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最終章 今こそ復讐の時
第二十一話 今こそ復讐の時
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「くぅ・・・!ファイト―ルめ・・・良くもやってくれましたね・・・全然痛みが取れないじゃないですか・・・」
神の力をふんだんに使ったファイト―ルの頭突きは額から身体全体に浸透し、全身に電気が走ったような痛みが走る。
そもそも暴力をふるったことはあれど、暴力を振るわれることに慣れていないアモーラは痛みに対する耐性が全く無かった。故に解消方法も知らない。そんな彼女に追い討ちをかけるように─────。
「Kisyaaaaaaaaann!!」
「よお!アモーラ!!数分振りだな!!」
復讐者がやってきた。空を飛べない代わりにドラゴンの下等種であるワイバーンに乗ってまるで竜騎士のように。
兜をつけているせいで顔は見えないが、ぎらついた目がアモーラを見定めている。
「ヒッ・・・!クソっ!クソっ!負けてたまるもんですか!私は愛の女神アモーラ!最高神であり、人々に愛を与える存在!こんな所で負けるわけには行きません!!」
両手に天使達とは比べ物にならない強さの神の力を集約させ、鞭を作り上げる。完成した鞭はあっという間に幸助とワイバーンを拘束した。
「ぐっ・・・!」
「ふ、ふんっ!呆気ない!復讐者を名乗る割にはあっけない終わり方でしたね」
「・・・まさかこれで終わりとでも思ってるのか?」
「・・・え?」
「ワイバーン!!」
黒い鱗に胸に白いイナズマが刻まれたワイバーンは拘束された状態で無理矢理私の方を見ると、大きく口を開け─────。
「Kisyaaaaaaaaaaannnn!!」
咆哮を上げ、鼓膜を破りにかかってきた。
「ぐっ!う・・・!」
破れる寸前で耳を塞ぐことが出来たが、鼓膜は傷ついてしまったようで、血が流れる。わたくしの身体から、血が。神でもなければ天使でもない。下界でイキリ散らしているだけの生物に傷つけられた。
神としての威厳が音を立てて崩れ去る。ガラスのように跡形もなく破壊された威厳は彼女を発狂させ、理性を奪うには十分だった。
「きさm────」
「隙あり!!」
いつのまにか鞭の拘束から抜け出していた泉幸助の一撃が頬を掠める。掠った箇所は何故か傷となり、出血を起こしている。何故だ?ただの人間がどうして・・・。
理由を探るべく落ちていく幸助の手元の剣を観察する。剣は地上では滅多に取れないアダム鉱石と呼ばれる神の力を仄かに纏った緑の鉱石を使っているのが分かる。更に、ブラックスミスが打ったようで、過剰な程に神の力を纏っている。
切られた頬がジワリジワリと痛みを増していく。まるで軽い毒を喰らったかのように切られた箇所の周りも痛み始める。
「ワイバーン!」
幸助の掛け声と共にワイバーンが駆けつけ、落下する幸助を掬うように背中に乗せる。協力関係は完成しているようだ。
「アモーラァァァ!!」
ワイバーンと共に急接近してくるや否や神にとって天敵の剣を振りかぶってくる。アモーラは腹を刺される前に拳で跳ね返し、距離を取ると、力で光の弓矢を急遽作成。ワイバーンの翼に向かって放った。しかし、鏃の方向からどこを狙っているのかワイバーンには分かっていたようで、放った瞬間に体を傾けて、避けられてしまう。
「くっ!狡賢いトカゲですね・・・」
「人の心を理解できなくなった女神には言われたくないね!」
斬りかかってくる幸助を光の槍と盾を作って弾き返す。何度も体勢を崩して落ちそうになる場面があったが、その都度ワイバーンが体を傾けて落ちるのを防いでくれるお陰で幸助は空中にいながら連続でアモーラに攻撃をたたき込めている。
「私ぎ人の心が分からなくなった?そんなわけないでしょう!私は愛の女神!人の心が分からなければ、務まらない!」
「なら、何故俺から家族を引き離した?俺に愛を与えてくれる父と母から何故俺を引き剥がした?妹の成長をこの目で見たかったのに、どうして殺した?」
「そ、そんな事!知れるわけないでしょう!貴方の内心なんて!心を読む神でもあるまいし!」
「だが、俺が家族を愛し、家族が俺を愛していたのは分かっていただろう?愛の女神なんだから愛してるしてないは分かるはずだ」
「そ、それは・・・」
「分かっていたんだろう!分かっていたのに、お前は自分の力を失いたくない一心で異世界人をこの世界に連れてきた!」
「違います!私は・・・わたくしは・・・!愛する子達の心が離れていくのが怖かった!他文明に触れる事で、棄教するかもしれないと思うと怖くて仕方が無かった!だから、わたくしは・・・」
「力でねじ伏せようとした・・・のか。なら、俺を選んだのは大失敗だったな。俺みたいな!人の命令を聞かない!マイペースな人間を選んだ事を!後悔しろ!」
同情はする。アモーラの本音は子離れできない母親の気持ちそのものだ。だが、愛しているからこそ、愛する子らの旅立ちを見守るのが愛を与える者の仕事でもある。
「その通りですね。だから、貴方が憎い!私の計画を水の泡にしただけでなく、愛する子らから愛想が尽かせた貴方が!死ぬほど憎い!」
「だろうなぁ!!そうでなくっちゃいたぶりようが無いぜ!!」
神の力をふんだんに使ったファイト―ルの頭突きは額から身体全体に浸透し、全身に電気が走ったような痛みが走る。
そもそも暴力をふるったことはあれど、暴力を振るわれることに慣れていないアモーラは痛みに対する耐性が全く無かった。故に解消方法も知らない。そんな彼女に追い討ちをかけるように─────。
「Kisyaaaaaaaaann!!」
「よお!アモーラ!!数分振りだな!!」
復讐者がやってきた。空を飛べない代わりにドラゴンの下等種であるワイバーンに乗ってまるで竜騎士のように。
兜をつけているせいで顔は見えないが、ぎらついた目がアモーラを見定めている。
「ヒッ・・・!クソっ!クソっ!負けてたまるもんですか!私は愛の女神アモーラ!最高神であり、人々に愛を与える存在!こんな所で負けるわけには行きません!!」
両手に天使達とは比べ物にならない強さの神の力を集約させ、鞭を作り上げる。完成した鞭はあっという間に幸助とワイバーンを拘束した。
「ぐっ・・・!」
「ふ、ふんっ!呆気ない!復讐者を名乗る割にはあっけない終わり方でしたね」
「・・・まさかこれで終わりとでも思ってるのか?」
「・・・え?」
「ワイバーン!!」
黒い鱗に胸に白いイナズマが刻まれたワイバーンは拘束された状態で無理矢理私の方を見ると、大きく口を開け─────。
「Kisyaaaaaaaaaaannnn!!」
咆哮を上げ、鼓膜を破りにかかってきた。
「ぐっ!う・・・!」
破れる寸前で耳を塞ぐことが出来たが、鼓膜は傷ついてしまったようで、血が流れる。わたくしの身体から、血が。神でもなければ天使でもない。下界でイキリ散らしているだけの生物に傷つけられた。
神としての威厳が音を立てて崩れ去る。ガラスのように跡形もなく破壊された威厳は彼女を発狂させ、理性を奪うには十分だった。
「きさm────」
「隙あり!!」
いつのまにか鞭の拘束から抜け出していた泉幸助の一撃が頬を掠める。掠った箇所は何故か傷となり、出血を起こしている。何故だ?ただの人間がどうして・・・。
理由を探るべく落ちていく幸助の手元の剣を観察する。剣は地上では滅多に取れないアダム鉱石と呼ばれる神の力を仄かに纏った緑の鉱石を使っているのが分かる。更に、ブラックスミスが打ったようで、過剰な程に神の力を纏っている。
切られた頬がジワリジワリと痛みを増していく。まるで軽い毒を喰らったかのように切られた箇所の周りも痛み始める。
「ワイバーン!」
幸助の掛け声と共にワイバーンが駆けつけ、落下する幸助を掬うように背中に乗せる。協力関係は完成しているようだ。
「アモーラァァァ!!」
ワイバーンと共に急接近してくるや否や神にとって天敵の剣を振りかぶってくる。アモーラは腹を刺される前に拳で跳ね返し、距離を取ると、力で光の弓矢を急遽作成。ワイバーンの翼に向かって放った。しかし、鏃の方向からどこを狙っているのかワイバーンには分かっていたようで、放った瞬間に体を傾けて、避けられてしまう。
「くっ!狡賢いトカゲですね・・・」
「人の心を理解できなくなった女神には言われたくないね!」
斬りかかってくる幸助を光の槍と盾を作って弾き返す。何度も体勢を崩して落ちそうになる場面があったが、その都度ワイバーンが体を傾けて落ちるのを防いでくれるお陰で幸助は空中にいながら連続でアモーラに攻撃をたたき込めている。
「私ぎ人の心が分からなくなった?そんなわけないでしょう!私は愛の女神!人の心が分からなければ、務まらない!」
「なら、何故俺から家族を引き離した?俺に愛を与えてくれる父と母から何故俺を引き剥がした?妹の成長をこの目で見たかったのに、どうして殺した?」
「そ、そんな事!知れるわけないでしょう!貴方の内心なんて!心を読む神でもあるまいし!」
「だが、俺が家族を愛し、家族が俺を愛していたのは分かっていただろう?愛の女神なんだから愛してるしてないは分かるはずだ」
「そ、それは・・・」
「分かっていたんだろう!分かっていたのに、お前は自分の力を失いたくない一心で異世界人をこの世界に連れてきた!」
「違います!私は・・・わたくしは・・・!愛する子達の心が離れていくのが怖かった!他文明に触れる事で、棄教するかもしれないと思うと怖くて仕方が無かった!だから、わたくしは・・・」
「力でねじ伏せようとした・・・のか。なら、俺を選んだのは大失敗だったな。俺みたいな!人の命令を聞かない!マイペースな人間を選んだ事を!後悔しろ!」
同情はする。アモーラの本音は子離れできない母親の気持ちそのものだ。だが、愛しているからこそ、愛する子らの旅立ちを見守るのが愛を与える者の仕事でもある。
「その通りですね。だから、貴方が憎い!私の計画を水の泡にしただけでなく、愛する子らから愛想が尽かせた貴方が!死ぬほど憎い!」
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