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第〇話 タイトルと話数は皆さんに委ねます。
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桜木町の観覧車が見える、動く歩道の前。
人通りの多い場所なのに、ふたりの世界だけが静かに浮かんでいた。
——智樹と、直美。
直美「……キス、しちゃったね。」
智樹「うん……本気だったから。」
親子連れやカップルが行き交う。
そのざわめきすら、ロマンチックなBGMに変わっていた。
智樹「付き合って……くれないか。俺と。」
直美「……うん。わかった。付き合いましょう。」
——この女性の名は、仁藤 直美。
そして、智樹の兄の名は、直樹。
父の名は——恭二。
—
夜風が心地よくなってきた帰り道。
手をつないで歩いていると、直美がふと耳元で囁いた。
直美「……できちゃったかも。」
智樹「えっ……できたって、なにが?」
直美はちょっとむくれて、顔を赤らめながら言った。
直美「もう……言わせないで。
……私たちの子供、よ。」
(……子供!?)
驚きに目を見開く智樹。
でもすぐに、少年のように笑顔をはじけさせる。
智樹「……やったー!!」
はしゃぐ彼を、直美は穏やかに見つめていた。
智樹「そうと決まれば、まずは結婚指輪選ぼう!すぐそこにあるし。
その次は、籍を入れて、家族に挨拶して——」
……その時、ふと言葉が止まった。
自分には、もう家族がいないことを思い出したからだ。
直美「……どうかした? 大丈夫?」
智樹「……うん。大丈夫。
直美さんの家族に、ちゃんと挨拶しに行こうね。」
直美は笑った。そして、ふたりは手をつないだまま、
婚約指輪を選びに向かった。
—
これは、ひとりの青年が、
“狂った家族の連鎖”から逃れ、
本来生まれるはずだった未来を取り戻していく物語である。
人通りの多い場所なのに、ふたりの世界だけが静かに浮かんでいた。
——智樹と、直美。
直美「……キス、しちゃったね。」
智樹「うん……本気だったから。」
親子連れやカップルが行き交う。
そのざわめきすら、ロマンチックなBGMに変わっていた。
智樹「付き合って……くれないか。俺と。」
直美「……うん。わかった。付き合いましょう。」
——この女性の名は、仁藤 直美。
そして、智樹の兄の名は、直樹。
父の名は——恭二。
—
夜風が心地よくなってきた帰り道。
手をつないで歩いていると、直美がふと耳元で囁いた。
直美「……できちゃったかも。」
智樹「えっ……できたって、なにが?」
直美はちょっとむくれて、顔を赤らめながら言った。
直美「もう……言わせないで。
……私たちの子供、よ。」
(……子供!?)
驚きに目を見開く智樹。
でもすぐに、少年のように笑顔をはじけさせる。
智樹「……やったー!!」
はしゃぐ彼を、直美は穏やかに見つめていた。
智樹「そうと決まれば、まずは結婚指輪選ぼう!すぐそこにあるし。
その次は、籍を入れて、家族に挨拶して——」
……その時、ふと言葉が止まった。
自分には、もう家族がいないことを思い出したからだ。
直美「……どうかした? 大丈夫?」
智樹「……うん。大丈夫。
直美さんの家族に、ちゃんと挨拶しに行こうね。」
直美は笑った。そして、ふたりは手をつないだまま、
婚約指輪を選びに向かった。
—
これは、ひとりの青年が、
“狂った家族の連鎖”から逃れ、
本来生まれるはずだった未来を取り戻していく物語である。
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