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112.悪夢
しおりを挟む現在、神聖ハーモニア王国の王都上空を雷凄の首に跨って飛んでます、ニコルがね、俺は腰にささってるよ?
『ここからでも見えるなー、まだもってたみたいで一安心だ』
結構ゆっくりしてたから既に王都が落ちてんじゃないかな~って心配してたが大丈夫みたいね。
最悪逃げてた王族拾って国の復興からする羽目になるんじゃないかなって心配してたわ、俺みたいな適当人間に内政チートは無理だもんよ。
「間に合いそうですね、やはり飛んで移動するのは速くていいですね」
『だな、さてどうやって戦場に降り立ったら目立つかな?
・・・ありゃま、もしかして砦の壁占領されてない?』
「されてますね」
『しかもなんか強い奴が壁になってて押し返せないみたいだな・・・』
「そのようです」
『んじゃあ決まり!雷凄あそこに近づいて一発かましてから離脱してくれ!』
『それはよいのだが我の背に乗ったままだとニコルが黒焦げになるぞ?』
「それでは”抜刀”タイプシャイたん!」
ニコルが鎧を纏うと、
「電撃を溜め出したら離れます、では行きましょう!」
その言葉を合図に雷凄が加速する、戦場に向かって。
壁上で扇状に布陣して徐々に壁を占拠していた魔王軍は突如現れたドラゴンの”ブレス”をくらい陣形に縦線ができる。
「”納刀”」
縦線の真ん中でそんな声が聞こえる、ドラゴンの一撃で呆けていた魔王軍・神国軍問わずその声に反応して声の発信源に目を向けると、そこにはこの泥沼のような殺し合いの場に似つかわしくない見目麗しいともすれば美少女に見間違えてしまいそうな美少年がそこに立っていた。
誰問わずに息をのむ、突然現れた場にそぐわぬ少年の出現、その少年の美しさにその場にいた者たちの時間は止まっていた。
『やるぞニコル!』
「はい!」
返事と共にニコルは名乗りを上げる、俺はそれに魔力を重ねて戦場全域に届くように仕向ける。
『「遠からんものは音に聞け、近くば寄って目にも見よ!
我が名はニコル!ニコル・ファルシオン!
これより神聖ハーモニア王国の剣としてこの地を汚す魔王軍を討ちに来た!
我が剣を恐れるなら逃げよ、追いはしない!
我が剣に挑むならその身をもって悪夢を語れ!
神国の兵よ我に続いて敵を討て!」』
ここまで言ったあと拡散を解除して、
「”抜刀”タイプドラン!」
深紅の竜をモチーフにした鎧を瞬時に身にまとったニコルに驚いた両軍の兵を無視して周りにいる魔王軍の兵に横薙ぎに剣を振るう、その際俺は限界まで(5メートル)伸びてニコルの手が止まったら元の長さに戻る。
結果、ニコルが振った剣の届いて無いモノたちまでもが切り殺される不可解な場が形成されるが・・・ここは戦場、自分たちの敵が理解できない力を持っていれば混乱して繊維が委縮されるが、自分たちの見方が理解できなくても圧倒的な力を持っていると思えば。
「わあぁぁぁぁぁ」×たくさん
神国兵たちの凄まじい歓声が上がる・・・別にまだ勝った訳じゃないのにな。
そんな声援を受けつつもニコルは淡々と敵を切り伏せて屍の床を作る。
足元の気持ち悪さに顔をしかめ始めたころに先ほど神国兵を絶望に落としていたデーモンソルジャー達が立ちふさがる、”ブレス”をまともにくらった奴がいたのか最初の斬撃で巻き添えを食ったのか数が減って5人ほどになっていた。
「貴様は何者だ!」
そのうちの1人がニコルに質問をして首をはねられる、ニコルは非情なのだ。
「くっ問答無用か!」
散開してニコルに攻撃しようとしたデーモンソルジャー達だが何故か二人ほど味方のはずのデーモンソルジャーに攻撃を仕掛ける、まぁ俺の”マインドハック”の腕も上がってるってことさ。
「馬鹿者俺は味方ぎゃっ」
襲い掛かってるデーモンソルジャーごとたたっ斬るニコル・・・まぁいいんだけどさ。
「どうなっている?我らを操るほどの精神魔法?ぎゃっ」
考える時間もあげないニコルに若干俺は引きつつもそんなことを気にしないニコルは一人で壁上に陣取っていた魔王軍を蹂躙していく。
その圧倒的な戦果から後に”イージスの悪夢”や”深紅の悪魔”と呼ばれ恐れられることになるとは・・・まぁ予想自体はできたかな?
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