一振りの刃となって

なんてこった

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49.失敗

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「チッ!」
 俺は舌打ちする今日買った剣を正眼に構えて失敗に気づいた・・・
 これ、片手剣じゃん、カッコつけて正眼に構えようとして左手が空を切った、かなり恥ずかしい。
 後ろで見ていたワンツーサン太郎が視線をそらしている、カニまで気まずそうに俺とワンツーサン太郎を交互に見ている・・・
 俺は自然な動きで空を切っていた左手を右手首の上に置いてカニに向ける、何とか挽回できそうだ、
「まぁ瞬殺だ”メニードル”!」
 瞬間左の腰に纏めて差しておいた鞘を突き抜け多数の棘が足もとに穴をあける!
 癖って怖いね~、足もと穴だらけ・・・腰に斜めに差してたから足に穴が開くこともなくて済んだけど・・・
 後ろで見ていたワンツーサン太郎が視線をそらしている、カニまで気まずそうに俺とワンツーサン太郎を交互に見ている・・・
 どうする?向こうもどうやらやる気がそがれたようでこの空気にいたくないようだ、だが逃がさん!
「逃がしてやらん!」
 声に出た、とりあえず跳びかかり真っ二つにすべく上段から縦に切りこむ。
 バギャンッ!
 新品の剣がいい音を上げるカニの殻が固く刃が通らなかったようだ、が俺の怪力のせいでカニは真っ二つに折れた・・・谷折りって奴だ。
 後ろで見ていたワンツーサン太郎が視線をそらしている、剣ってそういう使い方じゃないよね?ってお互い視線で会話しているようだ。
「言いたいことは素直に言っていいぞ、俺も素直に怒るがな!」
 恥ずかしさを紛らわそうとしていった言葉に俺は追いつめられる、顔が真っ赤になってんじゃね?なんて考えてたら。
 ガッチィィン!×6
 おや?殻の破片が近くのカニに飛んじゃったようだ。
 ちなみにカニは土に潜んでいても”サーチレーダー”に引っかかってるからどこにいるかは分かる。
 今度出てきたカニどもはさっさと襲い掛かってきた、俺は剣を下段に構える、
「よっとー!」
 まっすぐ歩けないカニの正面にまわり振り下ろされたハサミを華麗にステップ回避して左側の大きく広げている足の付け根に剣を滑らせて。
 バギンッ!
 音と共に新品の剣が折れた、新品なのに・・・ついでにカニの足は2本ほど切り飛ばした、カニのいない方に。
「おおっ!折れてしまうとは情けない!」
 と冗談を言ってる間も猛攻が続く、軽く躱してるけどジャンプして躱した時に見事に払ってきたハサミが直撃する!
 ただし俺は飛ばされていない、ハサミの根元に腕がめり込んでいる。
 払われたハサミにカウンターでコブシを叩きこんでみたら殻が割れてめり込んじゃったのである。
 武器が折れて本体使わない縛りでどう倒そうか悩んでたがこれが簡単そうだな。

 数刻後、カニの死骸が赤い絨毯のようにおびただしい量になっていた。
 カニを殴り飛ばすたんびにカニが増える面倒なループが起き途切れるまで倒してたら日が暮れていた。
 ワンツーサン太郎は途中から見学をやめてカニの死骸を食べていた、手伝う気は一切なかったようだ。
 とまぁ結局はそこらの剣より直接殴った方が強いってことがわかったな。
 などと考えながらカニの比較的に食べれそうな状態の部分だけ拾っていく、土の付いた身は捨てとこうと思うこんだけあるし。
 ある程度拾ったら港町ケイベルに足を向けて歩き出した・・・カニは避けてね。

「おかえりなさい兄さん!ずいぶん遅かったですね?」
と 心配してくるニコル、結局町に着きカモメ亭にまで着いたのは完全に日が沈んでからだった、
「ちょっと浜で遊んでたら遅くなった、すまんなニコル心配させたか?」
「いえ、ただ食事はどうするのかが分からなかったので待ってたんですよ」
 どうやら昼くらいには帰ってくると思っていたらしい、いつ帰るとか言わなかった俺の落ち度かな?
「そうかじゃあ食事はもうできてそうだな、まぁいいか」
 カニ鍋でもしようかな?って思ってたが用意されてるならそっちを食べるかな、
「何か食材を持ってきたんですか?でしたら明日に出も出してもらえるようにおかみさんにでも渡しときましょう」
と 言ってる間に看板娘のアイナが料理を持ってくる、
「はーいおまちどー」
 持ってきたのはシーフードシチューにパンだった、ついでに浜のカニは調理できるか聞いてみたところ渡してくれたら明日の夜に出してくれるそうだ、明日はカニ鍋だな。
 ちなみにニナとライカはまだダウン中だそうだ二日酔は長引くとつらいよな~
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