世界は地球の手のひらで踊る

文月美森

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少女

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 ◇◆◇


 胸が重苦しい……
 何かが上に乗っている?

 そんな感覚に襲われて、ユウトは目を覚ました。

 自分の胸に手をやって確かめてみる。
 案の定、誰かが自分の胸の上で眠っているようだ。
 誰か、と言っても一人しか思い当たらないが。

「おい、アキラお前な……」

 顔を上げて確認をした途端、言葉を失った。


 ――パタン。


 頭を戻して目を閉じてみる。
 そう今のは夢かもしれない。
 気持ちを落ち着けて、恐る恐るもう一度見直してみた。

(!!! 夢じゃない――!)

 ユウトの胸の上で、すうすうと眠っていたのは、自分たちと同じ歳ほどの『少女』だった。

(だ、誰だ? あの夢の続き? でもあの娘はもっと髪が長かったし、顔も‥…)

 少女の容貌ははっきりと見て取れた。
 その寝顔は、見れば見るほどに可愛い……ユウトの鼓動の高鳴りが激しくなる程。

(マ、マズい! 静まれ俺の心臓!)

 その音に反応したのか、少女がぱちっと目を覚ました。
 少しぼーっとしながらゆっくりと身体を起こすと、ふいにユウトと目が合った。

「え、えーと、あの……」

 ユウトが気まずくなって声を掛けようとした時、

「あ、ユウトおはよ」

 少女はまだ眠い目を擦りながらそう言った。

「へ?」と、ユウトが混乱する中、

「あれ、オレ何でこんなとこで寝てたんだろ? 全然覚えてない……」

 少女はきょろきょろと辺りを見回している。

「な、何で俺の名前知って……」

 言いかけて唖然となる。

 少女には、よく見知っている人物の面影があった。
 そう言えば、さっきからあいつの姿が見当たらない。

 そんな馬鹿な……でも、もしかして……

「ア、アキラ……?」

「はい? なにユウト」

 少女はキョトンとして答えた。

 ユウトは口をぱくぱくとさせて、しばらくの間言葉を失った。
 そんなユウトを見て「?」と少女は小首を傾げる。

「お、お前、本当にアキラ……なのか?」

 やっとの思いで、ユウトが言葉を発した。 
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