフで削り取って、再利用しているんです」
「えっ、という事は……」
「はい……あの時丁度、キャンバスから絵の具を削り取っている最中でした……」
「「「「…………」」」」
何ともタイミングが悪い。不運と言うべきリューゲの運に、真緒達は苦笑いを浮かべるしか無かった。
「だからいつも言っていますよね!? 外に出る時は身なりを確りとして下さいと!!」
「い、いや……あの時は……ほら、扉を開けるだけだから大丈夫かなって……」
「そう言う甘い考えが、今回の様な悲劇を招いたんじゃありませんか!? 今後、この様な事が無い様にして下さいね!!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ。さっきまで僕の事を心配してくれていたのに……掌を返すのは卑怯じゃないかい!?」
「心配しているからこそ、こうして言い聞かせているんじゃないですか!? 良いですか、外に出る時は身なりを整える……分かりましたね!?」
「…………はい」
何となく納得のいかないリューゲだったが、アイラの言葉に圧倒されてしまい、思わず頷いてしまった。
「それでは私は、夕飯の支度をさせて頂きます。宜しければマオさん達もいかがですか?」
「本当だがぁ!!?」
夕飯に誘われたその瞬間、ハナコは逸早く反応し、血走った眼で問い掛ける。
「ちょ、ちょっとハナちゃん!! ご、ご迷惑じゃありませんか!?」
「夫の言う通り、こうして巡り会ったのも何かの縁……勘違いさせてしまったお詫びの意味も込めて、どうぞ食べていって下さい」
「…………」
「「…………」」
「…………」
どうするべきか、真緒は仲間達と目を合わせる。リーマとフォルスは悩みながらも、ゆっくりと頷く。因みにその横では、ハナコが瞬きをせずに勢い良く何度も頷いていた。
「……それではお言葉に甘えて……」
「やっだぁあああああ!!!」
食べ物の事になると、分かりやすく喜ぶハナコ。そんなハナコを見ながら真緒達が恥ずかしそうにする中、アイラは笑みを浮かべながらキッチンへと向かう。
「……あら? あらあら?」
「どうしました?」
すると十分も経たない内に、キッチンから現れたアイラ。
「それが……今晩使う予定の卵が無くなっているんです……」
「無くなった?」
「確かに買った筈なんですが……おかしいですね……これじゃあ、今日作る予定だった“オムレツ”が作れません……」
「ぞ、ぞんなぁ……」
「……仕方ありません。ちょっと一走り買いに行きます」
「い、今からですか!?」
「少しの間、待っていて下さい。それじゃあ行ってきます!!」
そう言い残し、アイラは家を飛び出してしまった。
「「「「…………」」」」
「よいしょっと……」
「「「「!!?」」」」
返事も聞かずに飛び出してしまい、呆気に取られる真緒達。そんな中、リューゲは背中に隠していた数個の卵を取り出し、机の上に置いた。
「リューゲさん……それ!?」
「あぁ、皆が絵を見ている間に盗んでおいたんだ」
「ど、どうしてそんな事を……?」
「…………」
常軌を逸した行動に不信感を抱く中、リューゲは真剣な表情で真緒達に顔を向ける。
「……君達に聞いて欲しい話があるんだ……」
「聞いて欲しい話?」
「実は……僕の妻であるアイラは……本当の名前じゃない!!」
「「「「えっ!?」」」」
リューゲの言葉に驚きと戸惑いを隠せない真緒達。
「本当の名前じゃないだと!?」
「い、いったいどう言う意味ですか!?」
「アイラは……“記憶喪失”なんだ……」
「「「「!!?」」」」
目線を下に向け、言いにくそうな表情を浮かべる。しかし次の瞬間、決心した様子で真緒達に向けて口を開いた。
「君達なら何か分かるかもしれない……話そう……アイラと……いや、“彼女”と初めて会ったあの日の事を……」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】剣聖と聖女の娘はのんびりと(?)後宮暮らしを楽しむ
O.T.I
ファンタジー
かつて王国騎士団にその人ありと言われた剣聖ジスタルは、とある事件をきっかけに引退して辺境の地に引き籠もってしまった。
それから時が過ぎ……彼の娘エステルは、かつての剣聖ジスタルをも超える剣の腕を持つ美少女だと、辺境の村々で噂になっていた。
ある時、その噂を聞きつけた辺境伯領主に呼び出されたエステル。
彼女の実力を目の当たりにした領主は、彼女に王国の騎士にならないか?と誘いかける。
剣術一筋だった彼女は、まだ見ぬ強者との出会いを夢見てそれを了承するのだった。
そして彼女は王都に向かい、騎士となるための試験を受けるはずだったのだが……
いい子ちゃんなんて嫌いだわ
F.conoe
ファンタジー
異世界召喚され、聖女として厚遇されたが
聖女じゃなかったと手のひら返しをされた。
おまけだと思われていたあの子が聖女だという。いい子で優しい聖女さま。
どうしてあなたは、もっと早く名乗らなかったの。
それが優しさだと思ったの?
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
【完結】いせてつ 〜TS転生令嬢レティシアの異世界鉄道開拓記〜
O.T.I
ファンタジー
レティシア=モーリスは転生者である。
しかし、前世の鉄道オタク(乗り鉄)の記憶を持っているのに、この世界には鉄道が無いと絶望していた。
…無いんだったら私が作る!
そう決意する彼女は如何にして異世界に鉄道を普及させるのか、その半生を綴る。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】奇跡のおくすり~追放された薬師、実は王家の隠し子でした~
いっぺいちゃん
ファンタジー
薬草と静かな生活をこよなく愛する少女、レイナ=リーフィア。
地味で目立たぬ薬師だった彼女は、ある日貴族の陰謀で“冤罪”を着せられ、王都の冒険者ギルドを追放されてしまう。
「――もう、草とだけ暮らせればいい」
絶望の果てにたどり着いた辺境の村で、レイナはひっそりと薬を作り始める。だが、彼女の薬はどんな難病さえ癒す“奇跡の薬”だった。
やがて重病の王子を治したことで、彼女の正体が王家の“隠し子”だと判明し、王都からの使者が訪れる――
「あなたの薬に、国を救ってほしい」
導かれるように再び王都へと向かうレイナ。
医療改革を志し、“薬師局”を創設して仲間たちと共に奔走する日々が始まる。
薬草にしか心を開けなかった少女が、やがて王国の未来を変える――
これは、一人の“草オタク”薬師が紡ぐ、やさしくてまっすぐな奇跡の物語。
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる