42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。

町島航太

文字の大きさ
254 / 341
5章 紛い物の神

255話 美しい話

しおりを挟む
「お前が知っているかどうかは知らないが、514年前から始まった戦争の前に、カートライトと戦争をしているんだ」

「ああ、第一次魔族戦争・・・いや、ベルム戦争って言った方が良いかな?」

「この際どちらでも構わない。その戦争では、どうやって勝ったのかは知っているな?」

「勇者と呼ばれる剣士とその仲間達がベルム王を倒し、戦争はカートライトの勝ちになった」

「この物語を聞いて、お前はどう思った?」

「どう思ったって・・・勝ったんだってぐらいしか思わなかったけど・・・」

「はぁぁ~・・・こうは思わなかったのか?・・・と」

「はぁ?」

 何を言っているんだ?目の前のバカは・・・。

「第一次ベルム戦争は、はじめカートライト側が不利だった。圧倒的なベルム族の数と魔法のレベルで押されていた。しかし、そこに現れたたった4人の勇気ある者達の活躍で、形成逆転。番狂せとも捉えて良い勝ち方をした!これを美しいと言わずに何と言うか!!」

 なるほど、美しいというのはそういう意味だったのか。確かに、物語としては王道だ。

「だけど、それと歴史改変は何の共通点があるんだ?」

「ああ、そうだった。誰しもが我と同じような考えを持っているわけではない事を失念していたよ・・・つまり、我はこう思ったわけだ。してみたいと」

「はぁ・・・?」

「今の話の流れから分かるように我はベルム戦争が大好きだ、愛している!そして、『オール・イン・ザ・ハンド』を発見した時、思ったんだ。この力があれば、ベルム戦争と同じ状況を作り出せるのでは?と」

 言っている意味は分かる。しかし、頭が理解を拒んでいる。あまりにも規模の大きすぎる自分勝手ぶりにドゥークとナックルは思わず言葉を失ってしまっている。

 だから、俺が言わせてもらう。

「つまり、お前は・・・1つの種族を自分の快楽の為に迫害したと言うのか?」

「ああ、そうだが?」

「ッッ・・・!!うぉおおおおおぁぁぁぁ!!」

 ファルコの怒気の混ざった咆哮と共に、鉄球が放たれる。不意打ちに限りなく近いストレート。しかし、寸前に叫んだのが問題だったのだろう。呆気なく止められたしまう。

「怒っているのか?ファルコ・ブレイヴ」

「当たり前だろ!!人をおもちゃみたいに扱いやがって・・・今まで見てきた人間の中で1番最悪だ!!」

「酷い事を言うな貴様は。せっかく、私が転生させてやったというのに」

「そうだろうよ。なんたって天使を操ってるのはお前なんだからな。だから、腹が立って仕方がないんだよ!!」

 鉄球に魔力が宿る。初球は止められてしまったが、意味はあった。驚き呆けていた仲間達を戦闘態勢を取らせることに成功したんだから。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。 彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。 最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。 一種の童話感覚で物語は語られます。 童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

念願の異世界転生できましたが、滅亡寸前の辺境伯家の長男、魔力なしでした。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリーです。

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

腐った伯爵家を捨てて 戦姫の副団長はじめます~溢れる魔力とホムンクルス貸しますか? 高いですよ?~

薄味メロン
ファンタジー
領地には魔物が溢れ、没落を待つばかり。 【伯爵家に逆らった罪で、共に滅びろ】 そんな未来を回避するために、悪役だった男が奮闘する物語。

異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?

よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ! こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ! これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・ どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。 周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ? 俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ? それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ! よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・ え?俺様チート持ちだって?チートって何だ? @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ 話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。

異世界修行の旅

甲斐源氏
ファンタジー
何事にも無気力な少年が雷に打たれて死んだ。目の前に現れた神様に奈落へと落とされてしまう。そこでの修行は厳しく、何度も死んでも修行は続いた。そして、修行の第1段階を終えた少年は第2段階として異世界に放り込まれる。そこで様々な人達と出会い、成長していくことになる。

処理中です...