59 / 422
辺境にて
058話
しおりを挟む
洞窟から出たアランとレオノーラの二人は、恐らく捕らえられていると思われる仲間たちを救うべくラリアントに向かって移動しようとしていた。
具体的に自分たちが今どこにいるのかといのは、まだ分かっていない。
野営地から逃げ出すのに精一杯で、レオノーラも自分が今いる正確な位置は把握出来なかったためだ。
「……だとすれば、どうするんだ? 俺のゼオンにしろ、レオノーラのドラゴンにしろ、どうしても目立つだろ」
空を飛ぶことが可能で、高速で移動出来るゼオンと黄金のドラゴンだが、その双方共に弱点がある。
それこそ、全高十八メートル近い大きさを持つという、弱点が。
それだけの大きさを持つ存在が空を飛んでいれば、当然のように目立つ。
もしゼオンや黄金のドラゴンがラリアントに向かうとなれば、どうしても途中で見つかってしまうだろう。
そして見つかってしまえば、兵士なり騎士なりに報告され、それがさらに上司に報告を……と、そのようになってしまい、どうしてもアランとレオノーラが近づいてきたというのは知られてしまう。
「私はドラゴンだからそこまで高度はとれないけど、ゼオンなら上空……それこそ、大気圏を突破とまではいかないけど、地上から見たら簡単に判別出来ない高度までは上がれるんじゃない?」
以前アランの記憶を追体験したおかげで、レオノーラは本来ならこの世界の人間なら全く知らないことを知っていた。
もっとも、この地球とは違うこの異世界においても、その常識が当て嵌まるかどうかというのは、全く別の話だったが。
「可能かどうかで言えば……多分出来るとは思うけど、確信はない」
アランも、ゼオンを使って空を飛んだことはあっても、宇宙まで行けるかどうかというのは試したことがない。
普通に考えれば、ゼオンだけで宇宙に行くのはまず不可能ではあるのだが……ゼオンは普通の存在ではなく、心核という古代魔法文明の遺産によって生み出された存在だ。
であれば、ゼオンだけで大気圏を突破出来ると言われても、ある意味で納得出来るものがあった。
「けど、それで見つからずにラリアントまで移動しても、そこからどうするんだ? 上空から降下してくれば、どうしても目立つぞ。夜でも、向こうは警戒しているだろうし」
成層圏とまでは言わないが、地上からははっきりとゼオンだと認識出来ない高さで移動したとして、そこからラリアントに向かって降下してくれば、当然ながらその姿は見つけられてしまう。
であれば、ゼオンでの移動はやはり厳しいのではないか。
そう告げるアランに、レオノーラは頷く。
「そうでしょうね。けど、ここからラリアントまでどれくらいかかるか分からない以上、あまり時間をかけることが出来ないのも事実よ。ここで下手に時間をかけるような真似をすれば、間違いなく雲海や黄金の薔薇の探索者たちは私とアランを誘き寄せるための餌として使われる」
「それは……」
レオノーラの言葉に、アランは反論出来ない。
実際に、ザラクニアがゼオンを見たときの様子を思い出せば、それこそどのような手段を使ってでも、アランを捕らえようとするだろう。
その手段に、アランの両親や仲間たちを人質にするという手段が入っているのは、当然のことだった
……もっとも、イルゼンが大人しく捕まったままでいるとは、到底思えなかったのも事実なのだが。
元々、イルゼンは今回の依頼……盗賊が有する心核使いへの対策に、アランとレオノーラを雇うというのに、いくらかの疑問を抱いている様子だった。
だとすれば、万が一にも何らかのアクシデントがあったときのために対策をしておくのは当然と言ってもいい。
「イルゼンさんなら、もしかしたら捕まらないで逃げてるかも」
それは、仲間たちが人質になっているという大前提を覆す言葉。
即座にアランの意見を否定しようとしたレオノーラだったが、言葉は出てこない。
イルゼンという人物は、レオノーラの目から見てもかなり油断出来ない男という印象だったからだ。
普段は飄々とした態度をとっており、昼行灯――これもアランの記憶で知った言葉だが――と呼ぶに相応しい様子を見せているのだが、実際にはかなり鋭く、慎重な性格をしている。
そんな人物が、少しでも怪しんでいた状況でみすみす人質になるかと言われれば……答えは、否だ。
「そうなると、ゼオンに乗って堂々と姿を現すのは悪手になりかねないわね」
「俺もそう思う。むしろ、こっそりとラリアントに侵入して、イルゼンさんたちと繋ぎをとった方がいい」
「そうね。……いえ、駄目ね」
そうだと言ったにもかかわらず、次の瞬間に否定の言葉を発するレオノーラ。
そんな様子に疑問を抱きつつ、アランは口を開く。
「何でだ?」
「一緒に行動しているのが、雲海だけじゃなくて黄金の薔薇もいるからよ。私や、黄金の薔薇の中でも上の者なら、イルゼンがどういう人物か知っているから、咄嗟の指示に従ったりもすると思うわ。けど……」
「あー、うん。納得した」
レオノーラが何かを言うよりもまえに、アランは納得する。
黄金の薔薇の中には、プライドの高い者もいる。
もちろん、レオノーラが黄金の薔薇を結成するときには、そのような無意味なプライドを持っている者は除外したのだが、それでも貴族としてのプライドを完全に捨て去ることなど出来ないし、何らかの理由であとから黄金の薔薇に所属するようになった者の中にはそのような者もいる。
外見や普段の態度が飄々としているイルゼンの指示、もしくは命令に、そのような者が従うかと言われれば……アランは素直に頷くことは出来ない。
(イルゼンさんの指示に従って上手く逃げ出した奴がいれば、絶対に指示に従いたくなくて捕まっている奴もいるだろうな。場合によっては……いや、そこまで最悪の事態は考えなくてもいいのか?)
ザラクニアが望んでいることは、アランを……正確にはゼオンを自分の支配下に置くということだ。
であれば、その取引材料となる雲海や黄金の薔薇の探索者たちを迂闊に殺すようなことはしないだろう。
そのような真似をすれば、無意味にアランやレオノーラの敵意を煽るだけになると理解はしているのだろうから。
……もっとも、殺しはしないだろうが、痛めつけたりといったことはしてもおかしくないのだが。
特にそういうときは、男よりも女の方が色々な意味で危険だ。
何しろ、アランの母親のリアは二十代にしか見えない美人だし、黄金の薔薇に所属している女探索者たちも、貴族出身の者だけに顔立ちが整っている者が多い。
欲望に忠実で、後先考えることが出来ない兵士の類がいれば、女としての危機に見舞われる可能性は十分にあった。
「で、それじゃあ結局どうするんだ? ゼオンで真っ直ぐにラリアントに向かうのか、それとも馬車か何かで向かうのか」
焦りを殺して尋ねてくるアランの言葉に、レオノーラは少し考えてから口を開く。
「やっぱりゼオンで行きましょう。馬車で移動するとなると、どうしても時間がかかってしまうし、何よりも私たちが指名手配されている可能性が高い以上、余計な戦闘が起こる可能性があるもの」
「分かった」
レオノーラの言葉に、あっさりと頷くアラン。
アランにしてみれば、少しでも早く家族や仲間を助けたいという思いがあったので、早くラリアントに到着するのであれば、それに越したことはない。
なら、今すぐにでも……と心核のカロに手を伸ばそうとしたアランだったが、レオノーラがそれを止める。
「待ちなさい。行くにしても、夜になってからよ。夜になれば、ゼオンで移動してもそこまで目立たないだろうし……何より、アランの体調を少しでも完璧にしないと」
昨夜盛られた薬の効果は、消えたように思える。
だが、本当に全て薬の効果が消えたのかどうかは、分からない。
であれば、念のためにもう少し様子を見た方がいいのは確実だった。
「平気だって。見ろよ」
そう言って軽く身体を動かすアランだったが、レオノーラはそっと首を横に振る。
「もしゼオンに乗ってラリアントまで移動したとき、いきなり身体の調子が悪くなったらどうするの? 今回の件で失敗は許されないのよ」
「それは……」
アランは、レオノーラの言葉に反論出来ない。
実際にゼオンがラリアントに姿を見せれば、雲海や黄金の薔薇の面々が今どのような状況にあるのかは分からないが、事態が一気に動くのは確実だ。
そうなると、レオノーラが言うように、少しでも体調を万全にしておくというのには納得出来るものがあった。
「分かった」
不承不承ではあるが、アランはレオノーラの言葉に納得する。
そんなアランの様子を見ながら、レオノーラはこれからどうするべきかを考える。
まずやるのは、やはり水を探すことだろう。
それと、可能であれば食料も入手したい。
ただ、現在は追われている身の上であると考えると、迂闊に焚き火をする訳にもいかず、動物の類を獲っても調理は出来ない。
昨夜の野営地からはかなり離れた場所なので、恐らく火を使っても見つからないだろうと予想はしていたが、だからといって楽観的に判断して結果的に後悔するというのはごめんだった。
「取りあえず、水は必要よね。飲み水以外にも」
「うん? まぁ、そうだな。今夜には移動するとなると、食料の類もしっかりと用意しておく必要はあるか。……こうなると、野営地から色々と荷物を持ち出せなかったのが痛いな」
「荷物って言っても、結局それは向こうで用意した物でしょ? そうなると、薬の件もあるし、奪ってきたとしても完全に信用するようなことは出来ないわよ」
「そうか? でも、聞いた話だと兵士同士でも争ってたんだろ? なら、もしかしたら無事な物資の類もあったかもしれないだろうに」
「もしそういうのがあるとしても、それが本当に使い物になるかどうか分からないでしょ? 調べてるような暇はなかったんだし。……ともあれ、木の実か果実の類を探すわよ」
そう言い、洞窟から出ていくレオノーラ。
アランもまた、空腹を自己主張する自分の腹を見て、レオノーラのあとを追うのだった。
具体的に自分たちが今どこにいるのかといのは、まだ分かっていない。
野営地から逃げ出すのに精一杯で、レオノーラも自分が今いる正確な位置は把握出来なかったためだ。
「……だとすれば、どうするんだ? 俺のゼオンにしろ、レオノーラのドラゴンにしろ、どうしても目立つだろ」
空を飛ぶことが可能で、高速で移動出来るゼオンと黄金のドラゴンだが、その双方共に弱点がある。
それこそ、全高十八メートル近い大きさを持つという、弱点が。
それだけの大きさを持つ存在が空を飛んでいれば、当然のように目立つ。
もしゼオンや黄金のドラゴンがラリアントに向かうとなれば、どうしても途中で見つかってしまうだろう。
そして見つかってしまえば、兵士なり騎士なりに報告され、それがさらに上司に報告を……と、そのようになってしまい、どうしてもアランとレオノーラが近づいてきたというのは知られてしまう。
「私はドラゴンだからそこまで高度はとれないけど、ゼオンなら上空……それこそ、大気圏を突破とまではいかないけど、地上から見たら簡単に判別出来ない高度までは上がれるんじゃない?」
以前アランの記憶を追体験したおかげで、レオノーラは本来ならこの世界の人間なら全く知らないことを知っていた。
もっとも、この地球とは違うこの異世界においても、その常識が当て嵌まるかどうかというのは、全く別の話だったが。
「可能かどうかで言えば……多分出来るとは思うけど、確信はない」
アランも、ゼオンを使って空を飛んだことはあっても、宇宙まで行けるかどうかというのは試したことがない。
普通に考えれば、ゼオンだけで宇宙に行くのはまず不可能ではあるのだが……ゼオンは普通の存在ではなく、心核という古代魔法文明の遺産によって生み出された存在だ。
であれば、ゼオンだけで大気圏を突破出来ると言われても、ある意味で納得出来るものがあった。
「けど、それで見つからずにラリアントまで移動しても、そこからどうするんだ? 上空から降下してくれば、どうしても目立つぞ。夜でも、向こうは警戒しているだろうし」
成層圏とまでは言わないが、地上からははっきりとゼオンだと認識出来ない高さで移動したとして、そこからラリアントに向かって降下してくれば、当然ながらその姿は見つけられてしまう。
であれば、ゼオンでの移動はやはり厳しいのではないか。
そう告げるアランに、レオノーラは頷く。
「そうでしょうね。けど、ここからラリアントまでどれくらいかかるか分からない以上、あまり時間をかけることが出来ないのも事実よ。ここで下手に時間をかけるような真似をすれば、間違いなく雲海や黄金の薔薇の探索者たちは私とアランを誘き寄せるための餌として使われる」
「それは……」
レオノーラの言葉に、アランは反論出来ない。
実際に、ザラクニアがゼオンを見たときの様子を思い出せば、それこそどのような手段を使ってでも、アランを捕らえようとするだろう。
その手段に、アランの両親や仲間たちを人質にするという手段が入っているのは、当然のことだった
……もっとも、イルゼンが大人しく捕まったままでいるとは、到底思えなかったのも事実なのだが。
元々、イルゼンは今回の依頼……盗賊が有する心核使いへの対策に、アランとレオノーラを雇うというのに、いくらかの疑問を抱いている様子だった。
だとすれば、万が一にも何らかのアクシデントがあったときのために対策をしておくのは当然と言ってもいい。
「イルゼンさんなら、もしかしたら捕まらないで逃げてるかも」
それは、仲間たちが人質になっているという大前提を覆す言葉。
即座にアランの意見を否定しようとしたレオノーラだったが、言葉は出てこない。
イルゼンという人物は、レオノーラの目から見てもかなり油断出来ない男という印象だったからだ。
普段は飄々とした態度をとっており、昼行灯――これもアランの記憶で知った言葉だが――と呼ぶに相応しい様子を見せているのだが、実際にはかなり鋭く、慎重な性格をしている。
そんな人物が、少しでも怪しんでいた状況でみすみす人質になるかと言われれば……答えは、否だ。
「そうなると、ゼオンに乗って堂々と姿を現すのは悪手になりかねないわね」
「俺もそう思う。むしろ、こっそりとラリアントに侵入して、イルゼンさんたちと繋ぎをとった方がいい」
「そうね。……いえ、駄目ね」
そうだと言ったにもかかわらず、次の瞬間に否定の言葉を発するレオノーラ。
そんな様子に疑問を抱きつつ、アランは口を開く。
「何でだ?」
「一緒に行動しているのが、雲海だけじゃなくて黄金の薔薇もいるからよ。私や、黄金の薔薇の中でも上の者なら、イルゼンがどういう人物か知っているから、咄嗟の指示に従ったりもすると思うわ。けど……」
「あー、うん。納得した」
レオノーラが何かを言うよりもまえに、アランは納得する。
黄金の薔薇の中には、プライドの高い者もいる。
もちろん、レオノーラが黄金の薔薇を結成するときには、そのような無意味なプライドを持っている者は除外したのだが、それでも貴族としてのプライドを完全に捨て去ることなど出来ないし、何らかの理由であとから黄金の薔薇に所属するようになった者の中にはそのような者もいる。
外見や普段の態度が飄々としているイルゼンの指示、もしくは命令に、そのような者が従うかと言われれば……アランは素直に頷くことは出来ない。
(イルゼンさんの指示に従って上手く逃げ出した奴がいれば、絶対に指示に従いたくなくて捕まっている奴もいるだろうな。場合によっては……いや、そこまで最悪の事態は考えなくてもいいのか?)
ザラクニアが望んでいることは、アランを……正確にはゼオンを自分の支配下に置くということだ。
であれば、その取引材料となる雲海や黄金の薔薇の探索者たちを迂闊に殺すようなことはしないだろう。
そのような真似をすれば、無意味にアランやレオノーラの敵意を煽るだけになると理解はしているのだろうから。
……もっとも、殺しはしないだろうが、痛めつけたりといったことはしてもおかしくないのだが。
特にそういうときは、男よりも女の方が色々な意味で危険だ。
何しろ、アランの母親のリアは二十代にしか見えない美人だし、黄金の薔薇に所属している女探索者たちも、貴族出身の者だけに顔立ちが整っている者が多い。
欲望に忠実で、後先考えることが出来ない兵士の類がいれば、女としての危機に見舞われる可能性は十分にあった。
「で、それじゃあ結局どうするんだ? ゼオンで真っ直ぐにラリアントに向かうのか、それとも馬車か何かで向かうのか」
焦りを殺して尋ねてくるアランの言葉に、レオノーラは少し考えてから口を開く。
「やっぱりゼオンで行きましょう。馬車で移動するとなると、どうしても時間がかかってしまうし、何よりも私たちが指名手配されている可能性が高い以上、余計な戦闘が起こる可能性があるもの」
「分かった」
レオノーラの言葉に、あっさりと頷くアラン。
アランにしてみれば、少しでも早く家族や仲間を助けたいという思いがあったので、早くラリアントに到着するのであれば、それに越したことはない。
なら、今すぐにでも……と心核のカロに手を伸ばそうとしたアランだったが、レオノーラがそれを止める。
「待ちなさい。行くにしても、夜になってからよ。夜になれば、ゼオンで移動してもそこまで目立たないだろうし……何より、アランの体調を少しでも完璧にしないと」
昨夜盛られた薬の効果は、消えたように思える。
だが、本当に全て薬の効果が消えたのかどうかは、分からない。
であれば、念のためにもう少し様子を見た方がいいのは確実だった。
「平気だって。見ろよ」
そう言って軽く身体を動かすアランだったが、レオノーラはそっと首を横に振る。
「もしゼオンに乗ってラリアントまで移動したとき、いきなり身体の調子が悪くなったらどうするの? 今回の件で失敗は許されないのよ」
「それは……」
アランは、レオノーラの言葉に反論出来ない。
実際にゼオンがラリアントに姿を見せれば、雲海や黄金の薔薇の面々が今どのような状況にあるのかは分からないが、事態が一気に動くのは確実だ。
そうなると、レオノーラが言うように、少しでも体調を万全にしておくというのには納得出来るものがあった。
「分かった」
不承不承ではあるが、アランはレオノーラの言葉に納得する。
そんなアランの様子を見ながら、レオノーラはこれからどうするべきかを考える。
まずやるのは、やはり水を探すことだろう。
それと、可能であれば食料も入手したい。
ただ、現在は追われている身の上であると考えると、迂闊に焚き火をする訳にもいかず、動物の類を獲っても調理は出来ない。
昨夜の野営地からはかなり離れた場所なので、恐らく火を使っても見つからないだろうと予想はしていたが、だからといって楽観的に判断して結果的に後悔するというのはごめんだった。
「取りあえず、水は必要よね。飲み水以外にも」
「うん? まぁ、そうだな。今夜には移動するとなると、食料の類もしっかりと用意しておく必要はあるか。……こうなると、野営地から色々と荷物を持ち出せなかったのが痛いな」
「荷物って言っても、結局それは向こうで用意した物でしょ? そうなると、薬の件もあるし、奪ってきたとしても完全に信用するようなことは出来ないわよ」
「そうか? でも、聞いた話だと兵士同士でも争ってたんだろ? なら、もしかしたら無事な物資の類もあったかもしれないだろうに」
「もしそういうのがあるとしても、それが本当に使い物になるかどうか分からないでしょ? 調べてるような暇はなかったんだし。……ともあれ、木の実か果実の類を探すわよ」
そう言い、洞窟から出ていくレオノーラ。
アランもまた、空腹を自己主張する自分の腹を見て、レオノーラのあとを追うのだった。
0
あなたにおすすめの小説
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
【完結】剣聖と聖女の娘はのんびりと(?)後宮暮らしを楽しむ
O.T.I
ファンタジー
かつて王国騎士団にその人ありと言われた剣聖ジスタルは、とある事件をきっかけに引退して辺境の地に引き籠もってしまった。
それから時が過ぎ……彼の娘エステルは、かつての剣聖ジスタルをも超える剣の腕を持つ美少女だと、辺境の村々で噂になっていた。
ある時、その噂を聞きつけた辺境伯領主に呼び出されたエステル。
彼女の実力を目の当たりにした領主は、彼女に王国の騎士にならないか?と誘いかける。
剣術一筋だった彼女は、まだ見ぬ強者との出会いを夢見てそれを了承するのだった。
そして彼女は王都に向かい、騎士となるための試験を受けるはずだったのだが……
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる