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三章 黄金の愛と銀の翼の騎士、2人ともぶっ殺す
第三十五話 復讐の時間
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「よくもアモーラ様から貰った鎧と!!俺の顔に傷をつけてくれたなぁぁ!!」
ピピンの顔の火傷は既に癒えているが、元の顔に戻ったわけではなく、顔が右頬の方にひきつってしまっている。本来なら笑うべき事態だ。しかし、メアリーは鼻で笑った。
「はんっ、随分とハンサムになったじゃないですか。そっちの方が私は好きですよ。だって・・・・クズが惨めな姿を晒しているのがアタシは大好きだからな!!」
持ち上げて落とすとは正にこの事。褒め始めた時点で何を言うのかは察する事ができたが、思わず天を仰ぎたくなる程の暴言に勿論ピピンはキレた。
「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!殺す!貴様だけは絶対に殺す!!そして!コウスケ・イズミ!!お前も殺す!!」
「はぁ!?何で俺!?」
「当たり前だろうがぁぁ!!お前は俺の弟に何をしたのか覚えているのかぁぁぁぁ!!」
1か月以上の前の裁判の事を言っているのだろう。やはり、恨んでいたのか。だが、何故『弟』の事で恨んでいるのだろうか?手を下したのは自分自身ではないか。そう思っていると、まさかの返答が返って来た。
「お前が無駄な事をしてくれたから俺はアルベール家の面子を守る為にポールを殺さなくてはならなくなったんだ!!責任を取って死ねぃ!!」
あまりにも理不尽な理由と共に剣が降ってくる。元から戦う予定だったのだ。別に問題は無いだろう。
「───むうんっ!!」
幸助が剣の柄に手を伸ばした瞬間、横から吹いてきた風によって、ピピンの軌道がズレ、幸助の真横に下りた。
「ふう・・・危ない所だった」
突然の突風の正体は蘭丸さんの刀の振りから放たれたモノだった。攻撃をずらされた事で、ピピンの怒りの矛先は蘭丸にも向けられた。
「貴様・・・どうやら先に死にたいらしいな・・・良いだろう!!存分に嬲り殺してやる!!」
脅し文句を言われても、蘭丸はピクリと眉一つも動かさずにピピンを睨み・・・否、目で吟味している。コイツは一体どのくらい強いのだろうか?メアリーにやられたと聞いたが、果たして実力を出し切れていたのだろうか?そんな疑問が、蘭丸の中に潜んだ武士特有の好奇心を刺激している。
「蘭丸さん・・・?」
「すまぬが、幸助。ここは拙者とめありーに任せては貰えないだろうか?こやつと戦いたくなったのだ」
幸助は蘭丸の方向を向き、目を確かめる。蘭丸の目はキラキラと宝石のように輝いており、まるで無垢な少年のようだった。
「・・・分かりました。じゃあ、行きましょうか。ボニーさん、騎士団長」
「お、おう分かった・・・」
「どうかお二人共、お気をつけて・・・」
「気遣い感謝する・・・さて、やろうか」
「2億回ぶっ殺す!!」
幸助達がピピンを素通りして先に進むと、後ろから激しい金属音が聴こえてくる。騎士と武士の壮絶な戦いが幕を開けたようだ。仲間としても戦士としても非常に興味深い戦いだが、我慢して後ろを振り向かずに奥へと走っていく。今は教皇の命が最優先。妙に金のかかった廊下をただひたすらに走っていく。
「左の曲がり角を曲がったら教皇様の執務室と寝室があるよ!」
「OK!ガイドサンキュー。ボニーさん!!」
ガイドとしてボニーもいる為、迷う事なく、目的地の執務室へと着いた。執務室への扉も宮殿の様式と同様に非常に豪華な作りとなっており、内側から鍵をかけられてしまっている。
「王国騎士団の騎士団長です!!教皇様!どうか開けて頂けないでしょうか?」
廊下に響くくらいには大声で言ったが、中からの反応はない。心配が強くなっていく。
「参ったな・・・どうやって入ろう」
剣で破壊するにも扉の方が頑丈過ぎて壊れ無さそうだし、タックルしてもこちらが身体を痛めてしまいそうだ。かと言っても爆発系の魔術は覚えていないし・・・。
「コウスケ君。こことかどうかな?」
ボニーさんが指さすのは扉のすぐ隣にある壁。確かに壁なら簡単に破壊できるだろうが、壁には芸術的な模様が描かれている。本当に壊してしまって大丈夫なのだろうか?
「コウスケ君がやらないならワタシが行くね?───どーーーんっ!!」
手に握ったモーニングスターを振るい、躊躇なく壁を破壊するボニーさん。彼女の思い切りの良さには見習う点が多くあるな。埃や粉塵が舞う中、目に入らないように教皇の執務室へと入る。執務室に入った時に最初に入ったのは、椅子に座りながら仕事をこなす教皇の姿だった。何て事ない光景だ。強いていつもと違う点を挙げるとするならば──────
「・・・遅かったか」
首が無い事だろうか。
「その通りだ。王国騎士団団長」
執務室の机の真後ろにあるバルコニーからくぐもった声が聞こえてくる。声の持ち主はガチャリガチャリと金属が擦れる音を共に姿を俺達の前に晒した。太陽に照らされて輝く銀の鎧。見てるだけで目が痛くなる程、純白の翼。そのインパクトのある姿を誰が忘れようか。
「銀の翼の騎士・・・」
「巷ではそう呼ばれているようだな」
翼を折りたたんで執務室に入ってきた翼の銀の騎士は、片手に持っていた教皇の首を執務用の机の上に置いた。
「だが、私には本当の名がある。その名は──────」
兜を固定する金具を外し、素顔を晒す。現れた顔に団長は舌打ち。ボニーは口を隠して驚いた。
「カール・アレオン。アモーラ様に最も近き人間であり、アモーラ様に使える聖騎士団団長である」
ついに正体を現した翼の銀の騎士。団長が狂信者ならば団員も当然狂うよなと考えながら剣を抜き、戦闘態勢を取る。だが、ボニーさんは驚いたまま動こうとしない。どうしたのか聞こうとした時、彼女の口から答えを聞く事が出来た。
「カール・・・叔父さん・・・」
絞りだすように出てきたのは、カールを叔父さん呼びするボニーさんの声だった。
ピピンの顔の火傷は既に癒えているが、元の顔に戻ったわけではなく、顔が右頬の方にひきつってしまっている。本来なら笑うべき事態だ。しかし、メアリーは鼻で笑った。
「はんっ、随分とハンサムになったじゃないですか。そっちの方が私は好きですよ。だって・・・・クズが惨めな姿を晒しているのがアタシは大好きだからな!!」
持ち上げて落とすとは正にこの事。褒め始めた時点で何を言うのかは察する事ができたが、思わず天を仰ぎたくなる程の暴言に勿論ピピンはキレた。
「貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!殺す!貴様だけは絶対に殺す!!そして!コウスケ・イズミ!!お前も殺す!!」
「はぁ!?何で俺!?」
「当たり前だろうがぁぁ!!お前は俺の弟に何をしたのか覚えているのかぁぁぁぁ!!」
1か月以上の前の裁判の事を言っているのだろう。やはり、恨んでいたのか。だが、何故『弟』の事で恨んでいるのだろうか?手を下したのは自分自身ではないか。そう思っていると、まさかの返答が返って来た。
「お前が無駄な事をしてくれたから俺はアルベール家の面子を守る為にポールを殺さなくてはならなくなったんだ!!責任を取って死ねぃ!!」
あまりにも理不尽な理由と共に剣が降ってくる。元から戦う予定だったのだ。別に問題は無いだろう。
「───むうんっ!!」
幸助が剣の柄に手を伸ばした瞬間、横から吹いてきた風によって、ピピンの軌道がズレ、幸助の真横に下りた。
「ふう・・・危ない所だった」
突然の突風の正体は蘭丸さんの刀の振りから放たれたモノだった。攻撃をずらされた事で、ピピンの怒りの矛先は蘭丸にも向けられた。
「貴様・・・どうやら先に死にたいらしいな・・・良いだろう!!存分に嬲り殺してやる!!」
脅し文句を言われても、蘭丸はピクリと眉一つも動かさずにピピンを睨み・・・否、目で吟味している。コイツは一体どのくらい強いのだろうか?メアリーにやられたと聞いたが、果たして実力を出し切れていたのだろうか?そんな疑問が、蘭丸の中に潜んだ武士特有の好奇心を刺激している。
「蘭丸さん・・・?」
「すまぬが、幸助。ここは拙者とめありーに任せては貰えないだろうか?こやつと戦いたくなったのだ」
幸助は蘭丸の方向を向き、目を確かめる。蘭丸の目はキラキラと宝石のように輝いており、まるで無垢な少年のようだった。
「・・・分かりました。じゃあ、行きましょうか。ボニーさん、騎士団長」
「お、おう分かった・・・」
「どうかお二人共、お気をつけて・・・」
「気遣い感謝する・・・さて、やろうか」
「2億回ぶっ殺す!!」
幸助達がピピンを素通りして先に進むと、後ろから激しい金属音が聴こえてくる。騎士と武士の壮絶な戦いが幕を開けたようだ。仲間としても戦士としても非常に興味深い戦いだが、我慢して後ろを振り向かずに奥へと走っていく。今は教皇の命が最優先。妙に金のかかった廊下をただひたすらに走っていく。
「左の曲がり角を曲がったら教皇様の執務室と寝室があるよ!」
「OK!ガイドサンキュー。ボニーさん!!」
ガイドとしてボニーもいる為、迷う事なく、目的地の執務室へと着いた。執務室への扉も宮殿の様式と同様に非常に豪華な作りとなっており、内側から鍵をかけられてしまっている。
「王国騎士団の騎士団長です!!教皇様!どうか開けて頂けないでしょうか?」
廊下に響くくらいには大声で言ったが、中からの反応はない。心配が強くなっていく。
「参ったな・・・どうやって入ろう」
剣で破壊するにも扉の方が頑丈過ぎて壊れ無さそうだし、タックルしてもこちらが身体を痛めてしまいそうだ。かと言っても爆発系の魔術は覚えていないし・・・。
「コウスケ君。こことかどうかな?」
ボニーさんが指さすのは扉のすぐ隣にある壁。確かに壁なら簡単に破壊できるだろうが、壁には芸術的な模様が描かれている。本当に壊してしまって大丈夫なのだろうか?
「コウスケ君がやらないならワタシが行くね?───どーーーんっ!!」
手に握ったモーニングスターを振るい、躊躇なく壁を破壊するボニーさん。彼女の思い切りの良さには見習う点が多くあるな。埃や粉塵が舞う中、目に入らないように教皇の執務室へと入る。執務室に入った時に最初に入ったのは、椅子に座りながら仕事をこなす教皇の姿だった。何て事ない光景だ。強いていつもと違う点を挙げるとするならば──────
「・・・遅かったか」
首が無い事だろうか。
「その通りだ。王国騎士団団長」
執務室の机の真後ろにあるバルコニーからくぐもった声が聞こえてくる。声の持ち主はガチャリガチャリと金属が擦れる音を共に姿を俺達の前に晒した。太陽に照らされて輝く銀の鎧。見てるだけで目が痛くなる程、純白の翼。そのインパクトのある姿を誰が忘れようか。
「銀の翼の騎士・・・」
「巷ではそう呼ばれているようだな」
翼を折りたたんで執務室に入ってきた翼の銀の騎士は、片手に持っていた教皇の首を執務用の机の上に置いた。
「だが、私には本当の名がある。その名は──────」
兜を固定する金具を外し、素顔を晒す。現れた顔に団長は舌打ち。ボニーは口を隠して驚いた。
「カール・アレオン。アモーラ様に最も近き人間であり、アモーラ様に使える聖騎士団団長である」
ついに正体を現した翼の銀の騎士。団長が狂信者ならば団員も当然狂うよなと考えながら剣を抜き、戦闘態勢を取る。だが、ボニーさんは驚いたまま動こうとしない。どうしたのか聞こうとした時、彼女の口から答えを聞く事が出来た。
「カール・・・叔父さん・・・」
絞りだすように出てきたのは、カールを叔父さん呼びするボニーさんの声だった。
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