22 / 178
異世界へ
0022話
取りあえずレックスの一件が片付いたイオとしては、これからどうするかと考える。
英雄の宴亭にやって来たのは、あくまでもレックスを黎明の覇者に紹介するためで、イオ本人は今のところ傭兵団に所属するつもりはない。
というか、今のイオはギルドで登録すらしていない以上、傭兵や冒険者でもなく、ただの一般人でしかないのだが。
……ゴブリンの軍勢を一度の魔法で消滅刺せることが出来るというのを、ただの一般人と呼んでもいいのかどうかは疑問だが。
ともあれ、英雄の宴亭が黎明の覇者の貸し切りである以上、ここにいるのは自分が黎明の覇者に入団したいと思われるかもしれないので、宿からは出た方がいいだろうと判断する。
「じゃあ、ギュンターさん。俺はもうちょっと街中を見てきます」
「そうか? このままここに泊まってもいいんだけどな」
「いえ、それは……」
正直なところ、英雄の宴亭に興味がないかと言われれば嘘になる。
イオにとっても、高級な宿というのは一度泊まってみたいという思いがあるのだ。
日本にいたときも、イオは高級な宿……ホテルの類に泊まったようなことはほとんどない。
修学旅行で泊まったくらいか。
同学年の中には、いわゆる地元の名士と呼ぶべき者の子供がおり、その子供は頻繁にホテルで開かれるパーティに参加しているといったような噂を聞いたことがあったが、イオの家は普通の家でそのような経験などない。
そういう意味では、もしイオがこの英雄の宴亭に泊まるといったようなことがあっても、日本にある高級ホテルの類と具体的にどう違うのかを比べるというのは不可能なのだが。
「この辺りの情報について何も分からない状態で高級な宿に泊まっても、恐らく……いえ、確実にどこが凄いのかといったことが分からなかったりすると思いますし」
「……なるほど」
イオの言葉には一理あると思ったのか、ギュンターは納得した様子を見せる。
とはいえ、これは大袈裟な話という訳でもない。
実際にイオはこの世界における高級宿が一体どのような宿なのかというのを知らないのだから。
日本では普通に存在したエアコンのような効果を持つマジックアイテムがあれば高級なのか、それとも疲れを一瞬にして癒やすようなマジックアイテムのベッドがあれば高級なのか。
料理に関しては、高級ということで間違いなく美味い可能性が高く、そういう意味では少しだけ……いや、かなりイオにも興味はあったのだが。
街中で買い食いした簡単な料理から想像するに、この世界の人間の味覚はイオとそう変わらない。
これは、イオがこれからこの世界で暮らしていくと考えた場合、非常に大きなことだった。
日本でも……いや、地球でも国によっては味覚が大きく違い、短期の旅行ならともかく、引っ越しをした先の味付けに慣れず、苦労をするという話はイオも聞いた覚えがあった。
そういう意味では、味覚がイオとそう変わらないのは間違いなく幸運だろう。
「じゃあ、俺はこの辺で失礼します」
「分かった。……また何かあったら顔を出せ。お前が困っていたら、黎明の覇者は全力で助けるだろう。今回のように、思わぬ拾いものがあるかもしれないしな」
今の表現からすると、ギュンターはレックスのことをそれなりに認めているらしい。
話しているときはそのように思わなかったのだが。
ともあれ、そういう意味では今回イオがレックスを連れて来たのは決して悪くなかったということなのだろう。
それを意外に思いつつ、イオはギュンターと短く言葉を交わし、英雄の宴亭を出るのだった。
「さて、出て来たのはいいものの……一体どうすればいいんだろうな」
街中を歩きながら、イオはそんな風に呟く。
黎明の覇者という傭兵団に誘って貰っているのは嬉しいし、ソフィアという絶世の美女とお近づきになれるというのも、当然ながら嬉しい。
そして黎明の覇者に入団すれば、自分はそれなりにやっていけるだろうという思いもあった。
もちろん、今の自分の状態……日本の東北の田舎で学生をやっていたのが、この世界にやって来てゴブリンと命懸けの鬼ごっこをしたくらいの身体能力しかない以上、黎明の覇者に入団すれば最初は体力を鍛えるという意味で全身筋肉痛になるのは間違いない。
それでも基本的には魔法使いである以上、前線で戦う者たちよりは高い身体能力を求められることはないはずだった。
そういう意味ではそれなりにやっていけると思ったのだが、それでも黎明の覇者に入ると決断出来ない理由は……やはり、これからどう生きるのかは自分で決めたいという思いがあるからだろう。
「とはいえ……何をやりたいのかと言われれば……ちょっとな」
日本にいるときは、ファンタジー世界に転移や転生をしたという漫画を好んでいたイオだったが、そのような漫画の王道としては冒険者になるというものだろう。
だが、この世界においては冒険者というのはほぼ傭兵と同じような意味を持つ。
そういう意味で、イオが期待していた冒険者とは若干違うようなのだ。
もちろん、この世界にもイオが期待しているようなダンジョンの類は存在する。
実際に黎明の覇者もそれなりにダンジョンに潜っており、そこで入手した希少なマジックアイテムやアーティファクトを使っているという話を聞かされてもいた。
そういう意味では、傭兵も冒険者もそう違いはないのだが。
そんな風に考えながら歩いていたイオは、不意に道の先に一軒の店を見つける。
武器を売っている店だ。
(隕石があったら、買い取ってくれるか聞いてみるか。それを抜きにしても、武器とかは見たいし)
日本にいたときは、当然ながらこのような武器は本やネット、あるいはTVとかでしか見ることは出来なかった。
周辺の名士と呼ばれていた家には日本刀が飾ってあるという噂を聞いたことがあったが……当然ながら、イオがそのような家に呼ばれるようなことはない。
ましてや、その家の子供はイオと同じ行動に通っていた生徒だったのだが、とある事件で殺されており、その父親はかなり偏屈になっているという話も聞いている。
そのような父親がいる家に迂闊に近付けば、一体どうなることか分かったものではない。
(こうして本物の武器を見られるんだから、今はその件については考えなくてもいいか)
嫌なことは忘れながら、イオは店に入っていく。
「おう、いらっしゃ……なんだ、魔法使いか。うちには魔法使いが使えるような武器はそんなに置いてねえぞ」
店の中に入ってきたイオを見て、店員がそう言ってくる。
最初こそは嬉しそうだったが、イオが魔法使いだということもあってか、その口調には不機嫌そうなものに変わる。
店員にしてみれば、客というのは長剣や槍といったような武器を買ってくれる相手なのだろう。
なお、イオを見て魔法使いだと判断したのは、持っていた杖のおかげだろう。
「あ、いえ。ちょっと聞きたいことがあって来たんです、構いませんか?」
「ああ? そりゃあ、まぁ……構わねえけど」
店の中にいる客は数人だけ。
その数人も店主の顔見知りらしく、特に気にする必要はないと思ったのか、イオの言葉に頷く。
言葉遣いこそ乱暴なものの、素直にイオの質問に答えてくれる辺り、性格は悪くないのだろう。
「ありがとうございます。で、聞きたいことなんですけど……その、ちょっと前に空から星が落ちてきたのを知ってますか?」
「ああ、当然だろ。いきなりの光景だったからな」
あ、やっぱり。
そう思うも、イオはそれが自分のやったことだとは言わずに、言葉を続ける。
「それで質問なんですが、空から降ってきた星って、買いとって貰えたりしますか?」
「あ?」
イオの口から出たのが完全に予想外の言葉だったのだろう。
店員の口から出たのは、若干間の抜けた声。
そしてたっぷりと数十秒沈黙してから、口を開く。
「もしかして、お前があの落下してきた星……隕石を持ってるとか言わねえよな?」
星ではなく隕石と言い直したことを意外に感じながらも、イオどう答えるか迷う。
ゴブリンの軍勢を滅ぼした隕石の所有権が誰にあるのか、それはイオにも分からない。
流星魔法のメテオを使って攻撃し、ゴブリンの軍勢が滅ばされた場所に真っ先に向かったのもイオだ。
そういう意味では、あの隕石の所有権はイオにあると思っても間違いない。
とはいえ、それを主張すればそれだけ面倒なことになるだろう。
具体的には、イオが流星魔法を使えるというのが大々的……とまではいかないが、それでも耳の早い者には知られてしまってもおかしくはなかった。
「いえ、あの隕石が落ちたのを見て、そんな風に思ったものですから。以前鍛冶師の人から、隕石の中には希少金属や、未知の金属があるって話を聞いていますし」
「なるほど。その話は俺も聞いたことがあるな。だが、それはあくまでも噂で、実際に見たことはないな。それに、俺は武器屋の店員ではあるが鍛冶師じゃねえし、この店に鍛冶場は隣接してねえ」
「あ、そうなんですか?」
武器を売ってるので、この店には鍛冶師がいると予想していたイオだったが、生憎とそんなイオの予想は外れてしまった。
実際に店に入る前に外からよく見ていれば、この武器屋に鍛冶場を持ってるのかどうか、分かったかもしれないが。
とはいえ、店の奥に鍛冶場があった場合、それを外から見つけるというのは難しかったかもしれないが。
「まぁ、色々と言ったが……もし隕石を持ってくれば、それなりに高値で買うぜ。ただ、あくまでもその隕石が武器に使える金属があればの話だがな」
それは、隕石の中に武器として使える金属があれば買い取るということなのだろう。
イオにしてみれば、自分の流星魔法で降ってきた隕石に金属が含まれているかどうかというのは、分からない。
(やっぱり何度か試してみないといけないな。とはいえ……それをやるためには、ドレミナから出て人のいない場所で使う必要がある。黎明の覇者に協力して貰えば、一番手っ取り早いんだろうけど……これも難しいだろうな)
流星魔法について思いながら、イオは店員に感謝の言葉を口にするのだった。
英雄の宴亭にやって来たのは、あくまでもレックスを黎明の覇者に紹介するためで、イオ本人は今のところ傭兵団に所属するつもりはない。
というか、今のイオはギルドで登録すらしていない以上、傭兵や冒険者でもなく、ただの一般人でしかないのだが。
……ゴブリンの軍勢を一度の魔法で消滅刺せることが出来るというのを、ただの一般人と呼んでもいいのかどうかは疑問だが。
ともあれ、英雄の宴亭が黎明の覇者の貸し切りである以上、ここにいるのは自分が黎明の覇者に入団したいと思われるかもしれないので、宿からは出た方がいいだろうと判断する。
「じゃあ、ギュンターさん。俺はもうちょっと街中を見てきます」
「そうか? このままここに泊まってもいいんだけどな」
「いえ、それは……」
正直なところ、英雄の宴亭に興味がないかと言われれば嘘になる。
イオにとっても、高級な宿というのは一度泊まってみたいという思いがあるのだ。
日本にいたときも、イオは高級な宿……ホテルの類に泊まったようなことはほとんどない。
修学旅行で泊まったくらいか。
同学年の中には、いわゆる地元の名士と呼ぶべき者の子供がおり、その子供は頻繁にホテルで開かれるパーティに参加しているといったような噂を聞いたことがあったが、イオの家は普通の家でそのような経験などない。
そういう意味では、もしイオがこの英雄の宴亭に泊まるといったようなことがあっても、日本にある高級ホテルの類と具体的にどう違うのかを比べるというのは不可能なのだが。
「この辺りの情報について何も分からない状態で高級な宿に泊まっても、恐らく……いえ、確実にどこが凄いのかといったことが分からなかったりすると思いますし」
「……なるほど」
イオの言葉には一理あると思ったのか、ギュンターは納得した様子を見せる。
とはいえ、これは大袈裟な話という訳でもない。
実際にイオはこの世界における高級宿が一体どのような宿なのかというのを知らないのだから。
日本では普通に存在したエアコンのような効果を持つマジックアイテムがあれば高級なのか、それとも疲れを一瞬にして癒やすようなマジックアイテムのベッドがあれば高級なのか。
料理に関しては、高級ということで間違いなく美味い可能性が高く、そういう意味では少しだけ……いや、かなりイオにも興味はあったのだが。
街中で買い食いした簡単な料理から想像するに、この世界の人間の味覚はイオとそう変わらない。
これは、イオがこれからこの世界で暮らしていくと考えた場合、非常に大きなことだった。
日本でも……いや、地球でも国によっては味覚が大きく違い、短期の旅行ならともかく、引っ越しをした先の味付けに慣れず、苦労をするという話はイオも聞いた覚えがあった。
そういう意味では、味覚がイオとそう変わらないのは間違いなく幸運だろう。
「じゃあ、俺はこの辺で失礼します」
「分かった。……また何かあったら顔を出せ。お前が困っていたら、黎明の覇者は全力で助けるだろう。今回のように、思わぬ拾いものがあるかもしれないしな」
今の表現からすると、ギュンターはレックスのことをそれなりに認めているらしい。
話しているときはそのように思わなかったのだが。
ともあれ、そういう意味では今回イオがレックスを連れて来たのは決して悪くなかったということなのだろう。
それを意外に思いつつ、イオはギュンターと短く言葉を交わし、英雄の宴亭を出るのだった。
「さて、出て来たのはいいものの……一体どうすればいいんだろうな」
街中を歩きながら、イオはそんな風に呟く。
黎明の覇者という傭兵団に誘って貰っているのは嬉しいし、ソフィアという絶世の美女とお近づきになれるというのも、当然ながら嬉しい。
そして黎明の覇者に入団すれば、自分はそれなりにやっていけるだろうという思いもあった。
もちろん、今の自分の状態……日本の東北の田舎で学生をやっていたのが、この世界にやって来てゴブリンと命懸けの鬼ごっこをしたくらいの身体能力しかない以上、黎明の覇者に入団すれば最初は体力を鍛えるという意味で全身筋肉痛になるのは間違いない。
それでも基本的には魔法使いである以上、前線で戦う者たちよりは高い身体能力を求められることはないはずだった。
そういう意味ではそれなりにやっていけると思ったのだが、それでも黎明の覇者に入ると決断出来ない理由は……やはり、これからどう生きるのかは自分で決めたいという思いがあるからだろう。
「とはいえ……何をやりたいのかと言われれば……ちょっとな」
日本にいるときは、ファンタジー世界に転移や転生をしたという漫画を好んでいたイオだったが、そのような漫画の王道としては冒険者になるというものだろう。
だが、この世界においては冒険者というのはほぼ傭兵と同じような意味を持つ。
そういう意味で、イオが期待していた冒険者とは若干違うようなのだ。
もちろん、この世界にもイオが期待しているようなダンジョンの類は存在する。
実際に黎明の覇者もそれなりにダンジョンに潜っており、そこで入手した希少なマジックアイテムやアーティファクトを使っているという話を聞かされてもいた。
そういう意味では、傭兵も冒険者もそう違いはないのだが。
そんな風に考えながら歩いていたイオは、不意に道の先に一軒の店を見つける。
武器を売っている店だ。
(隕石があったら、買い取ってくれるか聞いてみるか。それを抜きにしても、武器とかは見たいし)
日本にいたときは、当然ながらこのような武器は本やネット、あるいはTVとかでしか見ることは出来なかった。
周辺の名士と呼ばれていた家には日本刀が飾ってあるという噂を聞いたことがあったが……当然ながら、イオがそのような家に呼ばれるようなことはない。
ましてや、その家の子供はイオと同じ行動に通っていた生徒だったのだが、とある事件で殺されており、その父親はかなり偏屈になっているという話も聞いている。
そのような父親がいる家に迂闊に近付けば、一体どうなることか分かったものではない。
(こうして本物の武器を見られるんだから、今はその件については考えなくてもいいか)
嫌なことは忘れながら、イオは店に入っていく。
「おう、いらっしゃ……なんだ、魔法使いか。うちには魔法使いが使えるような武器はそんなに置いてねえぞ」
店の中に入ってきたイオを見て、店員がそう言ってくる。
最初こそは嬉しそうだったが、イオが魔法使いだということもあってか、その口調には不機嫌そうなものに変わる。
店員にしてみれば、客というのは長剣や槍といったような武器を買ってくれる相手なのだろう。
なお、イオを見て魔法使いだと判断したのは、持っていた杖のおかげだろう。
「あ、いえ。ちょっと聞きたいことがあって来たんです、構いませんか?」
「ああ? そりゃあ、まぁ……構わねえけど」
店の中にいる客は数人だけ。
その数人も店主の顔見知りらしく、特に気にする必要はないと思ったのか、イオの言葉に頷く。
言葉遣いこそ乱暴なものの、素直にイオの質問に答えてくれる辺り、性格は悪くないのだろう。
「ありがとうございます。で、聞きたいことなんですけど……その、ちょっと前に空から星が落ちてきたのを知ってますか?」
「ああ、当然だろ。いきなりの光景だったからな」
あ、やっぱり。
そう思うも、イオはそれが自分のやったことだとは言わずに、言葉を続ける。
「それで質問なんですが、空から降ってきた星って、買いとって貰えたりしますか?」
「あ?」
イオの口から出たのが完全に予想外の言葉だったのだろう。
店員の口から出たのは、若干間の抜けた声。
そしてたっぷりと数十秒沈黙してから、口を開く。
「もしかして、お前があの落下してきた星……隕石を持ってるとか言わねえよな?」
星ではなく隕石と言い直したことを意外に感じながらも、イオどう答えるか迷う。
ゴブリンの軍勢を滅ぼした隕石の所有権が誰にあるのか、それはイオにも分からない。
流星魔法のメテオを使って攻撃し、ゴブリンの軍勢が滅ばされた場所に真っ先に向かったのもイオだ。
そういう意味では、あの隕石の所有権はイオにあると思っても間違いない。
とはいえ、それを主張すればそれだけ面倒なことになるだろう。
具体的には、イオが流星魔法を使えるというのが大々的……とまではいかないが、それでも耳の早い者には知られてしまってもおかしくはなかった。
「いえ、あの隕石が落ちたのを見て、そんな風に思ったものですから。以前鍛冶師の人から、隕石の中には希少金属や、未知の金属があるって話を聞いていますし」
「なるほど。その話は俺も聞いたことがあるな。だが、それはあくまでも噂で、実際に見たことはないな。それに、俺は武器屋の店員ではあるが鍛冶師じゃねえし、この店に鍛冶場は隣接してねえ」
「あ、そうなんですか?」
武器を売ってるので、この店には鍛冶師がいると予想していたイオだったが、生憎とそんなイオの予想は外れてしまった。
実際に店に入る前に外からよく見ていれば、この武器屋に鍛冶場を持ってるのかどうか、分かったかもしれないが。
とはいえ、店の奥に鍛冶場があった場合、それを外から見つけるというのは難しかったかもしれないが。
「まぁ、色々と言ったが……もし隕石を持ってくれば、それなりに高値で買うぜ。ただ、あくまでもその隕石が武器に使える金属があればの話だがな」
それは、隕石の中に武器として使える金属があれば買い取るということなのだろう。
イオにしてみれば、自分の流星魔法で降ってきた隕石に金属が含まれているかどうかというのは、分からない。
(やっぱり何度か試してみないといけないな。とはいえ……それをやるためには、ドレミナから出て人のいない場所で使う必要がある。黎明の覇者に協力して貰えば、一番手っ取り早いんだろうけど……これも難しいだろうな)
流星魔法について思いながら、イオは店員に感謝の言葉を口にするのだった。
あなたにおすすめの小説
魔法学校の落ちこぼれ
梨香
ファンタジー
昔、偉大な魔法使いがいた。シラス王国の危機に突然現れて、強力な魔法で国を救った。アシュレイという青年は国王の懇願で十数年を首都で過ごしたが、忽然と姿を消した。数人の弟子が、残された魔法書を基にアシュレイ魔法学校を創立した。それから300年後、貧しい農村の少年フィンは、税金が払えず家を追い出されそうになる。フィンはアシュレイ魔法学校の入学試験の巡回が来るのを知る。「魔法学校に入学できたら、家族は家を追い出されない」魔法使いの素質のある子供を発掘しようと、マキシム王は魔法学校に入学した生徒の家族には免税特権を与えていたのだ。フィンは一か八かで受験する。ギリギリの成績で合格したフィンは「落ちこぼれ」と一部の貴族から馬鹿にされる。
しかし、何人か友人もできて、頑張って魔法学校で勉強に励む。
『落ちこぼれ』と馬鹿にされていたフィンの成長物語です。
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
母を訪ねて十万里
サクラ近衛将監
ファンタジー
エルフ族の母と人族の父の第二子であるハーフとして生まれたマルコは、三歳の折に誘拐され、数奇な運命を辿りつつ遠く離れた異大陸にまで流れてきたが、6歳の折に自分が転生者であることと六つもの前世を思い出し、同時にその経験・知識・技量を全て引き継ぐことになる。
この物語は、故郷を遠く離れた主人公が故郷に帰還するために辿った道のりの冒険譚です。
概ね週一(木曜日22時予定)で投稿予定です。