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Ceci n'est pas une rêve.(これは夢ではない)
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ドアが開いていることに気づいた。
さっき入ってきたドアだ。
つまり。
ドアの向こうには軍人2人が居る。
案の定2人とも。
何事かとこちらを見ていた。
表情は唖然としている。
うわ。
完っ全に鼻歌《All That Jazz》を聞かれてる。
なんちゃって振り付けを添えて。
ああぁぁぁぁああー!!
恥ずかし!
めちゃくちゃ恥ずかしい!
穴があったら入りたい!
とりあえず泣きたくなってしゃがみこんだ。
《All That Jazz》の振り付けって女性用だから男がやったら気持ち悪いし。
なんなら興がのったせいで尻尾もブンブン振ってたし。
ノリノリで歩きながら歌ってた。
あークソ。
もっと考えて行動すべきだった。
あんなに静かだったら。
壁ぶあつくて消音効果があるのかなって。
思うんじゃなかった。
「あのー。大丈夫ですか?」
どちらかわからないが背中をさすってくれているのがわかる。
あー申し訳ないです。
ただちょっと恥ずかしすぎて死にたくなってるだけで。
あー!
本っ当に嫌になる。
自己嫌悪にさいなまれてうずくまっていると4回ノックの音がした。
「失礼致します。紙とペンを届けに参りました」
「置いといてくれ。取りに行く」
「…承知しました」
「それよりケーレブ司祭を呼んでくれ。体調を崩されている」
「イエッサー!」
ちょっと待って!
体調は崩してないよ。
気分は絶不調だけど。
顔をあげて首を振る。
背中をさすってくれていたのは。
赤毛にライムグリーンの瞳の軍人さんだった。
背中をさすってくれてありがとうとペコペコする。
もう大丈夫ですから。
そうライムさんに伝えたかったけど声はいまだに出ない。
大丈夫ってどういうジェスチャーだ?
少し首をかしげると。
ライムさんも同じ方向に首をかしげる。
ふふっ。
ちょっと微笑ましいなライムさん。
ええと。
とりあえず両手で力こぶを作るジェスチャーをしてみる。
それから上下に腕をふって元気なことをアピール。
できなかった。
ライムさんはニッコリ笑顔でさらに首をかしげた。
うーん。
それじゃあ。
両手で頭上に丸を作ってみる。
あいたっ。
耳バシッって叩いちゃった。
そういえば耳が頭の上に移動してたんだっけな。
やっぱり伝わらない。
さらに笑顔になったライムさんが一言。
「立ち上がれそうでしたら、ベッドでお休みされますか?」
体調不良じゃないからベッドで休まなくても大丈夫だ。
首をふって立ちあがる。
せっかく紙を持ってきてくれたみたいだし。
取りに行こう。
ライムさんとドアを交互に見て。
ドアの所まで行くことを伝える。
…伝わったかな?
まあいいや。
ドアまで行って外の人を出迎える。
だが人は居なかった。
一歩(どころじゃないかもしれないが)遅かったようだ。
ドアのすぐ横に数枚の紙らしきものが置いてある。
その上にはインクのボトルとスポイトとペンが置いてあった。
せっかく持ってきてくれたのに申し訳ない。
持ってきてくれた人物は俺が体調不良だと思って人を呼びに行ってくれた。
俺体調不良じゃないのに。
無駄足を踏ませてしまった。
本当にごめんなさい。
ああー。
とまた自己嫌悪に陥って頭をかかえる。
髪をグシャグシャっとしたら。
手が耳に当たって痛かった。
持ってきてくれた人物の厚意を無駄にしないように。
筆記用具一式を回収する。
お礼を言いたいが声は出ないし本人も居ない。
「失礼します」
せっかく持ってきてくれたのに申し訳なくて。
廊下の奥を見て持って来てくれたひとを探していたら。
ライムさんから声がかかった。
ライムさんは俺から筆記用具一式をあずかり俺の左手をとる。
そして。
ベッドの方へ誘導してくれた。
俺もおとなしくついて行った。
が。
俺はベッドに乗るべきじゃないことに気がついた。
ライムさんの手から手を引いて。
首をブンブン横にふる。
すると。
ライムさんは逆に俺の手を握りしめて。
ニッコリ笑った。
「失礼しますね。本日は遠方からいらしたと伺いました。お疲れのご様子です。お休み致しましょう」
聞き分けのない子供に言いきかせるように言ってのけた。
心外だ。
俺はベッドの心配をしてるのに。
あれよという間に俺はベッドに横たわっていた。
まるで柔道で足を払われたみたいだ。
きょとん。
としてるとライムさんが俺の靴を脱がせてくれた。
あ。
どうも。
ペコリ。
ありがとうと会釈するとライムさんは満足気に笑ってくれた。
一仕事やり終えた感じだ。
お手数おかけしました。
改めて。
ベッドが壊れていないことに驚く。
お城のベッドって頑丈なんだなー。
そんなことを思っていると。
筆記用具を机に置いたライムさんが戻ってきた。
紙らしきもの1枚とペン1本を手にして。
それを俺に渡してくれた。
どうも。
体勢をととのえて礼をしながら受けとる。
紙は薄く叩いて伸ばした羊皮紙だった。
引っかいて傷つけれるぐらいに柔らかい。
ペンはインクを補充するタイプの万年筆のようだ。
ペン先壊さないように気をつけないとな。
【ありがとうございます】
と日本語で試し書きしてみた。
さっき入ってきたドアだ。
つまり。
ドアの向こうには軍人2人が居る。
案の定2人とも。
何事かとこちらを見ていた。
表情は唖然としている。
うわ。
完っ全に鼻歌《All That Jazz》を聞かれてる。
なんちゃって振り付けを添えて。
ああぁぁぁぁああー!!
恥ずかし!
めちゃくちゃ恥ずかしい!
穴があったら入りたい!
とりあえず泣きたくなってしゃがみこんだ。
《All That Jazz》の振り付けって女性用だから男がやったら気持ち悪いし。
なんなら興がのったせいで尻尾もブンブン振ってたし。
ノリノリで歩きながら歌ってた。
あークソ。
もっと考えて行動すべきだった。
あんなに静かだったら。
壁ぶあつくて消音効果があるのかなって。
思うんじゃなかった。
「あのー。大丈夫ですか?」
どちらかわからないが背中をさすってくれているのがわかる。
あー申し訳ないです。
ただちょっと恥ずかしすぎて死にたくなってるだけで。
あー!
本っ当に嫌になる。
自己嫌悪にさいなまれてうずくまっていると4回ノックの音がした。
「失礼致します。紙とペンを届けに参りました」
「置いといてくれ。取りに行く」
「…承知しました」
「それよりケーレブ司祭を呼んでくれ。体調を崩されている」
「イエッサー!」
ちょっと待って!
体調は崩してないよ。
気分は絶不調だけど。
顔をあげて首を振る。
背中をさすってくれていたのは。
赤毛にライムグリーンの瞳の軍人さんだった。
背中をさすってくれてありがとうとペコペコする。
もう大丈夫ですから。
そうライムさんに伝えたかったけど声はいまだに出ない。
大丈夫ってどういうジェスチャーだ?
少し首をかしげると。
ライムさんも同じ方向に首をかしげる。
ふふっ。
ちょっと微笑ましいなライムさん。
ええと。
とりあえず両手で力こぶを作るジェスチャーをしてみる。
それから上下に腕をふって元気なことをアピール。
できなかった。
ライムさんはニッコリ笑顔でさらに首をかしげた。
うーん。
それじゃあ。
両手で頭上に丸を作ってみる。
あいたっ。
耳バシッって叩いちゃった。
そういえば耳が頭の上に移動してたんだっけな。
やっぱり伝わらない。
さらに笑顔になったライムさんが一言。
「立ち上がれそうでしたら、ベッドでお休みされますか?」
体調不良じゃないからベッドで休まなくても大丈夫だ。
首をふって立ちあがる。
せっかく紙を持ってきてくれたみたいだし。
取りに行こう。
ライムさんとドアを交互に見て。
ドアの所まで行くことを伝える。
…伝わったかな?
まあいいや。
ドアまで行って外の人を出迎える。
だが人は居なかった。
一歩(どころじゃないかもしれないが)遅かったようだ。
ドアのすぐ横に数枚の紙らしきものが置いてある。
その上にはインクのボトルとスポイトとペンが置いてあった。
せっかく持ってきてくれたのに申し訳ない。
持ってきてくれた人物は俺が体調不良だと思って人を呼びに行ってくれた。
俺体調不良じゃないのに。
無駄足を踏ませてしまった。
本当にごめんなさい。
ああー。
とまた自己嫌悪に陥って頭をかかえる。
髪をグシャグシャっとしたら。
手が耳に当たって痛かった。
持ってきてくれた人物の厚意を無駄にしないように。
筆記用具一式を回収する。
お礼を言いたいが声は出ないし本人も居ない。
「失礼します」
せっかく持ってきてくれたのに申し訳なくて。
廊下の奥を見て持って来てくれたひとを探していたら。
ライムさんから声がかかった。
ライムさんは俺から筆記用具一式をあずかり俺の左手をとる。
そして。
ベッドの方へ誘導してくれた。
俺もおとなしくついて行った。
が。
俺はベッドに乗るべきじゃないことに気がついた。
ライムさんの手から手を引いて。
首をブンブン横にふる。
すると。
ライムさんは逆に俺の手を握りしめて。
ニッコリ笑った。
「失礼しますね。本日は遠方からいらしたと伺いました。お疲れのご様子です。お休み致しましょう」
聞き分けのない子供に言いきかせるように言ってのけた。
心外だ。
俺はベッドの心配をしてるのに。
あれよという間に俺はベッドに横たわっていた。
まるで柔道で足を払われたみたいだ。
きょとん。
としてるとライムさんが俺の靴を脱がせてくれた。
あ。
どうも。
ペコリ。
ありがとうと会釈するとライムさんは満足気に笑ってくれた。
一仕事やり終えた感じだ。
お手数おかけしました。
改めて。
ベッドが壊れていないことに驚く。
お城のベッドって頑丈なんだなー。
そんなことを思っていると。
筆記用具を机に置いたライムさんが戻ってきた。
紙らしきもの1枚とペン1本を手にして。
それを俺に渡してくれた。
どうも。
体勢をととのえて礼をしながら受けとる。
紙は薄く叩いて伸ばした羊皮紙だった。
引っかいて傷つけれるぐらいに柔らかい。
ペンはインクを補充するタイプの万年筆のようだ。
ペン先壊さないように気をつけないとな。
【ありがとうございます】
と日本語で試し書きしてみた。
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