42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

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4章 偽りの歴史

209話 ワイバーンダイブ

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 最大の難関であるルナを撃破したものの、依然として冒険者が俺達を捕まえようと躍起になっている。足止めしなければ、ワイバーンに乗っても、墜落させられるだけだ。

「ファルコ・ブレイヴ。ここは我々に任せてもらおう」

「ロドリゲスさん!良いんですか!?でも、貴方達も帰りたいんじゃないんですか?」

「構わない。我々は潜伏のプロ。それに、まだ王女から退却命令は出ていないからな」

 ロドリゲスさんの目を見る。まっすぐと俺だけを見つめている事から、意志は固いみたいだ。

「お願いします・・・!!」

「任された。次は都市ジャッジメントで会おう・・・行くぞ!!」

「「「はっ!!」」」

 諜報員達の息の合ったコンビネーションが始まる。8人の魔力が高まっていき、同時にそれが放たれる。

「「「『グラビティポイント』!!」」」

 使用されたのは、重力を操る魔法。中央都市に来る前に覚えようとした、高燃費の難易度の高い魔法だ。

 8人同時に使用したお陰か、範囲は半径500m程にまで達し、冒険者は次々と重みに耐えられなくなり、倒れていく。

「今だ!行け!ファルコ!!」

 俺達を拾い上げる為に低空飛行をしてくれたワイバーンにヘリナ先輩と乗り移る。母さんも、ドゥークも乗れたみたいだ。

「よお、ファルコに・・・あの時の大剣のお嬢ちゃんまでいるのか」

「ジムさん!ありがとうございます!!」

「お礼なら、安全地帯まで行ってからみっちりしてくれ。今はここから離れるぞ・・・!!」

「はいっ!ヘリナ先輩、捕まってて!」

「う、うん・・・うわっ!!」

 低飛行状態からの超加速。反射で目を瞑って正解だ。じゃなきゃ、今頃失明していた。

 ゆっくりと目を開けると、既に雲の上だった。他の龍騎隊の人達も周りにいる事から、脱出は成功したんだろう。

 ヘリナ先輩だけでなく、母さんも取り戻せて一件落着なのだが、俺達を逃がすために都市に残ってくれた諜報員達が気がかりだ。

 確実にあの隠れ家はもう使えない。撤退命令が出るまで、隠れ家なしでの潜伏になるだろう。若しくは、新しい隠れ家を見つけられるかもしれないが、果たして撤退命令まで無事でいてくれるだろうか・・・。

「諜報部隊が心配なのか?心配するな。その道のプロなんだからきっと上手くやり過ごす」

「そうだと良いんですが・・・」

「まあ、一旦落ち着きな?落ち着いたら、中央都市であった事をゆっくり話してくれ。実は私達、ピンチって事だけを聞いて駆け付けたんだ。だから、何がどうなってるのか全く見当もつかない」

「ちょっと長くなりますけど、良いですかね?」

「ここからジャッジメントまで遠い。とりあえず、そこのお嬢ちゃんの話からしてもらおうか・・・お嬢ちゃん?」

「これが、雲の上・・・!!」

 ヘリナ先輩は初めてのワイバーンライドにお熱みたいだ。
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