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三章 黄金の愛と銀の翼の騎士、2人ともぶっ殺す
第十三話 麓の森、不安と恐怖
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村長候補の家に荷物を置かせてもらい、必要最低限のものだけ持った幸助達は山の麓にある森の入口へとやってきた。
「ワイバーンのせいで動物系の魔物はいなくなってしまいましたが、植物系は移動できないので、存在します。くれぐれも気を付けて下さい」
村長候補に注意されて森の中へと入る8人。言われた通り、鳥の鳴き声や肉食獣のうめき声が聴こえてこない。聴こえてくるのは風に吹かれる葉の音のみだ。
「そういえば、植物系の魔物ってどんなのがいるんですか?」
「そうだな。例えば・・・肉を一瞬で溶かす溶液を体内に持っているヤツとか、毒の花を持つ比較的穏やかなヤツとか。バラの茎みたいな触手を持ち、鞭のように扱うローズウィップとか・・・あと、滅多に見ないけど特殊なガスで嗅いだ者のトラウマや不安を思い出させるトラウマプラントとか」
「へぇぇ~~・・・あんな奴です?」
幸助が指をさしたのは歩いている方向から左の方。そこにはフランが言った特徴を持つ植物が生えていた。そして、植物達はまるで生き物のように滑らかに動いていた。
「正解。基本的に植物系の魔物は刺激さえしなければ、絶対に攻撃してこないから。例外はいるがな。ローズウィップとか」
「へぇぇ~~ローズウィップって、あんな奴ですか?」
今度は右を指さす。右には蔓植物で人型を形成しており、手には棘の鞭のような植物を生やし、小刻みに震えている植物が指さす先に立っていた。
「そう、あれがローズウィップ・・・やるぞ」
ローズウィップの方は既に8人を敵として捉えている。森という閉鎖的な場所で逃げるという選択肢はない。
「俺にやらせて下さい」
抜剣と同時に走っていく。ローズウィップという戦った事のない魔物に突っ込んでいく様は勇気が溢れていると言えるだろう。しかし、勇気だけではいけない。『自信』という確かなモノが無ければ『勇気』は『蛮勇』へと変化を遂げてしまう。
「ッッ──────」
幸助を標的に定めたローズウィップは手の部分に生やした天然の鞭を振り回し、幸助に攻撃を仕掛ける。大振りの攻撃だ。夜襲してきた盗賊と同じくらいだろうか?唯一違う点を探すならば素早い事だろうか?天然の鞭は風を切り、木の小枝を斬りながら幸助へと迫ってくる。
「ふっ・・・!」
素早い攻撃でも初動と軌道さえ見えれば避ける事が出来ると言わんばかりに避ける。彼は勿論ローズウィップの弱点が火と氷だなんて知らない。しかし、彼には今までの戦いで培った実力のみで勝つ自信があった。故に幸助の勇気は決して蛮勇なのではない。
「はっ!!」
膝でスライディングをしてローズウィップに近付き、滑りながら人間の胴体に当たる部分を狙い、上半身と下半身に分裂させる。
「ッッッ!!」
痛みを感じているのか、真っ二つにされたローズウィップはもがいているが、死ぬ様子は無い。寧ろ斬られた身体を元に戻そうと上半身から下半身に向けてツルを出している。
「させるかよっ!!」
再生させまいと、ちぎれた部分から覗いていた心臓のような赤い実に思い切り剣を突き立てる。すると、ローズウィップはしばらく痙攣した後にピクリとも動かなくなった。どうやら仕留めたようだ。
勝利した事に喜んだ幸助は後ろを振り向くが──────
「霧・・・何にも見えないや・・・」
いつの間にか霧に囲まれていて、後ろにいた仲間達の姿が見えなくなってしまったのだ。
「おぉぉい!皆ぁぁ!!」
いきなりと初めての霧に動揺する幸助。真っ白な霧の中で1人という状況は幸助の恐怖心を煽る。しかし、霧は晴れる事はない。
震える手で剣を握りながら歩いていると、人影を発見する。7つではなく、1つしか見えないが確かに人影だ。ローズウィップのようなシルエットが人間に似た魔物でもない!確実に人だ!
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・!お、おーーーい!!」
手を振りながら近づいていく。近づくにつれ、ただの人影はガタイが良くなっていき、関節部分がトゲトゲしいシルエットになっていく。遠くてはっきり見えていなかったのか?更に近づいていくと、ぼんやりと影だけでなく姿も見えてくる。
美しい装飾、輝く黄金の鎧、煌めく剣。姿がはっきりとしていくにつれて、幸助の顔は真っ青に染まっていく。
「あ、ああ・・・あああああああああ!!」
はっきりと姿が見えた時、幸助は発狂したそれも無理もないだろう。今、彼の目の前にいるのは、彼の現在進行形のトラウマ、黄金の騎士でなのだから。
「ワイバーンのせいで動物系の魔物はいなくなってしまいましたが、植物系は移動できないので、存在します。くれぐれも気を付けて下さい」
村長候補に注意されて森の中へと入る8人。言われた通り、鳥の鳴き声や肉食獣のうめき声が聴こえてこない。聴こえてくるのは風に吹かれる葉の音のみだ。
「そういえば、植物系の魔物ってどんなのがいるんですか?」
「そうだな。例えば・・・肉を一瞬で溶かす溶液を体内に持っているヤツとか、毒の花を持つ比較的穏やかなヤツとか。バラの茎みたいな触手を持ち、鞭のように扱うローズウィップとか・・・あと、滅多に見ないけど特殊なガスで嗅いだ者のトラウマや不安を思い出させるトラウマプラントとか」
「へぇぇ~~・・・あんな奴です?」
幸助が指をさしたのは歩いている方向から左の方。そこにはフランが言った特徴を持つ植物が生えていた。そして、植物達はまるで生き物のように滑らかに動いていた。
「正解。基本的に植物系の魔物は刺激さえしなければ、絶対に攻撃してこないから。例外はいるがな。ローズウィップとか」
「へぇぇ~~ローズウィップって、あんな奴ですか?」
今度は右を指さす。右には蔓植物で人型を形成しており、手には棘の鞭のような植物を生やし、小刻みに震えている植物が指さす先に立っていた。
「そう、あれがローズウィップ・・・やるぞ」
ローズウィップの方は既に8人を敵として捉えている。森という閉鎖的な場所で逃げるという選択肢はない。
「俺にやらせて下さい」
抜剣と同時に走っていく。ローズウィップという戦った事のない魔物に突っ込んでいく様は勇気が溢れていると言えるだろう。しかし、勇気だけではいけない。『自信』という確かなモノが無ければ『勇気』は『蛮勇』へと変化を遂げてしまう。
「ッッ──────」
幸助を標的に定めたローズウィップは手の部分に生やした天然の鞭を振り回し、幸助に攻撃を仕掛ける。大振りの攻撃だ。夜襲してきた盗賊と同じくらいだろうか?唯一違う点を探すならば素早い事だろうか?天然の鞭は風を切り、木の小枝を斬りながら幸助へと迫ってくる。
「ふっ・・・!」
素早い攻撃でも初動と軌道さえ見えれば避ける事が出来ると言わんばかりに避ける。彼は勿論ローズウィップの弱点が火と氷だなんて知らない。しかし、彼には今までの戦いで培った実力のみで勝つ自信があった。故に幸助の勇気は決して蛮勇なのではない。
「はっ!!」
膝でスライディングをしてローズウィップに近付き、滑りながら人間の胴体に当たる部分を狙い、上半身と下半身に分裂させる。
「ッッッ!!」
痛みを感じているのか、真っ二つにされたローズウィップはもがいているが、死ぬ様子は無い。寧ろ斬られた身体を元に戻そうと上半身から下半身に向けてツルを出している。
「させるかよっ!!」
再生させまいと、ちぎれた部分から覗いていた心臓のような赤い実に思い切り剣を突き立てる。すると、ローズウィップはしばらく痙攣した後にピクリとも動かなくなった。どうやら仕留めたようだ。
勝利した事に喜んだ幸助は後ろを振り向くが──────
「霧・・・何にも見えないや・・・」
いつの間にか霧に囲まれていて、後ろにいた仲間達の姿が見えなくなってしまったのだ。
「おぉぉい!皆ぁぁ!!」
いきなりと初めての霧に動揺する幸助。真っ白な霧の中で1人という状況は幸助の恐怖心を煽る。しかし、霧は晴れる事はない。
震える手で剣を握りながら歩いていると、人影を発見する。7つではなく、1つしか見えないが確かに人影だ。ローズウィップのようなシルエットが人間に似た魔物でもない!確実に人だ!
「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・!お、おーーーい!!」
手を振りながら近づいていく。近づくにつれ、ただの人影はガタイが良くなっていき、関節部分がトゲトゲしいシルエットになっていく。遠くてはっきり見えていなかったのか?更に近づいていくと、ぼんやりと影だけでなく姿も見えてくる。
美しい装飾、輝く黄金の鎧、煌めく剣。姿がはっきりとしていくにつれて、幸助の顔は真っ青に染まっていく。
「あ、ああ・・・あああああああああ!!」
はっきりと姿が見えた時、幸助は発狂したそれも無理もないだろう。今、彼の目の前にいるのは、彼の現在進行形のトラウマ、黄金の騎士でなのだから。
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