真っ黒マントのうさぎさん

石ノ森椿

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赤点の危機

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そんな次の日…朝のSHR、事件が起きた。

「…最悪…。」
「…有り得ない…。」
「あちゃー…。」

担任が教室に来て早々に小テストをやると言い出した。
元々勉強なんかテスト前に少しかじるくらいの私たちにとっては…地獄なわけで。

10分の最悪な時間が終わり、隣の人と答案を取り替えて答えを確認する。
…この女子無敵じゃね?当たりすぎでしょ!!

そんな横では淡々と用紙をペケする音が聞こえてきている。


結果は…
「…。」
うん、分かってたけどね。

「赤点になったやつはテストに向けてしっかり復讐すること。今回は追試ないからそのまま成績出すからな~。」

!?
「「「はぁ!?!?」」」

思わず3人で叫ぶと担任は呆れたようにため息をついて教室を離れた。

途端、みゆきとサトが私の席に飛んできた。
「さや!何点!?」
「…。」
黙って答案を見せると2人ともグッタリ項垂れた。
「さやが一番点は高いね…。」
「…やばたん。」
「つらたん。」

…勉強しよ…。

その日の放課後、私達は学校に残り教科書を開いていた。

でも…
「これ何語?」
「ガチでわけわかめ。」
「こんなに覚えられない。」

三人寄っても何も絞れず途方に暮れていた。

「皆さん勉強ですか?」
「「「どぅわぁあ!!!!」」」

そんな雰囲気を破ったのは…

「あんたまだ残ってたの!?」
「きもおうどんだけ…学校大好き人間…。」

「はは…クラス長の仕事が残ってまして…。」
龍央だった。
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