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最終章 今こそ復讐の時
第十九話 とりあえず話をしようか
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「ハァァァ!!」
「ぐっ!!やっぱり強いな!アモーラ!」
青い空を泳ぐ真っ白な雲の上。この時代の人間では到底到達できそうにない高度でアモーラは愛の力を、ファイトールは剣と技術を用いて戦っていた。
最初こそ戦う専門の神という事もあってかファイトールの優勢だった。しかし、アモーラとの信者の差は倍近く開いており、あまりにも強大な力を前に劣勢へと追いやられていく。
「手元ががら空きですよ!!」
「あっ!しま──────」
気づいた頃にはもう遅い。ファイト―ルの武器である剣が手に対しての攻撃によって吹き飛ばされてしまった。残ったのは限界まで鍛え抜かれ、毎日の鍛練を怠らない素晴らしい肉体のみ。大してあちらは世界レベルの信仰者の数を持つ女神。勝ちは誰か何て言うまでもない。
「フフフ・・・哀れですね。闘いの神とあろう者が戦士の命である武器を落とすなんて」
「そんな事言ったら君だって信者からの愛を零してしまっているじゃないか!」
「くぅ・・・貴方は痛い所を上手く突きますね!バカの癖に!」
「バカでも必要最低限の常識は弁えているさ!君と比べたらね!!」
接近してアモーラの両手首を掴み、顔を自分の顔へと近づける。
「認めよう!俺は君に勝てない!明らかに力の差がありすぎる!戦いにふけってばかりではなく、布教もしておくべきだったな!」
「全くその通りですね!もっと私を見習い・・・いや、指をしゃぶって傍観していなさい!」
「そうだな!酒でも飲んで我が戦士達とコウスケ・イズミの勝利を見ていようか!・・・・・・最後に一撃叩き込んだ後にな!!」
頭を後ろに反らし、距離を作ると、首の力を活用してアモーラの彫刻のように整った鼻に神としての力のこもった頭突きをかました。
「うぐっ・・・!ファイト―ルゥゥゥゥゥゥゥ!!」
アモーラは確かに最強だ。しかし、無敵ではない。実力差はあれど神として2番目の実力を持つファイト―ルの全力の頭突きは尋常ではない程に激痛であり、耐えがたいものであった。反射的に手を離し、ファイト―ルを逃がしてしまう。
「あっ!待ちなさい!ファイト―ル!」
「なら、その真っ赤なお顔で地上に下りてくるんだな!アモーラ!!」
闘神ファイト―ル、戦略的撤退。
★
「コウスケさん!大丈夫ですか!」
「何とかね。メアリーの方こそ無事かな?」
「はいっ!この通り擦り傷程度です!」
互いの無事を祝って抱き合う幸助とメアリー。仲間としても恋人同士としても熱々な2人をギャラリーは温かい目で見つめる。アモーラもいない中で、しばしの休憩を取っていると共に何度も戦ってきた戦友達が近付いてきた。
「おいおいおい!コウスケ!どういう事なんだよぉぉ!お前今まであんな大物に狙われてたのかよぉぉぉ!」
「うん!アンリの暴走時期から命狙われてた」
「何でそんな大事な話、俺達に黙ってたんだよ!俺らダチじゃないのかよ・・・!それとも巻き込みたくなかったからとか言うんじゃねぇよな!?」
「巻き込みたくなかったって気持ちもあったけど、アモーラ宮殿への進撃の時点で巻き込んでるから何とも言えないな。ただ単に信じて貰えないと思ったから言わなかっただけだよ」
「それは・・・そうかもしれねぇけど!言ってくれたっていいだろ!異世界人のお前から摩訶不思議なこと言われても俺は無理矢理納得してみせる!それがダチってもんだろ!」
怒りの沸点がかなり低いトーマは友情関係でも定期的に熱くなる。そんな彼を宥める役目を担うのはジューペとフランとジェイクである。
「落ち着けトーマ。結果的にこうして本人から話してもらえたからいいじゃないか!俺なんてファイト―ル様からついでと言わんばかりに教えられたんだからな!」
「気持ちは分かるけど、落ち着け?な?」
「ふーっ!ふーっ!・・・すみません。それと悪いコウスケ。つい熱くなっちまった」
「ふう・・・止める僕らの身にもなってよね。全くいつまで経っても短気は直らないんだ・・・なぁ!?」
ジューペの愚痴が途中で遮られる。遮ったのはトーマでもなければ幸助でもない。ジューペの髪の毛を何本か持って行きながら空から落ちてきた無骨かつ美しい造形の剣だった。フランとアメリアは突き刺さる剣を見て驚愕する。
「これは・・・」「ファイト―ル様の剣・・・一体どうして」
まじまじと見ると、確かにファイト―ル様が使っていた剣だ。ファイト―ル様とアモーラは今肉眼では視認できない高度で戦っているようだが、ファイト―ル様の身に何かがあったらしい。安否を心配していると、蘭丸が空を指さし叫んだ。
「何か落ちてくるぞ!皆の者!離れるのだ!!」
蘭丸の言う通り、空から何かが重力に従って落ちてきている。かなり巨大な物体だ。目を凝らしてみてみると、その全貌がしっかりと見えるようになる。
「フ、ファイト―ル様!?」
落ちてきていたのはモノではなく神。ファイト―ル様だった。彼は目を瞑り、穏やかな笑みを浮かべて頭を下にして地上に向けて落下してきていた。
「ぐっ!!やっぱり強いな!アモーラ!」
青い空を泳ぐ真っ白な雲の上。この時代の人間では到底到達できそうにない高度でアモーラは愛の力を、ファイトールは剣と技術を用いて戦っていた。
最初こそ戦う専門の神という事もあってかファイトールの優勢だった。しかし、アモーラとの信者の差は倍近く開いており、あまりにも強大な力を前に劣勢へと追いやられていく。
「手元ががら空きですよ!!」
「あっ!しま──────」
気づいた頃にはもう遅い。ファイト―ルの武器である剣が手に対しての攻撃によって吹き飛ばされてしまった。残ったのは限界まで鍛え抜かれ、毎日の鍛練を怠らない素晴らしい肉体のみ。大してあちらは世界レベルの信仰者の数を持つ女神。勝ちは誰か何て言うまでもない。
「フフフ・・・哀れですね。闘いの神とあろう者が戦士の命である武器を落とすなんて」
「そんな事言ったら君だって信者からの愛を零してしまっているじゃないか!」
「くぅ・・・貴方は痛い所を上手く突きますね!バカの癖に!」
「バカでも必要最低限の常識は弁えているさ!君と比べたらね!!」
接近してアモーラの両手首を掴み、顔を自分の顔へと近づける。
「認めよう!俺は君に勝てない!明らかに力の差がありすぎる!戦いにふけってばかりではなく、布教もしておくべきだったな!」
「全くその通りですね!もっと私を見習い・・・いや、指をしゃぶって傍観していなさい!」
「そうだな!酒でも飲んで我が戦士達とコウスケ・イズミの勝利を見ていようか!・・・・・・最後に一撃叩き込んだ後にな!!」
頭を後ろに反らし、距離を作ると、首の力を活用してアモーラの彫刻のように整った鼻に神としての力のこもった頭突きをかました。
「うぐっ・・・!ファイト―ルゥゥゥゥゥゥゥ!!」
アモーラは確かに最強だ。しかし、無敵ではない。実力差はあれど神として2番目の実力を持つファイト―ルの全力の頭突きは尋常ではない程に激痛であり、耐えがたいものであった。反射的に手を離し、ファイト―ルを逃がしてしまう。
「あっ!待ちなさい!ファイト―ル!」
「なら、その真っ赤なお顔で地上に下りてくるんだな!アモーラ!!」
闘神ファイト―ル、戦略的撤退。
★
「コウスケさん!大丈夫ですか!」
「何とかね。メアリーの方こそ無事かな?」
「はいっ!この通り擦り傷程度です!」
互いの無事を祝って抱き合う幸助とメアリー。仲間としても恋人同士としても熱々な2人をギャラリーは温かい目で見つめる。アモーラもいない中で、しばしの休憩を取っていると共に何度も戦ってきた戦友達が近付いてきた。
「おいおいおい!コウスケ!どういう事なんだよぉぉ!お前今まであんな大物に狙われてたのかよぉぉぉ!」
「うん!アンリの暴走時期から命狙われてた」
「何でそんな大事な話、俺達に黙ってたんだよ!俺らダチじゃないのかよ・・・!それとも巻き込みたくなかったからとか言うんじゃねぇよな!?」
「巻き込みたくなかったって気持ちもあったけど、アモーラ宮殿への進撃の時点で巻き込んでるから何とも言えないな。ただ単に信じて貰えないと思ったから言わなかっただけだよ」
「それは・・・そうかもしれねぇけど!言ってくれたっていいだろ!異世界人のお前から摩訶不思議なこと言われても俺は無理矢理納得してみせる!それがダチってもんだろ!」
怒りの沸点がかなり低いトーマは友情関係でも定期的に熱くなる。そんな彼を宥める役目を担うのはジューペとフランとジェイクである。
「落ち着けトーマ。結果的にこうして本人から話してもらえたからいいじゃないか!俺なんてファイト―ル様からついでと言わんばかりに教えられたんだからな!」
「気持ちは分かるけど、落ち着け?な?」
「ふーっ!ふーっ!・・・すみません。それと悪いコウスケ。つい熱くなっちまった」
「ふう・・・止める僕らの身にもなってよね。全くいつまで経っても短気は直らないんだ・・・なぁ!?」
ジューペの愚痴が途中で遮られる。遮ったのはトーマでもなければ幸助でもない。ジューペの髪の毛を何本か持って行きながら空から落ちてきた無骨かつ美しい造形の剣だった。フランとアメリアは突き刺さる剣を見て驚愕する。
「これは・・・」「ファイト―ル様の剣・・・一体どうして」
まじまじと見ると、確かにファイト―ル様が使っていた剣だ。ファイト―ル様とアモーラは今肉眼では視認できない高度で戦っているようだが、ファイト―ル様の身に何かがあったらしい。安否を心配していると、蘭丸が空を指さし叫んだ。
「何か落ちてくるぞ!皆の者!離れるのだ!!」
蘭丸の言う通り、空から何かが重力に従って落ちてきている。かなり巨大な物体だ。目を凝らしてみてみると、その全貌がしっかりと見えるようになる。
「フ、ファイト―ル様!?」
落ちてきていたのはモノではなく神。ファイト―ル様だった。彼は目を瞑り、穏やかな笑みを浮かべて頭を下にして地上に向けて落下してきていた。
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