大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います

町島航太

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一章 クソみたいな女神とクソみたいな異世界転移

第二十三話 変わっていく周りと、上がらないレベル

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「ああ・・・!その顔、最高にそそります・・・!なんて美しいのでしょう・・・!」

 吐息の混じった女の声が魔物と人の血がべっとりと地面に広がっている洞窟中に響き渡る。しかし、女の吐息に色気なんて何もなく、まるで発情した犬の息遣いを聞いているかのようだった。

「何、やってんだ・・・早く・・・治せ・・・!!」

 そんな発情女にかけられた男の声はとても弱々しく今にも消えてしまいそうな蝋燭の炎のようである。それもそうだろう。何せ、実際に男は死にかけているだから。男は鎖帷子の上に皮鎧を装備した戦士であり、身体のあちこちに傷口ができており、出血も酷い。放っておいたらものの数分で死ぬだろう。

 故に男は発情女に助けを求めていた。何故なら、発情女は彼の怪我を治す力を持っているからだ。しかし、一向に治そうとはせず、じわじわと弱っていく男の顔を見てさらに息を荒らげていった。

「さあ!もっと!もっとです!もっと苦しんでください!!」

「あ・・・あああああ・・・・!!」

 男は心の底から絶望し、後悔した。何故、こんな女とパーティを組んでしまったんだろう・・・と。


「コウスケさん!今日はこの依頼に行きませんか?」

「また討伐依頼?一昨日行ったばかりじゃないか。今日は別の依頼に行こうぜ。例えば・・・採集依頼とか」

「それも3日前に行ったぞ、幸助。ここは間を取って護衛任務などどうだろうか?必然的に人を遭遇するので、契約の神の教徒とも会える可能性があるぞ」

「どの間を取ってんですか?それに護衛任務は昨日やったじゃないですか。商人の荷物の輸送のヤツ」

「魔物化した狼が襲ってきた時はどうなるかと思いましたが、無事に追い払えてよかったですね!」

「メアリーの狂気のお陰でな・・・それで?どうする?じゃんけんする?」

「運任せはあまり好まないのだが・・・いたし方ない。行くぞ!」

「私は結構好きかな?それじゃ!」

「「「じゃんけんぽん!!」」」

 一斉に手を出す3人。頭脳戦もクソもないじゃんけんの勝者は──────

「良し!採集だ!!」

「うむぅ・・・」「負けちゃった・・・」

 幸助のちょき勝ちである。こうして3人は掲示板にたまたま貼ってあった鉱石の採掘依頼へと向かう事にする。

 メアリーをパーティに入れてから早1週間。最初期こそメアリーに手を焼いていたが、最近は彼女の手懐け方もとい落ち着かせ方がようやっとわかってきたお陰で暴走の反動で殴られる事は無くなった。次は俺らにもエンチャントをかけて貰えるようにしてもらえるようになれば完璧だ。

 蘭丸さんも日に日に表情や言葉遣いが明るくなっているのが分かる。初対面の時の幽霊のような蘭丸さんの面影は何処にも存在しない。

 俺の周りはこの一週間で色々と変化した。勿論良い意味だ。しかし、未だに全く変わっていないものが1つある。その変わらないものは俺の中にある。

「何でいつまで経ってもレベルが上がらないのかな~~。もう、何十体も魔物倒してるのに・・・」

 変わらないものの正体は俺のレベル。既にギルドに入ってから2週間近く経っているのだが、レベルが1のままで全く変動しないのだ。説明では、上がったら自動的に数字が変わると聞いていたのだが、どんなに魔物との戦いに勝ってもレベルが全く上がらないのだ。その旨を受付嬢に説明すると、俺は所謂レベルが上がりにくいタイプらしい。

 レベルが上がりにくいタイプの人はレベルが1つ上がるだけで飛躍的なステータス上昇が望めるらしい。それはそれで楽しみなのだが、それまではずっとレベル1のステータスで戦わなければいけないので中々キツイ。願えるなら早くレベルアップしたいものだ。因みにメアリーは既にレベル4に到達しており、一部のステータスはレベル1の俺を超えている。蘭丸さんは俺と同じ上がりにくいタイプの人間らしく、1年経ってもまだレベルが10らしい。

 まあ、そんな事は今は置いといて──────

「それじゃあ、採掘に行きますか」

「おおーー!!」「承知」

 まあ、人生は長い。焦る必要はないだろう。
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