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囚われの姫君?
205話
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不満そうな二人の騎士ではあったが、それでも実際にアランに手を出すといったような真似はしない。……いや、この場合は出来ないと表現した方が正しいだろう。
いくらアランという存在が気にくわなくても、それでも自分の仕えている相手が欲していた人材であるのは間違いないのだ。
そうである以上、ここで下手にアランにちょっかいを出して、それが原因でアランがガリンダミア帝国に従わないと言った日には、騎士にとって最悪の結果しか待っていないだろう。
そうである以上、今はアランに手を出すといったようなことはまず出来ない。
……とはいえ、騎士たちが知ってるのかどうかは分からなかったが、アランとしてはガリンダミア帝国に仕える気など一切ない。
ただでさえ自分に何度もちょっかいを出してきた相手である以上、それに好感を抱けという方が無理だった。
元々横暴な貴族という存在には決して従うようなことはなかったアランだけに、その気持ちだけは確定していた。
(それにしても、本当にここはどこだ? 城ってなると、帝都に向かう途中にいくつかあってもおかしくはないのかもしれないけど。……まさか、ここが帝都だなんてことはさすがにないだろうし)
アランにしてみれば、自分がザッカランから連れ去られてから数日程度しか経っていないと、そう思い込んでいる。
だからこそ、まさか自分のいるこの場所が帝都ではないと、そ思い込んでいたのだが……それでも、現在の状況を考えれば不安を抱いてしまうのは当然だった。
アランが歩いている通路の途中には、何やら立派そうな絵であったり、壺であったりといったような……いわゆる芸術品と呼ぶべき諸々が飾られているのだ。
前世は日本の田舎で育ち、美術品などというのはそれこそ学校の教科書やTVで見る程度だったアラン。
転生してこの世界に生まれ変わり、探索者として生きている今も基本的に美術品といったものには縁がなかったので、ここに飾られている絵や壺といった諸々が本物の……いわゆる、価値のある芸術品なのかどうかまでは分からない。
ましてや、保管室といったような場所に置くのではなく、こうして普通に通路に置いてあるのだ。
それこそメイドたちが掃除している最中だったり、それ以外にもこの辺りを通った者が偶然触ってしまったり……最悪、破壊してしまうという可能性も決して否定は出来ないのだ。
であれば、高価な芸術品をそのままにしておくか? と思わないでもない。
実際には、アランがいた部屋は相応に高い地位の者が泊まる部屋であった以上、当然のように通路にある芸術品の類は本物なのだが。
とはいえ、芸術品として本物とはいえ、本当の意味で価値のある……それこそ歴史的に有名な作品といったような代物はさすがにない。
もっと地位の高い、公爵や他国の王族、皇族といった者たちが泊まるような場所の近くになら、そのような貴重な芸術品もあるのだが。
一定間隔で並べられている芸術品を眺めながら、アランは通路を進む。
不思議なことに……あるいはその辺りの効果を狙ってのものなのか、その芸術品を見ながら歩いているうちに、次第にアランの心は落ち着いていく。
先程までは顔に出さないように――それでもメイドのメローネは察して――していたが、やはり緊張はしていた。
だが、芸術品見ながら歩いているうちに不思議とリラックスしてきたのだ。
(これが芸術品の効果なのかもしれないな)
そちら方面には全く興味も知識もないアランだったが、そのことだけは素直に認めざるをえない。
……日本で生きてきたときは、美術の教科書で有名な、それこそ歴史的な作品の類を見ても、特に何かを感じたりはしなかったのだが。
あるいは、写真ではなく実物を見れば違う感情を抱いた可能性もあったのだろうが……その辺については、残念ながら機会はなかった。
(榊なら、そういう機会もあったかもしれないけどな)
同じ高校に通っていた、いわゆる地元の名士と呼ぶべき家の同級生の顔を思い出しながら、アランは進み……やがてアランを先導していたメローネが足を止める。
足が止まったメローネのすぐ側には、扉が一つ。
それなりに立派な扉ではあるが、それでもアランが予想していたほどではない。
ここが屋敷ではなく城と呼ぶべき規模である以上、もしかしたらもっとそれらしい部屋……いわゆる、謁見の間とでも呼ぶべき場所に通されのかもしれないと思ったのだ。
アランは捕虜である以上、謁見の間に通されないのは当然かもしれなかったが。
「ここです。……アラン様、中にいるのは立場のある方です。くれぐれも失礼のないようにお願いします。もし失礼な真似をした場合、アラン様の待遇に悪影響が出るかもしれませんので」
メローネは純粋にアランのことを心配して、そう言っているのはアランにも理解出来た。
だが、理解出来たからといって、それに素直に従うかといえば、それはまた別の話だ。
自分を無理矢理誘拐してきた相手に友好的に接しろというのは、アランにとってはとても承服出来ることではない。
だが……それでも、メローネの様子を見れば、その言葉に頷かないという選択はなかった。
もっとも、そこにはカロがいない今の状況ではどうあっても自分には不利でしかないというのを十分に理解していたから、というのも大きいのだろうが。
自分が屈辱を感じ、それで敵に隙が出来るのならそれでいい。
自分の無力さを悔しく思うが、それでも今の状況ではどうしようもなかった。
「分かりました。注意はします」
アランの言葉に、隣にいた騎士の片方が面白くなさそうに鼻を鳴らす。
当然のようにその音はアランにも聞こえていたが、それは気にしても仕方がないと受け流し……そして、メローネが扉をノックする。
『入って』
中から聞こえてきた声に、アランは驚きを露わにする。
何故なら、その声は間違いなく子供……とは言わないが、大人と呼ぶには難しい声だったのだから。
この城が一体どのような位置にある城なのかはといのは、アランにも分からない。
だが、それでもこのような場合、出て来るのはもっと大人の、二十代……いや、三十代や四十代くらいの男なのだと思っていた。
(いや、もしかしたら声だけは子供のままで、外見は大人という可能性も否定は出来ない……か?)
自分でも少し無理があるという思いはあったのだが、そうでも思わないとやっていられないと思ったのも、間違いのない事実だ。
であれば、アランが半ば反射的に自分にそう言い聞かせるのも無理はないと言えるだろう。
「失礼します」
そう言い、扉を開けるメローネ。
そして、自分で入るのではなく……自分の後ろにいるアランに視線を向け、告げる。
「アラン様、どうぞ」
その言葉に、部屋の中に入るべく進むアラン。
当然のように、アランの両脇にいた二人の騎士も、アランと共に部屋の中に入る。
アランは部屋の中に具体的に誰がいるのかというのは、分からない。
だが、それでもメローネの態度や……何より、ここで相手の機嫌を損ねたら自分の待遇が返られるという言葉から、相応の地位にいてそれに見合った実力を持つ相手だというのも、理解は出来た。
そうして部屋の中に入ったアランが見たのは……応接室とでも呼ぶべき部屋の中にあるソファに座って紅茶を飲んでいる、まだ十代にも満たない子供。
その顔立ちは整っており、また髪も肩くらいまで伸ばしていることから、少女かとも思ったが、紅茶を飲むというその仕草はどこか男っぽく、視線の先にいる子供が男女どちらなのか、アランには理解出来なかった。
緑の髪という珍しい色をしたその子供は、アランを見ると無邪気な笑みを浮かべて口を開く。
「座りなよ。いつまでも立ったままだと、僕が困るしね」
僕という一人称から、やっぱり男なのか? とも思ったアランだったが、女でも僕という一人称を使う者は決して珍しくはない。
そうである以上、やはり目の前にいる子供が一体どのような存在なのか分からないのは、アランにとっては当然の結果だった。
「分かりました」
結局アランが出来るのは、そう言葉を返して子供の座っている向かい側のソファに座るだけだ。
そして監視の騎士二人は、そんなアランのすぐ後ろに立つ。
(そう言えば……向こうには護衛がいないのか? 不用心だな)
そう思うアランだったが、心核がある状態ならともかく、生身の今の状況では自分の側にいる二人の騎士を出し抜いて目の前の子供に何らかの危害を加えられるとは到底思わなかった。
もしここでアランが何か……具体的には目の前にいる子供に危害を加えようとしたり、もしくは人質にしようとした場合でも、二人の騎士がいればすぐにアランを鎮圧することは可能だろう。
だからこそ、目の前の子供はアランを前に他の護衛を連れてくるといったことはなかったのだ。
「それで、私はこれからどうなるんでしょうか? 帝都に連れて行くにしても……」
「ぷっ!」
私という使い慣れない言葉を口にしたアランだったが、その言葉を最後まで言うよりも前に子供は吹き出す。
そして、我慢出来ないといったように笑い声を上げる。
「あははは、ははははははは……はぁ、笑った笑った」
「何が面白かったんですか?」
アランも気が短い訳ではないが、それでも何の意味もなくこうして笑われるのは、面白くない。
不機嫌になるなという方が無理だろう。
そんなアランの様子を見て、子供はまだ笑いの発作に身体を震わせつつも、口を開く。
「アラン、君は勘違いしているよ。君はこれから帝都に向かうんじゃない。もう帝都に到着してるんだ」
「……え?」
一瞬、目の前の子供が何を言ってるのか分からないといった声を上げるアラン。
当然だろう。ザッカランからこの帝都まで移動するとなれば、相応の日数はかかる。
とてもではないが、自分が帝都にいるとは思えなかった。
「君が感じている疑問は分かるよ。けど、そうだね。なら……こう言っておこうか。君がザッカランで意識を失ってから、もう一ヶ月近く経ってるんだ」
その言葉に、アランは再び言葉を失うのだった。
いくらアランという存在が気にくわなくても、それでも自分の仕えている相手が欲していた人材であるのは間違いないのだ。
そうである以上、ここで下手にアランにちょっかいを出して、それが原因でアランがガリンダミア帝国に従わないと言った日には、騎士にとって最悪の結果しか待っていないだろう。
そうである以上、今はアランに手を出すといったようなことはまず出来ない。
……とはいえ、騎士たちが知ってるのかどうかは分からなかったが、アランとしてはガリンダミア帝国に仕える気など一切ない。
ただでさえ自分に何度もちょっかいを出してきた相手である以上、それに好感を抱けという方が無理だった。
元々横暴な貴族という存在には決して従うようなことはなかったアランだけに、その気持ちだけは確定していた。
(それにしても、本当にここはどこだ? 城ってなると、帝都に向かう途中にいくつかあってもおかしくはないのかもしれないけど。……まさか、ここが帝都だなんてことはさすがにないだろうし)
アランにしてみれば、自分がザッカランから連れ去られてから数日程度しか経っていないと、そう思い込んでいる。
だからこそ、まさか自分のいるこの場所が帝都ではないと、そ思い込んでいたのだが……それでも、現在の状況を考えれば不安を抱いてしまうのは当然だった。
アランが歩いている通路の途中には、何やら立派そうな絵であったり、壺であったりといったような……いわゆる芸術品と呼ぶべき諸々が飾られているのだ。
前世は日本の田舎で育ち、美術品などというのはそれこそ学校の教科書やTVで見る程度だったアラン。
転生してこの世界に生まれ変わり、探索者として生きている今も基本的に美術品といったものには縁がなかったので、ここに飾られている絵や壺といった諸々が本物の……いわゆる、価値のある芸術品なのかどうかまでは分からない。
ましてや、保管室といったような場所に置くのではなく、こうして普通に通路に置いてあるのだ。
それこそメイドたちが掃除している最中だったり、それ以外にもこの辺りを通った者が偶然触ってしまったり……最悪、破壊してしまうという可能性も決して否定は出来ないのだ。
であれば、高価な芸術品をそのままにしておくか? と思わないでもない。
実際には、アランがいた部屋は相応に高い地位の者が泊まる部屋であった以上、当然のように通路にある芸術品の類は本物なのだが。
とはいえ、芸術品として本物とはいえ、本当の意味で価値のある……それこそ歴史的に有名な作品といったような代物はさすがにない。
もっと地位の高い、公爵や他国の王族、皇族といった者たちが泊まるような場所の近くになら、そのような貴重な芸術品もあるのだが。
一定間隔で並べられている芸術品を眺めながら、アランは通路を進む。
不思議なことに……あるいはその辺りの効果を狙ってのものなのか、その芸術品を見ながら歩いているうちに、次第にアランの心は落ち着いていく。
先程までは顔に出さないように――それでもメイドのメローネは察して――していたが、やはり緊張はしていた。
だが、芸術品見ながら歩いているうちに不思議とリラックスしてきたのだ。
(これが芸術品の効果なのかもしれないな)
そちら方面には全く興味も知識もないアランだったが、そのことだけは素直に認めざるをえない。
……日本で生きてきたときは、美術の教科書で有名な、それこそ歴史的な作品の類を見ても、特に何かを感じたりはしなかったのだが。
あるいは、写真ではなく実物を見れば違う感情を抱いた可能性もあったのだろうが……その辺については、残念ながら機会はなかった。
(榊なら、そういう機会もあったかもしれないけどな)
同じ高校に通っていた、いわゆる地元の名士と呼ぶべき家の同級生の顔を思い出しながら、アランは進み……やがてアランを先導していたメローネが足を止める。
足が止まったメローネのすぐ側には、扉が一つ。
それなりに立派な扉ではあるが、それでもアランが予想していたほどではない。
ここが屋敷ではなく城と呼ぶべき規模である以上、もしかしたらもっとそれらしい部屋……いわゆる、謁見の間とでも呼ぶべき場所に通されのかもしれないと思ったのだ。
アランは捕虜である以上、謁見の間に通されないのは当然かもしれなかったが。
「ここです。……アラン様、中にいるのは立場のある方です。くれぐれも失礼のないようにお願いします。もし失礼な真似をした場合、アラン様の待遇に悪影響が出るかもしれませんので」
メローネは純粋にアランのことを心配して、そう言っているのはアランにも理解出来た。
だが、理解出来たからといって、それに素直に従うかといえば、それはまた別の話だ。
自分を無理矢理誘拐してきた相手に友好的に接しろというのは、アランにとってはとても承服出来ることではない。
だが……それでも、メローネの様子を見れば、その言葉に頷かないという選択はなかった。
もっとも、そこにはカロがいない今の状況ではどうあっても自分には不利でしかないというのを十分に理解していたから、というのも大きいのだろうが。
自分が屈辱を感じ、それで敵に隙が出来るのならそれでいい。
自分の無力さを悔しく思うが、それでも今の状況ではどうしようもなかった。
「分かりました。注意はします」
アランの言葉に、隣にいた騎士の片方が面白くなさそうに鼻を鳴らす。
当然のようにその音はアランにも聞こえていたが、それは気にしても仕方がないと受け流し……そして、メローネが扉をノックする。
『入って』
中から聞こえてきた声に、アランは驚きを露わにする。
何故なら、その声は間違いなく子供……とは言わないが、大人と呼ぶには難しい声だったのだから。
この城が一体どのような位置にある城なのかはといのは、アランにも分からない。
だが、それでもこのような場合、出て来るのはもっと大人の、二十代……いや、三十代や四十代くらいの男なのだと思っていた。
(いや、もしかしたら声だけは子供のままで、外見は大人という可能性も否定は出来ない……か?)
自分でも少し無理があるという思いはあったのだが、そうでも思わないとやっていられないと思ったのも、間違いのない事実だ。
であれば、アランが半ば反射的に自分にそう言い聞かせるのも無理はないと言えるだろう。
「失礼します」
そう言い、扉を開けるメローネ。
そして、自分で入るのではなく……自分の後ろにいるアランに視線を向け、告げる。
「アラン様、どうぞ」
その言葉に、部屋の中に入るべく進むアラン。
当然のように、アランの両脇にいた二人の騎士も、アランと共に部屋の中に入る。
アランは部屋の中に具体的に誰がいるのかというのは、分からない。
だが、それでもメローネの態度や……何より、ここで相手の機嫌を損ねたら自分の待遇が返られるという言葉から、相応の地位にいてそれに見合った実力を持つ相手だというのも、理解は出来た。
そうして部屋の中に入ったアランが見たのは……応接室とでも呼ぶべき部屋の中にあるソファに座って紅茶を飲んでいる、まだ十代にも満たない子供。
その顔立ちは整っており、また髪も肩くらいまで伸ばしていることから、少女かとも思ったが、紅茶を飲むというその仕草はどこか男っぽく、視線の先にいる子供が男女どちらなのか、アランには理解出来なかった。
緑の髪という珍しい色をしたその子供は、アランを見ると無邪気な笑みを浮かべて口を開く。
「座りなよ。いつまでも立ったままだと、僕が困るしね」
僕という一人称から、やっぱり男なのか? とも思ったアランだったが、女でも僕という一人称を使う者は決して珍しくはない。
そうである以上、やはり目の前にいる子供が一体どのような存在なのか分からないのは、アランにとっては当然の結果だった。
「分かりました」
結局アランが出来るのは、そう言葉を返して子供の座っている向かい側のソファに座るだけだ。
そして監視の騎士二人は、そんなアランのすぐ後ろに立つ。
(そう言えば……向こうには護衛がいないのか? 不用心だな)
そう思うアランだったが、心核がある状態ならともかく、生身の今の状況では自分の側にいる二人の騎士を出し抜いて目の前の子供に何らかの危害を加えられるとは到底思わなかった。
もしここでアランが何か……具体的には目の前にいる子供に危害を加えようとしたり、もしくは人質にしようとした場合でも、二人の騎士がいればすぐにアランを鎮圧することは可能だろう。
だからこそ、目の前の子供はアランを前に他の護衛を連れてくるといったことはなかったのだ。
「それで、私はこれからどうなるんでしょうか? 帝都に連れて行くにしても……」
「ぷっ!」
私という使い慣れない言葉を口にしたアランだったが、その言葉を最後まで言うよりも前に子供は吹き出す。
そして、我慢出来ないといったように笑い声を上げる。
「あははは、ははははははは……はぁ、笑った笑った」
「何が面白かったんですか?」
アランも気が短い訳ではないが、それでも何の意味もなくこうして笑われるのは、面白くない。
不機嫌になるなという方が無理だろう。
そんなアランの様子を見て、子供はまだ笑いの発作に身体を震わせつつも、口を開く。
「アラン、君は勘違いしているよ。君はこれから帝都に向かうんじゃない。もう帝都に到着してるんだ」
「……え?」
一瞬、目の前の子供が何を言ってるのか分からないといった声を上げるアラン。
当然だろう。ザッカランからこの帝都まで移動するとなれば、相応の日数はかかる。
とてもではないが、自分が帝都にいるとは思えなかった。
「君が感じている疑問は分かるよ。けど、そうだね。なら……こう言っておこうか。君がザッカランで意識を失ってから、もう一ヶ月近く経ってるんだ」
その言葉に、アランは再び言葉を失うのだった。
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