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終章 3年後の平和
272話 幸せだけど
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格式ある結婚式の後は、もちろんパーティー。王族の結婚式という事もあってか、出される料理は豪華絢爛。それだけでなく、味も確かで量が多い!
一般市民にも料理は振る舞われるらしい。改めてベルム族の懐の広さを思い知る。
「どれも美味しい・・・!あっ、ナックルだ!おーい!!」
真っ白なスーツを着たナックルがこちらに手を振りながら近づいてくる。今日はまだ話していなかったので、嬉しくて近づいてきた瞬間、ついついハグしてしまった。
「お久しぶりです、お二人とも。お元気でしたか?」
「「バッチリ」」
「ハハッ!相変わらず息ピッタリですね!僕とザラ王女も貴方達みたいな夫婦になれるように頑張りたいと思います」
「それにしても結婚するって聞いた時は驚いたよ。ザラ王女ツンデレだったんだな」
「そうみたいですね。僕もボードゲームをしてる時にサラッと告白された時は驚きましたよ。何かの冗談かと思って聞き直したら、すごく泣いてたんで、そこで冗談じゃなくて本気なんだなって」
「あの王女、感情が高まると泣いちゃうタイプなんだ・・・うちのヘリナと同じだね」
「なぁっ!?アタシが泣いたのはファルコにOK貰った時だから!嬉しくて泣いただけだから!」
楽しい談笑が繰り広げられる事、数分後。
「ねぇ、ファルコさん。少しファルコさんに聞きたいことがあるんですけど、良いですかね?」
「うん?何々?夫婦円満の秘訣とか?」
「それも聞きたいんですけど、それよりも先に聞きたい事があるんです。ヘリナさん、少しファルコさんをお借りしてもよろしいでしょうか?」
「良いけど、ちゃんと返してね?」
「それは勿論!それじゃあ、行きましょうファルコさん」
そう言ってナックルが連れてきてくれたのは、パーティー会場のラウンジ。夜空に浮かぶ美しい星を見ながら、ナックルはその重い口を開く。
「ファルコさんは、今の人生に満足してますか?」
「え?どうしたのいきなり。そりゃあ、満足してるよ。ヘリナっていう愛する妻もいるし、子供はまだいないけど毎日が楽しいし─────」
「それは僕も同じなんです。願っていた平和が続いてるし、結婚もできたし、王女とも心を通わせる事ができた。とても幸せなんです。なんですけど、その幸せに何かが足りないような気がするんです」
「・・・というと?」
「何か大事な物がすっぽ抜けているようなんです。でも、それが思い出せない・・・!!」
「・・・そっか。ねぇ、ナックル。俺の前世での名前は覚えてる?」
「え?・・・佐久間隼人」
「ナックルはどうしてその名前を知ったのかな?」
「えっと・・・・・あれ?どうしてだ?思い出せない。なんでだ?」
記憶の欠如と心の小さいけれども、大事な隙間。俺以外にも感じている人がいるらしい。そして、その隙間は転生者だと大きいらしい。
一般市民にも料理は振る舞われるらしい。改めてベルム族の懐の広さを思い知る。
「どれも美味しい・・・!あっ、ナックルだ!おーい!!」
真っ白なスーツを着たナックルがこちらに手を振りながら近づいてくる。今日はまだ話していなかったので、嬉しくて近づいてきた瞬間、ついついハグしてしまった。
「お久しぶりです、お二人とも。お元気でしたか?」
「「バッチリ」」
「ハハッ!相変わらず息ピッタリですね!僕とザラ王女も貴方達みたいな夫婦になれるように頑張りたいと思います」
「それにしても結婚するって聞いた時は驚いたよ。ザラ王女ツンデレだったんだな」
「そうみたいですね。僕もボードゲームをしてる時にサラッと告白された時は驚きましたよ。何かの冗談かと思って聞き直したら、すごく泣いてたんで、そこで冗談じゃなくて本気なんだなって」
「あの王女、感情が高まると泣いちゃうタイプなんだ・・・うちのヘリナと同じだね」
「なぁっ!?アタシが泣いたのはファルコにOK貰った時だから!嬉しくて泣いただけだから!」
楽しい談笑が繰り広げられる事、数分後。
「ねぇ、ファルコさん。少しファルコさんに聞きたいことがあるんですけど、良いですかね?」
「うん?何々?夫婦円満の秘訣とか?」
「それも聞きたいんですけど、それよりも先に聞きたい事があるんです。ヘリナさん、少しファルコさんをお借りしてもよろしいでしょうか?」
「良いけど、ちゃんと返してね?」
「それは勿論!それじゃあ、行きましょうファルコさん」
そう言ってナックルが連れてきてくれたのは、パーティー会場のラウンジ。夜空に浮かぶ美しい星を見ながら、ナックルはその重い口を開く。
「ファルコさんは、今の人生に満足してますか?」
「え?どうしたのいきなり。そりゃあ、満足してるよ。ヘリナっていう愛する妻もいるし、子供はまだいないけど毎日が楽しいし─────」
「それは僕も同じなんです。願っていた平和が続いてるし、結婚もできたし、王女とも心を通わせる事ができた。とても幸せなんです。なんですけど、その幸せに何かが足りないような気がするんです」
「・・・というと?」
「何か大事な物がすっぽ抜けているようなんです。でも、それが思い出せない・・・!!」
「・・・そっか。ねぇ、ナックル。俺の前世での名前は覚えてる?」
「え?・・・佐久間隼人」
「ナックルはどうしてその名前を知ったのかな?」
「えっと・・・・・あれ?どうしてだ?思い出せない。なんでだ?」
記憶の欠如と心の小さいけれども、大事な隙間。俺以外にも感じている人がいるらしい。そして、その隙間は転生者だと大きいらしい。
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