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三章 黄金の愛と銀の翼の騎士、2人ともぶっ殺す
三十二話 とりあえず、一旦退却
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「しくじった・・・!」
蘭丸は走りながら自分を責めていた。理由は、先程まで戦っていた相手に逃げられてしまったからだ。
仲間である幸助に1人での討伐を頼まれ、善戦していたと思った矢先にアマサギのような背中の翼で逃げられてしまったのだ。戦闘のプロである蘭丸も流石に空中には飛ぶことはできず、逃げられ、見失ってしまったのだ。
「何処だ・・・!何処なんだ!!」
翼の騎士の目的は黄金の騎士の援助。つまりは幸助が向かった先だ。幸助は拙者でも、聞き取る事の出来なかっためありーの声を聞き取った際にこう言っていた。
『商業エリアから聞こえました!!』と。その話が実ならばと拙者は足早に商業えりあへと向かった。しかし、誰もいない。だが、声が聞こえてくる。発狂と宥める声だ。声は路地裏から聞こえている。
「今行くぞ・・・!!」
どうにか間に合ってくれ・・・!一つの願いを胸に拙者は複雑な路地裏を走る。途中で浮浪者が寝ていたら飛び、目の前に壁が現れたら蹴り、方向転換をする。そしてようやくたどり着いたのは路地裏で喧嘩の催しが行われる広い場所。しかし、いつもと違い、石が敷き詰められた地面には大量の血が流れており、まるで飢えた猛獣のように暴れるめありーを抑える幸助とぼにーがいた。
「うがぁぁぁぁぁぁああああ!!」
様子だけでなく、言語も猛獣そのものになってしまっている。妖術で筋力を底上げしているのだろうか、おさえている幸助とぼにーが辛そうだ。
「落ち着け!メアリー!ここは一旦引いて色々と考えなおそう!」
「コウスケ君の言う通りだよ!メアリーちゃん!!それに、ピピンだって分かっただけでも十分じゃない!!」
・・・どうやら手遅れだったようだ。恐らくめありーとぼにーを襲っていた黄金の騎士は銀の騎士と共に逃げられてしまったらしい。
「すまぬ・・・拙者が抑えられなかったばかりに・・・」
「いや、蘭丸さんだけじゃなくて俺も悪いですよ。あんなに強いのに、無責任に貴方にだけ任せてしまった」
「それだとしてもあの者を抑えられなかった拙者が悪い。お主に任されたというのに・・・」
「いや、自分が・・・」
「いいや、拙者が」
日本人の特有の悪い癖、謝り合いが始まってしまう。体験したのが今回だけじゃなかったボニーはすぐに2人を止める。
「そんな事やってる暇があったらギルドに戻って作戦会議しますよ!!」
「その通りだな。すまぬ・・・」
「すみません・・・ところで、メアリーは?」
「あっ・・・」
ドドドと足音が聴こえる方向を見ると、メアリーが銀の騎士が飛んで行った方向へと背中を向けて走っていた。
「「「メアリィィィィィ!!」」」
全身の筋力を強化していた為、捕まえるのに10分かかった。捕まえた後もそこそこ暴れたが、幸助が抱き上げると、おしゃぶりを与えられた赤ん坊のように大人しくなった。
★
ギルドに戻って来た幸助達は、いつものように唯一開いているギルドの酒場で適当な品を頼むと、自分の身に起こった事を話した。ボニーとメアリーは黄金の騎士に魔術か何らかの方法で商業エリアの路地裏まで連れて来られて、襲われた事、黄金の騎士はピピンだった事を話した。
「アイツ・・・弟を一族の恥晒しって言って殺したクセに自分のやってる事の方が一族の恥晒しの行動じゃねぇかよ・・・」
「他人に厳しく、自分に甘い傾向の人間だな。拙者が一番嫌いな人間だ」
「それにしても、2人共凄いですね。何も小細工無しでアイツに勝てるなんて。普通だったらあの鎧の硬さに萎えて戦意失ってますよ」
「うん、硬かった。大体130発は殴ったかな・・・」
フィストガードは壊れてしまい、使い物にならなくなってしまったが、女神から与えられたと思われし鎧に穴を開けたという功績は、フィストガードに値段以上の価値を与えた。神の贈り物の鎧を壊せたと製作者の見習い鍛治職人が聞いたらさぞかし喜ぶだろう。
女性2人が自分らの身に起こった事を説明した後、幸助と蘭丸は自分の身に起きた話を簡潔に話した。
「雨が終わったら、周りにボニーさんとメアリーがいなくて、すぐに探そうとした時でした。空から既に夜だというのに翼を羽ばたかせる音が聴こえてきて、上を向いたら空を銀色の大きな物体が飛んでいたんです」
「銀の騎士だ。ヤツは拙者らを見つけるや否や、低空飛行を始め、翼を駆使した不規則な攻撃を始めたのだ」
銀の翼の騎士との戦闘を一言で言い表すなら、一瞬も油断はできなかった、だろうか?空中を駆使する敵や魔物と全く戦った事が無かったのも相まって、あちら側からの攻撃は防ぐ事が出来ても、こっちから攻撃を仕掛ける事は出来なかった。
ジェイクさんがワイバーンを縄で縛って空に逃げられないようにしたのを真似ようとしたが、縄投げが素人な上に巨躯を有するワイバーンとは違って、サイズも人並みで、すばしっこかった事から引っかかる所か、当たる事すらなかった。
どうにか攻撃を加える事が出来ないと悩んでいる時にメアリーの発狂する声が聞こえてきたんだ。
「拙者には聞こえなかったがな」
幸助が最初に気付いてくれたという事実にメアリーの顔は無意識のうちにとろけてしまっている。余程嬉しかったのだろうか。
「さて、これで互いの身に何が起きたかは把握出来たな。明日は王国騎士団の下へ行こう。幸助の今までの行いがあるからすぐに信じてもらえるはずだ」
精神的にも身体的にも限界が来ていた4人は宿舎に帰って眠る事にした。ピピンが黄金の騎士だったという意味が世間を大震撼させる事実だという事を知らずにぐっすりと・・・。ボニーはその事に気付けたはずだったが、気付く前に目蓋が下りてしまっていた。
蘭丸は走りながら自分を責めていた。理由は、先程まで戦っていた相手に逃げられてしまったからだ。
仲間である幸助に1人での討伐を頼まれ、善戦していたと思った矢先にアマサギのような背中の翼で逃げられてしまったのだ。戦闘のプロである蘭丸も流石に空中には飛ぶことはできず、逃げられ、見失ってしまったのだ。
「何処だ・・・!何処なんだ!!」
翼の騎士の目的は黄金の騎士の援助。つまりは幸助が向かった先だ。幸助は拙者でも、聞き取る事の出来なかっためありーの声を聞き取った際にこう言っていた。
『商業エリアから聞こえました!!』と。その話が実ならばと拙者は足早に商業えりあへと向かった。しかし、誰もいない。だが、声が聞こえてくる。発狂と宥める声だ。声は路地裏から聞こえている。
「今行くぞ・・・!!」
どうにか間に合ってくれ・・・!一つの願いを胸に拙者は複雑な路地裏を走る。途中で浮浪者が寝ていたら飛び、目の前に壁が現れたら蹴り、方向転換をする。そしてようやくたどり着いたのは路地裏で喧嘩の催しが行われる広い場所。しかし、いつもと違い、石が敷き詰められた地面には大量の血が流れており、まるで飢えた猛獣のように暴れるめありーを抑える幸助とぼにーがいた。
「うがぁぁぁぁぁぁああああ!!」
様子だけでなく、言語も猛獣そのものになってしまっている。妖術で筋力を底上げしているのだろうか、おさえている幸助とぼにーが辛そうだ。
「落ち着け!メアリー!ここは一旦引いて色々と考えなおそう!」
「コウスケ君の言う通りだよ!メアリーちゃん!!それに、ピピンだって分かっただけでも十分じゃない!!」
・・・どうやら手遅れだったようだ。恐らくめありーとぼにーを襲っていた黄金の騎士は銀の騎士と共に逃げられてしまったらしい。
「すまぬ・・・拙者が抑えられなかったばかりに・・・」
「いや、蘭丸さんだけじゃなくて俺も悪いですよ。あんなに強いのに、無責任に貴方にだけ任せてしまった」
「それだとしてもあの者を抑えられなかった拙者が悪い。お主に任されたというのに・・・」
「いや、自分が・・・」
「いいや、拙者が」
日本人の特有の悪い癖、謝り合いが始まってしまう。体験したのが今回だけじゃなかったボニーはすぐに2人を止める。
「そんな事やってる暇があったらギルドに戻って作戦会議しますよ!!」
「その通りだな。すまぬ・・・」
「すみません・・・ところで、メアリーは?」
「あっ・・・」
ドドドと足音が聴こえる方向を見ると、メアリーが銀の騎士が飛んで行った方向へと背中を向けて走っていた。
「「「メアリィィィィィ!!」」」
全身の筋力を強化していた為、捕まえるのに10分かかった。捕まえた後もそこそこ暴れたが、幸助が抱き上げると、おしゃぶりを与えられた赤ん坊のように大人しくなった。
★
ギルドに戻って来た幸助達は、いつものように唯一開いているギルドの酒場で適当な品を頼むと、自分の身に起こった事を話した。ボニーとメアリーは黄金の騎士に魔術か何らかの方法で商業エリアの路地裏まで連れて来られて、襲われた事、黄金の騎士はピピンだった事を話した。
「アイツ・・・弟を一族の恥晒しって言って殺したクセに自分のやってる事の方が一族の恥晒しの行動じゃねぇかよ・・・」
「他人に厳しく、自分に甘い傾向の人間だな。拙者が一番嫌いな人間だ」
「それにしても、2人共凄いですね。何も小細工無しでアイツに勝てるなんて。普通だったらあの鎧の硬さに萎えて戦意失ってますよ」
「うん、硬かった。大体130発は殴ったかな・・・」
フィストガードは壊れてしまい、使い物にならなくなってしまったが、女神から与えられたと思われし鎧に穴を開けたという功績は、フィストガードに値段以上の価値を与えた。神の贈り物の鎧を壊せたと製作者の見習い鍛治職人が聞いたらさぞかし喜ぶだろう。
女性2人が自分らの身に起こった事を説明した後、幸助と蘭丸は自分の身に起きた話を簡潔に話した。
「雨が終わったら、周りにボニーさんとメアリーがいなくて、すぐに探そうとした時でした。空から既に夜だというのに翼を羽ばたかせる音が聴こえてきて、上を向いたら空を銀色の大きな物体が飛んでいたんです」
「銀の騎士だ。ヤツは拙者らを見つけるや否や、低空飛行を始め、翼を駆使した不規則な攻撃を始めたのだ」
銀の翼の騎士との戦闘を一言で言い表すなら、一瞬も油断はできなかった、だろうか?空中を駆使する敵や魔物と全く戦った事が無かったのも相まって、あちら側からの攻撃は防ぐ事が出来ても、こっちから攻撃を仕掛ける事は出来なかった。
ジェイクさんがワイバーンを縄で縛って空に逃げられないようにしたのを真似ようとしたが、縄投げが素人な上に巨躯を有するワイバーンとは違って、サイズも人並みで、すばしっこかった事から引っかかる所か、当たる事すらなかった。
どうにか攻撃を加える事が出来ないと悩んでいる時にメアリーの発狂する声が聞こえてきたんだ。
「拙者には聞こえなかったがな」
幸助が最初に気付いてくれたという事実にメアリーの顔は無意識のうちにとろけてしまっている。余程嬉しかったのだろうか。
「さて、これで互いの身に何が起きたかは把握出来たな。明日は王国騎士団の下へ行こう。幸助の今までの行いがあるからすぐに信じてもらえるはずだ」
精神的にも身体的にも限界が来ていた4人は宿舎に帰って眠る事にした。ピピンが黄金の騎士だったという意味が世間を大震撼させる事実だという事を知らずにぐっすりと・・・。ボニーはその事に気付けたはずだったが、気付く前に目蓋が下りてしまっていた。
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