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恋に落ちない殺人未遂
恋に落ちない殺人未遂〈下〉解決編1
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「おっはよ~優くん」
「え」
昨日あれだけ様子がおかしかったのに、1日たった今日ではもう、ケロッとしてしまっていた。それどころか
「じゃあ優くん!今日の放課後にも調査だからね!」
なんて言ってきてしまう。
まったく、何なのだろうこいつ。
「その必要はないと思いますよ」
「「え」」
俺達の後ろから、突然女の子の声がした。
「おはようございます。お二方」
振り向いたそこには花崎さんが立っていた。
「えっと、必要ないって」
「はい。犯人が見つかったんです。1年3組の田中くんという人で、その時間授業をサボっていて1年3組にいたらしいです」
犯人が見つかった?
「それではお二人とも、遅刻しますのでまた~」
そう言って花崎さんは行ってしまう。
………とりあえず、事件解決?
第4話:名推理は最初から
「納得いかない!」
雛はいつも道理そんなことを言う。
「お前、本当にそればっかだなぁ」
雛は朝の花崎さんの話を聞いてからずっと、昼休みまで、そんなことを言っていた。
「いや、もう、こうなったら、田中くんとやらに話を聞きに行こう!ほら早く」
「おいまて、展開についていけないっておい!」
雛は俺の袖を掴み、引っ張っていってしまう。
☆
1年3組に着いた雛は大声で田中くんを、廊下に呼び出した。
……他の人の目がとても痛かった。
「では田中くん。お話しをきかせて」
雛は坊主頭の田中くんとやらに、詰め寄って聞く。
「あ、あの」
「ほら、雛。田中くん困ってんだろ」
「いや、そんなことないと思うよ!ねぇ田中くん」
「あ、あの!僕、やってないんです」
田中くんは叫ぶ。
「え?え?ほ、本当に?本当にやってないの!?」
その言葉で雛のテンションは上がってしまう。
「1年3組にいたのは本当だけど、鉢植えなんて落としてない!ただゲームしてただけなんだ!ほんとです!屋上に鍵かかってて行けなかったからそれで」
「ふんふん、それでそれで?」
「…そ、そしたら、ハトの鳴き声がして」
「ハト?」
「こら!君たち!」
1年3組から野木先生が出てきた。
「昼休みに何してるんだ。早く教室に戻りなさい」
「い、いやでも先生」
「田中、戻りなさい」
野木先生が言うと、田中くんは教室に戻ってしまった。
「ほら、君たちも帰りなさい」
「で、でも先生。先生は1年4組で話てたんですよね!田中くんがいたこと知ってたんですか?」
「ん、いや、あの事故の後すぐ職員室行ったしなー。永田先生とテニスの話をしてたから。俺はテニス部の顧問じゃないけど、テニス大好きでさぁ」
あ、これは話長いやつか。なるほど、熱く語っていたなら、隣の教室に人がいても気づかないか。
「で、では俺たちは帰ります」
「ん、あ、そうか、すまんな」
そう言って俺は雛の手を引いて教室へ戻る。
なるほど、なんとなくわかってきた。
☆
「うぅ、なら、犯人は誰なのー」
6時間目が終わるとすぐ、いつものように俺の席にやってきた雛がぼやく。
さては授業をまともに聞いてなかったな。
「せっかく事件がおこったのに、犯人がわからないなんてー」
雛は自分の頭をかき回しながらぶつぶつとつぶやく。
……今日は掃除サボってもいいかな。
「さて、行くか」
「え?どこ行くの?優くん」
俺は表情変えないように、言う。
「事件解決にだ」
解決編2へ
「え」
昨日あれだけ様子がおかしかったのに、1日たった今日ではもう、ケロッとしてしまっていた。それどころか
「じゃあ優くん!今日の放課後にも調査だからね!」
なんて言ってきてしまう。
まったく、何なのだろうこいつ。
「その必要はないと思いますよ」
「「え」」
俺達の後ろから、突然女の子の声がした。
「おはようございます。お二方」
振り向いたそこには花崎さんが立っていた。
「えっと、必要ないって」
「はい。犯人が見つかったんです。1年3組の田中くんという人で、その時間授業をサボっていて1年3組にいたらしいです」
犯人が見つかった?
「それではお二人とも、遅刻しますのでまた~」
そう言って花崎さんは行ってしまう。
………とりあえず、事件解決?
第4話:名推理は最初から
「納得いかない!」
雛はいつも道理そんなことを言う。
「お前、本当にそればっかだなぁ」
雛は朝の花崎さんの話を聞いてからずっと、昼休みまで、そんなことを言っていた。
「いや、もう、こうなったら、田中くんとやらに話を聞きに行こう!ほら早く」
「おいまて、展開についていけないっておい!」
雛は俺の袖を掴み、引っ張っていってしまう。
☆
1年3組に着いた雛は大声で田中くんを、廊下に呼び出した。
……他の人の目がとても痛かった。
「では田中くん。お話しをきかせて」
雛は坊主頭の田中くんとやらに、詰め寄って聞く。
「あ、あの」
「ほら、雛。田中くん困ってんだろ」
「いや、そんなことないと思うよ!ねぇ田中くん」
「あ、あの!僕、やってないんです」
田中くんは叫ぶ。
「え?え?ほ、本当に?本当にやってないの!?」
その言葉で雛のテンションは上がってしまう。
「1年3組にいたのは本当だけど、鉢植えなんて落としてない!ただゲームしてただけなんだ!ほんとです!屋上に鍵かかってて行けなかったからそれで」
「ふんふん、それでそれで?」
「…そ、そしたら、ハトの鳴き声がして」
「ハト?」
「こら!君たち!」
1年3組から野木先生が出てきた。
「昼休みに何してるんだ。早く教室に戻りなさい」
「い、いやでも先生」
「田中、戻りなさい」
野木先生が言うと、田中くんは教室に戻ってしまった。
「ほら、君たちも帰りなさい」
「で、でも先生。先生は1年4組で話てたんですよね!田中くんがいたこと知ってたんですか?」
「ん、いや、あの事故の後すぐ職員室行ったしなー。永田先生とテニスの話をしてたから。俺はテニス部の顧問じゃないけど、テニス大好きでさぁ」
あ、これは話長いやつか。なるほど、熱く語っていたなら、隣の教室に人がいても気づかないか。
「で、では俺たちは帰ります」
「ん、あ、そうか、すまんな」
そう言って俺は雛の手を引いて教室へ戻る。
なるほど、なんとなくわかってきた。
☆
「うぅ、なら、犯人は誰なのー」
6時間目が終わるとすぐ、いつものように俺の席にやってきた雛がぼやく。
さては授業をまともに聞いてなかったな。
「せっかく事件がおこったのに、犯人がわからないなんてー」
雛は自分の頭をかき回しながらぶつぶつとつぶやく。
……今日は掃除サボってもいいかな。
「さて、行くか」
「え?どこ行くの?優くん」
俺は表情変えないように、言う。
「事件解決にだ」
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