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終わりに。

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血に濡れた日記。

「この日記を彼女に届けなくてはいけない」

彼女は生きているのだろうか。あの日から3日も経っている。
私も限界が近い、どこか休まなければいけないのは分かっている。

しかし、彼に託されたこの日記を彼女に届けるまでは倒れるわけには
行かない。

視界もぼやけ足も手も動かなくなってきた。目の前に石造の朽ちた
神殿が見えた。神殿に着いた直後に疲労感から座り込んでしまう。
森の中で鳥たちが心地良く歌声を響かせている。
どうやらここまでのようだ…

気づけば体中に刺し傷がある。間に合わないだろう。
ただこの日記の内容は私も見たことがないのが気がかりだった。

彼には中身を見ない約束をしたが、私の命が尽きるまではもうしばらく時間がある。
最後くらい私もこの旅の目的を見つけたい。

血で固まって開きにくいが震える手でゆっくりと日記を開いた。
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