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4章 偽りの歴史
187話 即退却
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「なっ・・・!ななななな・・・」
思わぬ方法でヘリナを奪われたルナは、驚きのあまり言葉を失ってしまっていた。『な』以外の言葉が出ず、ぴくりとも動けない様子。
対して、ファルコ達も満身創痍の状態だ。ファルコの左手の平は大火傷状態で、ドゥークは義手を失ってしまっている。
どちらが有利かなんて、誰に聞いたとしてもルナと答えるだろう。
驚きによる硬直も永遠には続かない。ルナも調子を取り戻すと、杖を再び構えた。愛しいヘリナを取り戻すために。
「帰しなさい!それはウチのなんだから!!『スパーク』!」
杖の先から電撃が放たれる。電気は光と速度は同じ。放たれた直後に防御をいても遅い。
ファルコがすぐに魔法の盾を展開しても意味はないだろう。
絶望する暇すらもなく、雷が迫ってくる。雷が当たる1秒もない刹那のような時間。謎の人影が魔法の雷からファルコ達を身を挺して守ってくれたのだ。
「ぐぬぅ・・・!!」
「貴方は、ロドリゲスさん!」
現れたのは、諜報員のロドリゲスだった。ドゥークと同じくこの場から離脱しておらず、地下水路で表に出るタイミングを見計らっていたみたいだ。
「邪魔するなよ!魔族風情が!!」
「大丈夫ですか、ロドリゲスさん」
電撃をモロに喰らっていた。無傷なわけがないだろう。しかし、ロドリゲスさんは、俺達に心配をかけまいとサムズアップしてみせる。
「早く逃げるぞ・・・」
マンホールの蓋は開いている。逃げられそうだ。
周りに耳を澄ませてみると、騒ぎを聞きつけた人達がこっちへと近付いている事がわかる。怪我していようがいまいが、逃げるが吉だろう。
「『ドラゴンズビート』ォ!!」
火事場の馬鹿力とでも言うべきだろうか、ドゥークが身体能力を上げ、満身創痍の俺とロドリゲスさん、そしてヘリナ先輩までも抱えてマンホールへ入り込んだ。
地上から地下水路までは高さがある。その高さをドゥークは足のみで耐えると、俺達から手を離し、一度高くジャンプ。
開いていたマンホールの蓋を閉めてみせた。
「ふぅ・・・危なかった。おい、何寝っ転がってんだ!!さっさとここから走り去るぞ!諜報員、お前は私が運んでやるから道案内ぐらいはしろ。いいな!?」
「り、了解・・・」
軍曹としての高い指揮力と、切り替えの速さをみせるドゥーク。俺も迷惑はかけられない。負傷しているのは左の手の平だけなのだから。
「良いな!?気を抜くなよ!!まだ戦闘は終わってないんだからな!!隠れ家に帰るまでが戦いだ!!」
そう言うドゥークの背中は、小さいはずなのに、何故か大きく見えた。
思わぬ方法でヘリナを奪われたルナは、驚きのあまり言葉を失ってしまっていた。『な』以外の言葉が出ず、ぴくりとも動けない様子。
対して、ファルコ達も満身創痍の状態だ。ファルコの左手の平は大火傷状態で、ドゥークは義手を失ってしまっている。
どちらが有利かなんて、誰に聞いたとしてもルナと答えるだろう。
驚きによる硬直も永遠には続かない。ルナも調子を取り戻すと、杖を再び構えた。愛しいヘリナを取り戻すために。
「帰しなさい!それはウチのなんだから!!『スパーク』!」
杖の先から電撃が放たれる。電気は光と速度は同じ。放たれた直後に防御をいても遅い。
ファルコがすぐに魔法の盾を展開しても意味はないだろう。
絶望する暇すらもなく、雷が迫ってくる。雷が当たる1秒もない刹那のような時間。謎の人影が魔法の雷からファルコ達を身を挺して守ってくれたのだ。
「ぐぬぅ・・・!!」
「貴方は、ロドリゲスさん!」
現れたのは、諜報員のロドリゲスだった。ドゥークと同じくこの場から離脱しておらず、地下水路で表に出るタイミングを見計らっていたみたいだ。
「邪魔するなよ!魔族風情が!!」
「大丈夫ですか、ロドリゲスさん」
電撃をモロに喰らっていた。無傷なわけがないだろう。しかし、ロドリゲスさんは、俺達に心配をかけまいとサムズアップしてみせる。
「早く逃げるぞ・・・」
マンホールの蓋は開いている。逃げられそうだ。
周りに耳を澄ませてみると、騒ぎを聞きつけた人達がこっちへと近付いている事がわかる。怪我していようがいまいが、逃げるが吉だろう。
「『ドラゴンズビート』ォ!!」
火事場の馬鹿力とでも言うべきだろうか、ドゥークが身体能力を上げ、満身創痍の俺とロドリゲスさん、そしてヘリナ先輩までも抱えてマンホールへ入り込んだ。
地上から地下水路までは高さがある。その高さをドゥークは足のみで耐えると、俺達から手を離し、一度高くジャンプ。
開いていたマンホールの蓋を閉めてみせた。
「ふぅ・・・危なかった。おい、何寝っ転がってんだ!!さっさとここから走り去るぞ!諜報員、お前は私が運んでやるから道案内ぐらいはしろ。いいな!?」
「り、了解・・・」
軍曹としての高い指揮力と、切り替えの速さをみせるドゥーク。俺も迷惑はかけられない。負傷しているのは左の手の平だけなのだから。
「良いな!?気を抜くなよ!!まだ戦闘は終わってないんだからな!!隠れ家に帰るまでが戦いだ!!」
そう言うドゥークの背中は、小さいはずなのに、何故か大きく見えた。
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