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仲間をさがして
17話 ホルガー丘陵
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フィオリからロンメルへ行くにはひたすら南下すればよい。ただその間にはホルガー丘陵と呼ばれる一帯がある。
名前の通り山というほどではないが、なだらかな起伏の多い地形だ。
街の外は魔物も出現するので危険も伴う。
その一方で、景観の良さには定評があるのがこの場所だ。
緑が豊かで、高いとこに出れば見張らしも素晴らしい。風も心地よく、本当に魔物が出てくるのかつい疑ってしまう。
晴れ渡る空の下、僕たちは歩きながら自己紹介をしていた。
隣街までだが一緒に旅をする仲だ。お互いのことはある程度知っておかねば。
「ええ…!じゃあ2人とも異世界から来たんだ!」
ペトロは僕とあやさんの出身を聞いて驚いている。
ここ数年で何人もの異世界人がやってきたそうだが、実際に会ったのは初めてらしい。
「一緒に来た訳じゃないけどね。あやさんも最初はオーランの森にいた?」
こっちに来て最初に降り立った森が、フィオリの西に位置するオーランの森である。
「うんにゃ?あっちの方で目を覚ましたんだよ」
あやさんはフィオリの街とは反対方向を指差す。その先には大きな山が連なっている。
「あっちというとブリガンド山脈の方だね。ロンメルのさらに向こうだ」
ペトロが補足を入れる。
キャロルさんはオーランの森で魔力が不安定になっていると言っていたが…。異世界の入口はそこだけではないということか?
「次は私の番だね。私はペトロネラ・フォン・リッベントロップ。冒険者になったのはつい先日だけど、剣術の稽古は昔からしていたよ」
「名前長っ…!」
あやさんがつっこむ。日本名に慣れてるとやっぱり気になるよね。ミドルネームもあるし。
「フォンっていうのは家族か先祖の名前なのか?」
そう聞いてみるとペトロは話すのをためらう素振りを見せた。もしかしてあまり触れられたくない話題だったか?
気まずい空気が流れた。心なしか歩くスピードも遅くなる。
謝った方がいいかなとも思ったが、彼女が何かを話し出しそうでもあったのでこちらから声をかけることが出来なかった。
彼女はしばらく黙っていたが、空を見上げるとぽつりぽつりと話し始めた。
「先祖の名前だよ。剣も魔法も一流だったらしいの」
聞けば特に魔法がすごいらしく、なんとその人が魔物の出現を押さえ込んでいたという。
この世界に魔物が現れるようになったのはフォンさんが亡くなってからだとか。
「…ほんと?」
あやさんはいまいち信じきっていないようだ。
確かににわかには信じがたい話だが。
「分からない」
意外な答えが返ってきた。
「フォンは本当にいたのか分からない伝説の人物なの。私の家系はフォンの末裔だと主張してるけどね」
なるほどな。
だんだんペトロが冒険者になった理由が分かってきたぞ。
「この名前のせいで色々言われることも多かったわ。嘘つき、とかね」
ペトロは歩みを止める。
「だから知りたいの。自分はいったい何なのか。もし子孫なら、魔王を倒すことが出来るのか…」
彼女はキッと前方を睨む。
立ち止まった僕らの前には茂みがある。
目を凝らすとそこには何かがいるようであった。
「魔物…?」
あやさんがそう呟いた瞬間。
ペトロが剣を抜く。それと同時に何かが姿を現した。
それは犬とも猫ともつかない奇妙な黒い体毛の四足歩行で、真っ直ぐにこちらへ向かって突っ込んできた。
名前の通り山というほどではないが、なだらかな起伏の多い地形だ。
街の外は魔物も出現するので危険も伴う。
その一方で、景観の良さには定評があるのがこの場所だ。
緑が豊かで、高いとこに出れば見張らしも素晴らしい。風も心地よく、本当に魔物が出てくるのかつい疑ってしまう。
晴れ渡る空の下、僕たちは歩きながら自己紹介をしていた。
隣街までだが一緒に旅をする仲だ。お互いのことはある程度知っておかねば。
「ええ…!じゃあ2人とも異世界から来たんだ!」
ペトロは僕とあやさんの出身を聞いて驚いている。
ここ数年で何人もの異世界人がやってきたそうだが、実際に会ったのは初めてらしい。
「一緒に来た訳じゃないけどね。あやさんも最初はオーランの森にいた?」
こっちに来て最初に降り立った森が、フィオリの西に位置するオーランの森である。
「うんにゃ?あっちの方で目を覚ましたんだよ」
あやさんはフィオリの街とは反対方向を指差す。その先には大きな山が連なっている。
「あっちというとブリガンド山脈の方だね。ロンメルのさらに向こうだ」
ペトロが補足を入れる。
キャロルさんはオーランの森で魔力が不安定になっていると言っていたが…。異世界の入口はそこだけではないということか?
「次は私の番だね。私はペトロネラ・フォン・リッベントロップ。冒険者になったのはつい先日だけど、剣術の稽古は昔からしていたよ」
「名前長っ…!」
あやさんがつっこむ。日本名に慣れてるとやっぱり気になるよね。ミドルネームもあるし。
「フォンっていうのは家族か先祖の名前なのか?」
そう聞いてみるとペトロは話すのをためらう素振りを見せた。もしかしてあまり触れられたくない話題だったか?
気まずい空気が流れた。心なしか歩くスピードも遅くなる。
謝った方がいいかなとも思ったが、彼女が何かを話し出しそうでもあったのでこちらから声をかけることが出来なかった。
彼女はしばらく黙っていたが、空を見上げるとぽつりぽつりと話し始めた。
「先祖の名前だよ。剣も魔法も一流だったらしいの」
聞けば特に魔法がすごいらしく、なんとその人が魔物の出現を押さえ込んでいたという。
この世界に魔物が現れるようになったのはフォンさんが亡くなってからだとか。
「…ほんと?」
あやさんはいまいち信じきっていないようだ。
確かににわかには信じがたい話だが。
「分からない」
意外な答えが返ってきた。
「フォンは本当にいたのか分からない伝説の人物なの。私の家系はフォンの末裔だと主張してるけどね」
なるほどな。
だんだんペトロが冒険者になった理由が分かってきたぞ。
「この名前のせいで色々言われることも多かったわ。嘘つき、とかね」
ペトロは歩みを止める。
「だから知りたいの。自分はいったい何なのか。もし子孫なら、魔王を倒すことが出来るのか…」
彼女はキッと前方を睨む。
立ち止まった僕らの前には茂みがある。
目を凝らすとそこには何かがいるようであった。
「魔物…?」
あやさんがそう呟いた瞬間。
ペトロが剣を抜く。それと同時に何かが姿を現した。
それは犬とも猫ともつかない奇妙な黒い体毛の四足歩行で、真っ直ぐにこちらへ向かって突っ込んできた。
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