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四章 魔族との和平交渉
第三十話 女の和平条約
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「そ、そそそそそんなわけないじゃないですか!確かに仲間としては大切だし、唯一無二の友人だとは思っていますが、夫にしたいと聞かれると首を傾げちゃいますかね?ア、アハハハ!」
相当に動揺しているようで、早口かつ冗談混じりで幸助への好意を否定するメアリー。しかし、アメリアから見たら・・・否、他の人から見たら行動から幸助への好意を表現しているようにしか見えなかった。
「ふぅ~ん」
「な、何ですか!その分かったような顔は!!」
アメリアからしたらメアリーの幸助への好意は見え見えだが、もう少し揶揄う事にした。
「じゃあ、私が貰っても良いな?夫として。共にジーストを守る者として彼を迎え入れても何も文句は言わんな?」
「そ、それは・・・ダ、ダメです!コウスケさんは私達と死ぬまでずっと冒険するんです!!」
「では、統治は私がやろう。結婚と跡継ぎは作ってもらうがな」
「それもダメです!コウスケさんは自由が好きなんですから!子供を作ったら自由が奪われてしまいます!」
「では、育児をしなくても咎めないことにしよう。それなら、結婚しても良いな?」
「う・・・そ、それは・・・」
女王としての経験を活かして瞬く間にメアリーを追い詰めるアメリア。そろそろトドメに入るようだ。
「そもそも、だ。何故君がダメと言うんだ?彼が結婚するかしないかは、彼の自由だ。メアリー、君が決めることではないはずだぞ?」
「それは・・・そうなんですが・・・」
「分かっているのに、何故止める?理由は簡単、君がコウスケ・イズミに好意を向けているからだ。異性としてな」
「・・・・・・」
2人の間にしばしの静寂が生まれる。数分後、その静寂を終わらせたのは意外にもアメリアではなく、メアリーだった。
「・・・分からないんです。好きなのか、どうとも思っていないのか。こんな気持ち、生まれて初めてなので」
メアリーは吐くように自分の心をアメリアに吐露した。
「幼い頃に死んだ父親に抱いていた感情と似ているようで似ていない。尊敬ら大切に加え、今まで感じたことがないもやもやが混じり合った気持ちをコウスケさんに抱いているんです」
「成る程、これはちょっと難しいな。今まで恋した事はないのかい?」
「憧れる事は何度もありましたが、恋はほとんどありませんでした。そして、そのほんの少しの恋もとても短い期間で終わってしまったんであまり覚えていないんです」
「そっか・・・じゃあ、コウスケとの未来を想像してみるのはどうかな?」
「コウスケさんとの未来・・・?」
目を瞑り、頭の中で浮かべてみる。賑やかな街。子供が走り回り、追っかけ合う噴水広場のチェアに座る私とコウスケさん。肩身を寄せ合う2人の間にはまだ首も座っていない赤ちゃんが・・・。
「ふふ、ふふふふ・・・この子、本当にコウスケさんにそっくり。え?私にも似てる?目のところが?そうですかね~」
「・・・・・・」
「ところで、2人目はいつ作ります?この子が3歳になってから?そうですね!今の状態でもう1人を産んでも育てるのが大変ですからね!流石、コウスケさん!私の身を事を第一に考えてくれる・・・」
「あの、メアリー・・・」
「でも、コレだけは言わせてください・・・浮気したらただじゃおかねぇぞ」
「ひぃ!!」
妄想の末のドスの効いた事に思わず震え上がるアメリア。彼女の小さな悲鳴でメアリーは現実へと戻ってくる。
「どうしたんです?アメリアちゃん。寒いんですか?」
「あ、ああ。少し冷たい風が背中に入ってきてね・・・と、とにかく君のコウスケへの気持ちは伝わったよ。君自身はどうだい?」
「えっと、その・・・幸せでした!今まで美味しいものを食べたり、皆で騒いだり、ストリートファイトとかして幸せを感じていましたが、それとは比べ物にならない程の幸せです!これが、恋!何でしょうか?」
「いや、どっちかというとそれは・・・愛だね。恋に似てる別のものだ。これは私の偏見だが、愛は恋よりも美しい。恋が原石だとするなら、愛は加工された宝石だね」
「愛・・・成る程!父に抱いていた感情と似ていると感じてましたが、それが愛だったんですね!」
どうやら、核心に近づいたようだ。アメリアは次のステップへと進む。
「メアリーの気持ちは大いに理解した。そこで取引なんだが・・・私も彼の子供が欲しい。国との友好関係の為とか関係なしに彼の子種が欲しい。だが、君は彼と結ばれたい」
メアリーは縦に頷く。
「そこで提案だ。私は彼と結婚しないから代わりに私との子を作らせてほしい。君達夫婦には絶対迷惑はかけないし、責任も取らせない」
「・・・因みに私のメリットは?」
「君の告白をサポートしよう。更に挙式する際に最高の宝石と指輪を提供する。どうだ?悪くはないだろう?私は跡取りが出来て、君は愛する人が手に入る。ウィンウィンというヤツだな」
契約成立を願う握手をする為、手を伸ばしてくるアメリア。メアリーは少し戸惑いながらもその手を握り返した。
「でも、なんでそこまでしてコウスケとの子供を作りたいの?」
「理由は簡単!強い!優しい!勇気があるからだ!剣一本で戦う姿はまさに勇者そのものだった!彼の戦いぶりをみた時、久しぶりに下半身が熱くなったよ」
「そ、そうなんだ・・・頑張ろうね?」
「お互いな」
握手する手に力を込め、互いを抱き寄せる。メアリーとアメリアの絆が更に強固なモノとなった瞬間である。
「君とは何となく話が合うと思ってた。名前もちょっと似てるしね」
「ふふ、確かに」
「・・・何をしているのだ?お主達・・・」
リビングの出入り口から東洋の島国の服を身に纏う美形の男が首を傾げて立っている。腰には二本の刀がさしてあり、うちの一本はキツネを模した鍔が使われている。
「おお、異国の同志。来ていたのだな。何、友情を確かめ合っていただけさ」
「そうか、それなら良い。それと、拙者の名は小林蘭丸。異国の同志という者ではない」
「すまない、ついクセで言ってしまった。それはそれとして、どうしてここに来たんだ?」
「鉄の門の緊急修理が終わった事を知らせに来た。騎士10人がかりでやっと持ち上げられる門を元の位置に戻すのは中々大変な仕事だった」
「客人の君に大変な仕事を任せてしまってすまない。溶接の方はどうかな?」
「今、技術者がやっている最中とのこと。以上が報告だ。それでは拙者は負傷者の治療をしているぼにーの所に行く。場所は城内で良いな?」
「ああ、君の話は城にいる者に話している。問題なく入れるだろう」
「そうか。では、失礼する」
蘭丸は頷くと、踵を返し、アメリアの屋敷を後にした。
相当に動揺しているようで、早口かつ冗談混じりで幸助への好意を否定するメアリー。しかし、アメリアから見たら・・・否、他の人から見たら行動から幸助への好意を表現しているようにしか見えなかった。
「ふぅ~ん」
「な、何ですか!その分かったような顔は!!」
アメリアからしたらメアリーの幸助への好意は見え見えだが、もう少し揶揄う事にした。
「じゃあ、私が貰っても良いな?夫として。共にジーストを守る者として彼を迎え入れても何も文句は言わんな?」
「そ、それは・・・ダ、ダメです!コウスケさんは私達と死ぬまでずっと冒険するんです!!」
「では、統治は私がやろう。結婚と跡継ぎは作ってもらうがな」
「それもダメです!コウスケさんは自由が好きなんですから!子供を作ったら自由が奪われてしまいます!」
「では、育児をしなくても咎めないことにしよう。それなら、結婚しても良いな?」
「う・・・そ、それは・・・」
女王としての経験を活かして瞬く間にメアリーを追い詰めるアメリア。そろそろトドメに入るようだ。
「そもそも、だ。何故君がダメと言うんだ?彼が結婚するかしないかは、彼の自由だ。メアリー、君が決めることではないはずだぞ?」
「それは・・・そうなんですが・・・」
「分かっているのに、何故止める?理由は簡単、君がコウスケ・イズミに好意を向けているからだ。異性としてな」
「・・・・・・」
2人の間にしばしの静寂が生まれる。数分後、その静寂を終わらせたのは意外にもアメリアではなく、メアリーだった。
「・・・分からないんです。好きなのか、どうとも思っていないのか。こんな気持ち、生まれて初めてなので」
メアリーは吐くように自分の心をアメリアに吐露した。
「幼い頃に死んだ父親に抱いていた感情と似ているようで似ていない。尊敬ら大切に加え、今まで感じたことがないもやもやが混じり合った気持ちをコウスケさんに抱いているんです」
「成る程、これはちょっと難しいな。今まで恋した事はないのかい?」
「憧れる事は何度もありましたが、恋はほとんどありませんでした。そして、そのほんの少しの恋もとても短い期間で終わってしまったんであまり覚えていないんです」
「そっか・・・じゃあ、コウスケとの未来を想像してみるのはどうかな?」
「コウスケさんとの未来・・・?」
目を瞑り、頭の中で浮かべてみる。賑やかな街。子供が走り回り、追っかけ合う噴水広場のチェアに座る私とコウスケさん。肩身を寄せ合う2人の間にはまだ首も座っていない赤ちゃんが・・・。
「ふふ、ふふふふ・・・この子、本当にコウスケさんにそっくり。え?私にも似てる?目のところが?そうですかね~」
「・・・・・・」
「ところで、2人目はいつ作ります?この子が3歳になってから?そうですね!今の状態でもう1人を産んでも育てるのが大変ですからね!流石、コウスケさん!私の身を事を第一に考えてくれる・・・」
「あの、メアリー・・・」
「でも、コレだけは言わせてください・・・浮気したらただじゃおかねぇぞ」
「ひぃ!!」
妄想の末のドスの効いた事に思わず震え上がるアメリア。彼女の小さな悲鳴でメアリーは現実へと戻ってくる。
「どうしたんです?アメリアちゃん。寒いんですか?」
「あ、ああ。少し冷たい風が背中に入ってきてね・・・と、とにかく君のコウスケへの気持ちは伝わったよ。君自身はどうだい?」
「えっと、その・・・幸せでした!今まで美味しいものを食べたり、皆で騒いだり、ストリートファイトとかして幸せを感じていましたが、それとは比べ物にならない程の幸せです!これが、恋!何でしょうか?」
「いや、どっちかというとそれは・・・愛だね。恋に似てる別のものだ。これは私の偏見だが、愛は恋よりも美しい。恋が原石だとするなら、愛は加工された宝石だね」
「愛・・・成る程!父に抱いていた感情と似ていると感じてましたが、それが愛だったんですね!」
どうやら、核心に近づいたようだ。アメリアは次のステップへと進む。
「メアリーの気持ちは大いに理解した。そこで取引なんだが・・・私も彼の子供が欲しい。国との友好関係の為とか関係なしに彼の子種が欲しい。だが、君は彼と結ばれたい」
メアリーは縦に頷く。
「そこで提案だ。私は彼と結婚しないから代わりに私との子を作らせてほしい。君達夫婦には絶対迷惑はかけないし、責任も取らせない」
「・・・因みに私のメリットは?」
「君の告白をサポートしよう。更に挙式する際に最高の宝石と指輪を提供する。どうだ?悪くはないだろう?私は跡取りが出来て、君は愛する人が手に入る。ウィンウィンというヤツだな」
契約成立を願う握手をする為、手を伸ばしてくるアメリア。メアリーは少し戸惑いながらもその手を握り返した。
「でも、なんでそこまでしてコウスケとの子供を作りたいの?」
「理由は簡単!強い!優しい!勇気があるからだ!剣一本で戦う姿はまさに勇者そのものだった!彼の戦いぶりをみた時、久しぶりに下半身が熱くなったよ」
「そ、そうなんだ・・・頑張ろうね?」
「お互いな」
握手する手に力を込め、互いを抱き寄せる。メアリーとアメリアの絆が更に強固なモノとなった瞬間である。
「君とは何となく話が合うと思ってた。名前もちょっと似てるしね」
「ふふ、確かに」
「・・・何をしているのだ?お主達・・・」
リビングの出入り口から東洋の島国の服を身に纏う美形の男が首を傾げて立っている。腰には二本の刀がさしてあり、うちの一本はキツネを模した鍔が使われている。
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「そうか、それなら良い。それと、拙者の名は小林蘭丸。異国の同志という者ではない」
「すまない、ついクセで言ってしまった。それはそれとして、どうしてここに来たんだ?」
「鉄の門の緊急修理が終わった事を知らせに来た。騎士10人がかりでやっと持ち上げられる門を元の位置に戻すのは中々大変な仕事だった」
「客人の君に大変な仕事を任せてしまってすまない。溶接の方はどうかな?」
「今、技術者がやっている最中とのこと。以上が報告だ。それでは拙者は負傷者の治療をしているぼにーの所に行く。場所は城内で良いな?」
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