308 / 422
メルリアナへ
307話
しおりを挟む
蛇の獣人が倒されてから少しすると、探索者たちが集まってくる。
そんな中には、最初に聞こえた雄叫びを上げた狼の獣人と戦っていた探索者もいたのだが……
「向こうが不利だったというのもあるだろうけど、予想していた以上にあっさりと逃げたな」
そう告げる探索者は、自分が有利だったと口にしてはいるものの、斬り傷の類が何ヶ所かある。
口にしたほどに、男が有利だったという訳でもないのだろう。
「あっさり、ね。そうなると、あの蛇の獣人が負けた……というか、消滅したのを察知した敵がいたのかしら」
レオノーラの言葉に、その場にいる者たちの視線が一人に向けられる。
獣牙衆の一員として、最初こそクラリスを連れ去ろうと攻撃をしてきたものの、ロッコーモによってあっさりと倒されてしまったサスカッチだ。
元々獣牙衆のメンバーであるというよりも、強さこそ全てといった性格をしているので仲間の情報を口にするのに、そこまで忌避感はない。
周囲の者たちの視線から、何を期待されているのかを察したサスカッチは口を開く。
「うーん……俺が知ってる限りだと、獣牙衆の中で一番隠密能力に長けていたのはナージャ……蛇の獣人だからな。あいつは普通の獣人と色々と違うところが多かったし」
そのサスカッチの言葉に、ナージャの姿を直接見た者は納得の表情を浮かべる。
だが、戦いが終わったあとでここにやって来た者たちは、ナージャという獣人の何が特殊なのかというのが分からない。
「巨大な蛇の身体から人間の上半身が生えているような、そんな獣人だったのよ。それこそ、場合によっては獣人ではなくモンスターと認識されてもおかしくはないでしょうね」
実際、ナーガというモンスターがいるので、それを知っている者は納得出来た。
(ナーガとナージャ……名前も似てるし、実は本当に獣人じゃなくてモンスターだったとかはないよな?)
そんな風に疑問に思うアランだったが、そんなアランを置いて話は進む。
「隠密能力だけじゃなくて、もっと特殊な……仲間の命が消えたらそれを察知出来るような能力とかを持ってる獣人はいないの?」
サスカッチは、レオノーラの言葉に首を横に振る。
「俺は獣牙衆の中でも少し孤立してたからな。こういう状況になるというのを考えて、最初から俺に情報を教えていなかったという可能性も否定出来ない」
「それは……」
実際にサスカッチは獣牙衆を裏切ってレオノーラたちに味方をしている以上、その言葉を否定出来る要素はない。
レオノーラもサスカッチの考えは理解したのか、残念そうにしながら口を開く。
「そう。ならしょうがないわね、そうなると、取りあえず残っているのは狼の獣人は確定かしら」
そう言いながらレオノーラが視線を向けたのは、狼の獣人と戦っていた探索者だ。
その探索者は、相手を逃がしてしまったことを悔しく思いながらも、レオノーラの言葉に頷く。
それでいて、先程のように言い訳を口にしない辺り、ある意味で潔いのだろう。
「その件はこれでいいとして……まだ何かある?」
そんなレオノーラの言葉に、真っ先に反応したのは当然のようにサスカッチだった。
「結局、ここで一体何があったんだ? 何だか地面がもの凄いことになってるけど。それにさっきのもの凄い光とか」
月明かりの中でも、地面は見て分かる程に焼け焦げている。
それどころか、一瞬にして地面が高熱に晒された為かガラス化している場所すらあった。
とてもではないが、普通ではない何かがあったとしか思えない。
とはいえ、興奮してレオノーラに聞いているサスカッチとは裏腹に、他の者たちはアランに視線を向けている者も多かった。
この状況で何かをやったとすれば、それを行ったのはアランだろうと、そう思ったのだろうし、実際にそれは間違いという訳ではない。
だが、それはあくまでも雲海や黄金の薔薇の面々だからこそ分かったことだ。
その辺の事情を知らないサスカッチが、まさかこれをアランがやったとは思わないだろう。
レオノーラはこの場でどう答えればいいのかと、少し迷う。
サスカッチは、今こそこうして自分たちに味方をしてはいるが、それでも獣牙衆の一員なのだ。
であれば、雲海や黄金の薔薇にとって切り札とも言うべきアランの存在を話してもいいのか。
そう思ったものの、今の状況を考えればどのみち知られることになるだろうと判断し、口を開く。
「アランがやったのよ」
「……アランが?」
レオノーラの口から出たのは、サスカッチによっても完全に予想外の言葉だったのだろう。
間の抜けた声がその口から漏れる。
サスカッチにとって、アランは何故雲海にいるのかが分からないような相手だ。
別にアランに敵対心を持っている訳ではない。
サスカッチから見て、アランはとてもではないが強い相手とは思えないのだ。
そうである以上……表現は悪いが、好き嫌い以前に眼中にないといった相手だ。
だからこそ、先程の夜を一瞬で昼にした、言ってみれば夜中の夜明けとでも呼ぶべき光景を作り出したのがアランだとは、到底信じられなかった。
一瞬、冗談だろう? といった視線を周囲に向けるサスカッチだったが、サスカッチ以外の者たちはアランがどれだけの実力をもつ心核使いなのかを知っている。
ゴドフリーやロルフを始めとする獣人たちは、アランがそのような相手だとは知らなかったが、こちらはアランがビームサーベルを召喚した光景を自分の目で見ているので、否定しようがない。
「アラン……お前、凄かったんだな」
そんな光景を見れば、サスカッチもまさか自分を嵌めるためだけにこのような光景を作ったとは思えず、素直にアランに向かってそう告げる。
この辺りの素直さは、サスカッチの美点だろう。
ともあれ、サスカッチの驚きの件はこれで終わることになり、皆がそれぞれ散っていく。
そうして散っていく者たちの顔には、襲撃してきた相手を倒したという安堵があり、同時に緊張感もそこには同居していた。
襲撃をしてそれを防ぎ、安堵したところでさらにもう一度襲撃する。
使い古された手ではあるが、有効な手段だからこそ多用され、多用されるからこそ使い古されるようになるのだ。
そして雲海や黄金の薔薇の探索者は腕利き揃いで、相手がそのような手段を使ってこないとも限らないと理解している。
だからこそ、今の状況においては襲撃してきた相手を倒したからといって、容易に安堵したりせず集中する必要があった。
そうして皆がいなくなると、改めてレオノーラはアランのいる方に近付く。
そんなレオノーラの姿を馬車の中から見たのか、クラリスの乗っている馬車が少しだけ揺れる。
だが、レオノーラはそんな馬車の様子を全く気にすることなく、アランに近付く。
「それで、アラン。いつの間にあんなことが出来るようになったの?」
「いつからってことなら、それこそさっきからだな」
レオノーラの言葉に、そう答える。
実際、それは決して嘘ではない。
今まで必死にやろうとしても出来なかったことが、レオノーラの危機――と本人は認識していたかどうかは不明だが――に、ようやく成功したのだ。
レオノーラもそれは嬉しい。嬉しいのだが、だからといって今のような状況でそのようなことが出来たというのは、都合がよすぎないか。
そう疑問に思うのは当然だろう。
そんなレオノーラの疑問を解決する声が周囲に響く。
「私が手助けをしました。とはいえ、全部私が何かをやったという訳ではなく、あくまでも私が与えたのは切っ掛けでしかありませんが」
その言葉を発したのは、ことが終わってもう安全だと判断して馬車から降りてきたクラリス。
そんなクラリスの説明は、聞いている者たち全員に強い説得力を与える。
何しろ、クラリスの言霊は雲海や黄金の薔薇の探索者たちですら防ぐことが出来ないのだ。
あるいは、そういうのがあると認識して前もって対抗策を考えておけば、どうにか対処出来るかもしれないが。
少なくても、今こうしている者たちが不意にクラリスに言霊を使われれば、それを防ぐといったことはまず不可能だった。
唯一、アランのみが何故か言霊の効果がなかったが。
(あ、でもじゃあ何でカロに集中しているときに、クラリスの声が届いたんだ?)
ふとそんな疑問を抱くアランだったが、聞こえてきた声のおかげでビームサーベルを召喚出来たのは、間違いのない事実だ。
「そう。……助かったわ。ありがとう」
「あら、アランさんにお礼を言われるのなら分かるんですけど、何故レオノーラさんがお礼を?」
「何故って、私はアランのパートナーだからだけど?」
意味深に言うレオノーラだったが、実際にはそのパートナーというのは、恋人ととったような意味ではなく、心核使いとしてのパートナーという意味が強い。
何しろ、アランのゼオンとレオノーラの黄金のドラゴンは、合体……より正確には融合とも呼ぶべき形態になることが出来る。
とはいえ、その融合形態のゼオリューンは、今まで一度しか成功したことがないのだが。
何度か試してはいるものの、再度ゼオリューンになる気配は今のところない。
「パートナー……で、ですけどそれはあくまでも心核使いだからですよね?」
パートナーという言葉に一瞬怯んだクラリスだったが、それでもすぐに事情を認識して、レオノーラに反論したのは、その賢さゆえか。
図星を突かれたレオノーラだったが、それでもクラリスの言葉を素直に認めるといったような真似はしない。
実際に、クラリスの言葉を素直に頷けない理由はあったのだから。
とはいえ、それを実際に口に出すといったようなことは、そう出来ることではない。
……そう、アランの前世の記憶を追体験したことで、異世界の存在を知っているといったようなことは、可能な限り秘密にするべきなのだ。
少なくても、このような場所で言っていいようなことではない。
「取りあえず、アランの新しい力を目覚めさせてくれたことには感謝するわ。それに、今回の獣牙衆を撃退したことから、次の襲撃まではある程度時間があると思うし」
そんなレオノーラの言葉に、皆が頷くのだった。
そんな中には、最初に聞こえた雄叫びを上げた狼の獣人と戦っていた探索者もいたのだが……
「向こうが不利だったというのもあるだろうけど、予想していた以上にあっさりと逃げたな」
そう告げる探索者は、自分が有利だったと口にしてはいるものの、斬り傷の類が何ヶ所かある。
口にしたほどに、男が有利だったという訳でもないのだろう。
「あっさり、ね。そうなると、あの蛇の獣人が負けた……というか、消滅したのを察知した敵がいたのかしら」
レオノーラの言葉に、その場にいる者たちの視線が一人に向けられる。
獣牙衆の一員として、最初こそクラリスを連れ去ろうと攻撃をしてきたものの、ロッコーモによってあっさりと倒されてしまったサスカッチだ。
元々獣牙衆のメンバーであるというよりも、強さこそ全てといった性格をしているので仲間の情報を口にするのに、そこまで忌避感はない。
周囲の者たちの視線から、何を期待されているのかを察したサスカッチは口を開く。
「うーん……俺が知ってる限りだと、獣牙衆の中で一番隠密能力に長けていたのはナージャ……蛇の獣人だからな。あいつは普通の獣人と色々と違うところが多かったし」
そのサスカッチの言葉に、ナージャの姿を直接見た者は納得の表情を浮かべる。
だが、戦いが終わったあとでここにやって来た者たちは、ナージャという獣人の何が特殊なのかというのが分からない。
「巨大な蛇の身体から人間の上半身が生えているような、そんな獣人だったのよ。それこそ、場合によっては獣人ではなくモンスターと認識されてもおかしくはないでしょうね」
実際、ナーガというモンスターがいるので、それを知っている者は納得出来た。
(ナーガとナージャ……名前も似てるし、実は本当に獣人じゃなくてモンスターだったとかはないよな?)
そんな風に疑問に思うアランだったが、そんなアランを置いて話は進む。
「隠密能力だけじゃなくて、もっと特殊な……仲間の命が消えたらそれを察知出来るような能力とかを持ってる獣人はいないの?」
サスカッチは、レオノーラの言葉に首を横に振る。
「俺は獣牙衆の中でも少し孤立してたからな。こういう状況になるというのを考えて、最初から俺に情報を教えていなかったという可能性も否定出来ない」
「それは……」
実際にサスカッチは獣牙衆を裏切ってレオノーラたちに味方をしている以上、その言葉を否定出来る要素はない。
レオノーラもサスカッチの考えは理解したのか、残念そうにしながら口を開く。
「そう。ならしょうがないわね、そうなると、取りあえず残っているのは狼の獣人は確定かしら」
そう言いながらレオノーラが視線を向けたのは、狼の獣人と戦っていた探索者だ。
その探索者は、相手を逃がしてしまったことを悔しく思いながらも、レオノーラの言葉に頷く。
それでいて、先程のように言い訳を口にしない辺り、ある意味で潔いのだろう。
「その件はこれでいいとして……まだ何かある?」
そんなレオノーラの言葉に、真っ先に反応したのは当然のようにサスカッチだった。
「結局、ここで一体何があったんだ? 何だか地面がもの凄いことになってるけど。それにさっきのもの凄い光とか」
月明かりの中でも、地面は見て分かる程に焼け焦げている。
それどころか、一瞬にして地面が高熱に晒された為かガラス化している場所すらあった。
とてもではないが、普通ではない何かがあったとしか思えない。
とはいえ、興奮してレオノーラに聞いているサスカッチとは裏腹に、他の者たちはアランに視線を向けている者も多かった。
この状況で何かをやったとすれば、それを行ったのはアランだろうと、そう思ったのだろうし、実際にそれは間違いという訳ではない。
だが、それはあくまでも雲海や黄金の薔薇の面々だからこそ分かったことだ。
その辺の事情を知らないサスカッチが、まさかこれをアランがやったとは思わないだろう。
レオノーラはこの場でどう答えればいいのかと、少し迷う。
サスカッチは、今こそこうして自分たちに味方をしてはいるが、それでも獣牙衆の一員なのだ。
であれば、雲海や黄金の薔薇にとって切り札とも言うべきアランの存在を話してもいいのか。
そう思ったものの、今の状況を考えればどのみち知られることになるだろうと判断し、口を開く。
「アランがやったのよ」
「……アランが?」
レオノーラの口から出たのは、サスカッチによっても完全に予想外の言葉だったのだろう。
間の抜けた声がその口から漏れる。
サスカッチにとって、アランは何故雲海にいるのかが分からないような相手だ。
別にアランに敵対心を持っている訳ではない。
サスカッチから見て、アランはとてもではないが強い相手とは思えないのだ。
そうである以上……表現は悪いが、好き嫌い以前に眼中にないといった相手だ。
だからこそ、先程の夜を一瞬で昼にした、言ってみれば夜中の夜明けとでも呼ぶべき光景を作り出したのがアランだとは、到底信じられなかった。
一瞬、冗談だろう? といった視線を周囲に向けるサスカッチだったが、サスカッチ以外の者たちはアランがどれだけの実力をもつ心核使いなのかを知っている。
ゴドフリーやロルフを始めとする獣人たちは、アランがそのような相手だとは知らなかったが、こちらはアランがビームサーベルを召喚した光景を自分の目で見ているので、否定しようがない。
「アラン……お前、凄かったんだな」
そんな光景を見れば、サスカッチもまさか自分を嵌めるためだけにこのような光景を作ったとは思えず、素直にアランに向かってそう告げる。
この辺りの素直さは、サスカッチの美点だろう。
ともあれ、サスカッチの驚きの件はこれで終わることになり、皆がそれぞれ散っていく。
そうして散っていく者たちの顔には、襲撃してきた相手を倒したという安堵があり、同時に緊張感もそこには同居していた。
襲撃をしてそれを防ぎ、安堵したところでさらにもう一度襲撃する。
使い古された手ではあるが、有効な手段だからこそ多用され、多用されるからこそ使い古されるようになるのだ。
そして雲海や黄金の薔薇の探索者は腕利き揃いで、相手がそのような手段を使ってこないとも限らないと理解している。
だからこそ、今の状況においては襲撃してきた相手を倒したからといって、容易に安堵したりせず集中する必要があった。
そうして皆がいなくなると、改めてレオノーラはアランのいる方に近付く。
そんなレオノーラの姿を馬車の中から見たのか、クラリスの乗っている馬車が少しだけ揺れる。
だが、レオノーラはそんな馬車の様子を全く気にすることなく、アランに近付く。
「それで、アラン。いつの間にあんなことが出来るようになったの?」
「いつからってことなら、それこそさっきからだな」
レオノーラの言葉に、そう答える。
実際、それは決して嘘ではない。
今まで必死にやろうとしても出来なかったことが、レオノーラの危機――と本人は認識していたかどうかは不明だが――に、ようやく成功したのだ。
レオノーラもそれは嬉しい。嬉しいのだが、だからといって今のような状況でそのようなことが出来たというのは、都合がよすぎないか。
そう疑問に思うのは当然だろう。
そんなレオノーラの疑問を解決する声が周囲に響く。
「私が手助けをしました。とはいえ、全部私が何かをやったという訳ではなく、あくまでも私が与えたのは切っ掛けでしかありませんが」
その言葉を発したのは、ことが終わってもう安全だと判断して馬車から降りてきたクラリス。
そんなクラリスの説明は、聞いている者たち全員に強い説得力を与える。
何しろ、クラリスの言霊は雲海や黄金の薔薇の探索者たちですら防ぐことが出来ないのだ。
あるいは、そういうのがあると認識して前もって対抗策を考えておけば、どうにか対処出来るかもしれないが。
少なくても、今こうしている者たちが不意にクラリスに言霊を使われれば、それを防ぐといったことはまず不可能だった。
唯一、アランのみが何故か言霊の効果がなかったが。
(あ、でもじゃあ何でカロに集中しているときに、クラリスの声が届いたんだ?)
ふとそんな疑問を抱くアランだったが、聞こえてきた声のおかげでビームサーベルを召喚出来たのは、間違いのない事実だ。
「そう。……助かったわ。ありがとう」
「あら、アランさんにお礼を言われるのなら分かるんですけど、何故レオノーラさんがお礼を?」
「何故って、私はアランのパートナーだからだけど?」
意味深に言うレオノーラだったが、実際にはそのパートナーというのは、恋人ととったような意味ではなく、心核使いとしてのパートナーという意味が強い。
何しろ、アランのゼオンとレオノーラの黄金のドラゴンは、合体……より正確には融合とも呼ぶべき形態になることが出来る。
とはいえ、その融合形態のゼオリューンは、今まで一度しか成功したことがないのだが。
何度か試してはいるものの、再度ゼオリューンになる気配は今のところない。
「パートナー……で、ですけどそれはあくまでも心核使いだからですよね?」
パートナーという言葉に一瞬怯んだクラリスだったが、それでもすぐに事情を認識して、レオノーラに反論したのは、その賢さゆえか。
図星を突かれたレオノーラだったが、それでもクラリスの言葉を素直に認めるといったような真似はしない。
実際に、クラリスの言葉を素直に頷けない理由はあったのだから。
とはいえ、それを実際に口に出すといったようなことは、そう出来ることではない。
……そう、アランの前世の記憶を追体験したことで、異世界の存在を知っているといったようなことは、可能な限り秘密にするべきなのだ。
少なくても、このような場所で言っていいようなことではない。
「取りあえず、アランの新しい力を目覚めさせてくれたことには感謝するわ。それに、今回の獣牙衆を撃退したことから、次の襲撃まではある程度時間があると思うし」
そんなレオノーラの言葉に、皆が頷くのだった。
0
あなたにおすすめの小説
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
【完結】剣聖と聖女の娘はのんびりと(?)後宮暮らしを楽しむ
O.T.I
ファンタジー
かつて王国騎士団にその人ありと言われた剣聖ジスタルは、とある事件をきっかけに引退して辺境の地に引き籠もってしまった。
それから時が過ぎ……彼の娘エステルは、かつての剣聖ジスタルをも超える剣の腕を持つ美少女だと、辺境の村々で噂になっていた。
ある時、その噂を聞きつけた辺境伯領主に呼び出されたエステル。
彼女の実力を目の当たりにした領主は、彼女に王国の騎士にならないか?と誘いかける。
剣術一筋だった彼女は、まだ見ぬ強者との出会いを夢見てそれを了承するのだった。
そして彼女は王都に向かい、騎士となるための試験を受けるはずだったのだが……
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~
ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。
コイツは何かがおかしい。
本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。
目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる