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ガリンダミア帝国との決着
405話
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翼持つ蛇の首が切断され、地上に落ちていく。
当然ながら、首を失った胴体もまた地上に落ちていくのだが、アランはそんな光景を見ても決して警戒を解くような真似はしなかった。
翼持つ蛇は、間違いなく強力な心核使いだった。
空を飛び、ビームライフルの一撃を回避し、フェルスをダメージを与えてもすぐに回復し、強力な水のレーザーとでも呼ぶべきブレスを使う。
さらにその牙はゼオンの装甲であっても傷つけることが出来るだけの威力を持つ。
正直なところ、この翼持つ蛇がガリンダミア帝国軍最強の心核使いであると言われても、アランは素直に納得するだろう。
それだけ強力な心核使いだったのだ。
とはいえ、そんな強敵もさすがに頭部を切断されれば生きていることは出来ず、こうして見る限りだ生き返る様子はない。
「ふぅ……どうやら本当に大丈夫みたいだな」
そのまま翼持つ蛇の死体を眺めていたアランは、数分が経っても再生する様子がないのを確認すると、ようやく安堵する。
そして安堵しながら改めて地上の様子を見てみると……
「うわぁ」
そんな声がアランの口から漏れる。
当然だろう。何しろ地上には翼持つ蛇が放った水のブレスによって、上空から見て分かるほどに斬り傷とでも呼ぶべきものが存在していたのだから。
不幸中の幸いとでも言うべきか、水のブレスで被った被害は明らかにガリンダミア帝国軍側の方が大きいように見えたが。
とはいえ、それはあくまでも双方を比較した場合の話であって、レジスタンス連合側に被害がない訳ではない。
いや、むしろレジスタンス連合側の被害も客観的に見れば明らかに大きかった。
純粋な水のブレスが放たれた割合では、間違いなくガリンダミア帝国軍側の方が多い。
しかし、ダメージを受けたあとの立て直し方という点では、やはりレジスタンス連合よりもガリンダミア帝国軍の方が上なのだ。
それは、すでに戦いとなっていた場所……ガリンダミア帝国軍とレジスタンス連合が一緒になっていた場所を見れば、明らかだろう。
双方の戦力が混在していた場所は、レジスタンス連合の兵士が地面に倒れて痛みに呻いている者が多いのに対し、ガリンダミア帝国軍側は怪我をした兵士を素早く後方に送り届けているのだから。
もちろん、レジスタンス連合側が何もしていないという訳ではない。
しかし、そのように行動する者も少ないし、そうして行動している者も動きが非常に鈍い。
この辺りが、しっかりと訓練されているかどうかを示している点でもあるのだろう。
「ともあれ、俺のやるべきことは決まっている。決まっているんだが……それはそれで難しそうだな」
ゼオンのコックピットの中で、アランは映像モニタを見ながら呟く。
何故なら、そこに映し出されているのは、再び地上から上空に上がってくる三十匹以上の空を飛ぶモンスターの群れ。
ようやく翼持つ蛇を倒し、それ以外にも第一陣としてやって来た飛行可能なモンスターの多くを倒す――翼持つ蛇の攻撃に巻き込まれた者も多かったが――ことが出来たというのに、またもやこうして多数の心核使いが姿を現したのだ。
「いくら何でも、心核使いの数が多すぎないか? これ、一体どうしろって言うんだ?」
ガリンダミア帝国が大国で大きな国力を持っていても、それに比べて心核使いの数が多すぎるというのが、アランの正直な気持ちだった。
このとき、アランにとって不幸だったのは地上との間で通信方法がなかったことだろう。
先程の翼持つ蛇の暴走のときのように、外部スピーカーを使って一方的に呼びかけるといったような真似は出来る。
しかし、地上にいる相手と通信……意思疎通するには、通信機の類もなく、レオノーラが変身する黄金のドラゴンとの間の念話やテレパシーといったようなことお出来ない以上、実際に地上にいる相手の声が聞こえるような場所まで高度を下げる必要があった。
だが、こうして飛行可能なモンスターの第二陣が出て来た以上、地上に降下するような暇がある訳でもない。
結果として、アランはガリンダミア帝国軍の擁する心核使いのうち、かなり弱いモンスターが多数おり……そのような心核使いが使っている心核は量産型であるというのは知らなかった。
これはゼオンの攻撃力が突出して高いというのも影響している。
ゼオンの持つ武器の中で最弱の頭部バルカンでさえ、その弾丸が一発命中すれば人は砕けてしまう。
それこそ高い場所から落とした水風船が地上に落ちて破裂したかのように。
普通の心核使いであっても、頭部バルカンの一発が与えるダメージはかなり大きい。
だからこそ、普通の心核使いであっても、もしくは量産型の心核を使っている相手であっても、一撃で致命傷を与える以上、アランにその違いは分からない。
「やるしかない、か。……出来れば陣地の奥にある敵の本陣を攻撃したかったんだけどな」
考えている間にも、空を飛ぶモンスターの群れはゼオンとの間合いを詰めてくる。
量産型の心核使いであっても、モンスターに変身出来るというのは大きな意味を持つ。
それが結果として、自分に対して過剰な自信を抱くことになり、アランの操縦するゼオンを見ても、何するものぞといったような思いを抱き……そして、自分がゼオンを倒すのだと考え、我先にといった様子でゼオンに向かって突っ込んでくる。
「そっちから来て貰えるとは思わなかったな。まさに、よりどりみどりって奴か」
ゼオンに向かって真っ直ぐ突っ込んでくる敵の群れに向け、ビームライルのトリガーを引き……
「え?」
映像モニタに映し出された予想外の光景に、アランの口からは間の抜けた声が漏れる。
当然だろう。
一匹や二匹はビームライフルで倒せるかもしれないとは思っていた。
しかし、翼持つ蛇のようにビームライフルの一撃を回避する敵もきっといると、そうアランは思っていたのだ。
だというのに、ゼオンに向かって来たモンスターの多数は、ゼオンのビームライフルによって半分……とまではいかいものの、三割以上、四割未満といった数が、ビームライルフの一射で消滅していた。
さすがにこれは何かがおかしい、と。そうアランも思う。
何より、今の一撃で空を飛ぶモンスターたちの動きが一気におかしくなたったのも、アランにとっては疑問だった。
それはまるで、最初こそ心核使いという自分たちの力に興奮していたものの、ゼオンによるビームライフルの射撃で我に返り、死にたくないと怯えているように思えたのだ。
何となく敵の様子を見てそう考えたアランだったが、すぐにまさかと否定する。
これが、それこそ襲ってきた盗賊の集団の中に一人だけ心核使いがいたというのであれば、アランが考えたような状況になったもおかしくはない。
しかし、アランが戦っているのはガリンダミア帝国軍であって、盗賊ではないのだ。
それは間違いないし、そもそもそれ以前に盗賊にここまで多数の心核を用意出来る訳がない。
そう思いはするのだが、それでもやはりこうして目の前にいる相手の様子を見る限りでは、どうしても盗賊なのではないかと、そう考えてしまうのだ。
「いやまぁ、そっちの方が楽なんだけどな。……フェルス!」
いきなり自分たちの仲間が多数殺され、及び腰になった心核使いに向かってフェルスを放つアラン。
翼持つ蛇を相手にした場合は、再生可能なダメージ程度しか与えられなかったフェルスだったが……新たなモンスターたちに対しては、違う。
猛スピードで空を飛ぶフェルスは、それこそビームソードを展開したまま敵に突っ込み、その体を貫き、それどころか一匹だけではなく後方にいる的をも貫く。
ビーム砲により、頭部を破壊されて地上に落ちていく敵も多く、今この状況でフェルスが最大限の威力を発揮し、敵を倒し続けていた。
まさに、圧倒。
その言葉はこれ以上ない程に相応しい表現だった。
先程まで翼持つ蛇との戦いの中で苦戦していたのとは、全く違う様子。
今の状況を第三者が見れば、その戦いの違いは一体何だ? と思ってもおかしくはないような、そんな光景。
とはいえ、アランはそんなのは全く気にした様子もなく敵を倒していき、このままならガリンダミア帝国軍の後方を叩ける。
そう思った瞬間、アランは半ば反射的にゼオンを動かしていた。
そしてゼオンのいた場所を貫いていく何か。
「ちっ、ここで来るのか!」
反射的に攻撃を回避したアランだったが、実際に攻撃を回避したことで自分が今どのような攻撃を回避したのかといったことを理解している。
それはつまり、今まで何度も攻撃をしてきた未知の攻撃をしてきた相手。
その攻撃を回避しながら、しかしアランは疑問に思う。
(何でこういう……言ってみれば、雑魚と戦っているときにこっちを攻撃してくる? 翼持つ蛇との戦いのとき攻撃をされていれば、こっちにとっては厄介だったのに)
それはアランにとって純粋な疑問だった。
アランが現在戦っている……いや、蹂躙しているといった表現の方が相応しい敵との戦いである以上、未知の攻撃をしてくる相手を前にしても対処するような真似は出来た。
容易にとまではいかないものの、それでもある程度の余裕があったのも事実。
……実際には、今まで何度も長距離からの未知の攻撃を受けてきたので、それにアランが慣れたというのも大きいのだが、それでも戦っている敵が弱いからこそ、そこまでの余裕があるのも事実。
もし翼持つ蛇との戦いのときにこの未知の攻撃をされていた場合、アランにとっては致命的だった。
それだけ翼持つ蛇は強敵だったのだ。
だというのに、何故この敵は今まで攻撃してこなかったのか。
取りあえず狙いを定められないように……そして空を飛ぶモンスターの残りを倒すために空中を飛び回りながら、そんな風に考える。
(翼持つ蛇と敵対関係にあった? だからこそ、翼持つ蛇の援護をしたくなかったとか?)
そのように考えるも、すぐに首を横に振る。
心核使いというのは、我の強い者が多い。
しかし、それでもガリンダミア帝国軍に所属している以上、個人の感情で仲間を見捨てるといったような真似はしないと、そう思えたのだ。
そのように考えつつ、アランは戦いを続けるのだった。
当然ながら、首を失った胴体もまた地上に落ちていくのだが、アランはそんな光景を見ても決して警戒を解くような真似はしなかった。
翼持つ蛇は、間違いなく強力な心核使いだった。
空を飛び、ビームライフルの一撃を回避し、フェルスをダメージを与えてもすぐに回復し、強力な水のレーザーとでも呼ぶべきブレスを使う。
さらにその牙はゼオンの装甲であっても傷つけることが出来るだけの威力を持つ。
正直なところ、この翼持つ蛇がガリンダミア帝国軍最強の心核使いであると言われても、アランは素直に納得するだろう。
それだけ強力な心核使いだったのだ。
とはいえ、そんな強敵もさすがに頭部を切断されれば生きていることは出来ず、こうして見る限りだ生き返る様子はない。
「ふぅ……どうやら本当に大丈夫みたいだな」
そのまま翼持つ蛇の死体を眺めていたアランは、数分が経っても再生する様子がないのを確認すると、ようやく安堵する。
そして安堵しながら改めて地上の様子を見てみると……
「うわぁ」
そんな声がアランの口から漏れる。
当然だろう。何しろ地上には翼持つ蛇が放った水のブレスによって、上空から見て分かるほどに斬り傷とでも呼ぶべきものが存在していたのだから。
不幸中の幸いとでも言うべきか、水のブレスで被った被害は明らかにガリンダミア帝国軍側の方が大きいように見えたが。
とはいえ、それはあくまでも双方を比較した場合の話であって、レジスタンス連合側に被害がない訳ではない。
いや、むしろレジスタンス連合側の被害も客観的に見れば明らかに大きかった。
純粋な水のブレスが放たれた割合では、間違いなくガリンダミア帝国軍側の方が多い。
しかし、ダメージを受けたあとの立て直し方という点では、やはりレジスタンス連合よりもガリンダミア帝国軍の方が上なのだ。
それは、すでに戦いとなっていた場所……ガリンダミア帝国軍とレジスタンス連合が一緒になっていた場所を見れば、明らかだろう。
双方の戦力が混在していた場所は、レジスタンス連合の兵士が地面に倒れて痛みに呻いている者が多いのに対し、ガリンダミア帝国軍側は怪我をした兵士を素早く後方に送り届けているのだから。
もちろん、レジスタンス連合側が何もしていないという訳ではない。
しかし、そのように行動する者も少ないし、そうして行動している者も動きが非常に鈍い。
この辺りが、しっかりと訓練されているかどうかを示している点でもあるのだろう。
「ともあれ、俺のやるべきことは決まっている。決まっているんだが……それはそれで難しそうだな」
ゼオンのコックピットの中で、アランは映像モニタを見ながら呟く。
何故なら、そこに映し出されているのは、再び地上から上空に上がってくる三十匹以上の空を飛ぶモンスターの群れ。
ようやく翼持つ蛇を倒し、それ以外にも第一陣としてやって来た飛行可能なモンスターの多くを倒す――翼持つ蛇の攻撃に巻き込まれた者も多かったが――ことが出来たというのに、またもやこうして多数の心核使いが姿を現したのだ。
「いくら何でも、心核使いの数が多すぎないか? これ、一体どうしろって言うんだ?」
ガリンダミア帝国が大国で大きな国力を持っていても、それに比べて心核使いの数が多すぎるというのが、アランの正直な気持ちだった。
このとき、アランにとって不幸だったのは地上との間で通信方法がなかったことだろう。
先程の翼持つ蛇の暴走のときのように、外部スピーカーを使って一方的に呼びかけるといったような真似は出来る。
しかし、地上にいる相手と通信……意思疎通するには、通信機の類もなく、レオノーラが変身する黄金のドラゴンとの間の念話やテレパシーといったようなことお出来ない以上、実際に地上にいる相手の声が聞こえるような場所まで高度を下げる必要があった。
だが、こうして飛行可能なモンスターの第二陣が出て来た以上、地上に降下するような暇がある訳でもない。
結果として、アランはガリンダミア帝国軍の擁する心核使いのうち、かなり弱いモンスターが多数おり……そのような心核使いが使っている心核は量産型であるというのは知らなかった。
これはゼオンの攻撃力が突出して高いというのも影響している。
ゼオンの持つ武器の中で最弱の頭部バルカンでさえ、その弾丸が一発命中すれば人は砕けてしまう。
それこそ高い場所から落とした水風船が地上に落ちて破裂したかのように。
普通の心核使いであっても、頭部バルカンの一発が与えるダメージはかなり大きい。
だからこそ、普通の心核使いであっても、もしくは量産型の心核を使っている相手であっても、一撃で致命傷を与える以上、アランにその違いは分からない。
「やるしかない、か。……出来れば陣地の奥にある敵の本陣を攻撃したかったんだけどな」
考えている間にも、空を飛ぶモンスターの群れはゼオンとの間合いを詰めてくる。
量産型の心核使いであっても、モンスターに変身出来るというのは大きな意味を持つ。
それが結果として、自分に対して過剰な自信を抱くことになり、アランの操縦するゼオンを見ても、何するものぞといったような思いを抱き……そして、自分がゼオンを倒すのだと考え、我先にといった様子でゼオンに向かって突っ込んでくる。
「そっちから来て貰えるとは思わなかったな。まさに、よりどりみどりって奴か」
ゼオンに向かって真っ直ぐ突っ込んでくる敵の群れに向け、ビームライルのトリガーを引き……
「え?」
映像モニタに映し出された予想外の光景に、アランの口からは間の抜けた声が漏れる。
当然だろう。
一匹や二匹はビームライフルで倒せるかもしれないとは思っていた。
しかし、翼持つ蛇のようにビームライフルの一撃を回避する敵もきっといると、そうアランは思っていたのだ。
だというのに、ゼオンに向かって来たモンスターの多数は、ゼオンのビームライフルによって半分……とまではいかいものの、三割以上、四割未満といった数が、ビームライルフの一射で消滅していた。
さすがにこれは何かがおかしい、と。そうアランも思う。
何より、今の一撃で空を飛ぶモンスターたちの動きが一気におかしくなたったのも、アランにとっては疑問だった。
それはまるで、最初こそ心核使いという自分たちの力に興奮していたものの、ゼオンによるビームライフルの射撃で我に返り、死にたくないと怯えているように思えたのだ。
何となく敵の様子を見てそう考えたアランだったが、すぐにまさかと否定する。
これが、それこそ襲ってきた盗賊の集団の中に一人だけ心核使いがいたというのであれば、アランが考えたような状況になったもおかしくはない。
しかし、アランが戦っているのはガリンダミア帝国軍であって、盗賊ではないのだ。
それは間違いないし、そもそもそれ以前に盗賊にここまで多数の心核を用意出来る訳がない。
そう思いはするのだが、それでもやはりこうして目の前にいる相手の様子を見る限りでは、どうしても盗賊なのではないかと、そう考えてしまうのだ。
「いやまぁ、そっちの方が楽なんだけどな。……フェルス!」
いきなり自分たちの仲間が多数殺され、及び腰になった心核使いに向かってフェルスを放つアラン。
翼持つ蛇を相手にした場合は、再生可能なダメージ程度しか与えられなかったフェルスだったが……新たなモンスターたちに対しては、違う。
猛スピードで空を飛ぶフェルスは、それこそビームソードを展開したまま敵に突っ込み、その体を貫き、それどころか一匹だけではなく後方にいる的をも貫く。
ビーム砲により、頭部を破壊されて地上に落ちていく敵も多く、今この状況でフェルスが最大限の威力を発揮し、敵を倒し続けていた。
まさに、圧倒。
その言葉はこれ以上ない程に相応しい表現だった。
先程まで翼持つ蛇との戦いの中で苦戦していたのとは、全く違う様子。
今の状況を第三者が見れば、その戦いの違いは一体何だ? と思ってもおかしくはないような、そんな光景。
とはいえ、アランはそんなのは全く気にした様子もなく敵を倒していき、このままならガリンダミア帝国軍の後方を叩ける。
そう思った瞬間、アランは半ば反射的にゼオンを動かしていた。
そしてゼオンのいた場所を貫いていく何か。
「ちっ、ここで来るのか!」
反射的に攻撃を回避したアランだったが、実際に攻撃を回避したことで自分が今どのような攻撃を回避したのかといったことを理解している。
それはつまり、今まで何度も攻撃をしてきた未知の攻撃をしてきた相手。
その攻撃を回避しながら、しかしアランは疑問に思う。
(何でこういう……言ってみれば、雑魚と戦っているときにこっちを攻撃してくる? 翼持つ蛇との戦いのとき攻撃をされていれば、こっちにとっては厄介だったのに)
それはアランにとって純粋な疑問だった。
アランが現在戦っている……いや、蹂躙しているといった表現の方が相応しい敵との戦いである以上、未知の攻撃をしてくる相手を前にしても対処するような真似は出来た。
容易にとまではいかないものの、それでもある程度の余裕があったのも事実。
……実際には、今まで何度も長距離からの未知の攻撃を受けてきたので、それにアランが慣れたというのも大きいのだが、それでも戦っている敵が弱いからこそ、そこまでの余裕があるのも事実。
もし翼持つ蛇との戦いのときにこの未知の攻撃をされていた場合、アランにとっては致命的だった。
それだけ翼持つ蛇は強敵だったのだ。
だというのに、何故この敵は今まで攻撃してこなかったのか。
取りあえず狙いを定められないように……そして空を飛ぶモンスターの残りを倒すために空中を飛び回りながら、そんな風に考える。
(翼持つ蛇と敵対関係にあった? だからこそ、翼持つ蛇の援護をしたくなかったとか?)
そのように考えるも、すぐに首を横に振る。
心核使いというのは、我の強い者が多い。
しかし、それでもガリンダミア帝国軍に所属している以上、個人の感情で仲間を見捨てるといったような真似はしないと、そう思えたのだ。
そのように考えつつ、アランは戦いを続けるのだった。
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