94 / 178
異世界へ
0094話
しおりを挟む
「戦いは私たちの勝利よ! ただ、ここでの勝利はあくまでも私たちだけのもの。私たちに降伏した勢力を見捨てる訳にはいかないから、すぐそちらに援軍を送るわ。……見た感じ、降伏した者たちの陣地にも敵がいるようだけど、戦力そのものは多くない」
見えるのか?
そうイオは疑問に思うが、そう言えばソフィアの視力はイオとは比べものにならないほどによかったのだと思い出し、その言葉は恐らく真実だろうと納得する。
(もしかして、魔力で視力を強化してるとか? この世界だと、そういうのが普通に出来そうなんだよな)
イオは自分の予想が何となく当たっているような気がしつつも、ソフィアの話を黙って聞く。
「私たちと直接戦っていた相手とは違って、敵は離れた場所にいるわ。けど……それでも、イオの使ったメテオは見ていたはずよ。それによって陽動、もしくは本陣が潰れたのは向こうも理解しているはず。そうである以上、私たちが近付いただけで、逃げ出してもおかしくはない」
その言葉は、間違いない真実だった。
先程のイオのメテオは、当然ながら離れた場所……それこそドレミナからでも見ることが出来ただろう。
そうなれば、当然だがより近い……それこそすぐ隣と呼ぶべき場所で見ることが出来たのも、間違いのない事実。
そして当然ながら、そんな隕石が落ちたのがどこなのかというのは考えるまでもなく分かるはずだ。
実際にはソフィアが相手を降伏させるのが目的だったために、放たれた隕石が落ちたのは敵にではなく敵から離れた場所だ。
それこそ、隕石が落下したときの衝撃の類も届かないような、そんな場所。
だが、それが分かるのはあくまでもイオであったり、あるいは黎明の覇者の傭兵たちだから。
それこそ黎明の覇者に降伏してその支配下で戦っていた者たちや、そんな者たちと戦っている敵勢力の別働隊はそのようなことには気が付かない。
陽動をしつつ、主力でもあった者たちが隕石によって完全に潰されたと、そんな風に考えてもおかしくはないし、そうなるのも当然だろう。
だからこそ、士気の落差はそれぞれで大きく違うことになるとイオには思えた。
(いやまぁ、黎明の覇者に正式に所属している訳じゃなくて、降伏して従っている者たちにしてみれば、降ってくる隕石はやっぱり恐怖でしかないのかもしれないけど)
黎明の覇者にとってイオの使ったメテオは、まさに救いの一撃だ。
しかし、敵にしてみれば災厄の一撃でしかないだろう。
「イオ、ちょっといいか?」
ソフィアの指示に従ってそれぞれが降伏した勢力に黎明の覇者から何人もが送られていくのを見ていると、不意にイオはギュンターからそう声をかけられる。
「ギュンターさん? 何です?」
「お前が何度か使った、小さな隕石を落とす魔法……ミニメテオだったか? それはまだ使えるか? 具体的には、魔力的に問題がないかということだが」
「え? あ、はい。それは問題ないですけど。杖も新しいのになりましたし」
先程のメテオを使ったところ、すでにそれが当然であるかのように杖は砕けた。
また何かあったときのためにと、今のイオは再び新しい杖を手にしている。
そんな状況なので、イオも普通のメテオなら最低一回は使えるだろうし、ミニメテオは今までの感触からして、結構な数を連発出来る。
……もっとも、イオが持っている杖は新しい杖だ。
その杖の品質がどのようなものなのか分からない以上、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、ミニメテオを使っただけで破壊されてしまう可能性は十分にあった。
この辺り、メテオを一回使えば杖が壊れてしまう上に、現在イオが持っている杖はあくまでもゴブリンの軍勢から回収した杖である以上、その杖に何があってもおかしくはないという難点がある。
イオとしては、今回の件が終わったら本格的にゴブリンの杖ではなく普通の杖を購入した方がいいだろうと、そう思っていた。
「そうか。なら、向こうに対する脅しも含めて、何発かミニメテオを使ってくれ。そうすれば、向こうでも自分たちが狙われていると判断して逃げ出すかもしれない」
「それは……話は分かりましたけど、本当にそんな真似をしても大丈夫なんですか? 敵はともかく、味方も混乱すると思うんですけど」
ギュンターの言葉にイオはそう返す。
黎明の覇者に所属している者なら、流星魔法を使うイオは自分たちの味方だというのを納得しているので、特に問題はないと思うだろう。
だが、それはあくまでも黎明の覇者の傭兵……何だかんだと、イオと付き合いがあるからこそだ。
そんな黎明の覇者の傭兵たちに対し、降伏してきた者たちは違う。
ドレミナの騎士団が意図的に広げた情報によって、イオが隕石を降らせている者の正体であるというのは、多くの者が知っているだろう。
……中には情報に疎く、全くそんなことを知らない者もいるかもしれないが。
ともあれ、イオの存在は知っていても、実際にイオがどのような人物なのかは分からない。
未知というのは容易に恐怖を呼ぶ。
だからこそ、イオについて知らないということそのものが多くの者にとっては、恐怖となる。
多少なりともイオについて知っていれば、そこまで気にするようなこともないのだろうが。
「構わない。とにかく敵の本体はもう負けたんだ。死んだり、降伏したり、逃げ出したり……その結果はそれぞれだけどな。そうである以上、無駄死には増やさなくてもいいだろ」
ギュンターのその言葉は、イオにとって意外だった。
それはつまり、イオにミニメテオを使わせるのは敵を殺すためではなく、敵を無駄に殺させないためとも取ることが出来る。
実際にギュンターがそのように思っているのか、あるいはイオが深読みをしすぎているだけなのか。
その辺りは、イオにも分からない。
だが、今のギュンターの言葉を聞いた限りではそのように思ってしまうのは間違いない。
「分かりました、ならまずは……人のいない場所を狙って撃ちます」
確認にのために尋ねたイオに、ギュンターは頷く。
それを確認すると、やっぱりギュンターはこれ以上殺したくないのだろうと思いつつ、イオは呪文を唱え始める。
『空に漂いし小さな石よ、我の意思にしたがい小さなその姿を我が前に現し、我が敵を射貫け……ミニメテオ』
イオの呪文が唱え終わると、少ししてから空から隕石が降ってくる。
その隕石は決してメテオのように巨大でもなければ、見て分かるほどの迫力を持っている訳でもない。
しかし……それでも隕石が降ってくるのは、間違いない。
普段なら戦いが行われている中で隕石が降ってきても気が付いたりはしないのだろう。
だが、今回の場合……何度となく隕石が降ってきているのを、敵味方共に見ている。
そうである以上、隕石が降ってくるとそれを見ないという選択肢は存在しない。
黎明の覇者に降伏した者たちにしてみれば、降ってきた隕石を見ても完全に安心出来る訳ではないが、それでも今まで何度かすでに使われているのを見ており、それによって自分たちが被害を受けたことはない。
それでもイオについてそこまで詳しい訳ではないので、ミニメテオが降ってきたのを見て、出来れば自分たちのいる場所には降らないで欲しいと願うようなことしか出来なかったが、攻めて来た者たちと比べれば大分気分的に楽だったのは間違いない。
何しろ攻めて来た者たちにしてみれば、自分たちは黎明の覇者と敵対しているというのを十分に理解しているのだ。
それはつまり、いつ自分たちに隕石が降ってきてもおかしくはないということを意味していた。
そんな状況では、当然ながら戦い続けるといった真似は出来ない。
いや、中にはそんな状況でも戦い続けている者もいるが、いつ自分のいる場所に向かって隕石が落ちてくるかと心配すれば、とてもではないが普段通りの実力を発揮出来るはずもない。
普通に考えれば、仲間が戦っている場所に隕石を落とすといった真似はしないだろう。
だが、今回の場合は話が違う。
何しろ黎明の覇者に降伏した者たちが作った陣地に攻め込んでいるのだから。
黎明の覇者にしてみれば、自分たちに降伏した相手だけに敵と纏めて殺してもいいと思ってもおかしくはない。
……実際にはソフィアはそんなことは考えていないのだが、一般的に考えた場合は降伏してきた敵は使い捨てにしてもおかしくはない。
そういう意味で、結果として何が起きてもおかしくはない、そんな状況なのだ。
そのような状況でまともに実力を発揮しろというのは難しい。
もっとも、それを言うのなら降伏した者たちにしても隕石が敵だけではなく自分たちにも降ってくるのではないかといった心配をすることもあったが。
「倒せ、倒せ、倒せ! さっきの隕石を見ただろう! あの隕石は、俺たちにとっても大きな味方だ!」
本当に心の底からその言葉を信じてる訳でもないのだろうが、男は叫ぶ。
そうでもしないと、場合によっては隕石が降ってくる恐怖によって戦場から逃げ出すといった者も出て来かねないのだから、仕方がない。
黎明の覇者に降伏した自分たちに隕石が落ちてくることはない。
半ば無理矢理そう思い込みながら、部下に指示をする。
その命令を聞き、部下たちも動き出す。
こちらもまた、当然ながら自分たちに攻撃はしてこないだろうと思って……いや、願いながら戦いを続ける。
黎明の覇者に降伏したので、一応は味方であると思っての行動ではあったものの、それに対して戦っている方は間違いなく黎明の覇者の敵だ。
それこそいつ自分たちに隕石が降ってくるのか分からない以上、戦い続ける際には周囲の状況を確認しながらの行動となり、当然だが実力を万全に発揮は出来ない。
そんなところに、本陣の黎明の覇者から援軍が来たらどうなるか。
それを示すかのように、やってくる敵の姿を見た瞬間にその場で戦っていた者の多くがもう自分たちに勝ち目はないと判断して逃げ出し始める。
「うわああああああああ! もう駄目だ、俺たちの負けが、勝ち目はないんだぁっ!」
一人が叫んだその声が敗北の呼び水となり……戦っていた者の多くは撤退や降伏を選択するのだった。
見えるのか?
そうイオは疑問に思うが、そう言えばソフィアの視力はイオとは比べものにならないほどによかったのだと思い出し、その言葉は恐らく真実だろうと納得する。
(もしかして、魔力で視力を強化してるとか? この世界だと、そういうのが普通に出来そうなんだよな)
イオは自分の予想が何となく当たっているような気がしつつも、ソフィアの話を黙って聞く。
「私たちと直接戦っていた相手とは違って、敵は離れた場所にいるわ。けど……それでも、イオの使ったメテオは見ていたはずよ。それによって陽動、もしくは本陣が潰れたのは向こうも理解しているはず。そうである以上、私たちが近付いただけで、逃げ出してもおかしくはない」
その言葉は、間違いない真実だった。
先程のイオのメテオは、当然ながら離れた場所……それこそドレミナからでも見ることが出来ただろう。
そうなれば、当然だがより近い……それこそすぐ隣と呼ぶべき場所で見ることが出来たのも、間違いのない事実。
そして当然ながら、そんな隕石が落ちたのがどこなのかというのは考えるまでもなく分かるはずだ。
実際にはソフィアが相手を降伏させるのが目的だったために、放たれた隕石が落ちたのは敵にではなく敵から離れた場所だ。
それこそ、隕石が落下したときの衝撃の類も届かないような、そんな場所。
だが、それが分かるのはあくまでもイオであったり、あるいは黎明の覇者の傭兵たちだから。
それこそ黎明の覇者に降伏してその支配下で戦っていた者たちや、そんな者たちと戦っている敵勢力の別働隊はそのようなことには気が付かない。
陽動をしつつ、主力でもあった者たちが隕石によって完全に潰されたと、そんな風に考えてもおかしくはないし、そうなるのも当然だろう。
だからこそ、士気の落差はそれぞれで大きく違うことになるとイオには思えた。
(いやまぁ、黎明の覇者に正式に所属している訳じゃなくて、降伏して従っている者たちにしてみれば、降ってくる隕石はやっぱり恐怖でしかないのかもしれないけど)
黎明の覇者にとってイオの使ったメテオは、まさに救いの一撃だ。
しかし、敵にしてみれば災厄の一撃でしかないだろう。
「イオ、ちょっといいか?」
ソフィアの指示に従ってそれぞれが降伏した勢力に黎明の覇者から何人もが送られていくのを見ていると、不意にイオはギュンターからそう声をかけられる。
「ギュンターさん? 何です?」
「お前が何度か使った、小さな隕石を落とす魔法……ミニメテオだったか? それはまだ使えるか? 具体的には、魔力的に問題がないかということだが」
「え? あ、はい。それは問題ないですけど。杖も新しいのになりましたし」
先程のメテオを使ったところ、すでにそれが当然であるかのように杖は砕けた。
また何かあったときのためにと、今のイオは再び新しい杖を手にしている。
そんな状況なので、イオも普通のメテオなら最低一回は使えるだろうし、ミニメテオは今までの感触からして、結構な数を連発出来る。
……もっとも、イオが持っている杖は新しい杖だ。
その杖の品質がどのようなものなのか分からない以上、もしかしたら……本当にもしかしたらだが、ミニメテオを使っただけで破壊されてしまう可能性は十分にあった。
この辺り、メテオを一回使えば杖が壊れてしまう上に、現在イオが持っている杖はあくまでもゴブリンの軍勢から回収した杖である以上、その杖に何があってもおかしくはないという難点がある。
イオとしては、今回の件が終わったら本格的にゴブリンの杖ではなく普通の杖を購入した方がいいだろうと、そう思っていた。
「そうか。なら、向こうに対する脅しも含めて、何発かミニメテオを使ってくれ。そうすれば、向こうでも自分たちが狙われていると判断して逃げ出すかもしれない」
「それは……話は分かりましたけど、本当にそんな真似をしても大丈夫なんですか? 敵はともかく、味方も混乱すると思うんですけど」
ギュンターの言葉にイオはそう返す。
黎明の覇者に所属している者なら、流星魔法を使うイオは自分たちの味方だというのを納得しているので、特に問題はないと思うだろう。
だが、それはあくまでも黎明の覇者の傭兵……何だかんだと、イオと付き合いがあるからこそだ。
そんな黎明の覇者の傭兵たちに対し、降伏してきた者たちは違う。
ドレミナの騎士団が意図的に広げた情報によって、イオが隕石を降らせている者の正体であるというのは、多くの者が知っているだろう。
……中には情報に疎く、全くそんなことを知らない者もいるかもしれないが。
ともあれ、イオの存在は知っていても、実際にイオがどのような人物なのかは分からない。
未知というのは容易に恐怖を呼ぶ。
だからこそ、イオについて知らないということそのものが多くの者にとっては、恐怖となる。
多少なりともイオについて知っていれば、そこまで気にするようなこともないのだろうが。
「構わない。とにかく敵の本体はもう負けたんだ。死んだり、降伏したり、逃げ出したり……その結果はそれぞれだけどな。そうである以上、無駄死には増やさなくてもいいだろ」
ギュンターのその言葉は、イオにとって意外だった。
それはつまり、イオにミニメテオを使わせるのは敵を殺すためではなく、敵を無駄に殺させないためとも取ることが出来る。
実際にギュンターがそのように思っているのか、あるいはイオが深読みをしすぎているだけなのか。
その辺りは、イオにも分からない。
だが、今のギュンターの言葉を聞いた限りではそのように思ってしまうのは間違いない。
「分かりました、ならまずは……人のいない場所を狙って撃ちます」
確認にのために尋ねたイオに、ギュンターは頷く。
それを確認すると、やっぱりギュンターはこれ以上殺したくないのだろうと思いつつ、イオは呪文を唱え始める。
『空に漂いし小さな石よ、我の意思にしたがい小さなその姿を我が前に現し、我が敵を射貫け……ミニメテオ』
イオの呪文が唱え終わると、少ししてから空から隕石が降ってくる。
その隕石は決してメテオのように巨大でもなければ、見て分かるほどの迫力を持っている訳でもない。
しかし……それでも隕石が降ってくるのは、間違いない。
普段なら戦いが行われている中で隕石が降ってきても気が付いたりはしないのだろう。
だが、今回の場合……何度となく隕石が降ってきているのを、敵味方共に見ている。
そうである以上、隕石が降ってくるとそれを見ないという選択肢は存在しない。
黎明の覇者に降伏した者たちにしてみれば、降ってきた隕石を見ても完全に安心出来る訳ではないが、それでも今まで何度かすでに使われているのを見ており、それによって自分たちが被害を受けたことはない。
それでもイオについてそこまで詳しい訳ではないので、ミニメテオが降ってきたのを見て、出来れば自分たちのいる場所には降らないで欲しいと願うようなことしか出来なかったが、攻めて来た者たちと比べれば大分気分的に楽だったのは間違いない。
何しろ攻めて来た者たちにしてみれば、自分たちは黎明の覇者と敵対しているというのを十分に理解しているのだ。
それはつまり、いつ自分たちに隕石が降ってきてもおかしくはないということを意味していた。
そんな状況では、当然ながら戦い続けるといった真似は出来ない。
いや、中にはそんな状況でも戦い続けている者もいるが、いつ自分のいる場所に向かって隕石が落ちてくるかと心配すれば、とてもではないが普段通りの実力を発揮出来るはずもない。
普通に考えれば、仲間が戦っている場所に隕石を落とすといった真似はしないだろう。
だが、今回の場合は話が違う。
何しろ黎明の覇者に降伏した者たちが作った陣地に攻め込んでいるのだから。
黎明の覇者にしてみれば、自分たちに降伏した相手だけに敵と纏めて殺してもいいと思ってもおかしくはない。
……実際にはソフィアはそんなことは考えていないのだが、一般的に考えた場合は降伏してきた敵は使い捨てにしてもおかしくはない。
そういう意味で、結果として何が起きてもおかしくはない、そんな状況なのだ。
そのような状況でまともに実力を発揮しろというのは難しい。
もっとも、それを言うのなら降伏した者たちにしても隕石が敵だけではなく自分たちにも降ってくるのではないかといった心配をすることもあったが。
「倒せ、倒せ、倒せ! さっきの隕石を見ただろう! あの隕石は、俺たちにとっても大きな味方だ!」
本当に心の底からその言葉を信じてる訳でもないのだろうが、男は叫ぶ。
そうでもしないと、場合によっては隕石が降ってくる恐怖によって戦場から逃げ出すといった者も出て来かねないのだから、仕方がない。
黎明の覇者に降伏した自分たちに隕石が落ちてくることはない。
半ば無理矢理そう思い込みながら、部下に指示をする。
その命令を聞き、部下たちも動き出す。
こちらもまた、当然ながら自分たちに攻撃はしてこないだろうと思って……いや、願いながら戦いを続ける。
黎明の覇者に降伏したので、一応は味方であると思っての行動ではあったものの、それに対して戦っている方は間違いなく黎明の覇者の敵だ。
それこそいつ自分たちに隕石が降ってくるのか分からない以上、戦い続ける際には周囲の状況を確認しながらの行動となり、当然だが実力を万全に発揮は出来ない。
そんなところに、本陣の黎明の覇者から援軍が来たらどうなるか。
それを示すかのように、やってくる敵の姿を見た瞬間にその場で戦っていた者の多くがもう自分たちに勝ち目はないと判断して逃げ出し始める。
「うわああああああああ! もう駄目だ、俺たちの負けが、勝ち目はないんだぁっ!」
一人が叫んだその声が敗北の呼び水となり……戦っていた者の多くは撤退や降伏を選択するのだった。
0
あなたにおすすめの小説
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
銀眼の左遷王ケントの素人領地開拓&未踏遺跡攻略~だけど、領民はゼロで土地は死んでるし、遺跡は結界で入れない~
雪野湯
ファンタジー
王立錬金研究所の研究員であった元貴族ケントは政治家に転向するも、政争に敗れ左遷された。
左遷先は領民のいない呪われた大地を抱く廃城。
この瓦礫に埋もれた城に、世界で唯一無二の不思議な銀眼を持つ男は夢も希望も埋めて、その謎と共に朽ち果てるつもりでいた。
しかし、運命のいたずらか、彼のもとに素晴らしき仲間が集う。
彼らの力を借り、様々な種族と交流し、呪われた大地の原因である未踏遺跡の攻略を目指す。
その過程で遺跡に眠っていた世界の秘密を知った。
遺跡の力は世界を滅亡へと導くが、彼は銀眼と仲間たちの力を借りて立ち向かう。
様々な苦難を乗り越え、左遷王と揶揄された若き青年は世界に新たな道を示し、本物の王となる。
異世界へ行って帰って来た
バルサック
ファンタジー
ダンジョンの出現した日本で、じいさんの形見となった指輪で異世界へ行ってしまった。
そして帰って来た。2つの世界を往来できる力で様々な体験をする神須勇だった。
目つきが悪いと仲間に捨てられてから、魔眼で全てを射貫くまで。
桐山じゃろ
ファンタジー
高校二年生の横伏藤太はある日突然、あまり接点のないクラスメイトと一緒に元いた世界からファンタジーな世界へ召喚された。初めのうちは同じ災難にあった者同士仲良くしていたが、横伏だけが強くならない。召喚した連中から「勇者の再来」と言われている不東に「目つきが怖い上に弱すぎる」という理由で、森で魔物にやられた後、そのまま捨てられた。……こんなところで死んでたまるか! 奮起と同時に意味不明理解不能だったスキル[魔眼]が覚醒し無双モードへ突入。その後は別の国で召喚されていた同じ学校の女の子たちに囲まれて一緒に暮らすことに。一方、捨てた連中はなんだか勝手に酷い目に遭っているようです。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを掲載しています。
【完結】甘やかな聖獣たちは、聖女様がとろけるようにキスをする
楠結衣
恋愛
女子大生の花恋は、いつものように大学に向かう途中、季節外れの鯉のぼりと共に異世界に聖女として召喚される。
ところが花恋を召喚した王様や黒ローブの集団に偽聖女と言われて知らない森に放り出されてしまう。
涙がこぼれてしまうと鯉のぼりがなぜか執事の格好をした三人組みの聖獣に変わり、元の世界に戻るために、一日三回のキスが必要だと言いだして……。
女子大生の花恋と甘やかな聖獣たちが、いちゃいちゃほのぼの逆ハーレムをしながら元の世界に戻るためにちょこっと冒険するおはなし。
◇表紙イラスト/知さま
◇鯉のぼりについては諸説あります。
◇小説家になろうさまでも連載しています。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
母を訪ねて十万里
サクラ近衛将監
ファンタジー
エルフ族の母と人族の父の第二子であるハーフとして生まれたマルコは、三歳の折に誘拐され、数奇な運命を辿りつつ遠く離れた異大陸にまで流れてきたが、6歳の折に自分が転生者であることと六つもの前世を思い出し、同時にその経験・知識・技量を全て引き継ぐことになる。
この物語は、故郷を遠く離れた主人公が故郷に帰還するために辿った道のりの冒険譚です。
概ね週一(木曜日22時予定)で投稿予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる