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第十章 冒険編 反撃の狼煙
あの日の悲劇(前編)
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「ジェドさん、どうして……?」
真緒達は驚き、戸惑っていた。それもその筈、ジェドは人魚達と一緒にアーメイデに殺されたと聞いた。いや、正確には町自体が跡形も無く、綺麗になってしまっていた為、生きているのは絶望的だと考えられていた。
それが今、目の前にいる。真緒達は開いた口が塞がらなかった。
「何だ? 久し振りの再会なのに、テンション低いんじゃないか?」
「えっ、あぁ……会えて嬉しいです……じゃなくて!! 今まで何処にいたんですか!? 人魚の町が無くなったと聞かされていて……とても心配していたんですからね!!」
「すまなかったな。本当はもっと早くマオ達に会うつもりだったんだが、予想以上に被害が大きくてな。他の連中の手当てに手間取っていたんだ」
「他の連中って……まさか!?」
「あぁ、ルーやライア…………」
「?」
突然口ごもるジェド。一瞬、険しい表情を浮かべるが、直ぐ様笑みを浮かべる。
「大丈夫、生きているぞ」
「そ、そうですか。良かった、本当に良かった……」
真緒は嬉しさのあまり涙を流す。そんな真緒に釣られて、リーマとハナコも少し涙ぐむ。
「それで今、皆は何処に?」
「安全な場所に身を潜めている。あの道化師野郎に見つからない様にな」
「無事で本当に良かったです。それでジェドさんはどうしてここに?」
「決まってるだろ。お前達を探していたのさ」
「私達を?」
「あぁ、お前達に伝えておかなければならない事が沢山あるんだ。まず、俺達がどうやって助かったのか。それは良く晴れた日の事だった……」
ジェドの口から語られる。あの日、人魚の町で何があったのか。
***
俺達はいつもの様に、地上の物資を人魚の町に運んでいた。まぁ、物資を運ぶのは建前で本当は愛するハニーに会うのが目的なんだが。
知っての通り一年前、俺は人魚の女王と結婚した。だが、いくら夫婦になったとはいえ、相手は王族で毎日忙しい身。中々二人きりの時間が取れないんだが、物資を運ぶ仕事を言い訳に二人きりの時間を増やしたりして、愛を育んでいたんだ。そんな時だった、“あれ”が町にやって来たんだ。
「な、何だいったい!?」
突如、人魚の町を黒い影が覆い尽くした。予想だにしない事態に町全体がパニックに陥っていた。城の中も大騒ぎだった。
「落ち着きなさい。まずは状況の確認を。兵士は持ち場を離れず、そのまま待機しておく様に。他の者はなるべく固まって、離れない様にしなさい」
「凄いぜハニー」
「ジェド、あなたは原因を調べて来て。私は混乱している町の者達を安心させて来ます」
「お、おぅ、任せてくれ」
さすがは女王様だな。冷静な判断力で各自に適切な指示を送り、瞬く間に町の混乱を沈静化させた。一方、俺の方はというと……。
「ジェド船長、本当に大丈夫なんでしょうか?」
「何だ、ビビってるのかルー?」
船員達を連れて、空を覆った黒い影の正体を探るべく、地上へと向かっていた。
「そうじゃないですけど……こんな異常事態、一年前の空一面が真っ赤に染まったあの事件以来ですから……」
「そんな弱腰じゃ、ライアさんと結婚するのは当分先になりそうだな」
「な、な、な!? 何で今、ライアの話が出て来るんですか!?」
「それで? ぶっちゃけどうなんだ? 何処までやったんだよ?」
「や、やったって何をですか!?」
「こっちが聞いてるんだが? その様子じゃ、期待している所まではやってなさそうだな。特にお前はそう言うのに疎いだろうしな」
「船長!! こんな時に変な事を言うのは止めて下さいよ!!」
「う~ん? 変な事ってどんな事なんだ~? 詳しく教えてくれないかな~?」
「そ、それは……」
「……ぷっ、あはははは!! 冗談だ、冗談。悪かったな、ちょっと困らせたかっただけだ」
「心臓に悪いですよ……」
「すまなかったな。詫びと言っちゃあなんだが、今度一緒に……「船長!!」……どうした!?」
他愛もない馬鹿話をしていると、他の船員が血相変えて走って来た。
「三時の方向からこちらに向かって、何か近付いて来ます!!」
「生き物か?」
「いえ、恐らく無機物かと思われます!!」
「なら大砲の用意だ!! 打ち落とせ!!」
突然の襲撃。俺達は急いで大砲の準備を整え、来るであろう何かに備えた。
「船長!! あれです!!」
見張り台から船員が指を指す。その方向に目を凝らすと、そこには鋭く尖った半透明な結晶体が迫って来ていた。
「何だありゃあ!?」
「船長、どうしますか!?」
「このままじゃ、船に突き刺さる。取り敢えず打ち落とせ!!」
「了解!!」
俺の指示の下、大砲に玉を入れて狙いを定める。
「いつでも打てます」
「……打て!!」
激しい爆音。発射された玉は見事、結晶体に当たり、粉々に砕け散った。
「命中!! 目標は砕け散りました!!」
「よし、このまま地上に出るぞ!!」
何とか危機を脱した俺達は、その勢いのまま地上へと出た。そこで信じられない光景を目にしたんだ。
「な、何だこれは……」
そこにあったのは巨大な結晶の塊だった。山よりも大きいそれは、物理的に空を覆い尽くしていた。
「もし……こんなのが落ちて来たら、人魚の町は跡形も無く、消え去ってしまう」
その驚異的なスケールの大きさに驚いていると、あの“女”に声を掛けられたんだ。
「あら? あなたは……」
「いや、あり得ない。一年前、俺はあの戦いであんたが死ぬのをこの目で見たんだ。だから生きている筈が無いんだ。それなのに、何故生きているんだ……“アーメイデ”」
信じられなかった。死んだ筈の人間が目の前にいる事が。そして同時に理解した。このあり得ない現象を起こしているのが、ここにいるアーメイデだという事を。
「…………」
「どうした? 何を黙っているんだ?」
「……ごめんなさい。見掛けた事がある気がするけど、やっぱり思い出せなかったわ」
「……そうか、そうだよな。あんたからすれば、俺みたいな存在は眼中に無いよな」
「気を悪くさせたかしら?」
「いや、別に気にしてねぇよ」
「そう、なら良かった。これから殺すにしても、不快な思いをさせたままじゃ、心にしこりが残るからね」
「……今、何て言った?」
聞き間違いであって欲しかった。アーメイデは人魚の町を作った伝説的な存在。人魚達にとっては、神の様な人物だ。そんな人が人魚達を怖がらせる事を言う筈が無い。そう思いたかった。
「残念だけど聞き間違いじゃないわ。見て分かる通り、今からこの結晶を町に向けて落とす。逃げようとしても無駄よ。どんなに速く泳いだとしても、絶対に間に合わない。それこそ、転移魔法でも使わなければ助からない」
「どうして……こんな事を!? あんたに感謝している奴等があの町には沢山いるのに……何故なんだ!?」
「……本当にごめんなさい。私だって、出来る事ならこんな事はしたくない。自分が手掛けた町を自分の手で壊すだなんて……けど、そうしないと幸せになれないのよ。あの二人と一緒に……また冒険する為には、あいつの計画を成就させないといけない。自分の幸せか、赤の他人の幸せか、どちらかしか選べないのなら、私は迷わず自分の幸せを選ぶ。恨むのなら、この最低な女である私を恨みなさい……さようなら」
「ま、待て!!」
長々と弁解の言葉を垂れ始めたと思った矢先、唐突に上空の巨大な結晶の塊を落下させようとして来た。
油断していた俺は数秒遅れて、アーメイデに止める様、慌てて声を掛けたが、最早全てが遅かった。
ゆっくりと落下して来る巨大な結晶の塊。このまま行けば俺達は勿論、下の人魚の町も押し潰されてしまう。
「ライア……死ぬ前にもう一度、君の顔が見たかった……」
「船長!! どうしましょう!!」
「ここまでか……」
全てを諦めたその時、奇跡が起こった。何と船の周りの水が柱の様に何本も立ち上がり、落下して来る結晶の塊を支え始めたのだ。
「こ、これは!!?」
「大丈夫ですか?」
「その声はもしかして!!?」
振り返るとそこには、俺の愛するハニーがいた。
「あまりに帰りが遅いので、迎えに来ました」
真緒達は驚き、戸惑っていた。それもその筈、ジェドは人魚達と一緒にアーメイデに殺されたと聞いた。いや、正確には町自体が跡形も無く、綺麗になってしまっていた為、生きているのは絶望的だと考えられていた。
それが今、目の前にいる。真緒達は開いた口が塞がらなかった。
「何だ? 久し振りの再会なのに、テンション低いんじゃないか?」
「えっ、あぁ……会えて嬉しいです……じゃなくて!! 今まで何処にいたんですか!? 人魚の町が無くなったと聞かされていて……とても心配していたんですからね!!」
「すまなかったな。本当はもっと早くマオ達に会うつもりだったんだが、予想以上に被害が大きくてな。他の連中の手当てに手間取っていたんだ」
「他の連中って……まさか!?」
「あぁ、ルーやライア…………」
「?」
突然口ごもるジェド。一瞬、険しい表情を浮かべるが、直ぐ様笑みを浮かべる。
「大丈夫、生きているぞ」
「そ、そうですか。良かった、本当に良かった……」
真緒は嬉しさのあまり涙を流す。そんな真緒に釣られて、リーマとハナコも少し涙ぐむ。
「それで今、皆は何処に?」
「安全な場所に身を潜めている。あの道化師野郎に見つからない様にな」
「無事で本当に良かったです。それでジェドさんはどうしてここに?」
「決まってるだろ。お前達を探していたのさ」
「私達を?」
「あぁ、お前達に伝えておかなければならない事が沢山あるんだ。まず、俺達がどうやって助かったのか。それは良く晴れた日の事だった……」
ジェドの口から語られる。あの日、人魚の町で何があったのか。
***
俺達はいつもの様に、地上の物資を人魚の町に運んでいた。まぁ、物資を運ぶのは建前で本当は愛するハニーに会うのが目的なんだが。
知っての通り一年前、俺は人魚の女王と結婚した。だが、いくら夫婦になったとはいえ、相手は王族で毎日忙しい身。中々二人きりの時間が取れないんだが、物資を運ぶ仕事を言い訳に二人きりの時間を増やしたりして、愛を育んでいたんだ。そんな時だった、“あれ”が町にやって来たんだ。
「な、何だいったい!?」
突如、人魚の町を黒い影が覆い尽くした。予想だにしない事態に町全体がパニックに陥っていた。城の中も大騒ぎだった。
「落ち着きなさい。まずは状況の確認を。兵士は持ち場を離れず、そのまま待機しておく様に。他の者はなるべく固まって、離れない様にしなさい」
「凄いぜハニー」
「ジェド、あなたは原因を調べて来て。私は混乱している町の者達を安心させて来ます」
「お、おぅ、任せてくれ」
さすがは女王様だな。冷静な判断力で各自に適切な指示を送り、瞬く間に町の混乱を沈静化させた。一方、俺の方はというと……。
「ジェド船長、本当に大丈夫なんでしょうか?」
「何だ、ビビってるのかルー?」
船員達を連れて、空を覆った黒い影の正体を探るべく、地上へと向かっていた。
「そうじゃないですけど……こんな異常事態、一年前の空一面が真っ赤に染まったあの事件以来ですから……」
「そんな弱腰じゃ、ライアさんと結婚するのは当分先になりそうだな」
「な、な、な!? 何で今、ライアの話が出て来るんですか!?」
「それで? ぶっちゃけどうなんだ? 何処までやったんだよ?」
「や、やったって何をですか!?」
「こっちが聞いてるんだが? その様子じゃ、期待している所まではやってなさそうだな。特にお前はそう言うのに疎いだろうしな」
「船長!! こんな時に変な事を言うのは止めて下さいよ!!」
「う~ん? 変な事ってどんな事なんだ~? 詳しく教えてくれないかな~?」
「そ、それは……」
「……ぷっ、あはははは!! 冗談だ、冗談。悪かったな、ちょっと困らせたかっただけだ」
「心臓に悪いですよ……」
「すまなかったな。詫びと言っちゃあなんだが、今度一緒に……「船長!!」……どうした!?」
他愛もない馬鹿話をしていると、他の船員が血相変えて走って来た。
「三時の方向からこちらに向かって、何か近付いて来ます!!」
「生き物か?」
「いえ、恐らく無機物かと思われます!!」
「なら大砲の用意だ!! 打ち落とせ!!」
突然の襲撃。俺達は急いで大砲の準備を整え、来るであろう何かに備えた。
「船長!! あれです!!」
見張り台から船員が指を指す。その方向に目を凝らすと、そこには鋭く尖った半透明な結晶体が迫って来ていた。
「何だありゃあ!?」
「船長、どうしますか!?」
「このままじゃ、船に突き刺さる。取り敢えず打ち落とせ!!」
「了解!!」
俺の指示の下、大砲に玉を入れて狙いを定める。
「いつでも打てます」
「……打て!!」
激しい爆音。発射された玉は見事、結晶体に当たり、粉々に砕け散った。
「命中!! 目標は砕け散りました!!」
「よし、このまま地上に出るぞ!!」
何とか危機を脱した俺達は、その勢いのまま地上へと出た。そこで信じられない光景を目にしたんだ。
「な、何だこれは……」
そこにあったのは巨大な結晶の塊だった。山よりも大きいそれは、物理的に空を覆い尽くしていた。
「もし……こんなのが落ちて来たら、人魚の町は跡形も無く、消え去ってしまう」
その驚異的なスケールの大きさに驚いていると、あの“女”に声を掛けられたんだ。
「あら? あなたは……」
「いや、あり得ない。一年前、俺はあの戦いであんたが死ぬのをこの目で見たんだ。だから生きている筈が無いんだ。それなのに、何故生きているんだ……“アーメイデ”」
信じられなかった。死んだ筈の人間が目の前にいる事が。そして同時に理解した。このあり得ない現象を起こしているのが、ここにいるアーメイデだという事を。
「…………」
「どうした? 何を黙っているんだ?」
「……ごめんなさい。見掛けた事がある気がするけど、やっぱり思い出せなかったわ」
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「気を悪くさせたかしら?」
「いや、別に気にしてねぇよ」
「そう、なら良かった。これから殺すにしても、不快な思いをさせたままじゃ、心にしこりが残るからね」
「……今、何て言った?」
聞き間違いであって欲しかった。アーメイデは人魚の町を作った伝説的な存在。人魚達にとっては、神の様な人物だ。そんな人が人魚達を怖がらせる事を言う筈が無い。そう思いたかった。
「残念だけど聞き間違いじゃないわ。見て分かる通り、今からこの結晶を町に向けて落とす。逃げようとしても無駄よ。どんなに速く泳いだとしても、絶対に間に合わない。それこそ、転移魔法でも使わなければ助からない」
「どうして……こんな事を!? あんたに感謝している奴等があの町には沢山いるのに……何故なんだ!?」
「……本当にごめんなさい。私だって、出来る事ならこんな事はしたくない。自分が手掛けた町を自分の手で壊すだなんて……けど、そうしないと幸せになれないのよ。あの二人と一緒に……また冒険する為には、あいつの計画を成就させないといけない。自分の幸せか、赤の他人の幸せか、どちらかしか選べないのなら、私は迷わず自分の幸せを選ぶ。恨むのなら、この最低な女である私を恨みなさい……さようなら」
「ま、待て!!」
長々と弁解の言葉を垂れ始めたと思った矢先、唐突に上空の巨大な結晶の塊を落下させようとして来た。
油断していた俺は数秒遅れて、アーメイデに止める様、慌てて声を掛けたが、最早全てが遅かった。
ゆっくりと落下して来る巨大な結晶の塊。このまま行けば俺達は勿論、下の人魚の町も押し潰されてしまう。
「ライア……死ぬ前にもう一度、君の顔が見たかった……」
「船長!! どうしましょう!!」
「ここまでか……」
全てを諦めたその時、奇跡が起こった。何と船の周りの水が柱の様に何本も立ち上がり、落下して来る結晶の塊を支え始めたのだ。
「こ、これは!!?」
「大丈夫ですか?」
「その声はもしかして!!?」
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