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世は全てコトもなし
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目が覚めるとそこは誰もいない教室だった。ぼんやりと中央にある時計を確認すると今はお昼休み半ばらしい。日頃の睡眠不足が祟って今日も今日とて机に横たえて眠ってしまったらしい。寝起きということも手伝って気だるく動く気にもなれない。
他の生徒は皆思い思いに出払ったようで、教室はシンと静まり帰っている。…と思っていたら、突如隣でダンッという強烈な音が響いた。
「お、おぉうっ…!?」
思わず情けない声を上げてしまって驚いて目を横に向けると隣の女子生徒が彼女の机の前ですっくと立ち上がっていた。
前、すなわち黒板の方を向いている。実際には何を見ているかは分からない。俺は突然叩かれた机の音に驚いて仰け反ったままことを見守っていた。
そして開口一番、女子生徒はこんな奇天烈なことを言う。
「ああッ忌々しいッ!我々はこんなことでいいのか!?」
何かを恐れているような真っ青な顔で、拳を握りしめている。
名を侵奇 真都という。彼女の姿だが……まあ、こんなんなんだがすごく絵になったりする。
簡潔に言えば見た目は可愛いのである。
白いさらさらの白銀色のロングヘアに赤いカチューシャ、目鼻立ちは整っており控え目に言って色白だし美人。
しかしご覧の通り一言でこのありさまなので面白キャラで通っていたり奇人変人扱いされていたりする。
そしてそんな彼女を諫めるのは俺の役割…というか、隣の席だというだけで半ば強引に押し付けられたといってもいい。そりゃまぁ綺麗でよくよく見れば可愛いしスタイルだって抜群なんだから、実はやぶさかではない。そのうち会話を重ねていけば、私の思ってることを分かるのはあなただけよ、とかなんとか言って、段々と惹かれ合って果ては恋愛関係とか…
「なんの刺激もないこの静寂を破るために我らは存在しているのではないのか!なぁキミ!」
「…え、あ、俺?そ、そーだなー」
何を言っているのか実はちょっと分からなかったが他に誰もいない上、左の方からの熱視線があまりにも過剰だったので返事をせざるを得なくなった。
「17という青春、群青の刻が流れていくというのにああ今何をやっているのだろう。ただ学び舎に向かい呆然としているのではつまらない!」
どうやら退屈らしい。
「じゃあ体育館でバドミントンとかしたらどうか」
「ふっふっふっ…ありきたりな答えだな」
自分の平凡さを言われているみたいで辛いぞ!しかし、あくまで意見が平凡と言われただけで決して俺の事ではない。ああ断じてない。
「土台ね、無理な話なのだよ。私はね、今果敢にこの瞬間にも静寂と闘っている。と言うのも今私はインナー類を纏っていなくてね」
今は冬の時期で寒い。つまり、
「防寒してないってことかそれは?」
「まっ凡人にはそう聞こえるよな」
ぐふぅっ!い、今、凡人と言ったか!凡人と!お構いなしに真都は続ける。
「キミにも分かりやすく言うとだな、ランジェリー…まぁ下着のことだな」
下着…?
・ ・ ・
・ ・ ・
え、なに、つまりそれは 履いてない?え、履いてないってか!?!?
「はぁああ!?」
フッ……。
おいおい、冗談だろう?
いくら俺とはいえ一応男子高校生なんだぜ?奇人変人とはいえ女子、しかも制服を身にまとった女子がそんなカミングアウトするのか?
馬鹿な!するわけがないッ!
と言いつつて気になって視線がそちらにいってしまうわけだが、これは言ってみれば男を試されているということだ。判断がつかないようでは男としては恥ッ。原初から始まる習わしでもある。
「どうだ、分かって来たか?この緩んだ空気を一変させるために私は絶えず変化し続けているのだよ」
といった状態であるにも関わらず彼女はぐっと胸を張る。おい胸を張るな胸を!気になるじゃないか!
だがしかし、これはなんっかかこれれはいわゆるラッキースケベとかそういう次元じゃないくらいの変化が来ているんじゃないのか。いわゆるなんか男のバイブルエ〇本とかそういう感じじゃないのか!
とそこへ茶髪ショート女子生徒が教室の廊下から顔を出してきた。
「あぁいないかー」
「あ、ちょっとキミ!いいか?」
「はい?」
「どれぐらい自分が成長しているのか知りたいんだ。もませてくれ」
「え?も…何を…?」
「だから…女性の象徴をだ」
「イ…イヤーーーッ」
ことの成り行きを俺は両手で目を押さえていたからそれほど知らない…。いや、大丈夫だったよ、大丈夫だった。
侵奇 真都 表紙
AI出力画に加筆・修正しなかなか苦労して仕上げたので表紙にしたかったのだけど、サイズ感が違いそのままだと小さくなり過ぎるので遭えなく縮小(トリミング)したもの
他の生徒は皆思い思いに出払ったようで、教室はシンと静まり帰っている。…と思っていたら、突如隣でダンッという強烈な音が響いた。
「お、おぉうっ…!?」
思わず情けない声を上げてしまって驚いて目を横に向けると隣の女子生徒が彼女の机の前ですっくと立ち上がっていた。
前、すなわち黒板の方を向いている。実際には何を見ているかは分からない。俺は突然叩かれた机の音に驚いて仰け反ったままことを見守っていた。
そして開口一番、女子生徒はこんな奇天烈なことを言う。
「ああッ忌々しいッ!我々はこんなことでいいのか!?」
何かを恐れているような真っ青な顔で、拳を握りしめている。
名を侵奇 真都という。彼女の姿だが……まあ、こんなんなんだがすごく絵になったりする。
簡潔に言えば見た目は可愛いのである。
白いさらさらの白銀色のロングヘアに赤いカチューシャ、目鼻立ちは整っており控え目に言って色白だし美人。
しかしご覧の通り一言でこのありさまなので面白キャラで通っていたり奇人変人扱いされていたりする。
そしてそんな彼女を諫めるのは俺の役割…というか、隣の席だというだけで半ば強引に押し付けられたといってもいい。そりゃまぁ綺麗でよくよく見れば可愛いしスタイルだって抜群なんだから、実はやぶさかではない。そのうち会話を重ねていけば、私の思ってることを分かるのはあなただけよ、とかなんとか言って、段々と惹かれ合って果ては恋愛関係とか…
「なんの刺激もないこの静寂を破るために我らは存在しているのではないのか!なぁキミ!」
「…え、あ、俺?そ、そーだなー」
何を言っているのか実はちょっと分からなかったが他に誰もいない上、左の方からの熱視線があまりにも過剰だったので返事をせざるを得なくなった。
「17という青春、群青の刻が流れていくというのにああ今何をやっているのだろう。ただ学び舎に向かい呆然としているのではつまらない!」
どうやら退屈らしい。
「じゃあ体育館でバドミントンとかしたらどうか」
「ふっふっふっ…ありきたりな答えだな」
自分の平凡さを言われているみたいで辛いぞ!しかし、あくまで意見が平凡と言われただけで決して俺の事ではない。ああ断じてない。
「土台ね、無理な話なのだよ。私はね、今果敢にこの瞬間にも静寂と闘っている。と言うのも今私はインナー類を纏っていなくてね」
今は冬の時期で寒い。つまり、
「防寒してないってことかそれは?」
「まっ凡人にはそう聞こえるよな」
ぐふぅっ!い、今、凡人と言ったか!凡人と!お構いなしに真都は続ける。
「キミにも分かりやすく言うとだな、ランジェリー…まぁ下着のことだな」
下着…?
・ ・ ・
・ ・ ・
え、なに、つまりそれは 履いてない?え、履いてないってか!?!?
「はぁああ!?」
フッ……。
おいおい、冗談だろう?
いくら俺とはいえ一応男子高校生なんだぜ?奇人変人とはいえ女子、しかも制服を身にまとった女子がそんなカミングアウトするのか?
馬鹿な!するわけがないッ!
と言いつつて気になって視線がそちらにいってしまうわけだが、これは言ってみれば男を試されているということだ。判断がつかないようでは男としては恥ッ。原初から始まる習わしでもある。
「どうだ、分かって来たか?この緩んだ空気を一変させるために私は絶えず変化し続けているのだよ」
といった状態であるにも関わらず彼女はぐっと胸を張る。おい胸を張るな胸を!気になるじゃないか!
だがしかし、これはなんっかかこれれはいわゆるラッキースケベとかそういう次元じゃないくらいの変化が来ているんじゃないのか。いわゆるなんか男のバイブルエ〇本とかそういう感じじゃないのか!
とそこへ茶髪ショート女子生徒が教室の廊下から顔を出してきた。
「あぁいないかー」
「あ、ちょっとキミ!いいか?」
「はい?」
「どれぐらい自分が成長しているのか知りたいんだ。もませてくれ」
「え?も…何を…?」
「だから…女性の象徴をだ」
「イ…イヤーーーッ」
ことの成り行きを俺は両手で目を押さえていたからそれほど知らない…。いや、大丈夫だったよ、大丈夫だった。
侵奇 真都 表紙
AI出力画に加筆・修正しなかなか苦労して仕上げたので表紙にしたかったのだけど、サイズ感が違いそのままだと小さくなり過ぎるので遭えなく縮小(トリミング)したもの
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