おしりぺんぺん

たぬまる

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おしりぺんぺん

 会場は騒然とした空気に包まれていた、それもそうだこの国の皇太子が襲撃を受けたのだから。
 かばわれた私は呆然の右目を抑えた皇太子殿下の手から滴り落ちる血を見ているしか出来なかった。

 話は私に届いた皇太子就任パーティーの招待状から始まる。

 雪が枝に残る冬の日、我が家にお城からの伝達士が訪れたのは昼餉を終え読書をしているときだった。

「シルヴィア・ヴァレンティア嬢、此度の皇太子就任式において、聖女としての参加を命じる!謹んで受けられよ」

 子爵家の私に断る選択の無い王命、私は聖女ではないのだけど・・・

「謹んでお受けいたします、聖女であった祖母の名を汚さぬよう勤めさせていただきます」

 我が家は祖母が聖女となり、お勤めを果たしたことで男爵から子爵に上爵された家である、よりにもよって私が聖女として選ばれるなんて
 幸いなことに祖母から聖女のあり方や必要な事は教わっていたし、代々伝えるように言い残して先月亡くなったばかりだった。

 は!回想している場合では無かったです。

「皇太子殿下、手を離さないでいてくださいね」

「あ、ああ分かった」

「はなせ!わたくしはグレンス公爵令嬢ですわよ!皇太子殺して差し上げますわ!!)

 取り押さえられた襲撃犯の公爵令嬢のグレンス様が銀色の髪を振り乱して血走った目を向けながら皇太子殿下と私を睨みつけてくる。

 でもそんな事に構ってる暇は無く、私はシルクの手袋を外すと皇太子の手に手を重ねて体の内側から魔力を練り上げる。

「すべての母となりし聖なる女神よこの者に癒しの奇跡を」

 祖母に教わった聖女の祝詞を唱え魔力を女神に捧げる、聖女であれば癒しの奇跡が起こるはず。
 祈るような気持ちで魔力を捧げ続けると手から光が溢れ、暫くするとおさまった。

「皇太子殿下、大丈夫ですか?」
「あ、ああ、痛みも引いたし見えるよ、聖女の力はすごいな助かったありがとう」

 皇太子殿下が立ち上がるとグレンス様の方へと向かう

「グレンス君は何を考えてこんな事をしたんだ」

「聖女はわたくしだ!!わたくしを認めない皇太子など殺してやる!!」

 口の端に唾の泡をつけながら叫ぶ姿はまさに鬼女のようで怖いものを感じます

「何を言う結果的にだが、私の傷を癒した聖女の魔法を使えるシルヴィアこそ聖女ではないか」

 そう、回復魔法や浄化魔法は女神魔法と呼ばれ、聖女以外には使うことが出来ず、聖女は1世代に1人だと伝えられてる
 浄化魔法・・・そうか

「皇太子殿下、グレンス様を私の膝の上にうつぶせにしてもらえませんか?」

「何をするつもりだい?」

「浄化をしてみようと、鬼女に見えると言うことはひょっとしたら邪気が貯まっているのかもしれないので」

 皇太子殿下が合図を出すと、イスに座った私の膝の上にグレンス様を固定してくださる騎士さま

「やめろ!何をする!はぁなぁせぇ!!!!」

 私はスカートをまくりあげて、お尻を出すと

”パン!パン!”

 私がお尻を叩くたびに光がはじけグレンス様は声を殺して耐えるように目を硬くつぶっていますね
 私も祖母に悪戯をした時によくやられました、懐かしいですね

「きゃん、やめて・・・」

 暫く続けると光がはじけなくなって、グレンス様もかわいらしい声を上げて反省を述べられたのでおろして差し上げました
 赤くなったお尻と同じく赤くなったお顔で皇太子様にも謝罪されました。

「ば、罰はもう受けたと同じだし、傷も治ったから後は少し謹慎してもらうで良いだろう」

「あの・・・」

 グレンス様は私をモジモジしながら見つめてこられ

「お姉さままたお会いいたしましょうね」

 そう言われると踵がえして去っていかれました、何なんでしょうか?

「あ、シルヴィア嬢 後で少し話があるのだが良いかな?」

「はい、皇太子殿下」

 その日の夜何があったかは割愛いたしますが、私はその後皇太子殿下の后となりました


―――――――――――――――――――――――
 皇太子とシルヴィア嬢の間に何が有ったんでしょうね?笑
 グレンスちゃんの今後も心配ですね

 掲示板のコメントをヒントに書いてみました
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